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マウルヴィ・ナジル勢力

主な活動地域

パキスタン(連邦直轄部族地域〈FATA〉南ワジリスタン地区西部)

組織の概要

「マウルヴィ・ナジル勢力」は,パキスタン北西部・連邦直轄部族地域(FATA)南ワジリスタン地区西部を拠点とするマウルヴィ・ナジル(別名ムッラー・ナジル)が率いていた「タリバン」支持勢力の一つである。ナジルは2013年1月に死亡し,バハワル・カーン(別名サラフッディン・アユービ)が後継指導者に選出されたとされる。

同勢力は,アフガニスタンでの駐留外国軍に対する戦いを重視し,メンバーを同国に送り込んでいたとされる。ナジルは,過去,パキスタン政府を「米国の取り巻き」と非難したものの,パキスタン軍とは目立った衝突をせず,パキスタン軍が「パキスタン・タリバン運動」(TTP)に対する掃討作戦を実施(2009年)した際には中立を保ったとされる。同勢力は,「タリバン」政権崩壊後,南ワジリスタン地区に多く逃れてきたウズベク人勢力と反目し,「ウズベキスタン・イスラム運動」(IMU)メンバー約200人を殺害したほか,同メンバー数百人を北ワジリスタン地区に放逐したとされるが,ナジル自身は,IMU指導者であったタヒル・ユルダシェフの死後,ウズベク人勢力と和解したと述べている。

同勢力は,FATA北ワジリスタン地区を拠点とする「ハフィズ・グル・バハドゥル勢力」とは良好な関係にある一方,TTPとは緊張関係にあるとされる。同勢力は,2008年6月,TTPを率いるベトゥラ・メスードの影響力拡大に危機感を持ち,「ハフィズ・グル・バハドゥル勢力」と共に連合体「ムカミ・テフリケ・タリバン」(MTT)を結成し,バハドゥルが指導者に,ナジルが副指導者に就いたとされる。

その後,「マウルヴィ・ナジル勢力」は,組織間の対立を回避してアフガニスタン駐留米軍との戦いに集中することを目的に,「ハフィズ・グル・バハドゥル勢力」やTTPなどと共に,「ムジャヒディン連合評議会」(SIM。2009年2月)及び「シューラ・イ・ムラクバ」(2012年1月)との名称の連合体結成を発表したが,TTPとは依然として緊張関係にあるとされる。

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