これは社会の皆様への約束とお願いです。

刑務所、少年院、少年鑑別所…私たちが働く、矯正施設と呼ばれる場所。
これから私たちが目指すのは、「罪と向き合い、社会とつながる場所」。

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ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)

私たちの使命

MISSON

更生を信じる力で
もっと安全で、豊かな社会を

私たちは、どんなときも犯罪や非行をした人と向き合ってきました。
安全な環境を保つこと。自らの罪と向き合い、真摯な反省の下、責任ある社会の一員として再び生きようとすること。
それが、新たな被害を防ぎ、安全で豊かな社会につながると信じて。
過去や未来と向き合い、その人の心を動かすこと。
そして、共に生きようとする社会を創ること。
「更生を信じる力で、もっと安全で豊かな社会を」
それが、私たちの使命です。

私たちが目指す20 年後の姿

VISOIN

罪と向き合い、社会とつながる場所

私たちは、犯罪や非行をした人が、人や社会とのつながりの中で更生し、共生できる社会を創ります。
そのための安全について考え、実践と改善を重ねます。
社会のあらゆる人と共に更生について考え、それぞれの価値観と世界観を共有しながら、協働します。
そのためにも、私たち自身の健康や幸福について考え、環境を整えていきます。

私たちの行動規範

VALUR

24時間365日、私たちは見守り続ける。
日中の工場や教室で。夜の廊下で。
一人ひとりの観察と、一つ一つの確認を繰り返し、声をかけていく。
一人ひとりが、それぞれの持ち場で自らの責務と真摯に向き合う。
目の前にいるその人が、自らに科された一日一日を大切に重ねていくように。

  • 犯罪被害者等の声に耳を傾け、犯罪や非行をした人の過去にも目を向けて、真摯な反省と更生に向けた思いや行動が生まれるよう、対話を重ねます。
  • 安全を守り、回復と更生を支援する対人援助職として、公平・公正に振る舞い、自らの責任を果たしていきます。このために常に学び、磨く姿勢を持ち、社会とつながりながら、創意工夫を重ねます。失敗を教訓と捉え、困難な課題にも挑戦していきます。
  • 多様な価値観を受け入れ、それぞれの強みが発揮されるよう助け合い、共に成長し、共に幸福であろうとします。

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)ができるまで

ミッション・ビジョン・バリューは、刑務所、少年院、少年鑑別所で働く職員や社会の様々な方との
500 時間に及ぶ対話からうまれました。

  • 職員が仕事への思いを語り合う

  • 社会の皆様と一緒に
    刑務所と社会について考える

  • 社会の皆様と一緒に
    20年後のビジョンを考える

ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
に込められた職員の思い

ミッション・ビジョン・バリューには、全国各地の施設で働く418人の職員の思いが込められています。

  • 『一番あきらめの悪い法務教官』であり続けたい

    水府学院 法務教官

    まだ「法務教官」という仕事を知らなかった頃。専門学校を卒業し工場勤めをしていた男性はある日、職場の先輩から、「お前、何のためにこの仕事やってるんだよ」と叱責されます。この出来事をきっかけに生まれた、「もっと考えて、感じて生きなければいけない」との思いを若者に伝えたいと矯正の世界に飛び込みました。自分が決めた道を突き進むべく、少年たちと心と心をぶつけ合う生き様を熱く語っていただきました。

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  • 変化は大きなチャンス

    川越少年刑務所 就労支援専門官

    全国でも40人弱しかいない「就労支援専門官」として勤務する男性は、民間企業の人事部長としての経験もあり、また犯罪被害者家族でもあります。彼は、被害者も加害者も生まない社会であってほしいという思いとともに、組織としても個人としても、閉ざされがちな矯正のことを発信できるようにすること、そして、「変化はチャンス」と捉えて、従来の仕事の繰り返しではなく、仕事の幅を少しずつでも広げていくことが大切だと語ります。

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  • それが社会のためになるんだ

    東京少年鑑別所 法務教官

    少年院や法務省での勤務経験を基に、理想的な施設の雰囲気や職員関係、非行少年や受刑者に対する姿勢、矯正と社会そして未来の矯正について、冷静な分析と熱い思いを語ってくれた男性法務教官。「矯正魂」を受け継ぎつつも、変わることをいとわない柔軟さもある。「矯正は温かみを残したまま更なる進化が期待できる」。男性法務教官の話からはその思いがにじみます。

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  • 経験を新しい矯正に活かす

    熊本刑務所 刑務官(被害者担当)

    栃木県・山口県・熊本県にある3つの刑務所で勤務。30~50名の受刑者の生活全般の指導や作業の安全衛生管理を担当する「工場担当」を13年務め、男女の受刑者処遇を知る女性刑務官。官民協働を目指した新たな刑務所(美祢社会復帰センター)立上げの際には、全国から来た職員と共に施設環境を考えた経験も。各地の施設で行われている処遇の違いに触れ、失敗しながらも支えられて成長して経験を積み、現在は、犯罪被害者等の方々から、自らが置かれている状況、受刑・在院中の加害者の生活や行動に関する意見を聞き、その意向等を踏まえて、被害者の意見を加害者に伝える「被害者担当官」を務めている。拘禁刑施行などを控え、新たな時代を迎えつつある矯正への希望を語ります。

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  • 矯正職員は、愛と絆を持ったスペシャリスト集団

    網走刑務所 刑務官

    「矯正職員は犯罪者を改善更生させるスペシャリスト集団」と言い切る男性刑務官。その評価に値するだけのことを行ってきたと胸を張ります。しかし、そうした取組ではなく、職員による不祥事ばかり注目を浴び、社会から厳しい目を向けられている現状を憂いてもいます。もっと矯正を良くするカギは、愛と絆に根ざした親身な姿勢。それは、職員、被収容者、被害者、社会のいずれの関係においても必要だと言います。

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  • 少年たちの気持ちの代弁者として

    大阪少年鑑別所 心理技官

    少年鑑別所で採用され、心理技官として現在3年目の女性。毎日様々な少年との面接や心理検査を通じて、非行に至った原因や今後の生活を改善する方法について、少年とも一緒に考える「鑑別」という業務に携わっています。外部の専門家を招いた研修会で事例を報告したり、少年院に研修に行ったりと、心理技官として幅広い知識や経験を得るために、積極的に自己研さんに励んでいる姿が印象的です。いつも礼儀正しく、勉強熱心な女性心理技官が、矯正職員としての仕事に対する思いを語ってくれました。

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