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受刑者に対する釈放時アンケート集計結果(平成17年度)

法務省矯正局

 釈放時アンケートの趣旨
 行刑改革会議の提言を受け,行刑行政の透明化,処遇環境の充実化等を推進するための一方策として,平成17年4月から,出所受刑者を対象として釈放時アンケートを実施している。
 受刑者の釈放時の感想等を集計し,刑事施設の適正な運営を図るための資料として活用するとともに,その結果を公表し,刑事施設の運営の実情に対する国民の理解を深めるための資料として活用することとしている。

 対象者
 平成17年4月1日から平成18年3月31日の間に,刑事施設を満期釈放又は仮釈放となった受刑者30,027人

 有効回答数(回答率)
 25,258件(84.1%)
対象者のうち,アンケートの実施を拒否した者及び傷病等のためアンケートの実施が困難な者は除いた。)

 その他
 アンケート結果の図表の構成比は四捨五入したため,構成比の和は100.0にならない場合がある。


.今回受刑することになった裁判の結果について、どのように思っていましたか。一つ選んでください。
1 裁判の結果について
 裁判結果について,「適正な刑期である」とする回答は,44.6%を占めたが,「刑が重過ぎる」または「刑期に不満はあるが,仕方がない」とする回答の割合もほぼ同じ割合の43.7%であった。


.今回受刑することになった犯罪に被害者(その家族を含む。)がいる人に聞きます。
(1 )謝罪、被害弁償等を済ませている人に聞きます。被害者はどのように感じていると思いますか。
それぞれ一つ選んでください。
2(1)ア 謝罪について 2(1)イ 被害弁償等について
(2 )謝罪、被害弁償等を済ませていない人に聞きます。謝罪、被害弁償等についてどのように考えていますか。
それぞれ一つ選んでください。
2(2)ア 謝罪について 2(2)イ 被害弁償等について
 被害者への謝罪,被害弁償等を済ませている人に対し,被害者が謝罪についてどのように感じていると思うか質問したところ,「被害者がどう思っているかわからない」が32.7%と最も高い割合を占めていた。また,「被害者に受け入れられていると思う」と回答したのが29.7%,「被害者に受け入れられていないと思う」が21.5%であった。
 被害弁償等については,「仕方なく受けてくれたと思う」との回答が31.4%と最も高い割合だった。「快く受けてくれたと思う」が19.6%,「受けてくれたからそれでいいと思っている」とした回答は,11.2%であった。
 被害者への謝罪,弁償等を済ませていない人に対し,謝罪について質問したところ,「被害者に謝罪をしたい」が最も高く48.3%を占めていた。
 被害弁償等については,「被害弁償等をしたい」との回答が41.0%と最も高い割合だった。「被害弁償等をするつもりはない」「被害弁償等をするか決めかねている」との回答は,15.3%だった。


.今回の受刑において、どのような目標を立ててのぞみましたか。二つまで選んでください。
3 受刑における目標 (二つまで回答)
 受刑における目標として「罪を償う」とする回答が10,864件と最も多かった。この次に回答の多かったのが「働く習慣をつける」で6,587件となっている。
 なお,「特に目標を立てなかった」とする回答は1,230件,「刑務所にできるだけ長くいる」とする回答も84件とわずかだが見られた。


.職員について聞きます。
4(1) 職員全体の公平さについて
4(2) 職員に望むこと (二つまで回答)
(3 )あなたを一番長く担当した職員についてどのように感じましたか。それぞれ一つずつ選んでください。
4(3)ア 親切さについて 4(3)イ 相談しやすさについて
4(3)ウ 公平さについて 4(3)エ 信頼感について
4(3)オ 考え方について 4(3)カ 勤務姿勢について
4(3)キ 態度について 4(3)ク 言葉遣いについて
 職員全体の公平さについて,「公平な職員が多い」と回答した割合は,28.6%だったのに対し,自分を担当した職員の公平さについては,「公平である」とする回答の割合が,60.1%を占めた。
 また,「担当職員の勤務姿勢は良い」とする回答の割合が77.2%だったことをはじめ,「担当職員は親切だ」,「担当職員に対する信頼感はある」,「受刑者に接する態度は良い」とする回答についても,70%前後を占めていた。
 職員に望むこととしては,「公平に見てほしい」が11,460件と回答数が最も多く,これに続いて「受刑者を信じてほしい」,「話を聞いてほしい」,「声を掛けてほしい」とする回答が多かった。
 また,「放っておいてほしい」という回答は1,022件と最も少なかった。


