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文書提出命令制度研究会(第1回)議事要旨

平成8年11月22日
担当:法務省民事局

1 日  時  平成8年11月22日(金) 15:00~16:00
2 場  所  法務省訟務局会議室
3 出席者  座  長  竹下
        研究員  秋山,阿部,宇賀,菅野,熊谷,小早川,長野,萩本,長谷部,花村,深山,山下,山本
        その他  濱崎民事局長,柳田審議官(民事局担当)
4 議  題  今後の検討の進め方について
5 会議経過
 (1)  法務省の濱崎民事局長及び竹下座長のあいさつが行われた。
 (2)  出席者の自己紹介が行われた(研究員名簿は別紙1のとおり)。
 (3)  法務省の深山参事官から,国会における審議の内容,研究会の設置の経緯等について,概ね次のとおりの説明が行われた。
      先般の第136回国会で新しい民事訴訟法(平成8年法律第109号)が成立したが,民事訴訟法案の国会審議においては,いわゆる行政文書についての文書提出命令の在り方が大きな議論の対象として取り上げられた。すなわち,政府提出の民事訴訟法案は,第220条第4号において,現行の民事訴訟法において限定的な義務とされている文書提出義務を一般義務化するに当たり,公務員の職務上の秘密に関する文書については,公務員の証人尋問に関する規定等との整合性を図る見地から,監督官庁等が承認をしないものを同号による文書提出義務の対象から除外するとともに,いわゆるインカメラ審理(第223条第3項)の対象からも除外することとしていた。しかし,このような規定に対しては,折からの薬害エイズ訴訟におけるいわゆる情報隠し問題等の社会問題を背景事情として,国会の内外において,情報公開の流れに逆行するものであり,行政の側のいわゆる情報隠しを助長することになる等の批判がされるところとなった。
 そして,衆議院法務委員会の審議において,参考人からの意見聴取及びいわゆる地方公聴会を含む慎重な審議の結果,連立与党(自由民主党,社会民主党,新党さきがけ)から,裁判所の審理促進に不可欠な証拠文書の拡大という民事訴訟法案の趣旨及び情報公開に関する国民の要請を踏まえた修正を求める修正案が提出され,同修正案に基づき,いわゆる行政文書(条文上の表現は,「公務員又は公務員であった者がその職務に関し保管し,又は所持する文書」というものである。)を対象とする文書提出命令の制度については,政府提出の民事訴訟法案が修正され,新法の附則第27条において,行政機関の保有する情報を公開するための制度に関して行われている検討と並行して,総合的な検討を加え,その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとされた。
 このように,いわゆる行政文書を対象とする文書提出命令の制度については,当面,一般義務化が見送られ,振出しに戻って検討することとなったため,法務省民事局においては,以上のような経緯を踏まえた上で,この問題を今後どのような形で検討していくべきかについて,様々な角度から検討した。
 文書提出命令制度の在り方は,民事訴訟手続の基本に関するものであるから,事柄の性質上,法務大臣の諮問機関である法制審議会の民事訴訟法部会における調査・審議を経ることが適当であると考えられた。このため,同部会は,この問題を検討するための特別の小委員会(文書提出命令制度小委員会)を設置し,去る10月24日,その第1回会合が開催された。
 しかし,他方,民事訴訟法の専門家以外の有識者の参加も得て検討を行うべきであるとの指摘にも応える必要がある。そこで,同部会の事務当局である法務省民事局において,民事訴訟法を専門とする学者・実務家のほか,行政法学者や一般の有識者の参加を得て研究会(文書提出命令制度研究会)を組織し,この研究会で,法制審議会における調査・審議の準備として,関係各方面からのヒアリングを含め,必要な資料の収集や考え方の整理等を行い,その成果を文書提出命令制度小委員会に報告して,同小委員会における調査審議と当研究会による調査研究とを並行させる形で検討を進めることが適当であるとの結論に至った。当研究会は,このような経緯で設置されたものであり,当研究会における成果については,適当な時期に小委員会を開催して,順次これを報告することを考えている。
 なお,今後の検討に当たっては,新しい民事訴訟法においていわゆる行政文書以外の文書について一般義務化の考え方が採用され,また,衆・参両院の法務委員会において,検討の対象とする事項及び検討の方向等について附帯決議がされているので,これらを踏まえて検討を進める必要がある。
 (4)  研究会の運営及び議事内容の公開について,事務当局から,「研究会の議事そのものは原則として非公開とするが,議事要旨を作成・公開する。あわせて研究員の名簿も公開する。議事要旨の作成については,事務当局(法務省民事局参事官室)に一任する。公開の方法は,法務大臣官房秘書課広報連絡室閲覧窓口の審議会等台帳に議事要旨を編綴して一般の閲覧に供するとともに,求めに応じて書面を交付するものとする。」との提案がされ,全会一致で了承された。なお,一般からもアクセス可能なコンピュータネットワークへの掲載についても,準備が整い次第実施する方向で検討するものとし,検討状況の公開に努めることとされた。
 (5)  研究会の当面のスケジュールについては,別紙2のとおり,研究会における検討を進める上で必要不可欠と考えられる基礎的事項をテーマとして,(1)情報公開制度(行政改革委員会の「情報公開法制の確立に関する意見」の内容等及び諸外国の情報公開制度)についての研究,(2)関係各方面からのヒアリング,(3)文書提出命令制度に関する諸外国の法制についての研究を行うことと決定された。
 (6)  文書提出命令制度に関する諸外国の法制については,伊藤研究員にアメリカの法制について,長谷部研究員にイギリスの法制について,山本研究員にフランスの法制について,春日偉知郎筑波大学教授にドイツの法制についてそれぞれ報告をしてもらうこととされた。
 (7)  今後の検討の進め方等に関して,各研究員から次のような意見が述べられた。
   ・  ヒアリングについては,当面2回を予定しているが,必要に応じて更に実施することも視野に入れておく必要があろう。
   ・  ヒアリング先としては,経済団体,労働団体,消費者団体,マスコミ関係団体等が考えられる。
   ・  行政改革委員会の行政情報公開部会においては,情報公開運動を展開している市民団体等からもヒアリングを実施したが,文書提出命令については,訴訟制度の利用者という意味で,弁護士会からのヒアリングも検討すべきではないか。
   ・  行政の各部門によって秘密として保持すべき典型的な事項は異なるように思われるので,行政の各部門からのヒアリングも検討すべきではないか。
   ・  ヒアリング先については,次回及び次々回にも意見を出してもらい,決定することとしてはどうか。
   ・  検討を進めていく過程で資料の提供や意見の交換が必要になった場合には,時間を有効に活用するために,研究会の席上だけでなく,コンピュータネットワークを通して行うことも検討に値するのではないか。
6 次回研究会の開催予定  平成9年1月14日(火)午後2時から(場所:法務省第2会議室)


