法テラスの在り方に関する有識者検討会 ~もっと利用しやすく、もっと身近な 司法アクセスを目指して~ 第5回会議議事録 第1 日 時  令和8年7月3日(金)    自 午前10時03分                        至 午後 0時31分 第2 場 所  法務省第1会議室         (中央合同庁舎6号館A棟20階) 第3 議 事    「関係府省庁・地方自治体等の関係機関との連携の在り方」について   (1)ヒアリング及び関係機関からの報告     ① 堀江典宏氏(内閣府孤独・孤立対策推進室参事官)     ② 関係機関からの報告      ・ 厚生労働省社会・援護局地域福祉課      ・ 厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課      ・ 消費者庁地方協力課      ・ こども家庭庁支援局家庭福祉課     ③ 吉野美智子氏(法テラス福岡事務局長)       柿木翼氏(法テラス福岡常勤弁護士)   (2)質疑応答・意見交換 議        事 青木参事官 定刻を過ぎておりますので始めさせていただきます。   ただいまから、法テラスの在り方に関する有識者検討会~もっと利用しやすく、もっと身近な司法アクセスを目指して~第5回会議を開催いたします。   皆様におかれましては御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。   本日は川野委員が御欠席となりますが、座長を含め14名の委員の皆様に御出席いただいております。   なお、本会議から関係機関として消費者庁地方協力課長赤井久宣様に御参加いただくことになりましたので、御紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。   それでは、ここからの議事進行につきましては、佐藤座長にお願いしたいと思います。   座長、議事の進行をよろしくお願いします。 佐藤座長 本日もよろしくお願いいたします。   それでは、議事を進めさせていただきます。   まず初めに、本日の配布資料について事務局から説明をお願いいたします。 青木参事官 では、配布資料について御説明いたします。   まず、資料1は、地方自治体等と法テラスとの連携の例についての資料でございます。法テラスにおける地方自治体等の相談窓口との連携の例や関係機関との人事交流の例についてまとめた資料となります。   資料2は、関係府省庁が推進する多機関連携による包括的支援施策についての資料でございます。厚生労働省、消費者庁、こども家庭庁が推進する多機関連携による包括的支援施策についてまとめたものとなります。   資料3は、司法ソーシャルワークの事業化と法テラスの役割についての資料となります。予算化されましたモデル事業の紹介、あるいは法テラスの業務のうち本来業務以外の業務を受託して行う、いわゆる受託業務についてまとめた資料となります。   資料4、資料5は、本日のヒアリング報告者の皆様から御提出いただいた資料となります。ヒアリングの際に御参照ください。   資料6は、生水委員御提出の資料でございまして、会議資料として取り扱ってほしい旨の御要望を受けて資料とさせていただきました。   資料等の説明は以上となります。お手元に資料はおそろいでしょうか。   では、座長の方に戻させていただきます。 佐藤座長 事務局から説明がありました資料について、何か御質問はございますか。よろしいでしょうか。   それでは、本日の議題に入らせていただきます。   本日の議題は、お手元の議事次第にあるとおりでございます。本日は、まず関係府省庁が推進する多機関連携による包括的支援施策について関係機関からヒアリングと御報告をお願いいたします。さらに、それに関連しての深い御知見・御経験をお持ちの大村委員と生水委員から御意見を頂きます。   次に、自治体等との窓口連携に関してヒアリングを行います。その後、休憩を挟みまして、委員の皆様から広く質疑応答・意見交換を行う予定でおります。   その上で、補足的な御意見や、今回のテーマに限らない検討会全体に関する御意見を頂く機会として、最後に10分程度の時間を設けてございます。どうぞよろしくお願いいたします。   それでは、ヒアリングに入らせていただきます。まず初めに、関係府省庁が推進する多機関連携による包括的支援施策に関して、内閣府孤独・孤立対策推進室参事官堀江典宏様から御報告を頂きます。   堀江様、よろしくお願いいたします。 堀江参事官 内閣府孤独・孤立対策推進室の参事官をしております堀江と申します。本日はこのような貴重な機会を頂きまして誠にありがとうございます。感謝申し上げます。   私どもは孤独・孤立対策ということで取組を進めております。これは比較的、政府の中では新しい政策ではないかと思いますけれども、令和3年に内閣官房におきまして、当時の菅内閣の時代にスタートしたということでございます。背景につきましてはまた後ほど御説明をさせていただきますけれども、実は国会の方で孤独・孤立対策推進法というものを令和5年5月に成立をしていただきまして、これは閣法でございますけれども、その後政府としては内閣府において継続的な取組、これは将来、単身世帯等が増えてくる中で、孤独・孤立の悩みを抱える方が増えてくるのではないかということで、令和6年4月から内閣府において取り組んでいるというものでございます。   それでは、説明に入りたいと思います。まず、取組全体につきまして一枚にまとめさせていただいておりますので、こちらにつきまして御説明をさせていただきたいと思います。一番上の四角の中ですけれども、孤独とか孤立というのは、辞書的な意義につきましては皆さん、なじんでいらっしゃるかもしれませんけれども、一般的な捉え方といたしまして、まず、孤独というのは人々の内心の問題である、主観的な概念であるということでございまして、独りぼっちと感じる精神的な状態を指します。これにつきましては、しばしば寂しいという気持ちを伴うということでございます。孤独のニュアンスにもいろいろございまして、特に若い方に多いかもしれませんが、望んで孤独を選ぶ方もいらっしゃいます。行政としてアプローチすべきは、望まない孤独だというのが特徴になっているということでございます。一方で孤立というのは、社会学の分野等でも扱われてきた項目かと思いますけれども、これは客観的な概念でございまして、ある方が社会とのつながりや助けがない、又は少ない状態を指すと、こういったことになってございます。   法律におきましては、真ん中のブルーの四角でございますけれども、孤独と孤立を分けずに、これを言い始めますと、孤立しているけれども孤独を感じていない方もいらっしゃるとか、そういう何通りかの話があるわけなのですが、そういうわけではなくて、法律上は孤独・孤立の状態といっていまして、それすなわち孤独又は孤立により心身に有害な影響を受けている状態と、このような定義が設けられております。   下の四角の中、若干背景事情を御説明したいと思います。きっかけとなったのは、実は右側の方でございまして、これは先ほど令和3年と申し上げましたけれども、コロナ禍におきまして社会環境が変化をいたしまして、水色の四角の中でございますけれども、正に自殺者数が11年ぶりに増えたでありますとか、DV相談件数、児童虐待相談対応件数など、そういった指標に表れてきたということであります。これは、左側に記載しております、ある意味、社会構造の変化ということで進んできていた問題がこのコロナ禍によって顕在化したということ、そしてまた、対面のコミュニケーションの減少といった状況も相まって深刻化したということ、これが政府としての政策の推進のきっかけであったというところでございます。   先ほども申し上げたように、コロナ禍以前から単身世帯の増加でありますとか働き方の多様化、これは終身雇用が減ったとか、そういうこともあろうかと思いますけれども、そういった働き方の多様化、インターネットの普及による、対面でなくてもコミュニケーションがとれるような時代、家族や地域、会社等における人とのつながりが薄くなった、これをもって社縁、地縁、血縁の三つが薄くなったという説明をよくいたしますけれども、これによりまして、誰もが孤独・孤立状態に陥りやすい、こういった社会状況が生まれているということでございます。   これにつきましては中長期的に見た場合に、これは国立社会保障・人口問題研究所の統計などにもございますけれども、2050年には全体で44%が単独世帯になるというような見通しも示されております。また、三世代同居の方も減っておりますし、未婚の方も増えているという中で、将来的に見た場合には、孤独・孤立の問題というのは今後、更に深刻化していくことが懸念されているということでございます。これがある意味、内閣府において継続的にこの政策を内閣の重要政策として取り上げていくと、そういうゆえんになったということでございます。   データを見ますが、真ん中の辺りですけれども、私どもは毎年、全国調査を行っております。これは孤独感がありますかとか、あとは社会的な孤立の状況について尋ねるものでございます。2万人の方に調査を行っておりますけれども、そういった中で、「しばしばある・常にある」と回答した方の割合は、これは5年間ぐらい調査していますが、大体一貫して4割ぐらいの方が何らかの形で孤独感を感じたことがあるとお答えになっています。パーセンテージで見ますと、昨年の場合では30~39歳の割合が最も高くなっておりまして、次いで40~49歳、50~59歳となっております。これは、現役世代の孤独感というものが比較的高くなっていることを示唆しているのではないかということでございます。また、非常にこれも深刻な問題でございますけれども、子どもの自殺者数というのは増加をしておりまして高止まっている状況になっております。   こうしたことを踏まえまして、下の四角の中でございますけれども、私どもは孤独・孤立対策推進法でありますとか、あるいはその法律に基づく重点計画に基づきまして、総理大臣を本部長とする孤独・孤立対策推進本部という組織を持っております。その下で孤独・孤立対策担当大臣、現在は黄川田大臣が司令塔となって、NPO等との水平的連携を図りつつ、関係府省が連携して対策を推進しております。このNPO等との水平的連携というのは非常に重要だと思っておりまして、これはなぜかと申しますと、この孤独・孤立対策という看板がある意味かかる前から、こういったことを意識して現場で取り組んでおられたNPOの方々、社会福祉協議会の方々がいらっしゃるということでありますので、そこはむしろそういった方々のノウハウを頂きながら、行政としてどのように施策を打っていくかを考えようということで、後で出てまいりますけれども、孤独・孤立対策の官民連携プラットフォームというものを、これは600以上の団体に御加入いただいておりますけれども、政府の方で行っておりまして、御知見を頂いているということでございます。   下の四角のうち、2ポツ目でございますが、そういった中で我々がどのような施策をしているかということが書かれております。一つ目は、重点計画の策定・推進を中心にしまして、政府全体の孤独・孤立対策の推進を図るための企画立案や総合調整を行っております。これは全省庁、ある意味、内閣府の内閣を補佐する役割の一つとして行っているというものでございます。   そのほかにやっていることなのですけれども、実はこの孤独・孤立対策というのは、既に様々各省で取り組んでいただいているものに対して相互調整をということでもありますので、内閣府として独自に何を担っていくかというのは結構難しいところではあります。二つ目は、ファクトを集めたりするのは内閣府の方でやろうということでありまして、先ほど言及いたしました全国調査でありますとか、あるいは有識者の先生方に幅広く御議論をいただいたりとか、あるいは先ほどの全国ベースでの官民連携基盤の議論を行っております。   また、三つ目のところですが、これは正に内閣府になってできるようになった部分でございますけれども、地方公共団体でありますとかNPOの取組、様々な先駆的な取組があります。それを支援するために交付金を持っていたりとか、あるいはモデル事業を行っております。そういったお金もある意味、財政的支援も行っておりますけれども、ノウハウの横展開についても意識をしていきたいと思っております。   また、四つ目のところでございますが、孤独・孤立の予防を目指した取組の推進ということでございます。この孤独・孤立というものなのですけれども、実は様々な困難であるとか課題を抱えるということは誰でもあることなのでございますけれども、そういった困り事を、この孤独・孤立の状態にあることで、ある意味、掛け算で更に悪化させるというような側面があるのではないかと考えておりまして、この孤独・孤立を予防することが大事なのではないかという観点で施策を行っております。そのための普及啓発でありますとか、あるいは、つながりサポーターというのがそこにありますけれども、一般の方に、隣の方・周りの方を気にしていただくような、そういったことを要請しております。   次のスライドは、法律の概要でございます。これは令和5年5月に成立した法律でございますけれども、重要な点だけポイントを申し上げますと、「1」の基本理念のところですね、孤独・孤立の状態は、人生のあらゆる段階において何人にも生じ得るということを法律上しっかり書き込んでいるという点でありますとか、あるいは「3」の基本的施策の上から四つ目のところでありますけれども、関係者、国・地方公共団体・当事者等への支援を行う者等の連携・協働を促進していくということで、これは全国版・地方版官民連携プラットフォームの設置といったことはここで読み込んでいるというものでございます。具体的には、自治体の方々には都道府県、市区町村問わずですが、法律上は努力義務になっているということでございます。