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欧米諸国におけるテロの傾向と今後の展望

3 欧米諸国におけるテロ事件の特徴点

本項では,欧米諸国で2015年以降に発生したテロ事件について,発生数の多いものから順に,①いわゆる「一匹狼」型テロに加え,②ISILなどテロ組織の戦闘員からの何らかの指示に基づき計画・実行されたとの指摘がなされているテロ,③2015年11月のフランス首都パリ,2016年3月のベルギー首都ブリュッセルにおける両連続テロ事案などのように,ISILなどテロ組織の中枢が関与する形で,テロ組織から送り込まれた戦闘員らが組織的に実行したテロの三類型に分類し(注16),以下(1)~(7)の項目毎に分析する。なお,便宜上,②については「遠隔操作」型テロ(注17),③については「中枢指揮」型テロ(注18)と称す。

(1) 発生場所

ア 全般的な傾向

テロ事件発生国の内訳

欧米諸国では,2015年以降,ISILなどテロ組織又は同組織関係者と何らかの関連があるとされたテロ事件が,7か国で合計34件発生している。

国別では,フランス(10件)が最多で,次いで,米国(9件),ドイツ(7件),ベルギー(4件),デンマーク(2件),カナダ(1件),スウェーデン(1件)の順になっている。

また,年別にすると,2015年には,フランス,米国,ベルギー,ドイツ及びデンマークの5か国でテロ事件が発生しているが,2016年には,これら5か国にカナダ及びスウェーデンの2か国が加わっており,欧米諸国でのテロ事件の発生場所が拡大している。

イ 類型別の傾向

発生状況

「一匹狼」型テロは,2015年にテロ事件が発生した国の全て(5か国)で2016年も発生するなど,継続的かつ広範囲にわたって発生している。他方,「遠隔操作」型テロはフランス,ベルギー,ドイツ,「中枢指揮」型テロはフランス,ベルギーのみで発生しており,「一匹狼」型テロと比較すると,現時点において発生場所は限定的であることがうかがえる。

なお,フランス,ベルギー,ドイツについては,二類型以上のテロが発生しており,テロのインフラが,他国よりも広範に構築されている可能性がうかがえる。

(2) 件数

類型別のテロ事件数

右グラフのとおり,テロ事件全体の件数としては,2015年から2016年にかけて,12件から22件へと増加していることが分かる。

また,類型別の傾向としては,2015年から2016年にかけて,「一匹狼」型テロや「遠隔操作」型テロが増加している。

(3) 標的

2015年移行の標的別割合

2016年には警察に対する攻撃が増加したものの,右グラフのとおり,全体としては,治安当局などのハードターゲットではなく,警備が比較的緩いために実行しやすいとされるソフトターゲットが標的として選好されている傾向がうかがえる。

また,次ページ表のとおり,ソフトターゲットの中では,各種イベント,飲食店などの店舗といった多数の人が集まる標的が選好される傾向が見られる。

(標的別の件数)
標的 ハードターゲット ソフトターゲット 合計
警察 イベント 店舗 宗教 インフラ メディア その他
2015年 2 2 1 3 2 1 2 2 15
2016年 9 3 2 3 3 3 23
小計 1 2 4 5 5 4 2 5
合計 13 25 38

※複数該当事例あり(注19)

(4) 発生時期

下表のとおり,2016年に入り,欧米諸国における記念日,宗教上の記念日,テロ組織にとっての「記念日」に際してのテロが増加しており,イスラム教又はキリスト教関連行事の期間中にテロが発生する傾向がうかがえる。なお,曜日については,特段の傾向は見られない。

