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最優秀作品
共生社会へ

高梁市立高梁北中学校三年 井上 紗智

みなさんは,身体障害者の方のことを『しんしょう』と呼んだことはありますか?変な呼び方で呼んだことはないでしょうか?

最近では,障害のある人も,ドラマの中で描かれていることが多くなっています。例えば,柴崎コウ主演の『オレンジデイズ』。木村拓哉主演の『ビューティフルライフ』。草剛主演の『僕の歩く道』。沢尻エリカ主演の『一リットルの涙』など。普通の恋愛ドラマの主人公設定が,たまたま障害のある人,という感じで,とても自然に感じました。そして,マンガからドラマ化された『光とともに』。これは,自閉症の男の子とそのお母さんの想いが描かれていて,ちょっとした問題を視聴者に問いかけているようなドラマでした。このように,今の社会全体の中で,障害者に対しての理解や共生は,年々進んできているようです。

では,今からずっと昔はどうだったのでしょうか。調べてみると,障害のある人は生存権すら奪われていた時代がありました。『親が悪いことをしたから』というような間違った考え方や,生きていても『見せ物』にされてしまうこともあったようです。なぜ,そんなことをしてしまったのか,と私は思いました。見た目が私たちと違うから,私たちと同じようにできないから,と理由をつけて障害のある人たちと壁を作る。「かわいそう…」なんて言う人もいます。そんな人たちは,自分が障害をもっていて,そんなことを言われたらどんな気持ちになるか,なんて考えたこともないでしょう。それでは,お互いに理解し合えないと思います。だから,もっと他の人のことを考えて生活していってほしいです。そうすれば,障害のある人たちだけではなく,いろんな人たちとの理解も深まっていくと思います。

私が障害のある子に初めて出会ったのは,小学校一年生のときでした。母の職場である養護学校の納涼祭に行ったときです。そこには,その学校の生徒たちが作ったケーキやパンパン菓子・焼きそば・おにぎりがありました。その中でも,一番目に付いたのは『ケーキ』です。二種類あって,フルーツの入ったパウンドケーキともう一つはココアのパウンドケーキ。私が物欲しそうに見ていたら,生徒の方が少し切り分けてくれて「これ,食べますか?」と少しふるえた声でケーキを出してくれました。私は,そのケーキをもらうとすぐに逃げてしまいました。そうすると母が怒った顔でこう言いました。「なんであんなことしたん。誰だってあんなことされたら悲しいじゃろ。謝りに行きぃ。」そして私はその生徒さんのところへ行き,「ケーキ,ありがとうございました。あと,ごめんなさい。」と言いました。そうしたらその子は「ごめんなさいは強い子。」と言ってくれました。それから少しお話したり,遊んだり,一緒に歩いたりしました。帰ってふと気がつきました。あの人は私よりも速く走れないけど,そのかわり,いろんなことを知っていた。私より上手く喋れないけど,私より料理が上手だ。

そんな体験から,私は,障害はその人にとって『苦手』なことなんだ,と思いました。私だって料理は苦手でできません。なんだ,同じじゃないか,と。そして,一生懸命に走る姿,相手に意志を伝えようとする姿…。そういった姿を見ていたら,私よりもすごいと思いました。私は,すぐにやめてしまったり,途中やめにしたりすることが多いです。でも,私が見たその学校の生徒さんたちは,最後まで絶対にやり遂げようとします。一般の人より速く走れないかもしれないけど,上手く泳げないかもしれないけど……でも,そんな私たちには持っていない『何か』を私は見ることができました。それは,『純粋に一つのことを最後までやり遂げようとする力』。とても簡単そうに見えて,実はとても難しいこと。純粋に目標へ向かっていけることは,本当にすばらしいことだと思います。

私は,みんなが障害者のことを理解するには,一緒に遊んだり,話したりしてふれあってみることが一番いいと思います。その人のいろんな特技や性格を知ることができるからです。このことは,もちろん障害者の方たちだけではなく,外国の人から自分の友達までに言えます。そうすることによって,本当の『共生社会』ができるのではないでしょうか。

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