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行刑改革会議 第9回会議

日時: 平成15年12月15日(月)
14時05分~15時40分
場所: 法務省第1会議室(20階)



午後2時05分 開会


○宮澤(弘)座長 ただいまから,行刑改革会議第9回会議を開催いたします。
 大臣,副大臣及び政務官は,少し遅れてお見えになると伺っております。また,大臣は2時45分ごろ退席されるとのことでございます。
 本日は,前回の会議及び引き続いて行われました各分科会において議論されました点を踏まえながら,事務局が作成いたしました提言(案)につきまして御論議いただきたいと思っております。
 なお,本日は成田座長代理と曾野委員が御都合により欠席,また後藤田相談役は途中で退席されると承っております。
 ここで報道の方が退出されますので,しばらくお待ちください。

(報道関係者 退出)

1.矯正局報告

○宮澤(弘)座長 本日,予定された議事に先立ちまして,矯正局から一つ御報告させていただきたいことがあるとのことでございます。
○柴田官房参事官 官房参事官の柴田でございます。この場をおかりいたしまして,矯正局から委員の皆様に御報告申し上げたいことがございます。
 本年10月下旬,大阪矯正管区に,大阪拘置所の元被収容者を名乗る者から,同拘置所処遇部門の主任看守が被収容者に暴行を行った旨の匿名の投書が届きました。そこで,大阪矯正管区の指示によりまして,同拘置所が行政調査を行ったところ,同拘置所の受刑区を担当していた主任看守におきまして,平成14年2月から本年7月までの間,被収容者3名に対しまして殴打などの暴行を行っていた疑いがあると認められたことから,同拘置所におきましては,この事案について現在特別司法警察職員としての捜査を行っております。
 また,その後,本年11月上旬に矯正局及び大阪矯正管区に,大阪拘置所の職員を名乗る者から,同拘置所処遇部門の統括矯正処遇官が,法令に定める要件がないのに,被収容者に革手錠を使用した旨の匿名の投書が届きました。そこで,矯正局の指示によりまして,大阪矯正管区が行政調査を行ったところ,同拘置所の未決区を担当していた統括矯正処遇官が,平成14年9月,その前日に職員暴行を敢行していた被収容者1名に対しまして,法令に定める要件がないのに金属手錠及び革手錠を使用するなどした疑いがあると認められたことから,この事案につきましても,同拘置所に矯正局などから応援職員を派遣するなどした上で,特別司法警察職員としての捜査を行っているところでございます。
 これらの事案につきましては,いまだ事実関係の詳細を確定するまでには至っておりませんが,職員に対して特別司法警察職員としての捜査を行わなければならないこと自体,極めて遺憾でございます。
 今後の捜査によって,できる限り速やかに事実関係を明らかにし,検察庁に刑事事件として送致するとともに,職員による犯罪があったと認められた場合には厳正な処分を行い,これを公表することとしたいと考えております。
○宮澤(弘)座長 ありがとうございました。

2.「行刑改革会議提言(案)」について(事務局からの説明)

○宮澤(弘)座長 それでは議事に入ります。
 まず,事務局から提言(案)について説明をさせます。
○杉山次長 それでは,お手元に配付いたしました提言(案)につきまして御説明いたします。
 本日も議論の時間を十分にとっていただきたいと考えておりますので,ごく簡単な説明にとどめさせていただきたいと思います。
 本日,お出ししております行刑改革会議提言(案)というものがございますけれども,これは前回の会議で提言骨子(案)というものをたたき台として御議論いただいた,その結果を踏まえまして,各委員の先生方の御発言の趣旨を生かしながら骨子に肉づけをして文書にしたものでございます。
 また,一番最初の「はじめに」という部分と,一番最後の「法務省に望むこと」という部分は,前回の骨子(案)では空欄にしてありましたけれども,これにつきまして,座長とも御相談をしながら,基本的な姿勢などにかかわることについて文章化をいたしたものでございます。いずれも,一応の案をお出しした後,委員の各先生方の御意見を伺いまして,それを踏まえて修正したものを本日行刑改革会議提言(案)としてお配りしております。本日は,これをたたき台として御議論いただきまして,その結果を踏まえて,次回,12月22日の全体会議には提言という形で御決定をいただきたいというふうに考えております。
 それでは,提言(案)の中身でございますけれども,全体のタイトルは「行刑改革会議提言」ということにしておりまして,発足当初,第1回の会議で森山法務大臣が,その挨拶の中で,「国民に理解され,支えられる刑務所を作りたい」というふうに述べた部分がございますので,これをサブタイトルとしてつけてございます。
 次に,1枚めくっていただきまして,目次でございますけれども,全体の構成は骨子(案)のときと変わっておりません。
 第1が「はじめに」,第3が提言のいわば概説部分,第4が具体的な提言の内容ということになっております。
 目次の次の1ページ目からが,「第1 はじめに」ということでございます。「はじめに」の部分につきましては,前回の会議で,例えば監獄法改正についての歴史的なメッセージとなるものなので,しっかりした文章を書くようにというような御意見もございまして,座長とも相談いたしまして,できる限り格調の高い文章にしたつもりでございます。この部分は今回初めてお出しするもので,若干詳しく申し上げますけれども,全体は四つの部分に分けられておりまして,それぞれ,切れ目が1行あけたような形になっております。
 最初の塊は,この会議の立ち上がりのことを書いております。最初のパラグラフは,この会議に,有識者の委員の方々に求められたものが,多様な社会経験に裏打ちされた社会一般の常識といいますか,あるいは国民の視点といったようなものであるということ。それから,刑務所について,この会議を通じて見聞を広めるにつれて,国民の目がこれまで届いていなかった。そして中からの情報発信もなかったということから,世間から取り残された存在になって,そこには世間と若干違った世界があって,刑務官が過重な負担に耐えている姿が見られたということ。そして,今次の改革は,国民の目が刑務所の中に届く。また刑務所の中の声が国民に伝わってくる,そういうことが大切だという認識のもとに議論の過程もオープンにしたという設立に当たっての基本的な視点が書かれております。
 二つ目の塊,2ページ目でございますが,ここは少し客観的なこと,100年前からの我が国の行刑の歴史の認識,そしてその歴史の中で政治や行政,司法などの改革が進む中で改革が遅れてしまったというようなことを書いてございます。