月日 記念日 事件概要
2015年 6月26日 ISILの「イスラム国」設立記念1周年,ラマダン フランス南東部・リヨン郊外における米企業所有ガス工場襲撃テロ
(「一匹狼」型テロ)
2016年 6月13日 ラマダン フランス首都パリ郊外における警察官殺害テロ(「遠隔操作」型テロ)
7月14日 フランス革命記念日 フランス南部・ニースにおけるトラック突入テロ(「一匹狼」型テロ)
7月26日 キリスト教特別聖年(注20) フランス北部・ルーアン近郊における教会立て籠もり及び人質殺害テロ
(「遠隔操作」型テロ)
10月11日 シーア派祭事「アーシュラー」 スウェーデン南部・マルメにおけるシーア派モスク放火テロ(「一匹狼」型テロ)
テロ事件の発生日と件数
日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 合計
5 5 4 6 5 5 4 34

(5) 手法

ア 全般的な傾向

手法

テロの攻撃手法としては,右グラフのとおり,全体として,刃物や車両といった日常生活の中で比較的簡単に手に入る身近なものが多用されている。

また,下表のとおり,2015年には刃物や銃が主流であったが,2016年に入り,車両や放火といった手法も見られるようになっている。これについては,ISILが2016年9月に新たな機関誌「ルーミヤ」を発刊し,欧米諸国におけるテロ実行の手法を具体的に「指南」しているところ,こうしたISILによる呼び掛けに倣った形となっている。なお,ISILによるテロ実行の呼び掛けの状況については,コラム(「ISILによるテロ実行の『指南』」)を参照されたい。

刃物 爆発物 放火 銃+刃物 銃+爆発物 車両+刃物 車両+銃 合計
2015年 4 6 1 1 12
2016年 12 2 4 1 1 2 22
合計 16 8 4 1 1 1 1 2 34

イ 類型別の傾向

下グラフのとおり,「一匹狼」型や「遠隔操作」型テロでは,刃物のほか,車両や放火といった身近で手軽な手法がより選好される傾向がうかがえる。他方,「中枢指揮」型テロでは,銃や爆発物(注21)など,周到綿密な準備や一定程度の習熟を必要とする手法がより用いられる傾向がうかがえる。なお,銃については,全ての類型に共通する手法となっている(注22)

類型別の手法

(6) 死傷者数

ア 全般的な傾向

死傷者数

右グラフに見られるとおり,2015年から2016年にかけて,死者数は微増ながら,負傷者数は2倍以上増加しており,全体として,死傷者数が増加していることが分かる。なお,テロ事件1件当たりの死傷者数については,2015年は47.7人であったが,2016年は52.0人となっている。

イ 類型別の傾向

「一匹狼」型テロにおける死傷者数

「一匹狼」型テロについては,右グラフのとおり,2015年から2016年にかけて,死者数,負傷者数の双方で大きく増加していることが分かる。また,次ページグラフに見られるとおり,テロ事件1件当たりの死傷者数についても,2015年は7.3人であったが,2016年には46.6人と7倍近くに増加している。

この背景については,特に,2016年6月の米国南東部・フロリダ州におけるナイトクラブでの銃乱射テロ事件で102人が死傷し,さらに,同年7月のフランス南部・ニースにおけるトラック突入テロ事件で520人が死傷したことが影響している。この2件を除いた場合のテロ事件1件当たりの死傷者数は8.9人であり,前年と同様の水準であることからも,同2件が死傷者数を引き上げていることが分かる。「一匹狼」型テロについては,単独又は少人数で行われるため,その被害も小さい場合が多いとされてきたが,たとえ単独犯であったとしても,条件次第では大量の被害が生じる可能性があると言える。

「遠隔操作」型テロにおける死傷者数

「遠隔操作」型テロについては,右グラフのとおり,「一匹狼」型テロと同様に,死者数,負傷者数の双方で増加している。テロ事件1件当たりの死傷者については,次ページグラフに見られるとおり,2015年の3人から2016年の5人へと増加しているが,今後,大規模な被害を発生させ得る手法が用いられた場合には,この値が更に増加する可能性も考えられる。

テロ事件1件当たりの死傷者数の推移

「中枢指揮」型テロについては,件数自体は3件と多くはないが,右グラフのとおり,多数の犠牲者を出している。また,下グラフに見られるとおり,テロ事件1件当たりの死傷者数についても,2015年は252人,2016年も372人となっており,殺傷能力の高さを示している。

