検察の在り方検討会議 第15回会議 議事録 第1 日 時  平成23年3月31日(木) 自 午後 5時16分                       至 午後 5時48分 第2 場 所  法務省第1会議室 第3 議 題  1 提言の提出  2 法務大臣挨拶  3 千葉座長挨拶 第4 出席者 千葉座長,石田委員,井上委員,江川委員,郷原委員,後藤委員,佐藤委員,        嶌委員,高橋委員,但木委員,龍岡委員,原田委員,宮崎委員,諸石委員,        吉永委員 第5 その他の出席者 江田法務大臣,小川法務副大臣,黒岩法務大臣政務官,            事務局(神,土井,黒川) 第6 議 事 ○千葉座長 ただ今から検察の在り方検討会議の第15回の会合を開かせていただきます。これまでも皆さんそれぞれ大変御多用の中,ほとんど御欠席もなく,御出席いただき,そして真摯な御議論をいただきました。本日も御多用の中,締めのこの会議に御出席いただきましてありがとうございます。心から感謝を申し上げる次第でございます。   議事に移らせていただきます前に,まず事務局から配布資料の説明をさせていただきます。 ○事務局(黒川) 配布資料の確認をさせていただきます。事務局から皆様のお手元にお配りしてります資料は,本日の「議事次第」でございます。また,併せて,お手元には「提言」をお配りしております。本日の配布資料は以上でございます。 1 提言の提出 ○千葉座長 それでは,本日は,まず,お手元の提言について皆様に御確認いただきたいと思います。前回の会合で,皆様から,提言の内容や記載ぶりをほぼ確定いただきまして,文面の最終修正を御一任いただきましたので,前回の会合での皆様の御意見を踏まえて,私の責任の下で修文をさせていただきました。   内容にわたる大きな修正は,前回の会合で皆様にお示ししたとおりでございます。そのほかにも,皆様から大変貴重な御指摘等をいただきました。それを踏まえまして表現ぶりなども含めた字句の修正をさせていただきましたが,前回御説明した点以外に内容が大きく変わるような変更はいたしておりませんので,御了承をお願いしたいと思います。改めて提言を精査させていただきましたが,本検討会議の総意としてのメッセージが込められた検察の再生の指針となる提言であり,まずは検察の再生への第一歩につながるものであると私も理解をし,まとめさせていただきました。   それでは,これを本検討会議が法務大臣に提出する提言とさせていただきます。よろしゅうございますね。 (「異議なし」という声あり) ○千葉座長 ありがとうございます。それでは,これを大臣にお渡ししたいと思いますが,今,参議院の本会議等が間もなく終わられる時刻のようでございます。大臣はこちらに向かっていただいていると承知しておりますので,若干お待ちをいただければと思っています。では,少し休憩とさせていただきます。 (休憩) (江田法務大臣,小川法務副大臣入室) ○千葉座長 それでは,議事を再開させていただきます。   法務大臣にお越しをいただきました。江田法務大臣には本検討会議にお越しいただきましてありがとうございます。また,小川副大臣,そして黒岩政務官にも同席をいただきながら最後を見届けていただくということで,ありがとうございます。   本検討会議は,検察が国民の信頼を回復し,再生することを強く願い,議論を重ね,その集大成としてこの提言を取りまとめました。この提言は,検察の再生への方向性を示したものですので,法務大臣におかれましては,是非とも提言の趣旨を最大限に酌み取っていただき,法務・検察を挙げて,断固たる決意で検察の改革を成し遂げていただきたいと思います。今日が,そのスタートの日ということになるのではないかと思っております。   それでは,私の方から委員の皆様の総意の下にまとめました提言を,江田法務大臣にお渡しさせていただきたいと思います。 (提言提出) ○江田法務大臣 どうも,ありがとうございます。確かにいただきました。 ○千葉座長 それでは,大臣から一言,お願いいたします。 2 法務大臣挨拶 ○江田法務大臣 どうも皆様,今日はお待たせをしてしまいました。参議院の本会議がかなりスリルな本会議で,何年以来でしょうか,議長が裁定で決するということが起きた本会議でございまして,遅れてしまいまして申し訳ありません。   本日,検察の在り方検討会議における熱心な御議論の成果としての御提言をいただきました。   千葉座長を始めとする委員の皆様におかれましては,昨年11月10日の第1回会合以来,15回の会合と国内・海外の実情視察を行うなど,約4か月余りの短期間に,集中的に密度の濃い活発な御審議をしていただきました。この最中の本年3月11日には,東北・関東地方を襲った大震災が甚大な被害をもたらしましたが,皆様におかれましては,様々な御事情をお繰り合わせいただいて,集中的な御議論を連日のごとく行っていただき,御提言の取りまとめに御尽力いただいたものと存じます。ここに厚く御礼申し上げます。   検察の再生は,国民が安全・安心に暮らせる社会にとって不可欠であり,そのためには,ひとたび失われた検察に対する国民の信頼を早急に回復しなくてはなりません。