 三つ目の塊,2ページの下側でございますが,ここは今回の委員の先生方の間の議論の状況をまとめました。つまり,今回主に受刑者を対象といたしまして議論をしたということ。そして,法務省が出すいろいろな資料に対して国民の視点という物差しを使って見ていったということ。そして,委員の間でも議論をしたし,事務サイドからもいろいろな実務的な意見を述べさせていただいて,これを踏まえた議論もしていただいた。そして最終的には,国民の視点というものを尺度にして,目指すべき方向を定めていったということを書かせていただきました。
 3ページ,四つ目の塊でございますが,その達した方向,すなわち提言の中身について概略を書いてあります。つまりそこには,受刑者のためのいろいろな改革,それから刑務官のためのいろいろな改革というものがありまして,それらを支える柱として,国民に開かれた刑務所を作るための画期的な提案があるということ。それから,前回の会議で,国民の理解を得ることの必要性について触れるべきだという御発言などもありましたものですから,国民の中には受刑者のためにコストをかけるということに抵抗感もあるかもしれないけれども,結局,この改革が国民全体にとって価値のあるものになるのだというような認識,それから刑務官にとっても同じく価値のあるものであるという認識を書きまして,法務省に対して,この提言を真摯に受け止めることを求めて,巻頭言を結ぶという形にいたしております。
 第2以下は,前回御議論いただいた骨子に肉づけをしたものでございます。前回の会議で,骨子に対する意見として,先生方から御発言のあった部分については,可能な限り,その内容を盛り込みながら肉づけをしております。細かな表現ぶりはともかく,大きな方向には骨子から変化はありませんので説明は省略させていただきます。
 最後の「法務省に望むこと」というくだり,49ページ以下でございますけれども,これがまた,今回座長と相談して書き下した部分でございます。ここでは,今後の行刑改革の推進について,これから法務省が強力な推進体制を組んで速やかに実行すべきであるということ。その際,国民の理解を得ることが必要であるということ。それからこの行刑改革会議の委員の先生方が,関心をもって改革の実施を見守りたいというようなことが書かれてございます。
 以上が提言(案)の内容でございます。これをたたき台として御検討いただきたいと考えております。

3.「行刑改革会議提言(案)」について(議論)

○宮澤(弘)座長 どうもありがとうございました。ただいま事務局から説明のありました提言(案)につきまして御意見を伺いたいと思います。御発言をお願いいたしたいと思います。なお,この提言(案)につきましては,本日の御議論を踏まえまして,できます限り,この会議の議場において,その記載ぶりをも含めて確定をいたしまして,最終的なものに近づけたいと思っておりますので,どうか御理解をいただきたいと思います。
 議論を整理して進める関係上,それぞれの御発言につきましては,できるだけ一つの問題点ごとにしていただきたいと思っております。論点を一つ一つ片づけていきたいと考えておりますので,できるだけ一つの問題点ごとに議論を詰めていっていただきたいと思います。それに対して意見を交わしていただくということを基本といたしたいと思います。おおむね1時間程度議論をしていただいたところで休憩を入れまして,更に4時ごろまでをめどに御議論をいただきたいと思います。
 それでは,進めてまいります。まず,提言(案)の内容について御質問がございましたならば,御質問をしていただきたいと思います。
○南委員 内容ではありませんが,字句の問題についてよろしゅうございますか。簡単に申し上げますが,3ページの下から7行目ですが,「人間としての自信と誇りをもって社会に復帰することが,最終的に国民全体の財産となるものと考える」とあります。原案は,「国民全体の利益となるもの」とあったのが,「国民全体の財産となる」というふうに改められた理由というのはいかがでしょうか。私は,「利益」というのはパブリックインタレストということであって,必ずしも悪い表現ではないと思っているのですが,その点について御説明をいただきたいと思います。
○杉山次長 今の点について事務局から御説明をしたいと思います。確かに,南委員がおっしゃられたように,当初,「国民全体の利益となる」というようなことで御提案をさせていただきました。これに対しまして,先生方からいろいろ御意見を伺う中で,曾野委員から,これは受刑者を立ち直らせることが国民全体の利益となるという趣旨でございますけれども,人間の問題は利益ではないでしょうと。つまり利益というような功利的なといいますか,そういうものではなくて,人間を立ち直らせることの価値というのは,利益というような,儲けというような,そんなイメージの言葉では不適当ではないかというような御意見がございまして,「財産」ではどうかということを御提案させていただき,このような形になっているものでございます。この点につきまして,どういう表現ぶりがよいのかというところは,本日また御議論をいただければと思いますけれども。
○宮澤(弘)座長 ただいまの問題でございますが,「財産」というような言い方がいいのか,あるいは「利益」という言い方がいいのだろうか,そういう御提起でございます。これについて御意見がございましたら,どうぞお願いいたします。
○宮澤(浩)委員 皮切りのつまらない発言ですが,言葉の流れからすると「財産」というのは唐突な感じがしないわけではないのです。実は,国民にとってプラスになるという意味なんですね。だから,その場合の「利益」というのは,何も功利的な意味で利益がある,得をしたという意味ではないのではないかなと思うのですが。「プラスになる」という表現は余り適当でないとすれば,ほかの方が表現を探してくださった方がいいかもしれませんけれども,文章の流れからすると「財産」と比べれば「利益」の方がいいのではないかと私は思いますけれども。
○南委員 「財産」と言うと,非常に物的な利益という感じが,かえってするのと,今の事務局の話からいえば,むしろ「財産」より「価値」と言った方がよろしいのではないですかね。「国民全体の価値となる」とかですね。これも文章の流れとしては余り……,流れとしては,やはり「利益」がいいと思うのですけれども。
○宮澤(弘)座長 ただいま「価値」という考え方はどうだろうかという御提案がありました。これについていかがでございましょうか。御意見がございますれば承りたいと思います。
○江川委員 国語辞典を見ても,「利益」には二つ意味があって,いわゆる儲けというのと,ためになるということがあります。やはりためになることという意味だと思うので,「利益」の方が流れとしてはスムーズというか,国語的な意味も,別に儲けという意味ではありませんので,ためになることということの意味として使ったのだということであれば,「利益」で構わないのではないかと思います。
○宮澤(弘)座長 そういう意見がございました。いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。それでは「利益」というふうに,おっしゃるようなことで処置をいたしたいと思います。