テロ事件1件当たりの死傷者数の推移

(7) 犯人像

2015年から2016年にかけて欧米諸国で発生したテロ事件の実行犯について,英国キングス・カレッジ国際過激化研究センター(ICSR)が2016年11月に公表した報告書「犯罪者としての過去とテロリストの未来」(注23)を始めとする各種シンクタンク発出の報告書や,報道といった公然情報を基に,以下の項目毎にその傾向を分析する。

ア 国籍(注24)

(ア) 全般的な傾向

次ページグラフ(左上)のとおり,実行犯には多様な国籍が見られる。これは主に,「一匹狼」型テロの実行犯の国籍が多様であることを要因とするものである。同グラフでは,フランス(26%),米国(16%),ベルギー(15%)など,欧米国籍を有する者が全体の約70%を占めているが,二重国籍者を含め,このうちの約40%が中東・北アフリカ系とされる。

(イ) 類型別の傾向

「一匹狼」型テロ(次ページグラフ右上)については,欧米国籍を有する者が半数以上となっているが,実行犯の国籍は多岐にわたっており,テロ組織による宣伝や呼び掛けなどに影響を受ける者が幅広く存在することがうかがえる。事件発生件数が9件と最も多かった米国では,犯行に関わった11人のうち,8人が米国籍を有する者であるが,同8人の中には,帰化者などの移住者が複数含まれている。他方,欧州で発生した事件では,欧州国籍以外に,アルジェリア,モロッコ,チュニジア,イラクといった多様な国籍が見られ,欧州国籍を有する者による犯行は半数以下であった。

「遠隔操作」型テロ(グラフ左下)については,少数の事例からではあるが,非欧米国籍(モロッコ,アルジェリア,シリア及びパキスタン)を有する者が欧米国籍を有する者を上回っている。同類型のテロ事件6件のうち,半数の3件がドイツで発生しているが,ドイツ国籍を有する者は1件1人で,他の2件については,パキスタン及びシリアの国籍を有する者の関与が指摘されている。

「中枢指揮」型テロ(グラフ右下)については,テロ事件の発生国であるフランス及びベルギーの国籍を有する者が多くを占めており,テロを実行する国の地理や事情に詳しく,かつ,人脈を有するなど,潜伏して行動しやすい当該国の国籍者らを活用し,テロを実行していることがうかがわれる。

実行犯の国籍

イ 年齢(実行時)

(ア) 全体の傾向

次ページグラフ(左上)のとおり,年齢の幅は15~53歳で,全体の平均年齢は26.8歳である。最多年齢層については,平均年齢を含む25~29歳となっており,29歳以下の若者で全体の約70%を占めている。したがって,全体として,10代後半から30代前半の若者によるテロが多い傾向がうかがえる。

なお,米国陸軍士官学校のテロ対策研究機関「テロリズム対策センター」が2016年4月に公表した報告書「『カリフ国家』のグローバル人口:『イスラム国』の外国人戦闘員に関する書類の痕跡に見る内部考察」によると,ISILに参加した外国人戦闘員(FTF)の平均生年が1987年とされており,FTF参加時の平均年齢は,おおよそ20代後半と推測される。

(イ) 類型別の傾向

「一匹狼」型テロ(下グラフ右上)については,年齢幅は15~53歳で,各層に分布が見られる。35歳以上が含まれるのはこの類型のみであり,平均年齢は,他類型よりも高い29.4歳となっている。

