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アンサール・ヒラーファ・フィリピン(AKP)
Ansar Khilafah Philippines,Ansar al Khilafah in the Philippines

主な活動地域

フィリピン(サランガニ州,スルタン・クダラト州)

組織の概要

「アンサール・ヒラーファ・フィリピン」(AKP)は,「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)に忠誠を誓い,ISILへの支援及び同組織の擁護を標榜するイスラム過激組織である。

モハンマド・ジャアファル・マギド(別名トクボイ,アブ・シャリファ)が2013年,フィリピン南部・スルタン・クダラト州で同組織を設立し,指導者に就いたとされる。同人は,元々,「モロ・イスラム解放戦線」(MILF)において,アメリル・ウンブラ・カト(「バンサモロ・イスラム自由戦士」〈BIFF〉設立者)の指揮下で活動していたとされる。

AKPは,2014年8月,ISILへの忠誠を表明したほか,2015年4月には,ISILへの忠誠を再度誓うとともに,フィリピンにおいて米軍兵士を攻撃すると主張し,マニラのマラカニアン宮殿(大統領官邸)にISILの黒旗を掲げる旨言及した。

2016年1月,ISILのアラビア語週刊誌「アル・ナバア」は,AKPがISILに忠誠を誓ったことを確認するとともに,「アブ・サヤフ・グループ」(ASG)幹部イスニロン・ハピロン(その後,「フィリピンにおけるカリフ国兵士の司令官」として承認)に合流した旨を発表した(注)

AKPは,フィリピン南部・サランガニ州で国軍襲撃などを続発させ,2016年11月末にマニラ首都圏中心部で爆弾が発見された事案では同組織メンバーが逮捕された。また,フィリピン南部・南ラナオ州で活動するISIL支持組織「マウテ・グループ」(後述)と協力しているとも指摘された。2017年1月にマギドがサランガニ州で治安部隊に殺害された後,同組織による特段のテロ活動は確認されていない。

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