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更生保護のあり方を考える有識者会議(第3回)議事概要

1 日時

平成17年9月7日(水)午後3時から午後6時25分まで

2 場所

最高検察庁大会議室

3  出席者

(委員等,敬称略)
 (座長)野沢太三(社団法人日中科学技術文化センター会長・前法務大臣),(座長代理)金平輝子(日本更生保護女性連盟会長・元東京都副知事),(委員)佐伯仁志(東京大学法学部教授),佐藤英彦(前警察庁長官),瀬川晃(同志社大学法学部教授),田中直毅(21世紀政策研究所理事長),堀野紀(弁護士),本江威憙(公証人・元最高検察庁公判部長),桝井成夫(読売新聞東京本社論説委員)(委員・50音順)
(法務省)
 樋渡利秋法務事務次官,小津博司大臣官房長ほか
(事務局)
 麻生光洋事務局長ほか

4  議題

(1 ) 更生保護関係者からのヒアリング
(2 ) 重大再犯事件の概要について(事務局説明)
(3 ) 意見交換

5  会議経過

(1 ) 新宿区更生保護女性会会長坂本悠紀子氏から,更生保護女性会の活動内容等について,別紙1【PDF】により説明がなされた後,以下のとおり質疑応答がなされた。
・  歌舞伎町の浄化活動の一環に携わったとのことだが,その効果を感じるか。
(回答 :薬物売買の場所を減らすことができ,歌舞伎町は浄化されたと感じている。しかし,完全になくなったわけではなく,また,別の地域へ移動したに過ぎないということが気になっている。)
・  保護司会による更生保護女性会への支援はあるのか。
(回答 :新宿の場合,4,5年前から,保護司会による支援が活発になった。具体的には,“社会を明るくする運動”における連携,更生保護女性会が実施する勉強会への参加,金銭的・人的サポートなどである。)
・  説明のあったような活動は,他の更生保護女性会でも実施されているのか。
(回答 :地域によって活動内容は大きく異なる。しかし,どの地域においても,「更生保護女性会綱領」に基づき活動が展開されている。)
(2 ) 八王子地区BBS会会長高橋あすか氏から,BBS会の活動内容等について,別紙2【PDF】により説明がなされた後,以下のとおり質疑応答がなされた。
・  BBS活動の対象は非行少年とのことだが,最初は,どのようにして連絡をとるのか。
(回答 :BBS活動は非行少年だけでなく,広く悩みを抱えた少年を対象としている。そのうち保護観察所とかかわりのある少年については,保護観察所からの依頼を受けて活動を行っている。)
・  保護司とのかかわりはあるのか。
(回答 :保護観察官や保護司と連絡を取りながら活動している。具体的には,1か月の活動を報告書にまとめて,保護観察官や保護司に提出している。)
(3 ) 木村操氏から,協力雇用主の活動内容等について,別紙3【PDF】により説明がなされた後,以下のとおり質疑応答がなされた。
・  罪種を問わず受け入れているのか。また,他の従業員は,一緒に働いている人の中に前科者がいることを承知しているのか。さらに,再犯したことはあるか。
(回答 :罪種を問わず受け入れている。また,他の従業員には伝えていない。本人にも,過去のことは言うな,正々堂々やればいいと指導している。再犯したということは聞かない。彼らは,ハンディを背負っている分,仕事に真剣に取り組む人が多い。)
・  保護司と連絡を取り合うことはあるのか。
(回答 :会ったことがある保護司は,2,3人程度。ほとんどが電話でのやりとりである。本人に関する情報は,私どもも承知しているので,本人の更生のためにも,もっと保護司と連携した方がよい。)
(4 ) 事務局長から,保護観察対象者による重大再犯事件の状況について,配布資料(別紙4【PDF】及び別紙5【PDF】)により説明を行った。また,本会議立ち上げの契機となった重大再犯事件の概要について説明したが,説明及び質疑応答等のうち,個別の事件に関する部分については,非公開とする旨の決定がなされた。委員からは,個別の事件についての質疑等がなされたほか,以下のような意見が述べられた。
・  刑事裁判のために集積された情報が矯正や保護にも共有され,その後の分類等に反映されるシステムが必要ではないか。