 提言(案)の内容,表現について御意見はございますでしょうか。
○菊田委員 ページが飛んでもよろしいでしょうか。24ページです。
○宮澤(弘)座長 なるべく固めて議論をしていきたいと思っておりますので,それを御理解の上で進めていただければと思います。あれも,これもということではまとまりませんので。
○菊田委員 そうではなくて,最初からやらなくてもよろしいですか。24ページからでもよろしいですか。
○宮澤(浩)委員 最初からやった方がいいのではないかという提案ですけれども。いきなり飛んでもいいですかとおっしゃるから,それはおかしいのではないかと。
○宮澤(弘)座長 それはおかしいのではないかという話ですけれども。
○菊田委員 それなら後でやりますけれども,例えば何ページまでというふうに指定していただければ,その分野について。
○宮澤(弘)座長 いかがでございますか。要するに初めから固めていくか,それとも飛んでいってもいいことにするかと。
○宮澤(浩)委員 最初から。ですから,2ページまでで何か御発言がないかとか,3ページから7ページまでと,そういうふうにおっしゃってくださればいいのではないでしょうか。
○宮澤(弘)座長 初めから順繰りと申しますか,大きな問題を中心にしてやっていくのがいいだろうという御意見がございましたが,いかがでございましょうか。
 それでは,初めから固めていろいろ御検討をいただきたいと思いますので,まず「はじめに」という項目から始めましょう。これについての御意見を承りたいと思います。
 よろしゅうございますか。「はじめに」については大体こんなところで。
 それでは,「はじめに」はこんなところで終わりにいたします。
 次に,第2「行刑改革の動き」というところで,1,2,3,4とございますが,これを一括して御議論の対象にしたいと思います。いかがでございましょうか。
○宮澤(浩)委員 だれも発言しないで次に進むというのもあれですから,つまらない発言をいたしますが,4ページ目の「我が国の行刑の沿革」の(2)の終わりのところですが,言葉の問題だけです。「刑法制定を機に,明治41年に,現行の監獄法を制定した。」と。同じ行に「制定」という言葉が二つあるのは,どうも言葉の点であれですから,「現行の監獄法が誕生した」とか何とかというふうに,意味は同じなのですけれども,趣味として。
○宮澤(弘)座長 ただいまの御提案でございますが,おっしゃることは誠にごもっともでございまして,法律を初めて書いた学士が書いたような文章になっておりますが,この辺はおっしゃいますように字句を整理するということでよろしゅうございますか。
 それでは,そのようにさせていただきます。
 次は,第3「行刑改革の目指すべき方向」,1,2,3とございます。この点について御議論,御意見がございますれば,お願いしたいと思います。
 それでは,この部分については格別御意見はないものというふうに考えさせていただきます。
 次に,第4「行刑改革の具体的提言」で1「受刑者処遇の在り方」の(1)「総論」でございます。これについての御議論をお願いしたいと思います。
 いかがでございますか。よろしゅうございましょうか。それでは,格別の御意見がないものとして,先へ進めさせていただきます。
 次は,11ページの(2)「受刑者の権利義務と職員の権限の明確化」を議題とします。どうぞ,御意見を賜りたいと思います。
 その次に,12ページの(3)「受刑者の特性に応じた処遇の実現」のうちのア「矯正処遇についての基本的考え方」を議題とします。いかがでございますか。
 ただいま格別な御意見もないようでございますので,次に進みます。イ「現行の累進処遇制度は廃止し,真に受刑者の改善更生の意欲を喚起することが可能となる報奨制度を設けるべきである。」この問題について御意見がございますれば,どうぞお願いします。
 格別,御発言がなければ,先に進めさせていただきます。
 15ページのウ「特に処遇が困難な者の処遇について抜本的な改革を図るべきである」。この問題はいかがでございましょうか。
 次に進みます。16ページのエ「薬物依存者について,刑事政策的視点から,処遇の在り方を検討すべきである」。いかがでございましょうか。
 よろしゅうございましょうか。それでは次に進みます。同じ16ページのオ「外国人受刑者の移送を推進すべきである」。よろしゅうございますか。
 それでは次に進みます。17ページの(4)「昼夜間独居拘禁の適正の確保」について御意見がございましたらば,お願いいたします。
○江川委員 言葉の問題なのですけれども,「適正の確保」という言葉は日本語としてどうなんでしょうか。日本語としては余りなじみのないような気がするのですけれども。「適正な昼夜独居拘禁の確保」とか。
○宮澤(弘)座長 文章といたしますと,これは極めてまずい文章でございますね。ですから,格別御意見がなければ,その辺のことは私ども事務当局の仕事として訂正をさせていただきます。よろしゅうございますか。「適正の確保」というのは,なるほど,日本語としてはどうも,余りうまい日本語ではございません。
○宮澤(浩)委員 前に「適正」を持ってくるのと,先ほどちょっとおっしゃったように「適正さの確保」というふうに言った方が,ニュアンスは違いますかね。同じだったら,むしろ形容詞にした方がいいかな。「適正な昼夜独居拘禁の確保」と。
○南委員 「適正性の確保」。これはおそらく昼夜間独居拘禁というのを最初にポーンと言いたかったからだと思うんですね。
○江川委員 では,「改善」とか,そういうものではだめなんですか。要は改善した方がいいということですよね。
○宮澤(弘)座長 私が余り発言してはよくないのですが,適正性というのもちょっと日本語としては……。
○宮澤(浩)委員 「適正性の改善」というのはもっとおかしいのではないですか。
○南委員 「適正化の確保」。
○宮澤(浩)委員 それならいいですけれども。「適正化」だけでもいいですよね。
○宮澤(弘)座長 それでは,「適正化」でというお話がございました。そのことを含めまして表現は事務当局の方にお任せをいたたぎたいと思います。よろしゅうございますか。
 それでは,そうさせていただきます。
 その次は18ページ,(5)「処遇体制の改善」でございます。これ全般について御意見がございましたら,お願いいたします。
○宮澤(浩)委員 その前に,「適正の確保」にもし問題があるとすれば,17ページの下から4行目のイ,これも「適正さの確保」にしないと平仄が合わないのではないでしょうか。「適正確保」というのも日本語としてはおかしいかもしれない。「適正さを確保」とか。
○南委員 「適正性の確保を図る」でいいんじゃないかな。
○宮澤(弘)座長 これは,日本語としていかがでございましょうか。そんなにおかしくないと思いますが,やはり妙ですか。
○宮澤(浩)委員 もし議論するならば,あわせて考えた方がよかろうという,それだけのことです。
