小玉 大輔 検事 (法務省刑事局付〔公安課〕 平成12年度任官)
刑事局付として
「ソマリア沖では,武装した海賊が,商船等を襲撃する事件が急増している。」,
「国連安保理が,北朝鮮による核実験を非難する決議を採択した。」
新聞やテレビで,このようなニュースを目にすることはあったが,何か自分とは縁遠い世界の出来事のように感じており,まさか自分の仕事として真正面から向き合うことになるとは思ってもみなかった。公安課に配属されるまでは……。
公安課に配属された初日から,私は,内閣官房との併任辞令を受け,「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」の国会対応等に携わり,同法案が可決・成立すると,次は「北朝鮮特定貨物の検査等に関する特別措置法案」の立案作業に加わった。
そこでは,外務省,国土交通省,防衛省等の様々な省庁からの出向者らと机を並べ,忌憚のない意見を交わし,時には激しい議論を戦わせながら,法律案や国会答弁案を作成していくという,知的な刺激に満ちた毎日を送ることができた。
地検の現場で,事件の共同捜査が成功したときに,皆と共有する達成感や充実感は他に変え難いものがあるが,多くの省庁間の混成チームによる共同作業の末に,法律案を作り上げた(又は法律案が国会で可決された)ときに味わった感慨もまたひとしおであった。
上記に紹介したのは,公安課の業務のごく一部である。
公安課は,刑事課と並ぶ「事件課」であり,公安(テロや過激派など),労働(賃金不払いや労災など),外事(外国人犯罪),風紀(児童ポルノなどの風俗関連犯罪),薬物(薬物の大量密輸事件など),暴力(暴力団による組織的犯罪など),銃器(けん銃の密輸や売買など)の各分野に属する刑事事件について,必要な情報・資料等の収集・整備,国会における説明や資料要求への対応等を行っている。
これらは,以前から今日まで公安課の重要な業務であるが,近年,公安課の担当分野の多くについては,国際的にも国内的にも日々新たな問題が発生し,旧来の発想にとらわれない解決を求められている状況にある。こうしたダイナミックな動きを反映して,最近では,事件課としての業務に加え,上記のような新規立法の立案作業,様々な国で開催される国際会議での交渉等の業務もますます増えている。
これまで考えたこともないような新たな問題に対し,法律家としての広い視野に立った上で柔軟な発想に基づき解決策を提示し,更には関係省庁間や国家間での意見調整を行っていく。決して簡単なことではないが,これも政府の法律家としての検事の仕事の醍醐味の一つである。
「国連安保理が,北朝鮮による核実験を非難する決議を採択した。」
新聞やテレビで,このようなニュースを目にすることはあったが,何か自分とは縁遠い世界の出来事のように感じており,まさか自分の仕事として真正面から向き合うことになるとは思ってもみなかった。公安課に配属されるまでは……。
公安課に配属された初日から,私は,内閣官房との併任辞令を受け,「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」の国会対応等に携わり,同法案が可決・成立すると,次は「北朝鮮特定貨物の検査等に関する特別措置法案」の立案作業に加わった。
そこでは,外務省,国土交通省,防衛省等の様々な省庁からの出向者らと机を並べ,忌憚のない意見を交わし,時には激しい議論を戦わせながら,法律案や国会答弁案を作成していくという,知的な刺激に満ちた毎日を送ることができた。
地検の現場で,事件の共同捜査が成功したときに,皆と共有する達成感や充実感は他に変え難いものがあるが,多くの省庁間の混成チームによる共同作業の末に,法律案を作り上げた(又は法律案が国会で可決された)ときに味わった感慨もまたひとしおであった。
上記に紹介したのは,公安課の業務のごく一部である。
公安課は,刑事課と並ぶ「事件課」であり,公安(テロや過激派など),労働(賃金不払いや労災など),外事(外国人犯罪),風紀(児童ポルノなどの風俗関連犯罪),薬物(薬物の大量密輸事件など),暴力(暴力団による組織的犯罪など),銃器(けん銃の密輸や売買など)の各分野に属する刑事事件について,必要な情報・資料等の収集・整備,国会における説明や資料要求への対応等を行っている。
これらは,以前から今日まで公安課の重要な業務であるが,近年,公安課の担当分野の多くについては,国際的にも国内的にも日々新たな問題が発生し,旧来の発想にとらわれない解決を求められている状況にある。こうしたダイナミックな動きを反映して,最近では,事件課としての業務に加え,上記のような新規立法の立案作業,様々な国で開催される国際会議での交渉等の業務もますます増えている。
これまで考えたこともないような新たな問題に対し,法律家としての広い視野に立った上で柔軟な発想に基づき解決策を提示し,更には関係省庁間や国家間での意見調整を行っていく。決して簡単なことではないが,これも政府の法律家としての検事の仕事の醍醐味の一つである。