・  判決書だけでは,保護観察中の者についての十分な理解を得るのは困難であり,保護観察官が刑事記録,取り分け,本人の供述調書を容易に参照することができるシステムが必要ではないか。
・  調書判決とされて,公判における弁護側の主張,立証活動の内容が判決書で分からない場合もあり,一方的な記録だけを参考にすることがないよう配慮が必要である。
・  被害者の立場に立って考えれば,今回の重大再犯事件に至る経過には問題がある。分類に伴う保護観察官による面接の義務付けや事務手続きの過誤を上司や上席観察官がチェックするなどのシステムが必要ではないか。
・  保護観察には,保護観察中の者の支援と再犯防止の両方の側面があるのに,保護観察官の意識が支援に偏りすぎていないか。意識改革が必要ではないか。
(5 ) 各委員から,本会議における検討事項等について,以下のような意見が述べられた。
・  地方更生保護委員会における仮釈放審理は不十分な印象を受けるので,仮釈放審理のあり方について検討したい。
・  保護観察官ですら保護観察中の者の情報をあまり掴んでいない現状において,保護司には適切な判断をするための情報がどの程度提供されているのか。保護観察官と保護司の役割分担,情報のあり方について考えたい。
・  保護観察のあり方を考えるとき,軽微な事件を繰り返す者と重大な再犯を犯すおそれのある者は,区別して考えなければならない。本会議は,後者の観点から立ち上げられたと理解しているので,重大再犯を防ぐために何が必要か,統計的な観点も含めて分析すべきである。
・  更生保護に求める再犯防止機能は,立ち直りを図ることで将来の再犯を防ぐことにとどまるのではないか。更生保護に改善更生機能と再犯防止機能の両方を求めることは,矛盾するのではないか。
・  保護司を始めとしたボランティアに支えられ,善意の中で取り組まれている伝統的な更生保護は破壊できないし,破壊したら大変なことになる。更生保護制度の見直しに当たっては,コントロールを強めていく方向と,伝統的な更生保護を守るという両方の側面が必要である。
・  週末における保護観察官の対応は不十分である。週末に保護観察所を開庁する等の対応が求められており,そのためにも保護観察官の増員が必要である。
・  過去のデータは将来を予測するために不可欠であり,判決確定後に検察庁に保管される刑事記録等の情報を保護観察処遇に活かしていく必要がある。
・  犯罪者の社会復帰を図る更生保護制度の役割は重要であり,現在の制度を充実させていくのが基本だと考える。現在の保護観察官の陣容は貧弱であり,体制の抜本的な改革を図る必要があるし,更生保護についてもっとPRしていく必要がある。
・  矯正施設から満期で出所した者の5年後の再入所率が約6割もあり,社会へのソフトランディングを図る観点から,刑務所からの出所者すべてに対して,社会内処遇を実施することも検討すべきではないか。
・  更生保護とは何か,監視を含めた社会防衛機能が目的とされているのか,これは基本的なことであり,徹底的に議論してほしい。また,保護司への報酬制導入の可否,地方更生保護委員会と保護観察所の関係や組織のあり方についても議論してほしい。
・  立ち直りのきっかけとして就労の果たす役割は大きく,協力雇用主に何らかのインセンティブを与え,協力雇用主を増やしていくことが重要である。また,改修された更生保護施設は,処遇面はもとより,定着率もよく,立ち直りに適した環境だと感じる。古い更生保護施設はPFIを活用するなどして,建て替えを促進する必要がある。
・  被害者の観点も必要であり,修復的司法の導入についても検討したい。
・  保護観察中に所在が分からなくなる者を出さない,出してもすぐ見つける方策を考えるべきであり,その際,人権に配慮した上で,IT技術の導入が図れないか。
・  保護観察官の数と保護観察中の者の数には,大きな隔たりがあり,保護観察官の増員を図る必要がある。
(6 ) 事務局から,平成18年度更生保護関係予算概算要求等の概要について説明した。

6  今後の日程等

 次回は,9月27日(火)午後2時から開催し,本会議で取り上げるべき検討事項及び今後の進め方等について議論する予定。


(文責 更生保護のあり方を考える有識者会議事務局)

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