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ナクシュバンディア教団信者軍(JRTN)
Jaysh al-Rijal al-Tariq al-Naqshabandi

米国FTO (2015年9月30日)

主な活動地域

イラク(北部など)

組織の概要

「ナクシュバンディア教団信者軍」(JRTN)は,2006年12月,旧「イラク・バアス党」関係者や旧フセイン政権時代の軍関係者などを主体に,同「党」体制の復活やスンニ派の保護などをその活動目標に掲げて結成されたスンニ派武装組織である。組織名にある「ナクシュバンディア」とは,イスラム教スーフィー主義の主要な一派であるナクシュバンディ派を意味しており,JRTNは,旧フセイン政権下で庇護を受けていた同派の保護も活動目標の一つに掲げている。

実質的な指導者は,元イラク副大統領イザト・イブラヒム・アル・ドゥーリとされる。同人については,2015年4月,イラク国営テレビが,治安部隊による軍事作戦で死亡したと報じたが,同年5月,ドゥーリを名のる者が自身の死亡報道を否定する声明を発出した。

JRTNは,結成以降,駐留米軍などに対する攻撃を実行したほか,同軍撤退後も,スンニ派と治安部隊との衝突に関与してきたとされる。

JRTNは,インターネットなどを使った宣伝活動を通じて,スンニ派からの広範な支持獲得を図っており,民間人をも無差別に攻撃する「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)とは一線を画す姿勢を示してきた。しかし,ISILなどが2014年1月にイラクで攻勢を開始してからは,同組織とも連携し,治安部隊などに対する攻撃を活発化させたとされる。

JRTNは,シーア派主導とみなすイラク政府の打倒や,同国に対するイランの影響力の排除などといった点で,ISILと利害が一致しているとされる。他方で,世俗的な性質が強く,民族主義などを思想上の基盤とするJRTNは,究極的には,ISILとは相容れないとされ,同年6月以降,イラク北部などでは,ISILとの間で散発的な衝突が発生したとされるほか,2015年5月の声明で,ドゥーリとされる人物は,「これ以上彼ら(ISIL)と関係が深くなることはない」などと語った。

JRTNは,「イラク革命者総軍事評議会」(GMCIR)と緊密な関係にあるとされる。

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