皆様には,検察の抱える問題について,幅広い観点から,抜本的な検討を行っていただいて,検察の再生のための貴重な指針をお示しいただきました。   検察を預かる法務大臣として,副大臣・政務官と一緒に,御提言をしっかりと受け止め,御議論の趣旨をも含めて最大限尊重させていただきまして,責任をもって検察の改革を進めてまいりたいと思います。   皆様におかれましては,是非とも,検察改革の行く末について御関心をお寄せいただき,検察の再生を見守っていただきたいと思います。   最後に,これまでの千葉座長を始めとする委員の皆様の御労苦に対しまして,重ねて御礼を申し上げて,私の挨拶とさせていただきます。 ○千葉座長 江田大臣,どうもありがとうございました。我々といたしましても,この提言がどのように実現されていくかには,大変関心を持たせていただいておりますので,検察改革の行く末を見守っていきたい,このように委員それぞれが感じております。本検討会議では,この提言に基づいて,どのような方策がとられるのかなどについて,1年後ぐらいを目途に,是非フォローアップができるような機会を設けていただきたいという声が,ほぼ皆さんの総意でございます。そういう意味で,法務大臣におかれましても,この点を是非御配慮いただければ有り難いと思っておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。   また,この機会に,この提言の内容にも関わりますが,改めてお願いをさせていただきたいことがございます。それは,この提言で指摘した刑事司法制度に関する問題について,広く国民の声を反映するとともに,関係機関を含めた専門家による検討を行うための新たな検討の場を設けていただきたいということでございます。これは提言にもお示しをしたところでございますが,どうぞこれを直ちに設けていただきまして,検討を開始していただくことも,この際,改めてお願いをさせていただく次第でございます。どうぞ,よろしくお願いいたします。 ○江田法務大臣 それでは,私は,ここで退席します。どうもありがとうございました。 (江田法務大臣,小川法務副大臣,黒岩法務大臣大臣政務官退室) 3 千葉座長挨拶 ○千葉座長 皆様の御協力をいただきまして,今,提言を法務大臣に提出させていただき,検察の在り方検討会議の役割を皆さんのお力で果たすことができたのではないかと思います。ここで最後に,私からも皆様への御礼の気持ちを含めて,一言,御挨拶を申し上げたいと思います。   本日,4か月間余りの御議論に基づき,検察の在り方検討会議の提言を取りまとめ,法務大臣にお渡しすることができました。   この間,委員の皆様には,15回もの会合に毎回ほとんどの方に御出席いただいて密度の濃い充実した御議論をいただきつつ,国内視察や大韓民国への実情視察にも赴いていただくなど,大変な御苦労をおかけいたしました。皆様の御尽力と御協力に心から御礼申し上げます。   本検討会議は,様々な分野で御活躍されている委員の方々が一堂に会し,全員の英知を集めて,検察の再生のための改革策を検討しました。そして,全員の大方の意見の一致をみるまで議論を重ね,本検討会議の総意としての提言を取りまとめました。   法務大臣からは,提言を最大限に尊重して,責任をもって検察の改革を進めるとのお言葉がありました。検察においても,この提言を踏まえ,改革のための積極的な取組が行われることを期待したいと思います。   加えて,検察官一人一人が,この提言を真摯に受け止め,自ら思索し,相互に議論して,検察の再生に向けた意識改革を進めることを願っています。この提言には,耳の痛い指摘も多々あろうかと思いますし,示された改革策には,痛みを伴うものもあるかもしれません。しかし,この提言から目を背けることなく,自らの問題として正面から受け止めて,検察官としての誇りと気概をもって,国民の信頼を取り戻すべく職務に精励していただきたいと思います。   検察官の皆さんの心の中には,検察の再生への熱い思いがあると信じています。そして,この提言は,検察の再生の指針となり,手助けとなるものと確信しています。この提言が,いわばスタートであると考えて改革を進めていただくよう検察官の皆さんにも強くお願いしたいと思います。   委員の皆様のそれぞれの御意見が全て提言に盛り込まれるということではありませんでしたが,本検討会議の御議論は,検察の改革に必ずや生かされるものと思います。委員の皆様も,検察の再生と改革を見守っていただきたいと思います。また,この提言のフォローアップについても,考えていく必要があると思っています。   最後に,委員の皆様が,今後,それぞれのお立場で御活躍されることを祈念するとともに,御礼申し上げたいと思います。さらに,事務局のお三方や関係諸機関・関係各位の御支援と御協力にも,この場を借りて御礼申し上げて,私の挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。それでは,以上をもちまして,本日の議事を終了いたします。 —了—