○宮澤(弘)座長 なるべく日本語としてスムーズに読めるようにしたいと思います。それでは,ただいまの御意見も含めて,ひとつ事務当局が努力をいたしますので御理解ください。お願いいたします。
 その次は,19ページの(6)「規律と懲罰の在り方」のうちのアでございます。よろしゅうございますか。
 それでは先へ進ませていただきます。21ページ,イ「懲罰制度に関する法整備を行うべきである」。いかがでございましょうか。
 それでは先へ進ませていただきます。同じページのウ「懲罰に関する手続の運用を改善すべきである」。いかがでございますか。よろしゅうございますか。
 次は,22ページの(7)「外部交通の拡大」のア「総論」でございます。これについて御意見がございますれば,お願いいたします。
 次に進ませていただきます。23ページ,上から2行目にイ「親族との面会の充実」という項目がございます。この問題を議題にいたします。御意見がございますればお願いいたします。
 よろしゅうございますか。それでは,イはそういうことで。
 次はウ「友人・知人との外部交通」。いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
 それでは,次の,同じページの下から4行目,エ「電話」でございます。この問題はいかがでございましょうか。
○菊田委員 ちょっと確認させていただきたいと思います。エ「電話」ですね。24ページの上から7行目,「そこで」とありますね。「そこで,電話については,例えば,まず,開放処遇を受けている者に認めるなど」とありますけれども,最初の案では,「試行的に電話を認める」と,こういう表現だったのですけれども,それから,こういうふうに変わりました。開放処遇というのは,開放施設だけではなくて全国のあちこちで開放的な処遇をしているところを意味しているのかどうか,この点の確認だけをしておきたいと思います。
○宮澤(弘)座長 ただいまの問題は第2分科会で御議論をいただいていた問題のようでございますので,第2分科会長にお願いしたいと思います。
○南委員 これは第2分科会で議論をしたところですので,お答えをいたします。第2分科会としましては,電話の導入に対して決して否定的ではないということを,まずお話をしておきたいと思います。確かに,菊田委員のおっしゃるとおり,当初「試行的に」というような文言が入っておりましたが,これを削りました理由は,すべての施設に導入するということを決めたから,この「試行的に」という言葉を削ったわけではなくて,電話を導入するについては監獄法の改正が必要なわけですが,法律で試行的に電話を導入するとかというような文言は使えないわけですね。そういうわけで,「試行的に」という言葉を削りました。そのかわり,電話の導入については「一定の基準の下に」としておりまして,必ずしもすべての施設に導入することまで決めているわけではございませんが,しかし,検討課題としております。
 それから,今おっしゃった開放処遇を受けている者に認めることにしましたのは,今まで電話を使用するというような試みが全くなかったこと。それからまた,電話を認めるとすれば,通話の相手方を確認することが困難でございますので,そういうふうな点をも含めまして,一定の基準の下に認めるということにしたわけでございます。このことについては,第2分科会で議論もいたしまして,承認されたことでございます。分科会の議論をまとめたものでございますので,ひとつ御了承をいただきたいと,お願いいたします。
○菊田委員 ということは,開放処遇を受けている者をまずやるということですね。それから全国のあちこちで開放処遇をやっていれば。
○南委員 全部についてはまだ考えていません。
○菊田委員 それにしても,開放施設だけではなくて,現に開放をやっているところから,どこか適当なところがあれば始めると,そういう意味ですね。
○南委員 そういうことですね。開放処遇を受けている者から始めていくということに理解しておりますが。
○宮澤(浩)委員 そこのところ微妙なんですよ。なぜかというと,例えば市原刑務所とか,そういう施設が開放的であるというのか,それとも,これから何も,一番最後の段階で初めて開放前のところに入れるというのではなくて,かなり開放処遇をやれる人を比較的早い段階から認めるということになると,そういう場所,その施設はあちこちにできるのではないかな。だから,今の全国でそれぞれの矯正管区にあるかどうか知らないけれども,例えば函館少年刑務所などでもそうでしょうけれども,いわゆる交通刑務所と昔言った,比較的開放の度合いの高い施設に認めるのか,それとも,そうでない施設でも,初めから開放の度合いの高いところで処遇するというふうに,今度の新しい提案ではできるわけですからね。そうすると,そういうものが何か所できるか分からないけれども,少なくとも今のいわゆる開放刑務所とは,数はかなり変わるのだけれども,それでもいいのですかと言いたいわけですけれどもね。
○菊田委員 同じ意見です。いわゆる市原刑務所のような開放施設だけではなくて,ほかのことも想定されているのかということです。
○南委員 今御意見があったように,ここでは一定の基準の下に電話による通信を行えるよう検討すべきであるとして,そういうふうな問題がございますので,そのことを含めて検討課題としたというわけなんです。
○久保井委員 差し出がましいようですが,私も第2分科会の一員ですので。第2分科会では,施設は開放施設に限るというのではなくて,どの刑務所でも既に仮釈放で近々出るとか,あるいは開放処遇が適当だということで開放処遇をしている人についてまず考えていこうという趣旨ですから,おっしゃるとおり,全国の刑務所に対象が広がるということは,そういう頭で議論をしたと思います。だから施設で限定するという意味ではなかったですね。ただ,一定の基準というところは,やはりステップ・バイ・ステップでやらないとし,一遍にやると非常に混乱が起きるから,そこは運用の段階で徐々にやっていくということで,全国一斉にぼんとやればいいのでしょうけれども,そこまではちょっと難しいのではないかということで,こういう言葉を残させていただいた。そういうことだったと思うので,菊田委員のおっしゃることと変わらないとは思います。
○宮澤(弘)座長 第2分科会で随分お話し合いをなさってのことだと思いますし,これはよろしゅうございますか。
○菊田委員 確認させていただいて,理解しました。
○南委員 今,久保井委員がおっしゃったようなことで御理解をいただきたいと思います。
○瀬川委員 その場合,今後はこのままでいいですか。開放処遇と開放的処遇を分けて,全体の文書は書いてありませんか。この点はどうでしょう。そこはきちんと確認した方がいいかと思います。
○南委員 ここでは,開放処遇を受けている者に認めるということで,必ずしも分けては考えていないということです。
○宮澤(浩)委員 施設で,そういう一番最後の段階の4級舎,今で言う1級舎,それがあちこちにありますよね。2階に。そういうようなものまで念頭に置くと,その施設の数というのはすごくたくさんになるのではないかな。