正に今回、御知見といいますか、こちらでお話をさせていただくのは、こういった連携・協働の促進の中に法的観点の法テラスといったものが組み込まれていくとより良いプラットフォームになるのではないか、こういった問題意識でございます。「4」の推進体制のところですけれども、内閣に総理大臣をヘッドとする、これは全閣僚が構成員になっています、全省庁が関係あるということでございますけれども、孤独・孤立対策の推進本部を置くといったことが定められております。また後で触れますが、地域協議会等を置くということも努めるということになっております。   次のスライドです。これは、先ほど申し上げた孤独・孤立対策推進本部の話でございまして、法務大臣も構成員に入っております。法務省にも、あらゆる政策に、ある意味、後発だということもありますが、孤独・孤立対策の視点を入れてくださいということをお願いしておりまして、法務省にも様々な御協力をいただいているということであります。   次のスライドは、法律に基づいて定めることとされている重点計画でございます。政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策等をこちらに定めているというものでございます。実物はホームページ等で御覧いただければと思いますけれども、総論が20ページぐらいで、あとは各省の施策を140個以上束ねさせていただいているようなものになっております。   現状認識のところなのですが、これは昨年改定して、現在も今年の改定に向けて議論を行っておりますけれども、コロナ禍後も、社会問題の背景に孤独・孤立の問題が指摘をされるということでありまして、小中高生の自殺者数の増加にも、もしかしたら孤独・孤立の問題が寄与しているのではないかという議論も多々見られるということでございます。また、単身世帯や単身高齢世帯の増加が問題の深刻化を招くのではないかということでありますとか、現状認識が示されております。   基本理念のところは、これは法律の基本理念を書き込んでいるものでございまして、孤独・孤立の問題への社会全体の対応でありますとか、当事者等の立場に立った施策の推進、そして、社会との関わり及び人と人とのつながりを実感できるための施策を推進していこうということでございます。その上での基本方針が4本柱ということでございます。   左側から、まずこれは国民の皆様の意識の啓発とかも含んでおりますけれども、孤独・孤立の状態に至っても支援を求める声を上げやすい社会を作ろうではないかというのが「(1)」のところでございます。そのための実態把握でありますとか、様々な、正にスティグマと呼びますけれども、私は孤独なのだということを人に相談したりでありますとか、あるいはそういった困り事を他人に相談することは恥ずかしくないのだということを、しっかり世論啓発していくということでございます。是非相談しましょうと「(1)」で言っているわけですので、その相談を今度受ける側の話が「(2)」に書いてございまして、状況に合わせた切れ目のない相談支援にしっかりつなげていきましょうということでやっております。   また、「(3)」のところですけれども、これは正に地域における取組でございますが、見守りや交流の場でありますとか居場所を確保して、人と人とのつながりを実感できる地域作りを行ってまいりたいということでありますし、「(4)」のところは、孤独・孤立対策に取り組むNPO等の活動をきめ細かく支援をしていくということをうたわせていただいております。   その上で、赤枠の中ですが、こういった基本方針を実現するために私どもが特に重点を置いて取り組むべき事項を三つ挙げております。一つ目として、地方公共団体及びNPO等の支援ということでありまして、連携基盤となる地方版官民連携プラットフォーム作りを推進しております。あるいは、先ほど申し上げたような、それは財政的支援でありますとか、そうではなくてノウハウの支援等も行っております。   二つ目は、予防を目指した取組の強化ということでございまして、先ほど申し上げたように悩み事や困り事が深刻化・複雑化する前に孤独・孤立状態を予防していくという観点で施策を進めておりまして、特に最近としては中長期的視点に立った場合に、孤立死者数も増えていくのではないかということもあろうかと思いますので、単身者の方の孤独・孤立状態の予防でありますとか、社会とのつながりを失い孤立死に至ることを予防する観点からの居場所・つながり作り等もやっていこうというようなことが書かれております。   三つ目は、エビデンスに基づく評価・検証、これは実は結構難しいところもあります。何件相談を受けたから施策がうまくいっているかとか、そういう問題でもない部分も実はありますけれども、こういった施策のエビデンスに基づく評価・検証というのも重要な視点ということで、3本柱の中に入れております。   次のスライドに参ります。私どもが今、課題感を持っておりますのが、地方公共団体における孤独・孤立対策の推進という点でございます。先ほどプラットフォームのお話をいたしましたけれども、現在、プラットフォームの設置状況で申し上げますと、都道府県でようやく30弱というところでございますし、自治体におきましては150ぐらいというような設置状況になっております。地方公共団体におきましては、様々なプラットフォームを作るように国の側から話があるということで、なかなか負担感もあるのではないかというような御指摘も有識者の先生方等から多々頂いているということでございます。   また、もう一つの課題でございますけれども、孤独・孤立対策について世論調査をやってみましたところ、国民の皆さんで、この孤独・孤立対策を政府がやっているということについて知っている・聞いたことがあるという方については14%程度ということで、まだまだこの孤独・孤立対策に対する国民の皆さんへの認知度でありますとか、使っていただく立場である自治体の方々への認知度というのも高まっていないのではないかという点を非常に課題だと考えておりまして、こういったことを今後しっかり取り組んでいきたいと思っております。   その上で、これが地方公共団体における孤独・孤立対策の推進体制のイメージ図でございますけれども、孤独・孤立対策は非常にウイングの広い施策でございます。そういった中でどのように取り組んでいただくかということなのですけれども、真ん中の枠の中でございますが、自治体がまず中心になっていただくということでありますけれども、福祉部門が中心になるところもあれば、企画部門が中心になってやってくださっているようなところもあります。福祉でありますとか教育でありますとか、様々な分野を乗り越えた横串を刺した形のプラットフォームを作っていただくと良いのかなと考えておりまして、真ん中辺りには民生委員・児童委員に並んで保護司等と書いてございますし、一番右の方に行きますと、生協、農協、漁協、労働者協同組合といったところまで、非常に大きな形で、要は地域で課題に直面している方々の声を拾えるようなプラットフォームになると良いなと考えております。   若干補足すると、地域協議会というのは法律用語でございまして、これは具体的なケースについて個人情報を保護しながら議論するための枠組みとして、このプラットフォームよりも枠組みが小さくなっているのですけれども、こういった制度も法律上設けてございます。   こういったことを受けまして、次のスライドですが、今回正に、法テラスと地方版官民連携プラットフォームの連携の可能性についてイメージ図を作ってまいりました。正に先ほどの図の中の横串の連携という中に法テラスに参画していただくということが非常に意義深いことではないかと考えております。これは想像でございますけれども、法テラスに相談に訪れた当事者の方々に対して、このプラットフォームの様々なリソースを活かしまして、本人の支援ニーズに応じた法的援助以外の支援も可能になるのではないか、こんな問題意識がございます。また、逆に、プラットフォームの関係機関に相談に訪れた当事者に対し、法テラスによる法的支援につなげることが可能になるのではないか、こんな問題意識も、双方向のメリットがあるのではないかということもイメージができるかなと思っております。   そんな例がないかというのを調べてみたのですけれども、見当たらないということなので、正にこれから法務省、あるいは法テラスの御協力をいただきながら広めていく領域かなと思っておりまして、当事者は、どちらかの窓口を通じて双方のリソースにアクセスができますということでありますとか、法的問題というのはハードルが高い部分が一般の方にはあろうかと思いますけれども、法的問題だなと思って話を少しかみ砕いてみたら生活困窮、孤独・孤立、心身の不調、様々な課題が複合的に絡み合っているということで、それをどういったところにつなげれば当事者の方々にとって良いのかといったことを法テラスも加わった中で御議論いただくと、もしかして当事者の方々にとって非常によろしいのではないかと、こんな可能性があるなと思っておりまして、私ども、先ほど認知度が14%というようなことを申し上げましたけれども、正にこういった施策がありますよということを法テラスの皆さん方にも知っていただいて、是非とも一緒に取り組んでいければと思っております。   私からの報告は以上でございます。 佐藤座長 堀江様、御報告いただきありがとうございました。   続きまして、今の堀江様の御報告に関連して、大村委員から、御自身が孤独・孤立対策の施策に関わられたお立場から御発言を頂くことにいたします。   大村委員、よろしくお願いいたします。 大村委員 ありがとうございます。今御紹介いただいたように、私自身がこの対策の立ち上げに関わっておりましたので、補足的にお話をさせていただきたいと思います。   まず、今、堀江参事官からお話がありましたけれども、孤独・孤立対策の特徴として3点申し上げたいと思います。1点目は、対象者は性別・年齢を問わず、心に不安を抱いている方は全てが対象でありまして、とても幅広いということです。したがって、例えば生活困窮にある方はもとより、様々な障がいをお持ちの方、DV・児童虐待、いじめ、ヤングケアラー、中高年フレイル、LGBTQ、ひきこもり、犯罪被害者、外国人、被災者支援等々、幅広く対象になっています。そういった課題を抱えている方を支援するNPOの方々と連携して取り組んでいることが大きな特徴です。2点目として、対象者に対して継続的に福祉的な支援を行う必要がありますが、行政は人事異動があるので、そこがなかなか不得手であります。そういう意味で、特に全国のNPOや社会福祉協議会等と連携をしているということでございます。3点目に、そのために官民連携プラットフォームを中央で構築するとともに、各地域において地方版も構築しようとしているということでございます。   こうした点を踏まえて、法テラスの議論との関わりについて、3点申し上げたいと思います。1点目は、こうした孤独・孤立対策の官民連携プラットフォームに、今御説明がありましたように、法テラスとして参画していただくことは双方にメリットがあるということです。まず、孤独・孤立対策に取り組む様々な分野の関係者にとって、法律面で助言を得られるので、体制が強化され関係者の安心感につながると思います。一方で、法テラスの弁護士の皆様も、対象者の抱える幅広い福祉的な課題について、法的な問題以外のところで今も御苦労されていると思うのですが、そうした課題についてはプラットフォームの専門家やNPOの方に、ある意味委ねて、法律的な観点からの課題対処、相談に専念できるのではないかと期待されます。また、事務局機能を法テラスが担わなくても運営が可能になります。こうしたことによって、法テラスの契約弁護士の皆様の業務負担を軽減して、業務の質を高めながら、少しでも報酬に見合った仕事量に近付けていくということにつながることを期待いたします。   2点目として、今日この後、他省庁からもお話がいろいろありますが、例えば、厚生労働省の重層的支援を始め、各省庁の施策には様々な相談や見守りのネットワークがあります。ただ、これらにおいてもまだ法テラスはあまり認識されていない面があると思います。もちろん現場ではネットワークの中に参画されている例もあると思うのですが、個別の好事例にとどまっていると思います。ですので、今後もっと国レベルで法務省、法テラス本部として、こういった他省庁の取組に対して参画をして、各地域にそれを波及していただくということが必要ではないかと思います。その効果として、今申しました法テラスの弁護士の皆様の業務の質の向上ですとか、また予算面・マンパワー面での各省庁との資源の共有、さらに、平時からの関係構築がこれまでの議論にもありました災害時など有事に活かされるということは御指摘のあったとおりであると思います。   3点目に、今後に向けてですが、法テラスがこうした各省庁とネットワークで連携する際に、現実には何が課題であるか、制度的な制約によるものなのか、それとも現場での予算、人員又は運営における顔の見える関係等に問題があるのかどうか、こういったことについて、これまでの事例や今後の議論も踏まえながら、事務局には今後、課題を整理していただければ有り難いと思っております。   私からは以上でございます。 佐藤座長 ありがとうございました。   堀江様は公務のために休憩前に退出される必要がございます。つきましては、先ほどの堀江様の御報告に関する質疑応答、それから今の大村委員のコメントに関する質疑応答は、この時間で行わせていただければと思います。委員の皆様、10分程度の質疑応答の時間を設けますので、ただいまの御報告に関しまして御質問がございましたら挙手にて御発言をいただければと思います。オンラインで御参加の委員の皆様は、挙手機能を使って御発言いただければと思います。いかがでしょうか。   では、谷口委員、お願いします。 谷口委員 大変興味深いお話をありがとうございました。すばらしい施策だなと思って聞いておりました。