「遠隔操作」型テロ(下グラフ左下)については,発生件数が少なく,かつ,フランスやドイツの事案では20歳未満が多く,最高年齢も27歳であったことから,平均年齢は全体よりも低い21.1歳となっており,低い年齢層の若者が「遠隔操作」の対象となりやすいことがうかがえる。この点に関し,米国陸軍士官学校のテロ対策研究機関「テロリズム対策センター」が2017年2月に公表した報告書「『イスラム国』の西側諸国における10代のテロ計画者」は,2014年9月から2016年12月までの間に発覚した未成年者によるテロ計画34件のうち,ISIL関係者と主に通信アプリを介してやり取りを行っていた者は50%,ISILの工作員と直接面識のあった者は12%に上る一方,ISIL関係者との接点を持たずに犯行に及んだ単独犯は15%と分析しており,やはり同様の傾向を示唆している。その背景には,精神的にも発達途上にある若者が,「テロへの憧れ」といった単純な動機から,通信アプリなどを介してコミュニケーションを取る中で,ISIL関係者に感化され,最終的に「背中を押される」形で現実に犯行に及んだとも考えられる。

「中枢指揮」型テロ(下グラフ右下)については,年齢の幅は20~34歳で,平均年齢は,FTFの平均年齢に近い27.3歳となっている。これは,同類型には後述する犯歴や服役経験及び紛争地への渡航者の割合が多いことのほか,実行犯となるために,ある程度の経験や実績が必要とされている可能性があることをうかがわせるものである。

ウ 犯歴

(ア) 全体の傾向

犯罪の有無

右グラフのとおり,何らかの犯歴を有している者は,全体の62%で,過半数を占めている(注25)。また,犯歴を有する者のうち,55%に服役経験がある。

(イ) 類型別の傾向

下グラフのとおり,全ての類型のテロで過半数に犯歴が見られる。また,同グラフのとおり,犯歴を有する者のうち,服役経験者の割合は,「一匹狼」型テロで31%,「遠隔操作」型テロで60%,「中枢指揮」型テロで73%となっており,「遠隔操作」型テロ及び「中枢指揮」型テロでは,服役経験者の割合が多くなっている。これには,武器の取扱いに習熟し,人脈も有することなどから,より組織的なテロに関わりやすいという背景のほか,刑務所内での過激化という面も示唆される。

類型別の犯罪の有無
服役経験者の割合

エ 紛争地への渡航(企図事例も含む)

(ア) 全体の傾向

次ページグラフのとおり,紛争地に渡航した者又は渡航を企図した者は,全体の43%と比較的高い割合となっている。また,このうち,90%が,FTFとして渡航した者又は渡航を企図した者となっている。

紛争地への渡航の有無(全体)

(イ) 類型別の傾向

下グラフのとおり,「一匹狼」型テロでは,紛争地への渡航の割合は17%と小さいが,「遠隔操作」型テロは過半数を超え(57%),「中枢指揮」型テロでは,71%と更に高くなっている。これには,紛争地に渡航することで,実戦経験を積み,現地とのネットワークも形成されることから,より組織的なテロに関わりやすいという背景がうかがえる。

紛争地への渡航の割合

オ その他の特徴点

2016年に発生したテロ事件では,実行犯が,犯行前にISILへの忠誠を表明したり,犯行の動機を述べる様子を録画するいわゆる「自撮り」の事例も散見され(注26),特に,「遠隔操作」型テロの実行犯に見られる特徴であるが,「一匹狼」型テロでも見受けられる(注27)

(7) 特徴点の考察

前述までの特徴点をまとめると,次ページ表のとおりとなる。

発生場所 件数 標的と時期 手法 死傷者数
全般的傾向 拡大 増加 ・ソフトターゲット選好(イベントや飲食店などを含む)
・記念日も標的
身近で手軽な手法が多用 増加
類型別
傾向
「一匹狼」
広範囲で発生 増加 ・ソフトターゲット
・ハードターゲット)
身近で手軽な手法 増加(大量の被害も)
「遠隔操作」
発生場所は限定的 増加 ソフトターゲット 身近で手軽な手法 増加
「中枢指揮」
発生場所は限定的 横ばい ソフトターゲット(被害の最大化を優先) ・周到綿密な準備
・一定程度の習熟度
高い殺傷能力
犯人像
国籍 年齢 犯歴 紛争地渡航
全般的傾向 ・多様な国籍
・欧米国籍が多数
(移民系多数)
・平均26.8歳
・29歳以下の若者が多数
過半数に犯歴(うち,半数以上に服役経験) 半数弱に渡航歴(大半がFTF)
類型別
傾向
「一匹狼」
多様な国籍 ・平均29.4歳
・各年齢層に分布
過半数に犯歴(服役経験者は少ない) 渡航歴保有者の割合は小さい
「遠隔操作」
非欧米国籍 ・平均21.1歳
・同年代が多い
犯歴の割合が高い(うち,半数以上に服役経験) 渡航歴保有者の割合は比較的高い
「中枢指揮」
自国籍
(移民系多数)
・平均27.3歳
・FTFの平均年齢に近い
犯歴の割合が高い(うち,7割以上に服役経験) 渡航歴保有者の割合は高い

