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立入検査実施結果について

2006年9月16日 更新
公 安 調 査 庁

立入検査実施結果について記者発表する北田幹直・公安調査庁次長

立入検査実施結果について記者発表する北田幹直・公安調査庁次長

オウム真理教施設に対する立入検査の実施について

 公安調査庁は,本日,団体規制法に基づき,警視庁を始め,各道府県警察の支援・協力を得て,全国のオウム真理教施設25か所に対して立入検査を実施しました。
 オウム真理教につきましては,本年3月,麻原彰晃こと松本智津夫の死刑判決の控訴棄却の決定を受け,本職を本部長とする「麻原裁判関連特別調査本部」を立ち上げ,教団に対する調査・監視態勢を強化してきたところであります。
 こうした中,昨日,最高裁判所が麻原の特別抗告を棄却する決定を行い,同人の死刑判決が確定したことから,公安調査庁においては,麻原及び同人の説く教義を盲信する信徒らの動揺や危険な行動等を警戒する必要性が高まったと判断し,本日,一斉立入検査を実施したものであり,教団の本部機能を有する東京都世田谷区の南烏山施設を始め,北海道,宮城,埼玉,千葉,神奈川,愛知,大阪,徳島,福岡など16都道府県の25施設に対して,公安調査官約250人を動員し,危険性をうかがわせる兆候の有無を確認するとともに,主要な信徒の動静把握等を行いました。
 その結果,
○  麻原の影響力について
 上祐派を含むほとんどの施設において,三大教典を始め同人の著書,マントラと呼ばれる同人の唱える呪文を収録したCDが保管されているなど,麻原崇拝の実態が改めて確認されたこと
○  麻原の死刑確定について
 「教義は残るのでこれを維持していけばいい」などと,淡々と受け止める者がいる一方,幹部信徒が「ショックを受けた出家信徒が複数いた。今後,影響があるかもしれない。」と発言したほか,施設内において,信徒に対して発出された「後追い自殺や違法行為を行わないことを強く求める文書」が保管されているなど,今後も信徒の動向に警戒を要すること
○  教団の惹起した事件について
 幹部信徒が地下鉄サリン事件の被害者家族に関し,「家族を失った辛い心情も理解できるが,『カルマの法則』を知っていれば,家族の死も理解できる。」などと発言するなど,凶悪事件に対する反省を示していないこと
という事実が確認されたところであります。
 公安調査庁としては,引き続き,観察処分を厳正に実施し,不穏動向の早期把握に一層努め,公共の安全の確保に万全を期してまいります。

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