○久保井委員 原則は,すべての刑務所に電話を認める頭でおりまして,それはおっしゃるとおりです。ただ,一遍にはいきませんから,一定の基準のもとにやっていくというだけで,全部の刑務所に認めるという基本的な認識は全然なっていません。
○瀬川委員 第2分科会としては,電話によるということを比較的拡大して認めようというふうに考えておりますけれども,その際に,前回の文章であれば「試行的に」と書いてあって,その後にまた「一定の基準の下に」と書いてありますので,これはやや退嬰的というか,制限過ぎているのではないかと考えました。ただし,実際の事案としては幾つか不正なケースもあり得るし,しかも,財政的な面でもどの程度可能なのかということも含めて,もう少し現実を見てみないといけないので,こういう表現になったかと思うのです。ただ,趣旨としては,電話によるものというのはできるだけ拡大的にといいますか,広く認めていくことの趣旨だと思います。ただ,現実の要請との妥協という点も文章に盛り込んだものです。ただ,最初に文章であれば,先ほど言いましたように,「試行的に」「一定の基準の下に」というのは,余りにも退嬰的というか,後ろ向きとなってしまう。もっと前向きに書こうという趣旨です。
 それから,監獄法のこととの関連でも,法律に絡むことを試行的にというのはおかしいのではないかという議論があったかと思います。
○久保井委員 「まず」ということに非常に大きな意味を持たせておりまして,そこから出発するけれども,そこではとどまらないのだという趣旨で,「まず」という言葉が入れてありますので御理解をいただきたいと思います。
○瀬川委員 この点も確かにおっしゃるように,文章をもう少し考えた方がいいかもわかりません。つまり,こういう質問が出るというのは,開放処遇を受けている者にまず最初に,そこから始めて,そこで終わってしまうのはよくないので,趣旨としては,電話によるものというのはやはり認めていこうという方向にありますので,そういう方向をもう少し打ち出すような文章を考えていただきたい。
○宮澤(弘)座長 第2分科会で随分お話をなさったということでございますが,それで御理解をいただけるか,それとも,もう少し文章を考えるかということについて,何か意見はございますか。大分議論をなさった結果でございますので,このまま進んでいくということで,いかがでございましょうか。
○宮澤(浩)委員 おそらく菊田委員もそうなんでしょうけれども,この提言というのは素人に対して分かりやすいという意味で提言をするわけですから,余り,これは実はということになってはいけないというので,念押しのためにですね。素直にすらっと読んで受け取れるなら,それはそれでいいだろうということですよね。
○菊田委員 ですから,せっかく,瀬川委員からそういう意見が出たのですから,もう少し分かりやすく書き直していただくということでいかがでしょうか。
○宮澤(浩)委員 その趣旨を入れてね。
○菊田委員 はい,趣旨を。「まず」の一言だけでは,ちょっと理解が難しいと思います。
○宮澤(弘)座長 随分,念を入れて書いていらっしゃるという感じがいたしますね。
○南委員 いろいろと御賢察をいただきたいということで,こういう表現になっているわけですけれども,例えば「まず差し当たり」という表現もありますね。私としては,「まず」でよく分かるように思うのですけれども。「まず」がいいですよね。「まず」の方が「最初に」ということだから,私はやはり「まず」の方が。
○宮澤(浩)委員 それだったら「差し当たり」は要らないのではないでしょうか。
○南委員 「まず」の方が,まず最初にという意味でね。それから,ステップ・バイ・ステップでいくという感じがあらわれているわけなんですね。
○宮澤(弘)座長 第2分科会会長,いかがでございましょうか。随分御議論をなさったのでここに至ったので。
○南委員 この程度で御賢察をいただいて。
○宮澤(弘)座長 第2分科会の会長と私にお任せいただけませんか。お気持ちは通じているようでございます。よろしゅうございますか。
 それでは,そうさせていただきます。
 その次は,24ページのオ「外部交通に関する取扱いの要領等の公表」,この項目はいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
 それでは次に参ります。同じページのカ「法律上の重大な利害に係る用務処理のための弁護士との面会」,この項目はいかがでございますか。
○菊田委員 これも言葉の意味の確認なのですけれども,カの上から4行目,つまりこの趣旨は受刑者が面会ということ,受刑者が中心になっているわけですけれども,弁護士から受刑者に面会を求める要求があった場合に,そういうものも,この中に文面としては入っているように思われますけれども,そういうことを前提にお考えになって,この文章ができたのかどうか,確認したいと思います。
○宮澤(弘)座長 第2分科会の会長,いかがでございますか。
○南委員 弁護士の方から受刑者への面会というのは,どういうふうな場面を想定して。
○菊田委員 例えば受刑者が刑務所にいて,家族が離婚問題などを弁護士に相談しまして,弁護士が受刑者に面会をするということも出てくるかと思いますが,そのような場合は,これに入るかどうか。
○南委員 今,菊田委員のおっしゃったような例はここに入るという解釈です。
○菊田委員 実務上もそういうことをやっているようなので,これで間違いないと思いますけれども,さっと見ると,受刑者だけを認めるというふうにとれるものですから,弁護士についても認めるということを,できれば明記する必要がないかという意味です。
○宮澤(浩)委員 それはもうこの言葉から当然出てくるから,別段,それをくどく書く必要はあるかなというふうに思いますけれども。
○菊田委員 そういう趣旨が入っているのなら,それで私も了解したいと思いますが。
○南委員 そういう趣旨です。これは議事録にとどめますから。
○宮澤(弘)座長 議事録にとどまります。大丈夫です。
 それでは,その次,キ「人権救済等のための信書の発受」でございます。
○宮澤(浩)委員 念のためですが,つまり,この弁護士というのは,外国人受刑者の場合には,日本の弁護士だけとは限らないで,外国にいる自分の知り合いの弁護士も入るわけですね。
○南委員 率直に言って,そこまで議論はしなかったので,私どもの理解としては,日本の弁護士に限るという考えですが。
○宮澤(浩)委員 それでいいかな,どうだろう。
○滝鼻委員 これは日本でリーガルサービスができる弁護士という意味でしょう。外国人か日本人かということではなくて,外国人でも日本でリーガルサービスをできる資格のある人もいるわけだから,そういう意味ですよね。
○南委員 そうです。日本で弁護士活動ができる人という意味ですね。
○宮澤(浩)委員 それはほとんどの国の大使館があるから,それとの連絡でできるということはあるかもしれませんね。ただ念のためですから,結構です。
○宮澤(弘)座長 よろしゅうございますか。