予算面のことをお聞きしたいのですが、この施策は全てこの中心になる対策本部がやるわけではなく、既存の施策とか、既にやっているところと連携をして包摂的なネットワークを作るということだと思うのですが、この施策を担うことになる団体とか、その連携先みたいなところにはどのような形でお金が分配されるのでしょうか。例えば法テラスのような既に別の予算措置で作られている事業体等に対して何かお金が更に追加で分配される例があるのか、その辺りを教えてください。 堀江参事官 では、お答え申し上げます。予算規模、私どもは孤独・孤立対策推進交付金というものを持っております。こちらにつきましては都道府県向けのものと市区町村向けのものがございます。あともう一つ、中間支援のNPO向けということで3種類の交付金のメニューとなっておりますけれども、こちらにつきましては、特に前者二つにつきましては、自治体における孤独・孤立対策の取組基盤の整備のための経費ということで、させていただいております。都道府県については2分の1補助、市区町村に対しては4分の3補助ということでやらせていただいております。   どのようなことに使っていただいているかということでありますけれども、自治体については、正に取組基盤の整備に使っていただきたいということでやっておりまして、例えば、正に孤独・孤立対策はどのようなもので、孤独・孤立とはどのような問題なのかというシンポジウムの運営経費や、プラットフォームを作った際の運営経費等に使っていただいてもいいですよ、そうした中で、お金の一部がそういった取組の中でNPOの方々に回っていくというケースがあると承知をしております。ただ、全体の額として、当初予算ベースでいうと1.36億円というようなことで、額としてはそんなに大きい額ではないということでございまして、自治体に対しても何百万円単位での交付ということになりますので、それほどこのお金を使って何か大きく事業展開していただいているかというと、そういうものではなくて、基盤整備のために使っていただくようなお金になっているということでございます。お答えは尽きていますでしょうか。 谷口委員 ありがとうございます。そうすると、例えば、先ほど法テラスの関与とかという話がありましたが、既に国費によって別に運営がされているところがそのネットワークに入ったとしても、そこに新たに渡すお金ということは特にはないということですか。 堀江参事官 そうですね、まずプラットフォームの箱を作る、箱の運営経費ということなので、その中に入ってくださる団体の方にとなると、そこのところは特に重複はないようにということになると思います。 谷口委員 ありがとうございました。 佐藤座長 私から簡単に一つだけ。大変重要な事業であると認識をいたしました。それで、お話の中で重点計画の施策の効果検証というお話がございました。なかなか難しいというお話があったのですが、確かにこういう事業ですとなかなか量的な指標で測るということが難しい面があって、その効果検証のスキームを作ることは難しいと思います。これは法テラスの事業についてもいえることで、司法ソーシャルワークであるとか、あるいは地域連携について、その効果をどう検証していくのかということがこれから課題になっていくと思います。そこで、既に先行しておられる御経験から、量的な指標以外の評価スキームについて何か今御検討のこととか、あるいはこれまでの御経験から何か御示唆があれば、お伺いをできればと思います。 堀江参事官 正に座長のおっしゃるとおりでありまして、こういった施策の検証というか、その評価をするのは非常に難しいという議論は有識者会議等でも多々いただいております。私どもがどうしておるかといいますと、先ほど140個ぐらいの政策を孤独・孤立対策の関連施策として御協力いただいていると申し上げましたけれども、その際に成果目標を立ててくださいとお願いはしております。ただ、その目標が数値目標にふさわしいもの、あるいはそうでないもの、二つに分かれると思っておりまして、成果目標があるものは当然、KPIを立てていただいて取り組んでいただければいいのですけれども、そうでないものについては、ナラティブという言い方をしているのですが、なるべく施策の過程をしっかりストーリーにして示すことによって、やってくださいということを従来お願いしてまいりました。   それでは足りないのではないか、もう少し広げるべきではないかという御議論も実はありまして、私どもは孤独感とかそういったことが出発点になって施策をしておりますので、例えば、これは各省の施策にかかわらずNPOのやっていただいている事業とかでも一緒なのですけれども、何かサービスというか、例えば居場所に行く前と行った後で孤独感がどう変わるかというアンケートをとってもらうとか、何かそういったような形で効果の検証というのを緩やかに始められないかと、こんなことで着手をしてみたりしております。 佐藤座長 ありがとうございます。大変参考になりました。引き続きいろいろな意見交換ができればと思います。   それでは、堀江様、改めまして、ありがとうございました。堀江様は公務のためここで御退出されます。どうもありがとうございました。   それでは続きまして、関係機関として御参加をいただいております厚生労働省社会・援護局地域福祉課、厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課、消費者庁地方協力課、こども家庭庁支援局家庭福祉課から、それぞれが推進されている施策について御報告をいただきます。   まずは、厚生労働省社会・援護局地域福祉課長野﨑伸一様から、重層的支援体制整備事業について御報告をお願いいたします。よろしくお願いいたします。 野﨑課長 厚生労働省の野﨑です。よろしくお願いします。重層的支援体制整備事業について御紹介をさせていただきたいと思います。資料2の1ページ目のポンチ絵でいうと右側のイメージ図のところを御覧いただければと思うのですけれども、福祉制度は大きくいうと、この子ども、介護、障がい者という属性に基づく制度と、下にあります生活困窮という状態に着目した制度と、それぞれ属性・状態ということに応じて制度化してきているということです。   生活困窮者自立支援制度は、必ずしも明確なライン、すなわち収入の条件のような要件のある制度としてではなく、より幅広く孤独・孤立の状態にある方も受け止めるということで進めてきております。それでもなお、この制度のはざまには、例えば複数の課題を持つ世帯、あるいはお一人でいろいろな課題を持っているけれども、それがかなり複雑に絡み合っていて、なかなか一つの窓口では対応が難しいというケースがございます。なので、こうしたニーズにきちんと対応できるように、市町村で体制整備をしようということを包括的な支援体制として私たちは進めてきたわけです。   その中で、それをより一歩、事業として行うように、そこに追加の財政措置も含めて行おうというのがこの重層的支援体制整備事業です。実際に行っていることは大きく二つございます。一つ目は、左側の「2.事業内容」のところを見ていただきますと、こうしたはざまの問題や、複合化した課題に対応するために、関係機関が連携を進めなければいけないということです。「②(1)」の多機関協働の事業、あるいは、「②(2)」のように、御本人にまだ支援につながろうという意思はないけれども前もってアウトリーチしなければいけない、その関係性を継続しなければいけない、そういうようなことでアウトリーチの機能と、「②(3)」のように、御本人が相談支援機関につながった後に、きちんと課題を解決するプロセスの中で、地域の様々な資源ないし社会参加につながっていただかなければいけないということで参加支援という、大きくいうとこの三つの事業の内容を、これまでの制度にも一部あるのですけれども、それらを補強する意味で新たに機能を強化したということです。それが、「2.事業内容」に書いてあるところです。   もう一つは、「3.財政支援の仕組み」ですけれども、例えば高齢者支援の相談支援機関である地域包括支援センターというのがあり、主に65歳以上の高齢者の方を対象にしていますが、在宅訪問して、実はその世帯に比較的まだ若いけれども就労につながっていない、ひきこもっていらっしゃる方などがいらっしゃるときに、なかなか支援の手が伸びないということがございます。それはなぜかというと、この地域包括支援センターの職員の人件費が介護保険という特定の目的を持った制度の下で出されているからということになります。そのため、制度ももちろんですが、それぞれの制度に基づく財政支援を一体的にしないと、このはざまというのは越えていけないのではないかということで、財政支援の一体的実施ということをさせていただいています。なので、これは法律上に基づく交付金として、介護、障がい、子ども、生活困窮、4分野の財政支援を全て束ねる形で社会福祉法に基づく交付金として支援をさせていただいているということになります。こちらが実は法律的には非常に大きな法律効果だったということになります。   資料の一番上、右肩の実施市町村数ですけれども、令和3年度に施行されたときには42市町村に手を挙げていただいたというわけですけれども、令和8年度の実施見込みでは585というところまで伸びてきているということです。令和9年度はもう少し増えるのではないかと考えております。こういったことで、市町村単位ではやってございます。   しかし、こういうことを進めていこうとすると、福祉領域の連携だけでは当然いかないわけなので、ほかの領域、他分野とどうつながるかということを私たちも連携通知でお示しをしているということです。特に、冒頭申し上げたように生活困窮者自立支援制度、この重層的支援体制整備事業の中に含まれておりますけれども、この事業はかなり幅広く、いろいろな困り事・悩み事を受け止める窓口として、相談支援の機能を担っていますので、やはりここが中核になっていくのだ、特にセーフティーネットという意味では中核になっていくのだろうと考えております。この生活困窮者自立支援制度でも、他制度との連携ということを、連携通知で示している分野になります。資料2の1ページ目「生活困窮者自立支援制度における他制度との連携」の左の方を見ていただきますと、多重債務者対策として、消費生活相談窓口や、法テラス、あるいは弁護士会などですね、こういった関係機関と連携をしながら、複雑な課題を抱える一人一人のニーズにきちんと応えていこうということをやってございます。   最後、私が準備した資料でないので恐縮なのですけれども、資料2の2ページ目、直近の動きでいうと、この社会福祉法等の一部を改正する法律というのが先般、国会でお認めをいただきまして、令和9年4月以降から施行されていくということになりますが、その中で地域福祉計画を見直すというものがこの中に規定されています。この資料上は、含まれていないのですが、そこに、例えば消費者行政との連携等も規定をしていこうということを考えてございますので、本日のこの場で法テラスとの連携について、地域福祉計画も含めてどのように進めていくのがよいのか、しっかりまずは検討させていただいた上でとはなりますけれども、まず法務省とよく議論させていただきたいと、ここの議論を踏まえながら、検討していきたいと考えております。   私からは以上です。 佐藤座長 ありがとうございました。   野﨑様は公務のため、ここで御退出されます。以後の質疑は、代理での御出席となります梁瀬様に御対応いただきます。野﨑様、どうもありがとうございました。   次に、厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課長吉田慎様から、地域ケア会議における関係者との連携について御報告をお願いいたします。よろしくお願いします。 吉田課長 厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課長をしております吉田と申します。それでは、私の方から引き続き、厚生労働省の施策の中で特に高齢者の相談体制について直近の状況等を御紹介させていただければと思います。   資料2の2ページ目でございます。先ほど野﨑課長からもお話がありました直近の動きとして、社会福祉法等の一部を改正する法律の概要というところで先般、成立をした法律でございます。その中で、「1」の「③」にございますけれども、特に高齢者の分野、もちろん介護のサービスをしっかりというところではあるわけですけれども、もう一つの大きな動きとして、いわゆるお独り様、独居で住まれる高齢者の方、あるいは高齢者のみで暮らされる世帯が増えているということであります。そうしたことに伴いまして、従来であればその御家族の方が担ってきたいろいろな困り事について、なかなか頼れる家族がいないそういった高齢者の方が増えているということであります。そうしたことを受けて、今回の改正では、「③」のところで赤字にしておりますけれども、頼れる身寄りがない高齢者の方向けの新しい事業を作るというところがございます。新しい第二種社会福祉事業を作るということと併せて、相談体制の整備を講じていこうという、二つポイントがございます。今日はこの後者の相談体制のところについて、少し詳しくお話できればと思います。   2ページ目の下のところでありますけれども、相談体制を強化するというところであります。「現状・課題」のところにございますけれども、介護それから障がい、生活困窮、様々相談体制がございますけれども、いわゆる独居の方、お独り様、頼れる身寄りがない方からの相談を寄せられた場合の対応というのは、もちろん相談は受け付けていただいているのですけれども、どこにおつなぎをするのかという点で、まだまだ体制整備が十分に届いていない部分があるのではないかという問題意識であります。   こうした現状を受けて、「現状・課題」の一つ目の「○」の2行目の後段辺りに書かれてありますけれども、いわゆる頼れる家族がいないという中で、実際介護の現場ではケアマネージャーだったり、あるいはヘルパーだったりが、いわゆる無償でシャドーワークとして御家族の代わりに最後の砦として対応している、そういった現状があるということであります。そうしたことを受けて、地域全体で課題を解決していこうというのが今回の狙いでございます。   