(別紙1)

文書提出命令制度研究会研究員名簿

  (座長)  竹  下  守  夫  (駿河台大・民事訴訟法)
         秋  山  幹  男  (弁護士・第二東京弁護士会)
         阿  部  一  正  (新日本製鐵株式会社知的財産部専門部長・経団連推薦者)
         伊  藤     眞  (東大・民事訴訟法)
         宇  賀  克  也  (東大・行政法)
         菅  野  雅  之  (最高裁事務総局民事局参事官)
         熊  谷  謙  一  (日本労働組合総連合会労働対策局次長・連合推薦者)
         小早川  光  郎  (東大・行政法)
         長  野  勝  也  (最高裁事務総局民事局付)
         萩  本     修  (法務省民事局付) *
         長谷部  由紀子  (成蹊大・民事訴訟法)
         花  村  良  一  (法務省民事局付) *
         深  山  卓  也  (法務省民事局参事官) *
         山  下  孝  之  (弁護士・大阪弁護士会)
         山  本  和  彦  (一橋大・民事訴訟法)

*印は幹事役を示す。


(別紙2)

文書提出命令制度研究会の当面のスケジュール
(平成8年11月から平成9年7月まで)

平成8年
  11月22日(金)  第1回研究会(研究会の運営,今後の進行方法等)
平成9年
   1月14日(火)  第2回研究会(情報公開制度について(1))「情報公開法制の確立に関する意見」の内容等
   2月19日(水)  第3回研究会(情報公開制度について(2))諸外国の法制の概要等
   4月         第4回研究会(関係者からのヒアリング(1))
   5月         第5回研究会(関係者からのヒアリング(2))
   6月         第6回研究会(諸外国の法制について(1))アメリカ・イギリス
   7月         第7回研究会(諸外国の法制について(2))フランス・ドイツ

 以後,概ね1か月に1回のペースで研究会を開催することを予定しているが,情報公開法制定の動向等によって見直すことがありうる。

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