 次に参ります。25ページの(8)「その他」を議題にいたします。
 よろしゅうございますか。
 それでは,次に参ります。26ページの下から4行目,2「行刑運営の透明性の確保」の項目で,(1)「総論」,(2)「刑事施設視察委員会(仮称)の創設」まででございます。
 よろしゅうございますか。
 次に,29ページの(3)「内部監査の充実強化」を一括して議題といたします。
○菊田委員 28ページのウ「委員」ですが,これは毎年法務大臣が委嘱するとなっているのですけれども,説明を分科会で聞いたのですが,なお釈然としない思いがあるんですよね。毎年というのは,1年,1年,委員を,何人か分かりませんけれども,一人ずつ交代するという意味かどうか分かりませんが,毎年委嘱するというのはどういう意味なのか。つまり,1年で交代することもあり得るわけで,もし,1年で交代するということになると,それはかなり発言等々制約を受けるということにもなり得ることなので,その辺をもう少し,毎年というのはどういう意味なのか,確認したいと思います。
○宮澤(弘)座長 第2分科会の御議論の対象になっているところでございますので,第2分科会の会長から。
○南委員 これは,委員の負担であるとか,それから刑務所によっては,かなり遠隔の地にあるものもありますので,そのような事情を勘案しまして,任期を一応1年としまして,あとは更新していくと,こういうふうな考え方なんです。
○菊田委員 取りあえず任期は1年で,あと更新と。それは最高何年と決めるわけですね。
○南委員 最大限ですか。
○菊田委員 最大限。
○南委員 これは単なる提言ですので,そこまでは決めておりません。
○菊田委員 そこなんですけれども,1年でやめてもらうということもあり得るわけですね。お忙しいということでしょうけれども,しかし発言の内容がそぐわないので,気に入らないからやめてくれという,率直に言ってそういうことも可能だということですよね。それはちょっとどうかなというふうな思いがあるのですけれども,いかがでしょうか。
○南委員 これはとにかくボランティア活動でもあり,委員になる人の御負担なども考えまして,1年間やっていただいてということなんです。それで,その人の仕事,生活等に支障がなければ継続するということなんですよ。それでもう打ち切るというようなことは考えておりません。
○菊田委員 委嘱する側の都合でやめてもらうということではなくて,本人が辞退すればやめるということですか。
○南委員 そういうことになりますね。
○菊田委員 それなら,それを明記するとか何とか。
○宮澤(浩)委員 保護司みたいになると困るね。
○菊田委員 本人が希望して辞退するのなら,それは仕方がないですよ。たけど,やると言っているのに,やめるということも,この文面では可能になってきますよね。
○南委員 それはまあ,ここでは提言ですので,立法の段階でどうするかということですね。ただ,少なくとも身分保障までは私はいかないと思っているのです。それまでは付与すべきではないと思います。
○宮澤(弘)座長 かなり幅の広い取扱いということをしてよろしいというようなお考えのようですけれども。
○菊田委員 そういう危惧があるものですから,記録に載せておいていただきたいと思います。
○宮澤(弘)座長 それではよろしゅうございますか。
 その次は29ページでございます。(4)「情報公開,地域社会との連携」ということです。この項全部を御議論の対象にさせていただきます。
○江川委員 死亡事案の公表の中の,公表する内容としては例えば刑務所の中で自殺を図って,その後に病院に運ばれて死亡したというようなケースも含まれるというふうに考えてよろしいのでしょうか。
○南委員 自殺事案については,現在でも一応公表することとなっていますよね。
○江川委員 いや,そこですぐ亡くなったのではなくて,刑務所の中で自殺を図る行為は行ったんだけれども,例えば看守の方が発見して病院に運び,その病院で亡くなったというケースも公表の中に含まれるということですか。
○南委員 含まれると思います。
○江川委員 つまり,自殺を図った場所と,亡くなった場所が違う場合。
○南委員 その場合でも,刑務所内が原因であれば含まれるという考えです。
 ちょっと補足しますが,現状ではその点は自殺になっているということです。自殺として取り扱っている。
○江川委員 でも,この間,そういうのが発表されていない事案があるということで,新聞記者の方から取材があったものですから。
○南委員 刑務所内で自殺をして執行が停止になって,そうして病院に行った場合には,公表していないということです。
○江川委員 ただ,実際に自殺を図ったのが刑務所であって,そのまま昏睡状態がずっと続いて,最終的に死亡したのが病院であって,その間に執行停止があったとしても,実際に自殺の行為が行われて,死の原因はそこにあるわけですから,やはりそこもきちんと公表の対象にすべきではないかと思うのですけれども,いかがでしょうか。
○宮澤(弘)座長 今の件は事務局の方から説明をするそうでございます。お聞きください。
○林課長 矯正局の総務課長でございますが,江川委員御指摘のとおり,先般の公表しなかった事例というのは,自殺を図りまして,刑の執行停止がかかりましたものですから,その執行停止後に亡くなった事案について公表しなかったというものです。これは,刑の執行停止となりますと,被収容者でなくなった段階での死亡となりましたので,その段階では公表しなかったものです。しかし,それについては余りにも杓子定規にその時間を定め過ぎているという御指摘がありましたので,その後,検討いたしまして,現在も執行停止後でも30日以内に死亡いたしますと,施設内の自殺という形で統計には計上されておりますので,それとの平仄を考えまして,少なくとも30日以内で死亡した場合に,それが刑の執行停止後であっても,それは公表することに取扱いを改めさせていただきました。
○江川委員 分かりました。
○宮澤(弘)座長 次が,31ページの3「人権救済のための制度の整備」のうちの(1)「総論」,(2)「公平かつ公正な救済」を御議論の対象にさせていただきます。
 いかがでございましょうか。よろしゅうございまいすか。
 それでは次に進みます。33ページの(3)「不服申立制度等の整備等」を御審議いただきたいと思います。
 よろしゅうございますか。
 それでは次に進みます。35ページの(4)「情願等の処理を担当する職員の体制の整備,充実」について御審議をいただきます。
 よろしゅうございますか。
 次に参ります。同じ35ページの下から5行目,4「矯正医療の在り方」で(1)「現状の問題点」を御審議いただきたいと思います。
 その次の,36ページ,(2)「矯正医療の基本的視点」を御審議いただきたいと思います。
 よろしゅうございますか。
 次に参ります。38ページ,上から4行目,(3)「矯正医療の水準の向上」について御審議をいただきたいと思います。
 よろしゅうございますか。