そのポイントは、「見直し内容」の赤字の部分でありますけれども、頼れる身寄りがない高齢者の方からの相談対応について、介護保険でいえば包括的支援事業、これは地域包括支援センターが担っている事業でありますけれども、相談対象として、この頼れる身寄りがない高齢者からの相談対応をしっかりと対応していこうということで、法律上、身寄りがない高齢者の相談対応というのを明確化してございます。その上で、どう解決していくのかというときに、各市町村で関係者を巻き込んで課題を解決していくという必要がございます。その一つのツールとして、地域ケア会議というのがもともと介護保険の中にございますので、この地域ケア会議の枠組みをうまく活用して、そこで介護以外の様々な分野も巻き込んで関係会議、関係主体との連携を進めながら、頼れる身寄りがない高齢者の方のいろいろなニーズ・困り事に対応していこうということでございます。   地域包括支援センター、それから地域ケア会議の概要を御紹介できればと思います。3ページの上のところであります「地域包括支援センター」、こちらは御案内の方も大勢いらっしゃるかと思いますけれども、全国5,487か所ということで、中学校区の単位で設置をするということで、各市町村で設置をしていただいております。総合相談を始めとする様々な高齢者の方の相談等の対応を行っているということであります。もちろんいろいろな相談がある中で、地域包括支援センターだけで解決できるものではございません。ですので、関係機関との連携、ネットワークというのが非常に大事になってまいります。そのネットワークを強くする枠組みとして、この地域ケア会議というのが位置付けられております。   その地域ケア会議の概要が、次の3ページの下のところでありますけれども、関係者を巻き込んで、どうすれば解決をできるのかというのを関係者で知恵を出し合って解決を目指すという、そういった会議の場であります。主な構成員として、保健医療、福祉、民生委員、その他いろいろな関係機関を擁して、この会議は各市町村で展開されております。   4ページの上のところであります地域ケア会議の実際の参加者の状況でございます。これは当然、介護・福祉の分野でありますので、多く参加しているのは、ケアマネージャーだったり、介護のサービス事業所だったり、市町村のいろいろな福祉の関係部局、そして、医師から始まりまして医療関係の方々にも大勢参加をしていただいております。その上で、右側の方に移ってまいりますと、地域作りを担っている生活支援コーディネーターでありますとか、それから社会福祉協議会ももちろんであります。そして、右側、点々で囲ってありますけれども、民生委員や自治会関係者の方々にも、ボランティアの方々にも参加をしていただいております。弁護士、司法書士、権利擁護センター、成年後見センターということで、いわゆる司法に関わる方々にも参画はいただいているのですが、ここが少し少ないかなというところでありまして、しっかりここの部分をより参加いただけるように、我々としても連携を深めていく必要があると認識をしてございます。   4ページの最後ですけれども、今回の相談体制を充実するときのポイントでありますが、左側に頼れる身寄りがない高齢者の方のいろいろな困り事があります。大きく四つぐらいに場合分けしておりますけれども、生活支援、財産管理、身元保証、死後事務というところで大きく区分けができると考えております。ここの中で地域包括支援センターが中心になって、関係者と知恵を出し合っていろいろな支援につないでいくということが必要になるわけですけれども、生活支援であればボランティアや住民主体の活動におつなぎをするということが可能かと思いますが、例えば財産管理でありますとか、それから死後の事務というところで、専門性が高く法的な手続というのが必要になってくる場面もございます。そこは、右側の下の辺りにあります民間のサービスでありますとか、あとは公的な仕組みにおつなぎをする、ここで、正に今日御議論いただいております法テラスのお力をお借りするということが大いに期待できるところでありますので、地域ケア会議の場をうまく活用しながら、法務省とも連携をしながら、実効的な解決が図れるように厚生労働省としてもしっかり取り組んでいきたいと考えております。   私からの説明は以上でございます。 佐藤座長 ありがとうございました。   次に、消費者庁地方協力課長赤井久宣様から消費者安全確保地域協議会について御報告をお願いいたします。 赤井課長 消費者庁地方協力課の赤井と申します。私からは、消費者庁が進めております消費者安全確保地域協議会について御説明申し上げます。   まず、消費者トラブルに遭った際に、消費者の方は自治体が設置しております消費生活センターに相談をいただいております。全国で850か所ほどセンターがございます。他方、高齢化ですとか単身世帯増の中で、自ら相談できない高齢者の方ですとか認知症の方がどんどん増えておりまして、消費生活センターで相談を待っているだけだと被害が埋もれてしまうと、こういった事態がこれからどんどん進んでいくということで、大げさなのですけれども、この消費者行政の分野にもアウトリーチ的な取組が必要なのではないかということで、この協議会、見守りネットワークの仕組みを今、推進をしているところでございます。   この協議会ですけれども、平成26年の消費者安全法の改正で導入されまして、もう10年ほど経ってございます。主な役割としては、まず、日常生活で消費者に接する、住民に接する機会の多い官民の多様な主体がネットワークを形成していただいて、日常業務の中で消費者に接するときに、最近こういう被害がはやっているから注意してよなど、きめ細かな情報提供・注意喚起をしていただくというのが大変重要な役割であると思っております。その上で、消費者に接する際に何か異変を発見したと、独り暮らしの割には多く布団が積まれているよねなど、こういった場合は消費生活センターにつないでいただくと、こういう仕組みを目指しております。   したがいまして、この協議会は、行政のみならず、例えば宅配業者、郵便局、またコンビニや金融機関等、なるべく民間を含めて多様な主体によって見る目を増やしていくと、気付く目を増やしていくというところを目指しているというところであります。これは法律に位置付けられておりますので、何か異変を発見したときに消費生活センターに連絡するというときに、そこは個人情報の問題もクリアをして、安心して提供いただくという仕組みになってございます。   現在、約580の自治体でこの協議会が設置されております。都道府県別に濃淡がございますけれども、これは必ずしも多いところが活発になっているというわけでもなくて、これは後ほど御説明する課題とも関係するのですけれども、既に特に福祉分野等でネットワークがあるので、そのネットワークを使って消費者問題をやっていますというところもありますので、必ずしもこれが活発度を示しているものではないというところでございます。   今我々の方では、多様な主体に参加いただきたいということで、各業界といいますか各分野の所管をしています各省庁と連携しまして、業界団体に消費者安全確保地域協議会への参加ですとか協力の呼び掛けを行っております。最近では金融庁と連携して通知を出しまして、各金融機関に対してこの協議会への積極的な協力を呼び掛けているところでございます。   一方で、消費者庁としてはこの連絡協議会の全国版の組織のようなものも、今進めておりまして、全国消費者見守りネットワーク連絡協議会というものを年1回開催しております。ここでは、次にございます特に見守りに関係の深い分野の全国団体の方に参加をいただいて、情報交換ですとか、毎年申合せを行っておりまして、各傘下の団体に地域での見守り活動への参加を呼び掛けていただくというところをお願いしているところでございます。   最後に、この協議会の今の課題ですけれども、まずは自治体にいろいろな分野の類似の御紹介が今日、各省庁からありましたとおり、協議会がありますので、自治体からすると、いろいろな協議会が乱立して、マンパワーが限られているので、ここをどう効率的にやっていくかというところが大変大きな課題ですので、先ほど厚生労働省からも御紹介がありましたとおり、社会福祉法で消費者行政との連携という責務規定等も追記されましたので、更に厚生労働省を始め関係省庁と連携を深めていかなければいけないというところが、今、大変大きな課題でございます。   これは我々も、例えば重層的支援体制整備事業のこの会議に消費者安全確保地域協議会の役割を持たせていただいていますと、単独で消費者安全確保の協議会を作らなくても、福祉分野のところに乗っけていただければ、それでいいのですというような運用をしているのですけれども、一方で、現場では相当まだ福祉分野の方も忙しくて、なかなかそういったところもまだ大変ハードルがあるということもお話を聞いておりますので、より効率的な連携の仕組みをこれから模索していきたいと思っております。   最後になりますけれども、この協議会の構成図というところで、司法関係者の方にも是非参加いただきたいということで思っております。現在、約580の協議会のうち約2割の協議会で弁護士ですとか司法関係者の方も入っていただいておりますので、より専門的な法律の問題等についておつなぎする、御知見をお借りするという形で、機会はあると思いますので、こういった分野との連携も引き続き進めていきたいと思っております。   私からの説明は以上でございます。 佐藤座長 ありがとうございました。   それでは最後に、こども家庭庁支援局家庭福祉課企画官伊藤涼子様の代理出席であります老月様から離婚前後家庭支援事業について御報告をお願いいたします。 老月課長補佐 こども家庭庁支援局家庭福祉課の老月と申します。こども家庭庁で行っております離婚前後家庭支援事業について説明をさせていただきます。   まず、この事業ですけれども、行っていますのがこども家庭庁支援局家庭福祉課のひとり親家庭等支援室という部署になりまして、正に名のとおりひとり親家庭における親と子どもを支援する事業を各種行っております。離婚前後の方も一部事業で対象に含みます。経済的支援ですとか生活支援、それから就業の支援等々を行っている中で、離婚前後家庭支援事業もその中の一つとして実施しているものになります。   まず、事業の目的ですけれども、離婚前後の家庭に対して、離婚が子どもに与える影響、今後の生活や養育費、親子交流の取決めについて考える機会を提供するために、親支援講座の開催や、ひとり親家庭支援施策に関する情報提供等を行うとともに、養育費の履行確保ですとか親子交流の実施に資する取組を実施するものとなっております。対象とする方に関しては、離婚前後ということで法的な離婚前の方、離婚を考えている段階の父母も含むことになっております。   事業の概要ですけれども、スライドの(1)から(5)にありますように、様々な種類を自治体において行っていただくということになっておりますが、その中でも法的支援に関するものとしまして、「(3)養育費・親子交流の履行確保に資する取組」が本日の会議に関連が深いところかと思っております。養育費・親子交流の履行確保に資する取組の支援内容としまして、弁護士等を配置することによる個別相談支援ですとか、養育費受取りに係る民事執行手続の申立てに係る費用を支援するもの、あるいは養育費の受取りに係る弁護士費用の支援といったものを自治体において実施いただける事業となっています。   実施主体につきましては、都道府県、市、それから福祉事務所を設置している町村となっております。業務について民間団体へ委託することも可能となっております。それに係る経費のうち2分の1を国が補助という形になっております。実施をいただいている自治体についてですけれども、令和6年度の数字で289の自治体が実施をいただいています。ただし、こちらが令和6年の数字で、この事業の前身となる事業の実績ですので、事業メニューがぴったり一致するものではないということと、ここに書いております事業メニューのうちどれを行うかは自治体の判断ということになっておりますので、これらの点についてお含みいただければと思います。   この事業を実施した取組の具体例といたしまして、幾つか付けております。こちらの資料は全て、ほかの自治体の取組も含めまして事例集といったような形でこども家庭庁のホームページにおいて公表しておりまして、これから実施する自治体あるいは関係者の方の御参考にということで出している資料になります。   その中からの抜粋になりますが、事例の一つ目としまして、金沢市の取組で、弁護士等費用の補助を行っているものになります。養育費の取決めですとか履行の確保のために弁護士等を利用したときに、その費用を助成するというものになっております。金沢市ですと、上限10万円となっておりますけれども、ほかの自治体も見てみますと、上限額は様々ですが、10万円から15万円程度としているところが多いという状況になっております。弁護士費用の補助自体に関しては、令和6年度は全国で16の自治体が実施をしていただいております。ここに載せております金沢市では、法テラスとも連携をされて、年間10件以上の利用実績があるというような形になっております。   続きまして、次の事例に行きますけれども、京都府八幡市の取組についても載せております。公正証書の作成経費ですとか、養育費保証契約締結経費、養育費の請求調停、強制執行申立ての経費等について、御覧のとおりの上限額でもって補助をされていると把握をしております。   続いて、新潟県の取組ですけれども、こちらは弁護士の法律相談に関する支援となっておりまして、弁護士による無料法律相談を実施する施策となっております。同様の弁護士による無料法律相談を実施している自治体は、令和6年度で52か所が実施されていると把握をしております。多くの自治体で、件数は様々ですけれども、年間数十件程度の利用実績があると伺っております。