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鎌田 隆志 検事 (法務省保護局参事官 平成6年度任官)

保護局参事官として

 「人は変われる。一緒なら。」‐法務省の主唱する「社会を明るくする運動」(平成21年)のポスターに掲げられた言葉です。
 罪を犯して刑務所で服役する者や少年院等に送られた非行少年も,いつかは私たちの暮らすこの地域社会に戻ってきます。これらの人たちを改善更生させ,再び犯罪や非行をすることがないようにするためには,住居や就労先を確保するなどの援助を行い,社会での生活を続けさせながら指導し,円滑に地域社会への定着を図ることが重要です。これらの仕事(更生保護)に関する事務をつかさどっているのが保護局です。警察・検察による捜査が刑事司法の入口とするならば,更生保護は刑事司法の出口を担っているといえるでしょう。
 近年,犯罪に強い社会を実現するためには,犯罪者の再犯を防ぐことが重要であるとの指摘がされ,その中で更生保護の果たす役割に対する期待が高まっています。これを受けて,更生保護では60年ぶりとなる大きな改革が進められています。平成19年に更生保護の基本となる更生保護法が制定されたほか,各種の専門的処遇プログラムの実施,厚生労働省と連携した就労支援等の新たな施策が次々と導入されています。
 私は,参事官として,更生保護に関する重要な法令案の作成その他重要な事項についての企画・立案に参画しています。法令案の作成や新制度の企画・立案は,各種調査を行い,資料を収集し(証拠収集),これらに基づいて,なぜその制度が必要なのか,なぜこのような内容の制度になるのかを,立法府,他省庁,各種団体等に理を尽くして説明し(立証活動),その理解を得られて初めて実現に結び付くという点で,検察官の仕事と共通する面があると感じています。
 しかし,本省の仕事は,難事件を解決し,公開の法廷で立証活動を繰り広げるような華やかさはありません。いわば現場を裏で支える「縁の下の力持ち」です。対象者と接し第一線で更生保護を担う保護観察官や保護司が,実効性のある処遇を行い,犯罪者の改善更生の実をあげるための環境を整えるのが私たち本省の役割であり,地味ながらもやり甲斐のある仕事です。
 更生保護は全国約5万人の保護司と,約20万人の更生保護女性会,約4000人のBBS会,約8000人の協力雇用主その他民間の方々の協力により成り立っています。検察官が捜査を尽くし事案の真相を解明しようとするのは,被疑者・被告人に真しな反省を促しその改善更生を願うからですが,刑事司法は,同じように犯罪者や非行少年の改善更生に熱い思いを抱く,これほど多くの民間の方々によって支えられています。そして,これらの方々と思いを共有できることが,この仕事の喜びです。
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