.他の受刑者に対してどのように感じましたか。二つまで選んでください。
5 他の受刑者に対して感じること(二つまで回答)
 他の受刑者については,「親切にしてくれた」とする回答が10,727件と最も多かったが,「自分勝手な者がいて困った」や「かかわり合いにならないようにした」とする回答も多かった。
 また,「よく相談に乗ってくれた」とする回答が5,844件あったのに対し,「相談できる相手がいなかった」とするものは1,426件だった。


.食事関係について。それぞれ一つずつ選んでください。
6(1) 食事の量について 6(2) 食事の質について
6(3) 主食とおかずのバランスについて 6(4) 献立の種類について
6(5) パン食の回数について 6(6) 夕食の時間帯について
 食事について,量は「丁度良い」とする回答が57.5%を占めているが,質については「悪い」とする回答が52.2%あった。
 この他に,「献立の種類」や「パン食の回数」,「夕食の時間帯」についても「少ない」「早い」とする回答が半数以上を占めていた。


.居室について聞きます。それぞれ一つずつ選んでください。
(1 )主に雑居に長くいた人に聞きます。
7(1)ア 居室の自分のスペースの広さについて 7(1)イ 希望する居室について
(2 )主に夜間独居に長くいた人に聞きます。
7(2)ア 居室の自分のスペースの広さについて 7(2)イ 希望する居室について
(3 )主に昼・夜間とも独居に長くいた人に聞きます。
7(3)ア 居室の自分のスペースの広さについて 7(3)イ 希望する居室について
〈雑居に長くいた人〉
 「居室での自分のスペースが狭い」とする回答の割合が68.8%あり,また,「希望する居室」として,「雑居」とした回答の割合が52.0%を占めた。

〈夜間独居に長くいた人〉
 「居室での自分のスペースが適当である」とする回答の割合が53.9%あり,また,「希望する居室」として「夜間独居」を回答した割合は63.8%を占めた。

〈昼夜間独居に長くいた人〉
 「居室での自分のスペースが適当である」とした回答の割合が52.6%あり,「希望する居室」としては,「雑居」,「夜間独居」,「昼夜間独居」と同程度に回答が分かれていた。


.衣類関係について聞きます。それぞれ一つずつ選んでください。
(1 )舎房衣(パジャマを除く)についてどう感じましたか。
8(1)ア 舎房衣の素材について 8(1)イ 舎房衣の色について
8(1)ウ 舎房衣のデザインについて
 舎房衣について,全体的に「悪い」とする回答が「良い」とする回答の割合を大きく上回っており,特に,舎房衣の色とデザインについては,「悪い」とする回答がおよそ半数を占めていた。

(2 )パジャマについてどう感じましたか。
8(2)ア パジャマの素材について 8(2)イ パジャマの色について
8(2)ウ パジャマのデザインについて
 パジャマについて,全体的に「悪い」とする回答が「良い」とする回答を大きく上回っており,素材,色,デザインのいずれについても,「悪い」とする回答が45%前後あった。

(3 )工場衣についてどう感じましたか。
8(3)ア 工場衣の素材について 8(3)イ 工場衣の色について
8(3)ウ 工場衣のデザインについて 8(4)下着類の購入について
 工場衣について,素材,色,デザインのいずれの項目についても,特段の傾向は見られない。
 下着類の購入については,「今のままでいい」とする回答が40%程度あったが,「自費で購入できる種類を増やしてほしい」とする回答が半数以上を占めた。