新潟県を含む幾つかの自治体では、弁護士による法律相談に先立って、自治体職員や養育費の相談員において事実関係をあらかじめ聴取・整理をして、それから法律相談につなぐというような取組を実施されていると伺っております。   以上が当庁の離婚前後家庭支援事業の御紹介になります。こちらに関して、法テラスとの連携ですとか、あるいは法テラスへの御案内といったところが自治体の窓口でどこまでできているかというところに関しては、自治体ごとに差があるかと思っておりまして、網羅的に当庁の方で把握しているものではありませんが、今後法テラスとの連携ですとか相互の周知、案内等を強化していくことはできると思っております。今後とも御相談、御協力をさせていただきたいと考えております。   以上になります。 佐藤座長 ありがとうございました。   それでは、続きまして、ただいまの各府省庁からの御報告の内容に関連をして、生水委員から御発言をいただくことにしたいと思います。生水委員からは、滋賀県野洲市における自治体行政に関わられていたお立場から、御発言をお願いいたします。よろしくお願いいたします。 生水委員 生活困窮者自立支援全国ネットワークの生水でございます。私からは、ただいま御説明いただいた各制度、自治体と法テラスの連携という視点から、既存制度と国の予算を活用してどのように仕組み化できるかということについて、提出資料6の意見書に沿ってポイントを絞ってお話しいたします。   まず、意見書を御覧いただくに当たり、前提を2点申し上げます。1点目は、今回取り上げた事例についてです。ここに掲載しました具体的な取組や予算実績は、私が自治体職員として制度設計に深く関わってまいりました滋賀県野洲市の協力を得て整理したものです。今回、あえて市の単独予算で実施している一般的な法律相談は掲載しておりません。厚生労働省や消費者庁、こうした国が既に用意している制度や予算を活用している事例を取り上げています。申し上げたいのは、自治体が独自財源で頑張っているという話ではなくて、既存の制度や予算をうまく組み合わせることで、多くの自治体でも法律専門職との日常的な連携体制が構築できるということです。つまり、この意見書は野洲市だけの実践紹介ではなくて、全国で展開可能なケースとして御覧いただきたいと思っております。   2点目は、連携する法律専門職についてです。野洲市は法テラスと契約している登録弁護士、登録司法書士との連携を基本としております。複合的な課題を抱える生活困窮者の方々の支援では、相談者が費用を心配することなく利用できる、この民事法律扶助制度の活用が欠かせません。自治体と法テラスの連携とは、この法律扶助制度を地域で確実に活用できる体制を整えることであると考えています。   それでは、意見書2ページ以降を御覧ください。ここで最もお伝えしたいのは、法律専門職との連携は、新たな事業を実施するなど新たな予算を求めるというよりも、先ほど各省庁から御説明のあった、既に自治体が実施している相談事業やネットワークに法テラスや法律専門職が参画するだけで、自治体にとって負担感が少なく、比較的導入しやすい取組となることです。そして、重要なのはこの取組が相談回数を増やすことではなくて、既存事業の質を高めることにあります。   例えば、生活困窮者自立支援制度の支援調整会議に法律専門職が継続的に参加することで、多重債務や不当な契約等、こうした福祉だけでは見落とされがちな法的課題を初期段階で把握できるようになります。結果として、支援プランの実効性が高まり、生活再建につながる支援が可能となります。支援会議を行っているある自治体職員からは、緊急度の見立てができて、手立ての幅が広がるなど、弁護士からの助言にほっとして、安心して支援ができるとの現場からの声が寄せられています。   また、先ほど赤井様から御説明のありました消費者安全確保地域協議会では、法律専門職が構成員として参加することによって、民生委員や福祉関係者が日頃から見守りで感じる何かおかしいという初期の兆候に対して、早い段階から法的助言を受けることができます。これは高齢者、障がい者など配慮を要する方々を地域全体で支えるネットワークの実効性を高めることにつながります。さらに、消費者庁の消費者安全法のガイドラインでは、協議会の構成員として法テラスや弁護士会等が例示されています。こうした各省庁の説明資料やガイドラインに法テラスや法律専門職が例示として明確に示されること自体が、自治体にとって安心して法テラスと連携できる大きな後ろ盾になります。   今御説明いただいた重層的支援体制、消費者安全確保地域協議会、孤独・孤立対策は、それぞれ制度は異なりますけれども、多機関が包括的に連携するという点では共通しています。そこへ法テラスや法律専門職が参画することによって、大きな意義があると考えます。また、社会福祉法の改正により、頼れる身寄りがなく判断能力が不十分な方々への権利擁護体制の強化、そして、あらゆる困窮や孤立を包括的に受け止める支援体制の全自治体展開が進む中で、司法、法テラスとの日常的な連携体制は不可欠です。   野洲市の実践が示すとおり、この連携は既存の仕組みの質を高めるものです。孤独・孤立対策の資料等にも法テラスとの連携が例示されているように、国がこうした連携の有効性を各自治体へ積極的にアナウンスして、各関係省庁の予算の活用を含めた明確な後ろ盾を示すこと自体が全国展開を加速させる鍵になると思います。このように各省庁の既存予算を活用して、法テラスや法律専門職を自治体が実施している既存の仕組みに組み込むことによって、住民に最も身近な自治体の相談支援機能を強化することができます。そして、この仕組みは野洲市だけのものではなくて、全国の自治体に展開可能なモデルであると考えています。   以上です。ありがとうございました。 佐藤座長 ありがとうございました。   それでは、続きまして地方自治体等との窓口連携の在り方に関して、法テラス福岡から事務局長の吉野美智子様と常勤弁護士の柿木翼様に、法テラス福岡における取組について御報告していただきます。   吉野様、柿木様、どうぞよろしくお願いいたします。 吉野氏 法テラス福岡の吉野と申します。では、法テラス福岡における地方自治体等の関係機関との連携の取組について、御説明の方をさせていただきます。   現在、法テラス福岡では関係機関と連携し、三つの司法ソーシャルワークの取組を進めております。本日は、その全体像と、制度がどのように立ち上がり、実務としてどのように運用されているかについて御説明の方をさせていただきます。まず一つ目が、弁護士ナビゲーション、通称弁ナビと申します。こちらは福祉機関職員を対象としまして、弁護士が情報提供を行うというものです。二つ目が、リーガルエイドプログラム、通称LAP、こちらは生活保護受給者や生活困窮者自立支援制度の対象者に対しまして、福祉機関において面談形式で実施する民事法律扶助相談になります。三つ目が、オンラインリモート・コネクション、通称リモコになります。こちらはケアマネージャー等から支援を受けている方、こういった方とその支援者が同席する形で実施するオンライン型の民事法律扶助相談となっております。これらはいずれも常勤弁護士がパイロット的な役割を担いながら立ち上げ、現在のスキームの方を発展したというものになります。   次のページは、弁ナビ、LAP、リモコの全体像をまとめた図になっております。制度の詳細や成り立ちにつきましては、制度ごとに後半に説明をさせていただきます。   次のページですが、まず、法テラス福岡における地方自治体や福岡県弁護士会との連携スキーム構築の経緯についての御説明をさせていただきます。連携スキームの構築前は、法テラス福岡、福岡県弁護士会は協働関係になく、それぞれ独自に取組を実施しておりました。法テラス福岡では、地域包括支援センターやその他の福祉機関からの要請を受け、出張相談や講演会、ケース会議に参加するというような取組を行っておりました。常勤弁護士を中心とした弁護士有志で名簿を作成いたしまして、その名簿に基づいて対応をしておりました。一方で、福岡県弁護士会においても高齢者障がい者相談センター「あいゆう」において、電話相談や来館相談、福祉の当番弁護士等の取組が行われておりました。   次のページですが、このような状況の中で、日本弁護士連合会の高齢者社会対策本部の方からの御提案により、平成27年2月から半年間、法テラス福岡と福岡県弁護士会が共同で高齢者・障がい者支援事業の実施をいたしました。具体的には載せております、4点になります。①支援者に対する電話相談や出張相談をワンストップで対応できる体制の構築、②資力要件を満たさない高齢者に対する無料法律相談の実施、③地域包括支援センター職員を対象とした講演、④法テラス福岡と福岡県弁護士会による運営会議の開催と情報共有になります。このうち①については、現在の弁護士ナビゲーションとして継続されております。④につきましても、高齢者・障がい者連携支援事業運営会議として、現在も年に複数回開催されております。これらの連携した取組の経験を活かして、現在の三つの取組を構築することになっていきました。   続きまして、福岡における司法ソーシャルワークの取組について個別に御説明の方をさせていただきます。まず、弁護士ナビゲーション、通称弁ナビと言っております。これは、福祉機関の職員に対し、弁護士が情報提供を行うというものです。   具体的な流れにつきましては、まず、福祉機関の職員から法テラス福岡の方にお電話を頂きます。法テラス福岡には法制度や相談窓口を御案内する情報提供専門職員がおりますので、その職員が相談内容の聴き取りを行います。緊急性が高い案件や複雑な問題を抱えている案件等、弁護士のアドバイスが必要だと考えられるものに関しましては、相談者、この場合は福祉機関の職員になります、こちらに弁ナビの説明をした上で、担当の弁護士に取次ぎをいたします。担当弁護士の方は、相談者の方に電話をしてアドバイスを行います。相談者はそのアドバイスを基に当該案件に対応するといったような流れになっております。   弁ナビは平成24年に法テラス福岡が始めた取組であり、常勤弁護士とあさかぜ基金法律事務所所属の弁護士のみが担当しておりました。あさかぜ基金法律事務所とは、九州弁護士会連合会が設立した弁護士過疎地域に派遣する弁護士を養成する法律事務所となっております。   弁ナビは、もともと福祉機関に限定した取組ではございませんでした。取組を始めてみると、利用の相当数が福祉機関の職員の方でした。この取組が福祉機関にニーズがあることが分かったので、今後の地方公共団体等との連携の手段になるのではないかというようなことを意識しつつ、ケースを積み重ねてスキームの検討をしていきました。その後、利用が増えてきたことから、常勤弁護士やあさかぜ弁護士だけでなく、一般の弁護士の先生方にも担当いただけるように、県内の若手弁護士に対し説明会を行い、受け皿の体制拡充を図りました。そして、この取組は、先ほど御説明させていただきました日弁連モデル事業の認定を受けましたので、一般弁護士参入のスキームを構築し、法テラス福岡と福岡県弁護士会で共同して取り組む体制が確立されました。   続きまして、リーガルエイドプログラム、通称LAPについて説明をさせていただきます。これは、生活保護受給者や生活困窮者自立支援制度の対象者に対し、福祉機関において面談形式で実施する民事法律扶助相談となっております。生活保護受給者及び自立支援対象者は、多重債務、離婚、DV、経済的虐待等の問題を複合的に抱えていることが多くあります。しかも、御自身で自分の問題を認識できない、あるいは認識できても解決の意欲を喪失していることが多くあります。こうした方は自発的には従来型の法律相談には行くことがありません。この問題を解決すべく、この取組は、弁護士が福祉機関に出張し、ケースワーカー同席の下に法律相談を実施する、相談後は受任の有無、解決方法等の情報共有を法テラスと福祉機関の間で共有し、ケースワーカーとの連携・協働による解決を図るというようなものになっております。   取組の経緯でございますが、本スキームは平成21年頃、多重債務者支援プログラムとして、福岡県、福岡市、福岡県弁護士会、法テラス福岡で連携スキームとして立ち上げられました。スキームの概要は、福祉機関のケースワーカーが債務整理に必要な事案に直面したとき、法テラス福岡又は弁護士会に支援要請をすれば、弁護士による法律相談を実施するというものになります。しかし、平成24年当時、利用件数が多くても月に2、3件程度、非常に低調でございました。そこで、関係機関との連携構築方法を模索する中、本プログラムのてこ入れをしようということになりました。法テラス福岡の執行部と職員、こちらが福岡市の方と協議をしたところ、福祉機関内に本スキームが定着せず、忘れられている、支援要請に必要な書類が煩雑といったような点がネックになっているということが判明いたしました。   当時、福岡市は生活困窮者自立支援のモデル自治体として指定されていました。市としても、自立支援の具体的施策として法テラスとの連携を模索していらっしゃいました。そこで、多重債務支援プログラムの活性化の必要性を感じていらっしゃったそうです。この点で福岡市と法テラス福岡の目指す方向が一致していたため、3か月程度、短い期間で福祉事務所を指定相談場所とする現在の実施スキームの原形が確立されました。法テラスの課題としましては、相談担当弁護士の確保でございました。まず、常勤弁護士とあさかぜ弁護士の方でカバーをし、ニーズ規模が明らかになった時点で一般契約弁護士の参入を進めることとしまして、福岡県弁護士会に対しては当初、情報共有を行っていくということにしました。そして、平成25年4月、「ふくおかリーガルエイドプログラム」として、先に説明いたしました取組が開始いたしました。   半年程度運用した結果、常勤弁護士とあさかぜ弁護士だけではカバーできないほどのニーズがあることが判明しました。そこで、常勤弁護士、あさかぜ弁護士に近しい若手弁護士向けに説明会を実施いたしまして、受け皿体制の拡充を行いました。