ア 全般的な特徴

上表に見られるとおり,欧米諸国では,テロ事件数が増加し,発生場所も広がっていることから,テロが拡散していると言える。

こうしたテロの実行犯については,欧米の国籍を有する移民系の29歳以下の若者で,かつ,犯歴や紛争地への渡航歴(渡航の企図も含む)を有する者が多い傾向が見られる。

さらに,このような実行犯が,日常生活の中で身近にあるもの,例えば,刃物や自動車を武器に変え,イベントや記念日に際し,ソフトターゲットを標的にテロを実行していることがうかがえる。こうした傾向は,ISILによる手法や標的などに関する呼び掛けに合致した形となっている。

イ 類型別の特徴

(ア) 「一匹狼」型テロ

実行犯については,犯罪を犯したことがあるものの,紛争地に渡航したことはない若者が多い傾向が見られる。特に,このような若者には,背後に何らかのネットワークの存在もうかがわれないことから,周囲に相談する相手もいない中で自己過激化し,結果として,武器についても,身近で手に入るものを使用せざるを得ないことになっているとみられる。

「一匹狼」型テロの被害が拡大していることがうかがえるが,これは,単独犯であったとしても,ソフトターゲットを標的に,犯行形態いかんによっては多数の死傷者を出し得る場合があることの証左と言える。

(イ) 「遠隔操作」型テロ

欧米諸国では,「遠隔操作」型テロが,増加しつつある状況と言える。これは,通信アプリなど機器の進化によるところが大きいとみられ,遠隔操作する側にとっては,一般的なテロの呼び掛けよりも,テロ実行の可能性が高まるという利点もある。

実行犯については,「一匹狼」型テロの実行犯と比べると,より若い年齢層が多く,さらに,服役経験を有し,紛争地に渡航し又は渡航を企図したことのある者が多い傾向がうかがえる。これらの者は,若い分,感化されやすく,さらに,お互いに価値観を共有し,影響を及ぼし合う中で,より過激化していくものとみられる。

手法や標的については,「一匹狼」型テロと同様に,手軽な方法で,ソフトターゲットを標的にテロを実行している傾向がうかがえるが,犯罪ネットワークにも近く,テロへの抵抗感も小さくなっているとみられることから,今後,遠隔操作する側の指示に基づき,より大規模な被害を発生し得る犯行形態へとシフトしていく可能性もある。

(ウ) 「中枢指揮」型テロ

欧米諸国では,2016年3月の「ベルギー・ブリュッセルにおける連続テロ事案」以降,組織的テロは発生していない状況にある。

これまで発生した3件の実行犯については,服役経験があり,フランスやベルギーからFTFとして紛争地に渡航するなど実際に戦闘経験を積むなどした「ベテラン」が多く含まれていた。

こうした者らについては,正にその人脈やノウハウを活かし,他の二類型で見られるような日常生活の中で得られるものを武器とするのではなく,銃や爆発物を用い,さらに,周到綿密な準備や一定程度の習熟を必要とする手法を選好しているほか,ソフトターゲットを標的に同時多発的な攻撃を行い,多数の犠牲者を出すことで「アピール度」の高いテロを実行する傾向もうかがえる。

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