 それでは,40ページの上から10行目ぐらいのところ,(4)「医師の確保」を御審議いただきたいと思います。
 次に参りまして,42ページの(5)「矯正医療における医療と保安等との関係,透明性の確保」について御審議をいただきたいと思います。
 次に参ります。44ページ,一番上に(6)「被収容者の死因確定手続の適正の確保」,また「適正」が出てまいりましたが,この項目について御審議をいただきたいと思います。
○江川委員 「適正化」となるわけですよね。
○高久委員 「適正化」の方が分かりやすいですね。
○宮澤(弘)座長 今,「適正化」ではどうだという御意見がございました。いかがでございますか。なるほど,そちらの方が,するりと喉へ入りやすいかもしれません。
 それでは,前の表現の問題もございますので,一緒に事務局と調整をしたいと思います。
 44ページ,5「職員の人権意識の改革」です。44ページから45ページを経まして間,46ページの6「行刑施設における人的物的体制の整備」の前までを審議の対象とさせていただきます。
 次に参ります。46ページの6「行刑施設における人的物的体制の整備」から,48ページの真ん中よりちょっと過ぎたところの第5「改革への道すじ」の前まで,御審議をお願いします。
○野﨑委員 48ページの上から15行目なのですが,団結権の問題について述べておるところで,「しかし」という文言があるのですが,この「しかし」は要らないのではないかという気がします。「しかし」があるとおかしいような気がするのですね。「刑務官に団結を認めることが,その不満を吸い上げて待遇の改善に資するとともに,ひいては被収容者の人権尊重にもつながるのではないかとの意見もあった。しかし,団結権の問題は,公務員制度全体の中で,今後とも真剣に検討されるべき課題である。」となっているのですが,むしろ,「意見もあった。団結権の問題は,公務員制度全体の中で,今後とも真剣に検討されるべき課題である。」と。つまり,「しかし」で,ただすことはない。「しかし」は取った方がいいのではないかという趣旨を申し上げたいです。
○宮澤(弘)座長 第3分科会の会長,いかがでございますか。
○高久委員 「しかし」は取っても良いと思います。
○菊田委員 「しかし」はなくていいんですけども,ここで,以前,私も申し上げたのですが,「公務員制度全体の中で」とあるのですけれども,これもいろいろ説明を聞きました。消防とか警察も同じ類だというふうに聞きましたけれども,公務員制度全体とはいえ,矯正職員というのは今,正に処遇官という,まあ保安もありますけれども,開かれた刑務所あるいは処遇ということの中心を担っている人たちについて,ここで職員意識の改革という大上段に構えながら,一方では,この表現は,職員について,この問題について非常に消極的だ。だから私は,「公務員制度全体の中で」というのは削除していただければと。「団結権の問題は今後とも真剣に検討されるべき課題である」ということでいいのではないかというふうに提案したいと思いますが。
○宮澤(弘)座長 いかがでございますか。
○野﨑委員 いろいろなお考えがあるのでしょうけれども,実際は,やはり公務員の全体の中で,残された,つまり団結権が認められていない公務員全体の中でこれをどうするのかという議論をしないといけない。その過程で決められていくものだと思うものですから,これは入れておいて一向に差し支えはないし,入れなくても同じことだと思いますよ。
○菊田委員 今私が申し上げたように,消防,警察とはちょっと違うと思うんですよね。
○野﨑委員 違うかどうかの議論の中で決められていくべきことなんですよ。
○菊田委員 ええ,ですから何も「公務員制度」と入れなくても,今やるのではないですから,「今後とも検討すべきだ」ということで十分ではないかというふうに思いますが。
○野﨑委員 どこが検討しますか。
○菊田委員 「団結権の問題は今後とも真剣に検討されるべき問題である」と。それで十分だと思います。
○野﨑委員 現実の問題として,つまり団結権が制約されている公務員があるわけですから,その中で全部をどうするか,あるいは特定のものを外し,特定のものをそのまま維持するかという議論をしていくわけですよね。だから,その全体の中で議論するということにしかならないんです。そこをとってしまうと,刑務官の団結権の問題を他とはリンクしないで議論すべきであるという議論になってしまうおそれが出てきます。
○菊田委員 ええ,ですから,それは何も敢えて書かなくてもいいのではないかと。
○野﨑委員 敢えて削ることもないでしょう。(笑)
○菊田委員 いや,表現が違いますよ。消防や警察も同時に団結権を認めていかなければという意味。
○野﨑委員 いや,そういうことを言っているのではないです。全体に団結権を認めるという議論もあるでしょうし,特定のものは認めて,特定のものは外すべきであろうという議論もあるでしょう。それは職務内容に応じて決められていくわけですからね。だから,そういう中で議論をされないといけない問題でしょうと。
○菊田委員 そうですよ。
○野﨑委員 その中でちゃんと議論を積極的にやってくださいよということを申し上げているのだから。
○菊田委員 だからそれならなおさら。
○野﨑委員 なおさらじゃないですよ。
○菊田委員 「公務員全体の中で」は必要ないでしょう。刑務官について今後どうするか真剣に考えてくれということでいいわけでしょう。矯正職員について今後とも真剣に考えてくれと。それでいいじゃないですか。
○野﨑委員 言っておられるのは同じことでしょう。
○菊田委員 ニュアンスが違うと思いますよ。
○高久委員 団結権の問題は第3分科会で随分議論をされました。極端な議論として,団結権があると,かえって被収容者のために良くないのではないかという意見もありました。一番議論になりましたのは,消防や警察では禁止されているので,その点とどういうふうに調整といいますか,バランスを保つのかということでした。私個人というか,第3分科会の多くの方のお考えとして,公務員制度を論じる中で,刑務官の団結権の問題を議論する方が良いのではないかということであったと理解して,この言葉を残しました。
○宮澤(弘)座長 いかがでございましょうか。
○南委員 私は公務員制度全体の中で検討されるべき問題だと思います。その理由としては,ここで団結権といいますのは,組合結成権なのですが,民間労働者の組合結成権とはやはり違うのですね。単なる職員団体の結成権ではなくて,民間と同じような団結権を認めるべきだということは一般の公務員についてもいろいろ問題になっているところですよね。民間と同じような団結権を認めるべきだという考えもあって,やはりこれはどうでしょうか。公務員制度全体の中でとらえるべき問題ではないかなと,私は思いますがね。
○菊田委員 今おっしゃったように,この場合の団結権の中身は,焦点は職員団体ということです。そういう職員団体を考えるということなのですから,公務員全体の問題ではないという理解もしていただかないと困るのですよね。だから,公務員全体となると,ここはちょっと焦点がずれるんですよ。これは誤解を受けるので外した方がいいかなと,私は思います。