.運動について聞きます。それぞれ一つ選んでください。
9(1) 運動の回数について 9(2) 運動の時間について


10 .入浴についてどう思いますか。それぞれ一つ選んでください。
10(1) 入浴の回数について 10(2) 入浴の時間について


11 .面会についてどう思いますか。それぞれ一つ選んでください。
11(1) 面会の回数について 11(2) 面会の時間について


12 .信書(手紙)の発信回数についてどう思いますか。一つ選んでください。
12 信書(手紙)の発信回数について
 運動,入浴については,回数,時間ともに「少ない」または「短い」とする回答が半数以上を占めた。
 特に入浴については,回数が「少ない」とする回答が76.4%,時間についても「短い」としたものが84.0%に上っている。

 面会の回数や信書の発信回数については,「丁度良い」「少ない」とする回答で二分されているが,面会時間については,「短い」とする回答が68.0%と半数以上を占めた。


13 .刑務作業関係について聞きます。
13(1) 作業をして良かったこと(三つまで回答)
13(2) 作業に関して不満な点(二つまで回答)
13(3) 作業時間について 13(4) 作業賞与金について
〈刑務作業をして良かったことについて〉
 刑務作業をして良かったこととして,「規則正しい生活習慣が身につく」,「忍耐力が身につく」,「勤労の習慣・意欲を身につけることができる」とする回答が多かったが,一方で「社会復帰後の就職に役立つ」とする回答は最も少ない2,836件だった。

〈刑務作業に関して不満な点について〉
 刑務作業に関して不満な点について「特にない」とする回答が,8,892件と最も多かったが,「社会復帰に役立たない作業が多い」とする回答もこれとほぼ同数の8,774件あった。

〈作業時間及び作業賞与金について〉
 作業時間について,「丁度良い」とする回答の割合は68.7%と,「長い」(24.0%)や「短い」(7.3%)を大きく上回っている。
 作業賞与金については,「単価を上げてほしい」とする回答が79.1%と,8割近くを占めており,「今のままでいい」とする回答(18.2%)を大きく上回っている。


14 .職業訓練関係について聞きます。
14(1) 職業訓練を受けたことが社会復帰に役立つと思うかについて(職業訓練を受けた人のみ回答) 14(2) 職業訓練を受けたいと思うかについて(職業訓練を受けなかった者のみ回答)
14(3) 受けたかった職業訓練について((2)で「受けたかった」を選択した人のみ回答)
 職業訓練を受けた人のうち,「職業訓練を受けたことが社会復帰に役立つ」と回答した割合は60.8%だった。
 職業訓練を受けなかった人についても,「職業訓練を受けたかった」とする回答の割合は64.0%と半数以上を占めた。
 また,受けたかった職業訓練として「コンピューター関係」と回答した割合が31.6%と最も高く,これに続いて「自動車関係」(14.9%),「建築関係」(13.3%)となった。


15 .教育関係について聞きます。
15(1) 教育活動のうち,役に立ったと思うものを全て回答(教育活動を受けた人のみ回答)
15(2) 受けたみたかった教育活動について(二つまで回答)
15(3) 図書(官本)の種類について
 役に立ったと思う教育活動として,「薬物を乱用しないための教育」とする回答が3,100件と最も多く,これに次いで,「宗教教誨」(2,819件),「篤志面接委員の指導」(1,862件)と民間協力者による教育活動を挙げた回答も多かった。
 また,役に立ったと思う教育活動は「特にない」とする回答も2,877件あった。
 受けてみたかった教育活動として回答が最も多かったのは,「通信教育」で5,768件あった。これに次いで回答の多かった教育活動としては,「薬物を乱用しないための教育」,「篤志面接委員の指導」,「教科教育」,「被害者について考える教育」があり,いずれも2,000件以上の回答があった。


16 .医療関係について聞きます。施設内の医療(診察)について、どのように思いますか。一つ選んでください。
16 施設内の医療について
 刑事施設内の医療について,「希望どおりの治療をしてほしい」「希望どおりに薬を出してほしい」など医療に対する要望は67.9%で,「希望どおりの医療が受けられた」とする回答は24.0%であった。