さらに、福岡県弁護士会の担当部署との調整も含め、平成26年8月、福岡市保護課、福岡県弁護士会、法テラス福岡の三者協議が行われ、これを契機に一般契約弁護士参入のスキームが構築され、同年11月から弁護士会提供の名簿に基づく相談シフトを編成することになりました。その後、このスキームを他自治体に周知するような活動を行いまして、現在は12市19か所の自治体と協定を締結し、相談実施を行っております。   続きまして、オンラインリモート・コネクション、通称リモコについての御説明をいたします。こちらは、ケアマネージャー等から支援を受けている人が、その支援者が同席する形で実施するオンライン型の民事法律扶助相談となっております。オンライン設備は地方公共団体等が準備していただき、役所や相談者の自宅等からオンライン相談を実施するというようなことを行っております。   取組の経緯について御説明の方をさせていただきます。先に御説明いたしました、弁ナビ、LAP、こちらの取組を進めるに当たり、対象地域や対象者を広げる、被援助者が相談したい場所で相談する、遠隔地へ派遣する弁護士を確保するという点で課題があると考えておりました。その中で、コロナ禍を機としまして電話やオンラインでの民事法律扶助相談ができるようになりました。こちらを使いまして、オンラインによるLAP相談、すなわち支援者同席のオンライン法律相談の実施を検討いたしました。   検討の中で、社会福祉士である副所長より、単独で地域包括支援センター直営の中核機関を立ち上げた先駆け的な自治体といたしまして、筑前町の御紹介をいただきました。早速、筑前町との協議を行い、令和4年から令和5年には試行として筑前町役場等を相談場所としたオンライン相談を実施することといたしました。令和6年には筑前町、福岡県弁護士会、法テラス福岡で本取組の三者協定を締結し、本格実施が始まりました。その後、ほかの地方自治体等にも本取組の拡大を図っており、現在は東峰村においても実施することとなっております。 柿木氏 では、ここから先、法テラス福岡の常勤弁護士の柿木の方から説明したいと思います。   法テラス福岡では、常勤弁護士は定員3名なのですけれども、日々もちろん法律相談や事件対応はしています。それに加えて、関係機関との連携にも取り組んでいます。今説明があったように、スキームを構築するに当たって常勤弁護士がパイロット的な役割を果たしているということがいえるかと思います。スキーム構築中あるいは構築直後、いろいろなことを変更したり、試行錯誤をするということが必要なときに、身軽な立場で動けるのがテラスに所属している常勤弁護士ということで、スキームの当初においては常勤弁護士が中心になってやってきたということがあります。   私自身は弁ナビ、それからLAPの立ち上げ、導入には関わっていないのですけれども、リモコについては最近取り組んでいるということもあって、立ち上げのところから関わっています。残念ながら今利用が伸び悩んでおりまして、なかなか件数がまだ増えていないので、実際今のところ私だけで対応をしているというような状況にあります。その上で今、件数が伸びていないので、これから少しいろいろやり方を変更してやってみるということを考えているのですけれども、そういった試行錯誤や変更も、常勤弁護士だけでやっているというところで、いろいろ試せるのが良さではないのかなと思っております。   それから、福岡県弁護士会との関係ということになりますけれども、私たち法テラスの常勤弁護士は法テラスの職員としての弁護士であると同時に、それぞれの弁護士会の会員でもあります。ですので、法テラスのスタッフ弁護士として、もちろん活動しているというところもあるのですけれども、一方から見ればそれは県の弁護士会の会員としての活動ということにもなっておりまして、弁護士会と活動が競合するというよりは、一緒に協調してやっていくというような関係になるのかなということではないのかなと思います。   それから、スキームが導入できた直後のことを今お話ししましたけれども、ある程度スキームが固まってきた後は、基本的にはスタッフ弁護士、常勤弁護士だからどうする、一般の弁護士だからどうするというのは明確な役割分担というのは実は決めていません。私もいろいろ常勤弁護士として全国を転勤する中で、結構常勤弁護士の扱いは県ごとに違うのですけれども、福岡は良くも悪くも常勤弁護士をあまり特別扱いしていないので、一旦スキームができますと、それを支える一会員弁護士としての活動ということになります。   とはいっても、緊急性がある案件や、どうしてもすごく手間がかかるような案件というものが発生した場合には、個別に地方事務所の方から話があって対応するということはありますし、あるいはそのスキームの中で研修の講師をやってほしいというときに、常勤弁護士であれば別に講師を担当するときの報酬等を準備する必要もないので、ある意味、地方事務所からすれば使い勝手の良い駒としての面はあるのかなと思っています。また、先ほど言いましたように、その活動が必ずしも法テラスの活動というよりは、弁護士会の会員としての活動という面もありますので、そういった中で一会員として動くのですけれども、それは構築されたスキームを運用していく中で、ある意味潤滑油のような、スキームを滑らかに動かしていくということに役立っているのではないかと考えています。   以上になります。 佐藤座長 吉野様、柿木様、御報告ありがとうございました。   それでは、大分長時間になりましたので、ここで5分程度休憩を取りまして、再開後にこれまでのヒアリングや御報告に関する質疑応答と意見交換を行いたいと思います。              (休     憩) 佐藤座長 それでは、会議を再開いたします。   ここからは質疑応答と意見交換の時間とさせていただきます。まず、ヒアリングや御報告をいただきました厚生労働省、消費者庁、こども家庭庁の皆様や、法テラス福岡の吉野様、柿木様に対して御質問がございましたら、挙手にて御発言いただければと思います。オンラインで御参加の委員の皆様は、挙手機能を使って御発言ください。なお、御質問の際には、どの報告者への質問であるかを明示して御質問いただければと存じます。いかがでしょうか。   生水委員、お願いします。 生水委員 福岡の法テラスの弁護士の方に質問させていただきたいと思っております。先ほどの御説明の中で、今回、司法のプラットフォームとなり得るお話なのかなと伺っていたのですが、この弁護士会と自治体を調整して協定まで結んでいかれるのに、グリップを握っておられるのが法テラスの位置付けであるという理解でよろしいでしょうかというのが1点と、もう一つは、先ほどリモコの中で件数が伸びていないというお話がありました。もしこの要因がありましたら、教えていただきたいと思います。 佐藤座長 それでは、法テラス福岡の方からよろしくお願いいたします。 柿木氏 常勤弁護士の柿木からお答えします。まず一つ目の方ですね、プラットフォームといいますかスキームといいますか、を作っていくというのは、基本的には法テラス福岡の中でも地方事務所の方が中心となって進めていくということになります。その上で、実際の法律相談等を担当するのがそれぞれの弁護士になるのですけれども、その初期段階では、それを法テラスに所属している常勤弁護士が担当することが多いというような説明になりますので、制度自体をグリップしているのは基本的には個別の弁護士ではなくて、地方事務所の方ということになります。   二つ目、リモコが低調な理由が幾つか考えられる中で、一つは弁護士相談そのもののハードルの高さということと、更にオンライン相談であることのハードルの高さ、これが今回、オンラインの弁護士相談という形でいきなり始めたので、二つのハードルの高さというものがいきなり出てきたので、低調だったのかなというのが一つ、考えている理由です。   それからもう一つが、このリモコについては導入の経緯等もありまして、現在は相談者と弁護士だけではなく、更に相談者側に支援者も同席するというスキームで作っています。これは、機材を誰が準備するのかといった問題等もありますので、そのような形をしているのですけれども、そうすると、実は弁護士相談をしたいのだけれども、特に今誰からも支援は受けていないというような本当の一般の市民の方が利用したいとなると、現在特に支援している方はいないということなので、この制度は使えないというところもあって、これも利用が低調な理由の一つなのかなと考えています。 生水委員 ありがとうございました。 佐藤座長 よろしいですか。   ほかに御質問いかがでしょうか。   岡野委員、どうぞ。 岡野委員 こども家庭庁にお伺いをしますが、今回の離婚前後家庭支援事業を利用している自治体数は289でよろしかったでしょうか。そのうち弁護士等費用の補助を受けている自治体が16ですね。数的に少ないような気がするのですが、これはどのような理由といいますか、背景と考えていらっしゃいますか。同じことは弁護士の法律相談に関する支援も52か所と、289に対しては少ないような気もしています。最後に御指摘されたように、だからこそ法テラスとの連携が必要だということなのかもしれないですけれども、そこが気になっています。   私は全国の自治体を回っていまして、いわゆる人口減少社会でどのように自治体の機能を維持するかという話を聞いています。自治体職員が減っている一方で自治体の仕事が非常に増えているという現実の中で、自治体が回り切れていないとの問題です。だからこそ民間、NPOや社会福祉法人等を含めた民間との連携が必要だというのはどこに行っても指摘されています。一概に理由は一つではないのかもしれないですけれども、数的に、289で16や52というのは気になったものですから、その辺の背景をどのようにお考えなのかということと、今後の展開については、法テラスとの連携というのは非常に重要ではないかと感じたものですから、発言をさせていただきました。よろしくお願いいたします。 老月課長補佐 御指摘のとおり、令和6年度に関しては弁護士費用の補助を行っているのは16か所の自治体となっておりまして、この離婚前後家庭支援事業を行っている自治体数全体と比べると少ないということは、おっしゃるとおりだと思います。   その理由としまして、こども家庭庁として網羅的に把握をしているわけではありませんので、飽くまで担当部署としての見立てというところになりますけれども、ここにありますように、弁護士費用の補助をやられている自治体で見ますと、年間の利用実績、潜在的なニーズは分かりませんけれども、実際にこの制度を活用して助成を受けられたというケースに関しては非常に多い件数というわけではない、またばらつきがあると見ておりますところ、各自治体の判断として、新たなこういったメニューを取り入れるまでのニーズ、必要性が、ほかのいろいろな施策との優先順位の関係で、上がってきていないのではないかと推測をしております。   また、実施するに当たっては、国からの補助が2分の1ですが、自治体の負担も2分の1ございますので、そういったところで、どのように予算を捻出するかといったところに関しても、自治体は、この事業に限らず一般論ですが、新規のものに関しては一定の慎重な検討をされている面があるのではないかと推察しております。 岡野委員 ありがとうございました。 佐藤座長 よろしいですか。ありがとうございました。   それでは、川田委員、その後に康委員、よろしくお願いいたします。 川田委員 今ほどございましたこども家庭庁の離婚前後家庭支援事業で採用している少ない自治体のうちの一つとして、発言をさせていただければと思います。   京都府下でもまだ、本市でこういった公正証書や弁護士費用の助成をしているところというのは数か所目でございまして、比較的そういった意味ではまだ採用されている、こういったことを実施されている自治体数自体は少ないのかなと考えております。こちらにつきましては、離婚に伴う養育費確保と、またひとり親家庭の経済的自立支援の着目の具合によって自治体の判断が分かれてくるのかなと考えております。   本市につきましては、私自身が行政職員、特に生活保護の担当職員をやっていた経験上、いわゆる離婚後のひとり親家庭で、養育費を実際にもらわれていない家庭が非常に多いということ、また、それが経済的な困窮に非常につながっているという実態を目にしてまいりましたので、そういったところを経験上、このひとり親の経済的自立というものに関して養育費確保への支援、法的・経済的なものを併せた支援というのが非常に有効であるという判断から、採用させていただいたものでございます。   本市につきましては3段階、公正証書の確保から養育費保証契約の締結、それから請求調停の強制執行申立て経費の3段階、全てやらせていただいているのは、ケースとしては珍しいのかなと思っていますが、実態として、昨年度で利用実績が4件ということで、まだ正直なところ利用件数としては少ない実態がございまして、これに関しましては、先ほど御紹介のありました金沢市のように、法テラスをつないで、いわゆる制度の案内だけではなくて、法的手続に入る段階まできっちりと伴走支援をすることが実績を伸ばす一つのポイントなのかなと思いまして、その辺りの連携についてまだまだ勉強させていただきたいと思っております。 佐藤座長 ありがとうございました。実際に事業を実施している自治体の立場から大変貴重な情報を頂きました。ありがとうございました。   今の川田委員のお話に何か関連して御質問や御発言がございますか。   寺町委員、お願いします。 寺町委員 法テラスの離婚事件自体は、たしか昨年度、代理援助が11万件のうち15%ぐらいですかね、1万5,000件や2万件など離婚事件の代理援助がある中で、金沢市の御説明のところを拝見しますと、法テラスの償還金に充ててもよいという形の制度になっておられまして、この間、ひとり親支援という観点から、一定の要件を満たす方については弁護士報酬の償還の免除等を拡充してきていただいているわけですけれども、法務省予算での免除の拡充以外にも、こういう形で、この事業をきちんと使っていただければひとり親家庭の貧困ということの対策として非常に有効なのではないかと、聞きながら考えておりました。