検索

検索

×閉じる
トップページ  >  政策・審議会等  >  省議・審議会等  >  その他会議  >  行刑改革会議第6回会議議事概要

行刑改革会議第6回会議議事概要

1 日時

平成15年10月20日(月)14時から16時30分

2 場所

法務省第1会議室(20階)

3 出席者

(委員等,敬称略)
 (相談役)後藤田正晴(元副総理),(座長)宮澤弘(元法務大臣),(委員)井嶋一友(弁護士・元最高裁判所判事),江川紹子(ジャーナリスト),大平光代(弁護士),菊田幸一(明治大学法学部教授),久保井一匡(弁護士・前日本弁護士連合会会長),瀬川晃(同志社大学法学部長),曾野綾子(作家・日本財団会長),高久史麿(自治医科大学学長),滝鼻卓雄((株)読売新聞東京本社取締役副社長・編集主幹),野﨑幸雄(弁護士・元名古屋高等裁判所長官),広瀬道貞(全国朝日放送(株)(テレビ朝日)社長),南博方(一橋大学名誉教授),宮澤浩一(慶応義塾大学名誉教授)(委員・50音順)
(法務省)
野沢太三法務大臣
(事務局)
但木敬一事務局長,大林宏事務局長代理,倉吉敬事務局長代理,杉山治樹事務局次長

4 議題

(1) 法務大臣あいさつ
(2) 行刑の実情に関する調査(受刑者・刑務官アンケート)の結果について(事務局の報告)
(3) 分科会検討状況について(各分科会長の報告,意見交換)
(4) その他

5 会議経過

(1) 法務大臣から,別紙1のとおりあいさつがなされた。
(2) 杉山治樹事務局次長から,受刑者のアンケート結果について,別紙2【PDF】及び別紙3【PDF】に基づいて,刑務官のアンケート結果について,別紙4【PDF】に基づいて,それぞれ説明がなされた。主な質疑・意見は以下のとおり。
・ 受刑者アンケート結果に記載されているパーセントの説明に,「有効回答数中に占める割合」との記載があるが,これはどのような意味か。
(回答:全ての有効回答中に占める割合という意味であり,具体的な母数は2562である。)
・ 例えば,受刑者アンケートの,問12-B「職員からの暴力,脅し,いじめの内容」については,母数が有効回答数となっているが,問21-A「規則違反の取調べは公正だったか」については,母数が取調べを受けたとする者1449人となっている。どうしてこのような違いがあるのか。
(回答:職員からの暴力,脅し,いじめについては,アンケートの対象となった受刑者全体のうちどの程度が被害にあったとしているかが有意な数字であり,これに対し,取調べの公正・不公正については,質問の性質上,取調べを受けたことがある者についてのみ分析することが適当と考えられたためである。)
・ 刑務官アンケートでは,多くの職員が有給休暇を3日以内しか取得していないとのことであるが,本来はどれだけ取得できるのか。また,刑務官以外の公務員はどの程度取得しているのか。
(回答:国家公務員については,年に20日間取得でき,更に年に20日の有給休暇を繰り越すことができるため,最長40日間の有給休暇を取得することが可能である。刑務官以外の公務員については,正確ではないものの,10日程度の有給休暇を取得しているものと聞いている。)
・ アンケート結果については,回答の真偽は必ずしも明らかではないことを前提に考える必要があるのではないか。
・ 受刑者アンケートの比較表について,守るのがつらかった規則等として,黙想とする回答が増えているが,黙想は有用な行為だと思う。
・ 受刑者アンケートについて,分類級によって回答に傾向があることが分かったが,受刑者の既婚・未婚,年代,暴力団関係の有無等の属性に基づいて分析し,その傾向を見ると良いのではないか。

(2) 各分科会の検討経過について,宮澤(浩)第1分科会長から別紙5【PDF】及び別紙6【PDF】に基づいて,南第2分科会長から別紙7【PDF】及び別紙8【PDF】に基づいて,高久第3分科会長から別紙9【PDF】及び別紙10【PDF】に基づいて,それぞれ報告がなされた。主な意見は以下のとおり。
・ 人格障害者を,刑務作業から外すべきかどうかは難しい問題ではないか。
・ 府中刑務所視察の際に目にしたような刑務作業に適しない受刑者について,どのように扱うべきかということは,やはり検討していくべきである。
・ 受刑者一般に労働を課すことが不適当ということであれば,刑法改正には時間がかかるとしても,その旨を当会議の提言に加えるべきではないか。
・ 刑法改正は先になるとしても,当面の措置として,刑務作業の時間を半分にするなど,柔軟な対応をすべきではないか。
・ いわゆる軍隊式行進については,少数の刑務官が多数の受刑者を整然と管理するには必要だという見方もあり得るのではないか。
・ 日本の刑務所で,いわゆる軍隊式行進を見たことがあるが,問題だと思う。
・ 仏独の刑務所を視察したが,自由度が高く,カルチャーショックを受けた。刑務所のあるべき姿をどこに求めるのかは難しい問題である。
 なお,更に意見のある委員は,書面で事務局に提出することとされた。

6 今後の日程等

・ 次回は,11月17日(月曜日)午後2時開催予定。
・ 次回は,英独仏の海外視察結果報告及び矯正行政の沿革についての矯正局説明を行った上,各分科会の検討結果の報告・議論を行う予定。
(文責行刑改革会議事務局)
-速報のため,事後修正の可能性あり-

※【PDF】と記載されているファイルの閲覧には,Adobe Readerが必要です。