○南委員 だから刑務所だけの問題ではないという,一般の公務員全体の問題になっておりますのでね。これはこの表現でよろしいのではないですかね。
○菊田委員 意見だけ申し上げておきます。
○宮澤(弘)座長 それでは,意見は確かに承りました。議事録には御意見が載るはずでございます。
○江川委員 私も第3分科会で,その議論のときには余り気がつかなかったのですけれども,一番最初の矯正局からの御説明を伺っていて,ふっと思ったことなのですが,大阪の拘置所から2件,そういう,いわゆる内部告発があったわけですよね。そういうときに,おそらく,法務省の方としても注意はされていると思うのですけれども,いわゆる告発者探しみたいな,密告者探し的なことにならないようにという積極的な努力をしていただきたいと思います。この中にも,例えば執務上の問題や勤務の実情などについていろいろ申し出をする窓口を設けろということが書いてあるので,そのときに,その話をした職員が,それをしたからといって不利益にならないように格段の注意をするべきであるということを入れておかなくていいかなという気がします。
 というのは,35ページに,受刑者がいろいろ不服申立てをしたからといって不利益にならないようにということ,これは当然のことですけれども,わざわざ念のためと言うことで書いてあるわけですね。ですから職員の方のことについても,当然のことだとは思うのですけれども,一応念のために入れておかなくていいかなという気がしましたので,皆さんの御意見を伺いたいと思います。
○宮澤(弘)座長 いかがでございますか。第3分科会会長,いかがですか。
○高久委員 私も,受刑者のためにこういうふうに書いているならば,刑務官のためにも書いていいのではないかと。表現は事務局にお任せしたいと思いますけれども,江川委員のおっしゃることに賛成でございます。
○宮澤(弘)座長 第3分科会ではかなり議論をされたのですか。
○高久委員 むしろ団結権の方が主な議論になりまして,内部告発する人を守るという議論は少ししましたけれども,余り詳しくは,突っ込んだ議論はしなかったと記憶しております。
○宮澤(弘)座長 ただいまの問題は不利益な取扱いをしないという表現を入れるということで,その表現自身は会長と私にお任せいただけませんでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは,そういうふうにさせていただきます。
 それから,これが最後でございますが,48ページ,第5「改革への道すじ」,1「当面の改善策」,49ページに2「監獄法改正」,3「法務省に望むこと ~今後の行刑改革の推進に向けて~」,そこまで全部対象にいたしますので,御審議をいただきたいと思います。
○広瀬委員 「はじめに」と最後はもう座長と座長代理にお任せということなので,私の意見だけお聞きくださればいいと思うのですが,今回,素人でこの問題に参加して,驚くべきことがたくさんありました。その中でも,日本と海外の刑務所の比較,海外から帰ってきた人たちの報告も受けたのですけれども,その違いの大きさですね。西側社会の中で日本の刑務所はいつの間にか特異な存在になったのだなという気が大変強くいたしました。例えば,いまだに囚人服が強制されているとか,電話の問題もあります。一番大きいのは刑務作業があるかどうか,懲役があるかどうかという,これはもう刑法によるのでしようがないのでしょうけれども,その辺から始まって,大変な差ができてしまっている。最後のところで,今後の刑務担当省庁,職員,幹部は,海外の情報をも十分吸収して,国民に訴えていかないと,またいつの間にか厚い塀,高い塀の中に押し込んでしまうということになりかねないと思うのですね。今後の「改革への道すじ」のところで率直に,西側社会の中で非常に特異な存在になっているよということを指摘し,その種の情報収集を今後もきちんとやっていきなさいというようなメッセージを入れた方がいいのではないか。決してこれは日本が遅れているという意味ではなくて,事なかれ主義が続いてきたおかげでこういうことになったと思いますけれども,その辺をきちんと指摘しておく必要があるのではないかという気がいたします。
○宮澤(弘)座長 ただいま非常に貴重な意見を広瀬委員からございましたが,それに関連しまして,ほかの方々,御意見があれば,どうぞ御開陳をいただきたいと思います。
○宮澤(浩)委員 前にも申しましたけれども,これは提言で,その提言は直接には法務大臣への我々の意思の答申みたいな形で差し上げるわけですが,国民に対するアピールということならば,おっしゃったとおりだと思うのです。ただ,一言申しますと,矯正関係の方々も,これまで随分欧米に出かけていかれて,見てはおられると思うのですよね。だけど,残念ながら,我が国は,まず自分の国のことを考えて,それから,ちょろっと外国のことをつまみ食いするという傾向がありましたから,そういう視野ではなくてというような感じをうまく突っ込んでくださればいいと思うのです。今までやってなくはないよという反論が多分,心の中ではあると思いますものですから。
○宮澤(弘)座長 いいかがでございましょうか。
○久保井委員 今の広瀬委員の御意見に僕は賛成です。国民に対して理解を求めるのに,やはりなぜこんな改革をしなければいけないのか,国民はいぶかると思うのですね。それは国際社会の一員として,国際水準に合わせることにせざるを得ないのだということを国民に説明をした方が,国民も納得しやすいと思います。
○宮澤(弘)座長 ただいま,広瀬委員始め同種のお気持ちの御意見がございました。おっしゃるようなことを腹に入れまして,表現その他はお任せをいただくということで対応をしたいと思います。よろしくお願いいたします。

4.その他

○宮澤(弘)座長 どうもありがとうございました。いろいろな御意見を伺いました。時間も大分迫ってきておりますので,この程度とさせていただきたいと思います。本日までの御議論を踏まえまして,この提言(案)を修正して,22日の全体会議において提言として最終的な御了承をいただくことになろうかと思います。最終的な修正等につきましては,座長であります私に字句その他一任していただきたいと思います。どうぞよろしく,その辺御理解をいただきたいと思います。よろしゅうございますか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御了解をいただいたと思いますので,本日はこの程度にいたしたいと思います。
 次回は来週,12月22日の午後4時から開催いたします。本日までの御議論を十分に踏まえまして,提言をまとめることといたしたいと思います。本日の全体会議はこれで終了させていただきます。まことにありがとうございました。


午後3時40分 閉会
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