17 .施設の規則(きまり)についてどう思いましたか。一つ選んでください。
17 施設内の規則(きまり)について


18 .取調べ関係について聞きます。規律違反として取調べを受けたことがある人に聞きます。
 取調べについてどう感じましたか。一つ選んでください。
18 取調べについて感じたこと(規律違反として取調べを受けたことのある人を対象)


19 .懲罰関係について聞きます。懲罰を受けたことがある人に聞きます。
19(1) 懲罰についてどのように感じたか
19(2) 懲罰に関して不当だと思うことについて(該当すると思うものを全て回答)


20 .不服申立て関係について聞きます。
 不服申立てをしたことがある人に聞きます。不服申立ての結果についてどう思っていますか。一つ選んでください。
20 不服申立ての結果について
 刑務所内の規則について,「厳しい」とする回答は41.7%だった。
 取調べについて,規律違反として取調べを受けたことのある人を対象に質問したところ,取調べについて「適正であった」とする回答は39.1%,「適正ではない」とする回答は17.0%,だった。
 懲罰関係について,懲罰を受けたことのある人を対象に質問したところ,「当然である」が39.5%,「不当だと感じた」とする回答が16.9%だった。なお,不当だと思うことについて質問したところ,「懲罰の認定方法・理由」とする回答が,3,282件と最も多く,これに次いで「取調べ方法」が2,012件,「懲罰の内容」が1,771件であった。
 不服申立ての結果について,不服申立てをしたことのある人を対象に質問したところ,「満足している」が11.7%だったのに対し,「不満である」が30.7%あった。
 「処理結果が分からないので不満」または「処理結果が分からないので何とも言えない」との回答は,30.8%あった。


21 .受刑生活関係について聞きます。
21(1) 受刑生活で苦労したと思うこと(三つまで回答)
 受刑生活で苦労したこととして,「受刑者同士の関係」とする回答が18,172件あり,最も多かった。これに次いで,「自由がない・好きなことができないこと」とする回答が7,871件,「釈放後の生活設計」とする回答が5,057件だった。

21(2) 受刑生活で良かったと思うこと(三つまで回答)
 受刑生活で良かったこととして,「テレビ・ラジオの視聴」,「演芸等の慰問」,「読書」の順に回答が多かった。この他にも,「面会・手紙・差入れ」が5,919件,「刑務作業」が4,331件となっている。

21(3) 受刑生活で得られたもの(三つまで回答)
 受刑生活で得られたこととして,「二度と犯罪を犯さない決意ができた」とする回答が11,361件と最も多く,次いで「家族のありがたさが分かった」(11,213件),「忍耐力が付いた」(8,954件)等だった。
 また,「罪を償えた」とする回答は4,052件,「被害者に対する謝罪意識が生まれた」とする回答は2,470件であった。


22 .出所後に就きたい(就くつもり)の仕事は何ですか。一つ選んでください。
22 出所後に就きたい(就くつもりの)仕事
 出所後に就こうと思っている業種について,「建築関係」とする回答が最も多く,4,289件あった。これに次いで,回答が多かったのが「自動車運転関係」(2,054件),左官・土木関係(2,014件)となっている。
 また,「考えていない」が1,317件,「働くつもりはない」が439件あった。


23 .出所後の生活のために刑務所でしてほしいことは何ですか。二つまで選んでください。
23 出所後の生活のために刑務所でしてほしいこと(二つまで回答)
 出所後の生活のために刑務所でしてほしいことについて,「社会復帰に必要な知識・技術の教育」が7,136件と最も多かった。これに次いで,「就職先のあっせん」(6,155件),「職業訓練」(5,709件)の順となっている。
 また,「職員や篤志面接委員による面接指導・身上相談」との回答が3,355件,「再犯しないための特別教育」とするものが2,635件あった。


24 .最後に聞きます。あなたにとって刑務所は役に立ちましたか。一つ選んでください。
24 あなたにとって刑務所は役に立ちましたか
 自分にとって刑務所が役に立ったかという質問に対して,「大変役に立った」または「ある程度,役に立った」とする回答が,76.9%あった。
 これに対し,「ほとんど役に立たなかった」または「全く役に立たなかった」とする回答は11.0%となっている。

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