公的付添人制度に関する意見交換会(第6回)議事概要
1 日時
2 場所
3 出席者(敬称略)
(最高裁判所) 岡健太郎,松村徹,浅香竜太,今崎幸彦
(日本弁護士連合会) 小野正典,羽倉佐知子,須納瀬学,鈴木善和,村山裕,岩佐嘉彦
4 議事
主な意見の要旨は以下のとおり。
(1) 選任要件(第3−1)について
○ 対象事件は身柄事件に限り,かつ,一定の要件を満たす場合とすべきではないか。
○ 身柄事件については,家庭裁判所送致後に観護措置がとられた場合だけでなく,逮捕中又は勾留中に送致された場合も含めるべきではないか。被疑者の公的弁護は家庭裁判所送致により効力が失われるので,送致時に公的付添人が選任されなければ,観護措置決定がなされる時に弁護士が付かないこととなり,不適当ではないか。
○ その趣旨を徹底すると,身柄付きで送致されたときは公的付添人が来るまで家庭裁判所は観護措置決定手続を待たなければならず,「審判の協力者」という公的付添人の役割と矛盾するのではないか。
○ 公的付添人を選任するか否かの判断は,記録を検討した家庭裁判所が,観護措置をとり,審判開始決定をした後に行うべきではないか。送致後直ちに公的付添人が付くというのは,職権主義的構造と矛盾するのではないか。
○ 公的付添人の必要性が要保護性に関する審理の適正のためであるのなら,その選任は審判開始決定後になるのではないか。
○ 身柄事件のうち,死刑又は無期若しくは短期2年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を対象とすべきではないか。
○ 上記のほか,少年に保護処分歴があるとき,15歳以下の年少少年であるとき,保護者がいないとき等も対象とすべきではないか。
○ 保護処分歴,年齢,保護者の有無等を要件とすることは,法制面からも制度趣旨からも困難ではないか。
(2) 選任手続(第3−2)について
○ 職権で付すことができるほか,公的弁護制度と同様に,一定の要件を満たす場合は少年本人の請求により必要的に付するとすべきではないか。
○ 少年に請求権を認めることは,職権主義的構造を採る少年法と整合せず,「審判の協力者」という公的付添人の役割とも矛盾するのではないか。
○ 少年本人による請求又は放棄の意思表示が有効か否かを判断するのは困難ではないか。
○ 少年の請求を認めると無資力要件も必要となるのではないか。少年の特性からすると,公的弁護制度と同様に考えるのは無理ではないか。
(3) 弁護士会の対応能力(第3−3)について
○ 観護措置決定人員(約2万2,000人)のうち,短期2年以上の重大事件,15歳以下の少年の事件,保護観察歴のある少年の事件を計算するとおおむね1万1,000人であり,選任率を7割とすると約8,000人となる。これに対し,対応弁護士数を当番弁護士登録者数の半数と仮定すると,全国で約4,400人が対応できることとなるが,これによると,全国平均で弁護士1人当たり年間約1.8件,最も負担の多い地区で年間約4.8件となり,この程度であれば対応可能ではないか。
○ 身柄事件を年間約5件も担当するのは無理ではないか。
○ 公的弁護制度やいわゆる心神喪失者等医療観察法の付添人制度が始まることを考えると,対応困難ではないか。
○ 本庁だけでなく,各支部の対応能力についても検討しなければならないのではないか。
(4) 今後の開催日程について
第7回 8月25日(水)午後2時30分から
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