そういう意味では、潜在的なニーズとしては11万件のうちの15%や20%が離婚関連事件であるというところをベースに、そのニーズに対して行き渡らせるような周知というか御案内ですかね、各自治体へのお願いなどを進めていただけると有り難いなと伺っておりました。 佐藤座長 重要な補足の御発言、ありがとうございました。   では、康委員、よろしくお願いいたします。 康委員 本日はありがとうございます。厚生労働省にお伺いしたいことがございます。重層的支援体制整備事業、おっしゃるとおり身寄りのない高齢者というのは本当に大きい課題かなと思っていまして、この事業に関してお伺いさせてください。   この事業に関してですが、資料の方に弁護士会等というところがあったかなと、「地域ケア会議における関係者との連携」というところの支援体制のイメージというのが入っているのですけれども、まず、この弁護士会というのが今どれぐらい関与をされているのかというのが1点目。2点目は、正にさっきの福岡の法テラスでの活動もそうなのですけれども、正に法テラスの常勤弁護士の方々がこういう制度のところから作ってきたみたいな経緯を鑑みたときに、ここに法テラスとしてどうやれば参画でき、かつ、参画するって別に何でもボランティアでできるわけではないので、どういう予算としてあり得るのかというのを、見解ベースでも構わないのですけれども、この2点です。1点目は弁護士会が今どれぐらい関与していますか、2点目は法テラスとしてここに参画するとしたらどういうことが必要で、もちろんそれに関する予算というのはどのようにお考えですかというのを、この2点、お伺いできればと思っております。 吉田課長 厚生労働省です。申し訳ございません、今日御説明した内容は、どちらかというと、この資料でいうと左下のところの地域包括支援センターを中心とする相談体制の話でありまして、資料としては確かに右下のところに弁護士が出てくるのですが、担当のセクションの者が今日来ておりませんので、この弁護士会の参加がどのぐらいなのか、そして要件がどうなのかというところの資料は、私たちの手元に今ございません。 佐藤座長 持ち帰っていただいて、何か補足の御説明があれば、後ほどお届けいただければ、ここで御紹介をしたいと思います。   康委員、そういうことでよろしいでしょうか。 康委員 はい、大丈夫です。もちろん、究極をいうと結局、身体と財産ということだと思いますので、財産という部分は弁護士であって法律問題なので、何らか絶対関わっているのだろうなという気はしていますので、後追いで構いませんので、是非教えていただければと思うのと、さっき申し上げた予算みたいなところは、この法テラスの会議体の中では一つ、ポイントとなる課題かなと思うので、御教示いただければ幸いです。 佐藤座長 では、後ほどよろしくお願いいたします。   それでは、質問は以上にしたいと思いますけれども、数字について何か補足説明があるということですので、お願いいたします。 青木参事官 事務局です。先ほどの厚生労働省に対するご質問につきましては、今後、事務局において適宜調整の上、対応させていただきます。   また、先ほど寺町委員からお話がありました代理援助における離婚の件数でございますけれども、第3回会議の事務局配布資料2に基づいて申し上げますと、令和6年度における「離婚等」事件の割合は16.9%となっております。 佐藤座長 ありがとうございました。   谷口委員、お願いします。 谷口委員 消費者庁も含めてのお尋ねなのですが、トラブルがないかということを見守ったり、関係者の会議で共有をしたり、例えばあそこでおばあちゃんが危なそうなど、ケアが必要そうだね、といったときに、そして対立当事者等がいて誰かが介入をしないとその問題が解決できなそうなとき、それは悪徳業者だったり、年金搾取している親族だったり、ごみ屋敷の近隣トラブルだったり、いろいろあると思うのですが、そのときに一体誰がそこに実働部隊として対応しているのでしょうか。それについての何らかのデータというか統計のようなものがあるのかどうかを教えてください。大体地域包括支援センターで対応していますよ、あるいは、先ほどおっしゃったように弁護士に頼んで同行していますよなど、問題解決に至った最後の手を下した人が誰なのかというか、その辺りについて情報がもしあれば、併せて知りたいなと思いました。 佐藤座長 重要な御指摘だと思います。各省の事業についてまとめてこの場で御紹介したいと思いますので、関連の情報がありましたらお届けを頂ければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。   それでは、ここからは本日の御報告や事務局提出資料等を踏まえまして、挙手制にて自由に意見交換をしていただければと思います。   生水委員、それから猪之鼻委員、順番にお願いいたします。 生水委員 前半では、各省庁の既存制度を活用した連携について申し上げました。後半では、その連携を実効性のあるものにする仕組みについて申し上げたいと思っております。   資料6の意見書7ページを御覧ください。法テラスと自治体の連携を最も実効的に担保して、既存の福祉、法的支援の質を高める最大の鍵となるのが、法律上の守秘義務規定のある会議体への法テラスの組織的な参画だと思います。自治体には、意見書8ページの表にありますように、生活困窮者自立支援法の支援会議を始めとする、令和9年4月から全ての市町村で設置可能となる社会福祉法の支援会議、令和8年の社会福祉法改正で身寄りのない高齢者への相談対応や権利擁護の支援体制整備が明記される地域ケア会議、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の協議会、要保護児童対策地域協議会、孤立・孤独対策地域協議会、こうした多職種が参加する守秘義務を伴う会議体があります。こうした会議体に法テラスが横断的に参画することが、地域司法プラットフォームの実現につながると考えております。   先ほど康委員の方から会議の参画に関して予算に関する御質問がありましたが、例えば自治体において、こうした会議体の委員報酬を予算でいいますと、意見書の5ページに消費者安全確保地域協議会の弁護士を含む構成員の委員報酬について野洲市の場合を記載しておりますので、こちらを参考に御覧いただければと思っております。   また、こうしたプラットフォームの実現につながるメリットを3点述べさせてください。一つ目は、法律とガイドラインに示された一定の要件を満たす場合には、例外的に本人同意を得ずに情報共有ができることです。そのため社会的孤立、自殺念慮、DV、こうした本人が支援につながりにくい事案でも、早い段階から法的支援を組み込むことが可能となります。   二つ目は、多職種によるチーム支援が機能することです。法律専門職だけでは対応が難しい生活課題については自治体や福祉機関が支えて、法律支援は法律専門職が担う、それぞれの専門性を活かした役割分担が可能となりますので、法テラスの民事法律扶助制度も、より効果的に活用されるようになります。   三つ目は、私はこの点が最も重要だと考えています。縦割りを超えた地域司法プラットフォームを構築することができるということです。現場の課題は生活困窮だけではなくて、消費者被害、高齢者・障がい者の権利擁護、虐待、孤独・孤立、制度をまたいで連続しています。だからこそ法テラスには各省庁の制度を横断して、こうした会議体へ組織的に参画する役割が期待されます。また、各省庁におかれましても、法テラスや法律専門職との連携について積極的に周知していただくことが必要であると考えます。   最後になります。自治体には既に様々な支援制度や会議体があって、国にもそれを支える効果的な制度や予算が用意されています。本日御説明いただいた各制度を法テラスとの連携によって更に活かしていただきたいということです。そのためには、総合法律支援法における業務規程や中期目標の中に、各法に基づく自治体の支援機関や会議体との協働による支援、これを組織的に位置付けていただくことを提言いたします。法テラスが地域の支援機関や法律専門職をつなぐ中核として位置付けられることで、法律だけでは解決できない複合的な課題にも、多職種が日常的に継続的に対応できる地域司法プラットフォームの実現につながるものと思います。 佐藤座長 ありがとうございました。守秘義務のある会議体への法テラスの参画と期待される効果についての御意見でございました。大変重要かと思いました。   猪之鼻委員、川田委員からも御発言の申出がありますが、まず、今の生水委員の御意見について何か関連の御発言があれば、それをお受けした上で次の御発言に移りたいと思います。   板東委員、お願いします。 板東委員 今の御発言、この意見書の内容というのは非常に重要だと思っております。先ほど各省からもお話がありましたけれども、特に消費者庁から、厚生労働省関係の仕組み等との連携、リンクということをお願いしたいのだという話も出ておりましたけれども、結局、箇所数でいえば大変たくさんのものになるということもあり、また、今法律により、いろいろ自治体が対応しなくてはいけない役割というのが非常に増え、プラットフォームに関係するようなことというのも非常に数が増えてきているという中で、先ほども岡野委員から御指摘がありましたように、自治体自体が回っていかないという状況です。今日、各省からもおいでになっているので、是非連携や重層的な取組ということを更に進めていただいて、完全な二枚看板にはならないかとは思いますけれども、より基本的な部分が重複してでも実施できるというような形というのが必要になってくるかなと思います。   それから、法テラスの方としても、恐らく数としては全部に顔を出すというのは、スタッフ弁護士を始めとし、あるいは事務局長も含めて、恐らく大変だと思いますので、ここは弁護士会等ともどのように連携をとっていくのか、そういったところも含めて、地域の実態に合わせた形で、より広くカバーできるように工夫をしていく必要があるかなということを感じさせていただきました。いずれにしろ、大変重要な御指摘・御提案を頂いたのかなと思います。 佐藤座長 ありがとうございました。   関連の御発言であれば、寺町委員、お願いします。 寺町委員 今の点に関連しまして、弁護士会の方としましても、高齢者・障がい者のセンターであるとか、消費者のセンターであるとか、様々な専門性を持った弁護士がおりまして、法テラスと連携しながら、福岡はかなりうまく連携できているところだと思いますけれども、スタッフ弁護士だけで足りないところを補い合いながら実施していけるようにと考えております。その際に、法テラスだけが守秘義務があるわけではなくて、会議体に参加する外部の専門家としての弁護士にも守秘義務はかかりますので、そこは組織としての法テラスでなければいけないということではなく、考えていただけたらよろしいのかなと思いました。よろしくお願いします。 佐藤座長 ありがとうございました。   大変重要なやり取りだったと思いますが、一旦終わりにして、猪之鼻委員、お願いいたします。 猪之鼻委員 まずは、本日発表いただきました皆様方、本当にありがとうございました。大変勉強になり、また参考になりました。今回の発表から見えてくることといたしまして、法テラスは、関係省庁や自治体と連携して司法ソーシャルワークの中心的かつ中立・公正な公的機関として位置付けられて、役割が広がっていくということを再認識いたしました。また、市民が抱える法的な問題は、高齢化、孤独・孤立、生活困窮や障がい、そして相続や空き家問題等、社会福祉的な課題や社会問題と複雑に絡み合い、多機関連携による司法と福祉の包括的な支援体制の整備が今後ますます重要になるということも認識をしたところです。   一方で、これまでも会議体で述べられてきたのですが、地域における司法アクセスというのは、担い手の都市部偏在が進んでおり、不十分な状態であることは論を待ちません。法テラスの基本理念は、あまねく法による紛争解決に必要な情報やサービスを受けられる社会の実現であり、この場での協議は、法テラスの活用をもっと広げ、困難な状況にある人により早く適切に専門職につなげられるか、司法過疎地における司法アクセス障害を低減できるかという視点が重要であると思っております。そのための弁護士や司法書士の連携であり、福祉機関との架け橋だとも考えております。   総合法律支援法には、隣接法律専門職やその団体との連携強化も明記されているところです。もっと利用しやすく、もっと身近な法テラスにつなげるためにも、司法ソーシャルワークにおいて司法書士と司法書士会の果たすべき役割の具体策について、3点ほど述べさせていただきたいと思います。   まずは、ケース会議等への派遣と重層的支援体制整備事業についてです。司法書士は専門職の中でも成年後見人への就任率が高く、制度開始当初から積極的にその発展にも寄与してまいりました。また、社会的課題である空き家、所有者不明土地問題の解決に向けて、相続事案にも多く対応しており、簡裁訴訟代理業務や書類作成を通じて消費者問題への支援も行っております。加えて、司法書士会は地域包括支援センター等と連携し司法書士のアウトリーチを実践してきたことから、重層的支援体制整備事業とは親和性が高く、事業の枠組みの中でケース会議への事案に応じた司法書士派遣を行うことは、地方における支援リソースの不足の解消につながるものだと考えております。   次に、2点目です。組織、団体としての連携も重要だと思っております。法テラスと地域の司法書士会の組織的な連携推進も検討に値するのではないかと考えております。これまでも支援リソースである専門職が足りているのかという問い掛けがなされてまいりました。組織間の連携推進は、本日の法テラス福岡の例にもありますとおり、若手の参画や契約率の向上にもつながりますし、市民にとって身近で利用しやすい法テラスの一助になると考えておりますので、司法書士会との連携の在り方も検討をお願いしたいと思っております。   