法制審議会被収容人員適正化方策に関する部会第26回会議(平成21年12月22日開催)において法制審議会(総会)へ報告することが決定された要綱(骨子)案
(原文縦書き)
要綱(骨子)案
第一 刑の一部の執行猶予制度
一 初入者に対する刑の一部の執行猶予制度
(一) 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
(二) 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、刑法第二十五条の規定によりその執行を猶予された者又はその執行を終わった日若しくはその執行の免除を得た日から五年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2 1の場合においては猶予の期間中保護観察に付することができるものとすること。
3 刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したときは、その刑を執行が猶予されていない期間を刑期とする懲役又は禁錮の刑に減軽するとともに、当該期間の刑の執行が終了した時点で刑の執行を受け終わったものとすること。
二 薬物使用者に対する刑の一部の執行猶予制度
2 1の場合においては猶予の期間中保護観察に付するものとすること。
三 刑の一部の執行猶予の取消事由
(一) 次に掲げる場合においては、刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消さなければならないものとすること。
(1) 刑の一部の執行猶予の言渡し後に更に罪を犯し、禁錮以上の刑に処せられたとき。
(2) 刑の一部の執行猶予の言渡し前に犯した他の罪について禁錮以上の刑に処せられたとき。
(3) 刑の一部の執行猶予の言渡し前に他の罪について禁錮以上の刑に処せられ、その刑について刑法第二十五条の規定による執行猶予の言渡しがないことが発覚したとき。ただし、刑の一部の執行猶予の言渡しを受けた者が同条第一項第二号に掲げる者であるときは、この限りでない。
(二) 次に掲げる場合においては、刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消すことができるものとすること。
(1) 刑の一部の執行猶予の言渡し後に更に罪を犯し、罰金に処せられたとき。
(2) 一の2により保護観察に付せられた者が遵守すべき事項を遵守しなかったとき。
(三) (一)又は(二)により刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の禁錮以上の刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならないものとすること。
2 薬物使用者に対する刑の一部の執行猶予の取消事由
薬物使用者に対する刑の一部の執行猶予の取消事由については、1の(一)の(3)を除き、1と同様のものとすること。
四 刑法第二十五条による刑の執行猶予の取消事由
1 猶予の期間内に更に罪を犯して刑の一部の執行猶予の言渡しを受けたとき。
2 猶予の言渡し前に犯した他の罪について刑の一部の執行猶予の言渡しを受けたとき。
3 猶予の言渡し前に他の罪について刑の一部の執行猶予を言い渡されたことが発覚したとき。ただし、猶予の言渡しを受けた者が同法第二十五条第一項第二号に掲げる者であるときは、この限りでない。
五 刑の一部の執行猶予の猶予期間の起算日
2 1に規定する期間の刑の執行を終わった時に他に執行すべき懲役又は禁錮があるときは、刑の一部の執行猶予の期間は、1にかかわらず、その執行すべき懲役又は禁錮の執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から起算するものとすること。
六 その他所要の規定の整備を行うものとすること。
第二 社会貢献活動を特別遵守事項とする制度
善良な社会の一員としての意識のかん養及び規範意識の向上に資する地域社会の利益の増進に寄与する社会的活動を一定の時間行うこと。