そして、3点目です。法テラス相談の振分け機能の充実強化をお願いしたいと思っております。昨日、私は法テラス福岡におきまして民事法律扶助相談を担当してまいりました。多くの相談が寄せられ、法テラスの相談機関としての場の提供、また、適切な専門職へつなぐゲートウェイとしての役割の重要性を改めて実感したところです。利用者が抱える課題に応じ弁護士や司法書士へ振り分ける機能の充実が必要であり、利用者利益にもつながり、財源の問題の解消の一つにもなると思っております。そのためには、法テラスの職員の皆様方に司法書士の業務の理解を深めていただく必要があると思っております。   中でも地方事務所においては、前回説明をさせていただきましたが、愛知県モデルのような職員向け研修や交流の機会を設けていただきたいと考えております。代理援助、書類等作成援助により市民の法的解決を図ることは、法テラスが多様な解決方法を迅速に提供する場であることを示すことにもなると考えております。また、司法書士会としても相談を受ける機会を設けていただくことで契約率向上につながると思っておりますし、組織としても協力は惜しまないものと考えております。昨日の相談でも、不安を抱えた相談者から帰り際、安心した、相談してよかった、ありがとうございますと言われまして、改めて法テラスにおける相談の大切さというものを実感しました。弁護士や司法書士、隣接法律専門職、それぞれが専門性を活かして協働し、他機関と連携を図り、司法と福祉をつないでいくことが、利用者目線の司法アクセスの実現、法テラスの理念にもつながると考えましたので、意見を述べさせていただきました。 佐藤座長 ありがとうございました。法テラスの大きな基本的な役割、あるいは課題との関係で具体的な御提案を頂きました。どうもありがとうございました。   それでは、赤堀委員、お願いします。 赤堀委員 司法ソーシャルワークをいかに持続可能な仕組みとして定着させるかという観点から申し上げます。   経団連は中長期ビジョン「FUTURE DESIGN 2040」の下、地域経済社会の活性化に取り組んでおります。現在、各地域は人口減少や少子高齢化に伴い、生活困窮や孤独・孤立等の課題が複雑化し、行政や単一の専門機関だけでは対応が難しくなっていると認識しております。こうした課題の解決には、自治体、福祉機関、医療機関、地域企業、NPO、専門職等が連携する包括的な支援体制が不可欠であり、法的支援の役割の重要性も高まっております。その中で、法テラスが担う司法ソーシャルワークは地域の課題の解決を支える重要な社会インフラであると考えております。   第2回会議でも、司法ソーシャルワークや自治体等の連携の取組を持続可能な制度として位置付けることが重要であると申し上げました。本日の資料を拝見し、その認識を一層強くしました。まず、ケース会議弁護士派遣モデル事業等を通じて予算化に至った自治体や社会福祉協議会が各地で増えていることは、意義深い成果であると考えます。地域包括支援センターや生活困窮者支援等の多様な分野で法的支援へのニーズが予算措置につながっていることは、司法ソーシャルワークの社会的価値を示すものだと評価しております。   一方、資料3では、弁護士への謝金は予算化されていても、法テラスが担っている事務機能については手当てがされていない場合があるとのことでした。司法ソーシャルワークの強みは、単に弁護士を派遣することではなく、自治体や福祉機関との関係構築や、弁護士とのマッチング等の法テラスのコーディネート機能にあると考えております。その機能が十分に評価されなければ、持続的な事業展開は難しいのではないかと考えました。   また、第2回会議で申し上げたとおり、こうした取組を持続可能な事業とするためには、法テラスの受託業務制度の在り方について改めて検討することが重要であると思います。資料3に受託業務の要件が記載されておりますが、法律事務を契約弁護士等に取り扱わせることや、業務方法書で定めるところによるなどの要件により、本来法テラスが受託できる業務まで受託に至らないということが起きるのではないかと思います。これまでの会議でも御指摘がありましたとおり、高齢者支援や生活困窮者支援等の分野で法テラスへの期待が高まる中、法テラスのインフラやノウハウをより活用できるよう、受託業務の要件や手続の在り方について検討すべきであると考えます。   さらに、第2回会議でお願いした受託業務の事業費と管理費の関係についての資料をお示しいただき、ありがとうございました。受託業務では事業費に加え、1割程度の一般管理費が計上されております。法テラスが案件調整や関係機関との連携等の事務的な機能を担う以上、そのコストは必要なものと考えます。他方、大規模自治体以外の自治体では、弁護士謝金に加えて管理費まで個別に負担することは容易ではありません。今後は、受託業務を認めるか否かだけでなく、制度の枠組みにおける事業化や財源の確保の視点も重要であると考えます。   本日御紹介いただいた重層的支援体制整備事業や孤独・孤立対策等は、多機関が連携して地域課題に対応する仕組みとして進められております。こうした既存の施策の中で、司法ソーシャルワークや法テラスのコーディネート機能を位置付け、必要な経費を制度的に手当てしていく方策も考えられるのではないかと思います。法律問題は高齢者支援、生活困窮者支援、孤独・孤立対策等の様々な分野と密接に関わっています。したがって司法分野だけで完結して財源を考えるのではなく、関係府省庁の包括的支援施策と連携して事業化を図る視点も重要であると考えます。 佐藤座長 司法ソーシャルワークをいかに持続させるかということについて、具体的で貴重な御意見をありがとうございました。   川田委員、よろしくお願いいたします。 川田委員 私の方から、地方自治体の相談窓口と法テラス連携について、少し御意見を述べさせていただけたらと思います。   先ほど何名かの委員から御指摘を頂いておりますように、自治体といたしましては、非常に近年の業務量ですね、こういったところは極めて人的にも予算的にも相当パンクに近い状況に現場としてはございます。そういった中で、リソースは非常に厳しいのですが、一方で、先ほど来ありますように法的支援の必要性、また、こういったところで包括的ないわゆる相談窓口、こういったものの必要性というのはかなり感じているところでございます。一方で、この法的支援、また包括支援というのが、自治体の業務においては、ジャンルがまたがってしまいますので、自治体にはジャンルごと、行政分野ごとに部署を設けて、もちろん対応しているわけですから、どの部署がフラッグシップになっていくのかという辺りの整理も含めて非常に、一定の整理が必要なのだろうなと思っております。この辺りにつきましては、法テラスとの連携であったり、また生水委員からの御示唆なども含めまして、まだ引き続き勉強させていただきたいなと思ってございます。オンライン等々を活用しながら相談窓口を設けるなども一つ、有効なのかなと思っております。   また、こういった法的相談窓口を各自治体単位でも設ける一定の一つのニーズとして、最近私が現場の状況として感じたところが、先ほど来ちらちらと出ているかもしれませんが、保護司ですね、今いわゆる保護観察対象者の方々に対する再犯防止支援、こういったところは各自治体で保護司にお願いをしているところでございますが、近年この保護司の成り手不足というのは本当に深刻化しています。もはや善意であったりボランティア精神に頼るというか、そういったところに頼った人手確保というのはもう限界が近付いているのではないかなと感じてございます。その保護司からの相談の一つとして、相談場所、面談場所が確保できないといったところがございます。今は実態的には保護司の御自宅で保護観察対象者の方々と面談をするケースが多いのでございますけれども、保護司になりたいと思っていただいても、御家族の方から、どうしても家に、いわゆるそういった方々が常に来るということに対して不安感を持たれて反対をされて、諦めるというようなケースもかなりあるということで、役所ないしはそういった相談場所、比較的時間が柔軟に使える相談場所がどうしても欲しいというようなニーズもかなりございまして、そういったところも含めて、再犯防止も自治体によって行政的な位置付けというのも非常に難しいのですが、こういったところも含めて位置付けの難しい包括的な法的ニーズと自治体、どのように連携していったらいいのかというところですね、また引き続き勉強させていただければと思っております。 佐藤座長 ありがとうございました。自治体の現場からの非常に貴重な御意見だったと感じました。問題は自治体の現場では複合的・包括的に現れる、他方でそれに対応するスキームはそれぞれ制度ごとに分かれている中で、それをどのようにつないでいったらいいのかと、これはこの有識者検討会の検討にとっても非常に重要な論点だと思います。   もう少し議論を深めたいところではあるのですが、時間の関係で、諏訪委員からも御発言の申出がありましたので、諏訪委員、よろしくお願いいたします。 諏訪委員 先ほど、包括的な問題に自治体がいろいろさらされていて、窓口がいっぱいあって大変という話がありましたけれども、この前も申し上げたように、明石市に取材に行ってきまして、いろいろ話を聞いてきたのですけれども、明石市は人口が30万人で、弁護士を8人雇っています。給与について聞くと、同年代の一般職員の倍弱ぐらいの給与で、任期付きで雇ったりしているということなのです。その方々の配置先を聞いてみますと、生活保護や成年後見の生活支援室、あるいは高齢者の虐待対策、それから児童相談所、これは児童虐待等の対応、それから教育委員会、これはスクールロイヤーの対応、それから、先ほどいろいろ出ている市民相談の部門、それから自らのコンプライアンス等を対応しているところで配置していると、だから顧問弁護士はもう雇っていないということなので、いろいろなことが弁護士の視点で、事案が煮詰まる前、やわらかいところから弁護士の目で物事に対応していきますので、そう深刻なトラブルにならずに事前に防止することもできるというメリットがあるというような話をいろいろ聞いてきました。   給与の問題もありますけれども、一つは自治体に一定程度の弁護士を雇うような運動をしてもいいのではないかと思います。ただ、小さい自治体も大変なので、例えば、法テラスの職員で半分弁護士、半分自治体の職員という形で派遣も考えて、重層的な法テラスの職員の利用、あるいは派遣の仕方というものを一つ、議論のたたき台に上げていただければ有り難いかなと考えています。 佐藤座長 ありがとうございました。今の点も少し議論を深めたいところなのですが、司会の不手際で時間が足りなくなってまいりましたので、また引き続きの課題とさせていただきたいと思います。   それから、当初申し上げましたように、本日少し全体的な議論の時間も10分程度設けようと思っていたのですが、こちらの方も次回以降に回させていただきたいと思います。   本日も様々な御意見、御議論をいただいてありがとうございました。本日お伺いをした御意見は、議長と事務局において整理をさせていただいて、本検討会で更に深く掘り下げた議論を行う際に御議論いただくように準備を進めたいと思います。どうもありがとうございました。   それでは、時間になりましたので、本日の第5回会議はこれまでとさせていただきたいと思います。   最後に、事務局から今後のスケジュールについて説明をお願いいたします。 青木参事官 今後のスケジュールについて御説明させていただきます。第6回会議につきましては、事前に御案内しておりますとおり、7月30日木曜日午後3時から午後6時までに法務省会議室での開催を予定しております。   次回のテーマは、「支援リソースの確保に関して」、「法テラスのAI・デジタル技術の導入と業務効率化に関して」、「法教育に関して」とさせていただきます。また、「その他」といたしまして、これまで委員の皆様から御発言があった中でまだ十分に御議論できていないテーマについても、御議論いただく機会にしたいと思います。   また、この日は会議の開催に先立ちまして、第4回会議の事務局資料でも掲載いたしました外国人在留支援センター、通称「フレスク」の視察についても実施をさせていただく予定でございます。また後日、詳細をお伝えさせていただきます。   事務局からは以上です。 佐藤座長 今の事務局の御説明に付け加えて、もう1点、座長として付け加えてお諮りをしたいことがございます。   本検討会も次回で第6回を迎えることになりますが、当初予定しておりました個別のテーマについてはおおむね一巡をするということになります。これまで委員の皆様にはそれぞれのお立場や御経験を踏まえて大変示唆に富む御意見を頂戴して、お礼を申し上げたいと思います。   他方で、本検討会は、法テラスの在り方、あるいはそれに関連をして中長期的な視点で、司法アクセスであるとか、あるいは総合法律支援制度全体を視野に入れた御議論をいただく場でもあると認識をしております。   そこで、次回第6回会議の最後に30分程度時間を設けまして、委員の皆様お一人お一人から、中長期的な視点に立った総合法律支援の在り方や、あるいはその中での法テラスが果たすべき役割や使命について自由に御意見を頂ければと考えておりますが、このように進めさせていただいてよろしいでしょうか。              (各委員了承)   ありがとうございました。では、そのように進めさせていただきたいと思います。   なお、当日ですけれども、30分の時間の中でお一人お一人から御意見を頂戴するということになりますと、お一人当たりの発言の時間は大変限られますので、場合によりましては別途メモ等を御提出いただくということで差し支えないといいますか、むしろ歓迎をいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。   では、以上をもちまして第5回会議を終了させていただきます、本日もどうもありがとうございました。 ―了―