日本司法支援センター評価委員会 第88回会議議事録 第1 日 時  令和8年7月7日(火)    自 午後1時22分                        至 午後4時28分 第2 場 所  法務省共用会議室6・7         (中央合同庁舎6号館A棟7階712・713号室) 第3 議 事  (1)令和7年度に係る業務実績評価の実施について  (2)第5期中期目標期間に係る業務実績評価の実施について  (3)令和7事業年度財務諸表に関する法務大臣承認に当たっての意見について 第4 今後のスケジュール 議        事 青木参事官 ただいまから日本司法支援センター評価委員会第88回会議を開催いたします。   皆様におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして誠にありがとうございます。   まず初めに、委員長の選任及び昨年度からの委員の交代について御報告させていただきます。本年4月7日付けで、佐藤岩夫委員、神林恵美子委員、鈴木巧委員、湯川喜雄委員の4名の方に新たに委員に御就任いただきました。また、委員の互選により、6月9日付けで佐藤委員に委員長に御就任いただきました。   まず、委員長及び新任の委員から一言ずつ御挨拶を頂戴したいと思います。   それでは、佐藤委員長からお願いいたします。 佐藤委員長 東京大学名誉教授の佐藤と申します。この度、委員の皆様の互選によって委員長に御選任いただきました。改めまして、よろしくお願いいたします。   初めてですので、簡単に自己紹介をさせていただきますと、専門は法学で、その中で法社会学という分野を専門にしております。その一環として、総合法律支援制度を始めとする司法アクセスについても研究をしてまいりました。具体的には、日常生活で人々がどのようなトラブルや紛争を経験しているのか、それをどのように解決しているのか、そしてそのプロセスの中で適切に助言や相談の機会があったのかといったことを大規模なアンケート調査を実施して明らかにすると同時に、それに基づいて提言等を行う、そのような研究をしてまいりました。   この度、法テラスの評価をするという立場になりました。今年から初めてということですので、いろいろと不手際はあろうかと思いますが、経験豊富な委員の皆様の御協力を得て、何とか努めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 青木参事官 ありがとうございました。   続きまして、神林委員、お願いいたします。 神林委員 弁理士の神林恵美子と申します。よろしくお願いいたします。   私は今年度初めてということで、弁理士という仕事の関係上、特許庁関係の審議会には幾つか出させていただいているのですけれども、法務省関係のこういった会合は初めてですので、久しぶりに随分緊張しております。1年目ではございますけれども、一生懸命勉強して、お役に立てるよう頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 青木参事官 どうもありがとうございました。   続きまして、鈴木委員、お願いいたします。 鈴木委員 東京高等裁判所におります鈴木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。   裁判官になりまして30年以上経ちますけれども、主として刑事事件を担当してまいりました。法テラスといいますと、刑事の国選弁護では大変お世話になりましたけれども、非常に幅広く活動されているということで承知しております。評価委員としては慣れないことも多いと思いますけれども、一生懸命頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 青木参事官 ありがとうございました。   続きまして、湯川委員、お願いいたします。 湯川委員 公認会計士の湯川でございます。   私も今年からということですので、全く法務省の関係の仕事は初めてでございまして、金融庁の関係では公認会計士の試験委員をやっていますので、遠くの方には出入りしているのですけれども、こちら側に来るのは初めてでございます。何か不手際があれば、是非こっそりとお教えいただければと思いますので、よろしくどうぞお願いします。 青木参事官 ありがとうございます。   それでは、次に定足数の確認をさせていただきます。本日は、委員長を含め8名の委員の皆様に会場に御出席いただいております。和気委員におかれましては所用のため、本日は欠席されています。また、伊見委員におかれましては、業務上の都合により本会場に参集することが困難との御事情から、ウェブ会議による御出席を御希望いただいております。   佐藤委員長、伊見委員のウェブ会議での御出席につきまして、相当であると御承認いただけますでしょうか。 佐藤委員長 はい。伊見委員のウェブ会議システムによる出席について、相当と認めます。 青木参事官 どうもありがとうございます。   それでは、改めまして、本日はウェブ会議での御参加を含め9名の委員に御出席いただいております。そこで、定足数である過半数の出席要件を満たしていることを確認させていただきます。   以降の進行につきまして、佐藤委員長、どうぞよろしくお願いいたします。 佐藤委員長 それでは、ここから私の方で進行を務めさせていただきます。   議事に入る前に、委員長代理を指名させていただきたいと存じます。これは総合法律支援法施行令第5条第3項に基づくものでございます。私といたしましては、日本弁護士連合会副会長等の要職を歴任され、法テラスの業務運営に関し豊富な知見を有しておられる斉藤委員を委員長代理として指名させていただきたいと存じます。   斉藤委員、よろしくお願いできますでしょうか。              (斉藤委員了承)   ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。   それでは、これから議事に入りたいと思います。   本日の議事は、お手元の議事次第にありますとおり、議事(1)「令和7年度に係る業務実績評価の実施について」、議事(2)「第5期中期目標期間に係る業務実績評価の実施について」、そして議事(3)「令和7事業年度財務諸表に関する法務大臣承認に当たっての意見について」の3点でございます。   各議事につきまして、まず、事務局から概要の説明をお願いいたします。 青木参事官 それでは、本日の議事の概要を御説明いたします。   まず、議事(1)「令和7年度に係る業務実績評価の実施について」では、法テラスから令和7年度の業務実績及び自己評価の内容について御説明をいただいた後、その内容を踏まえて委員の皆様に御審議いただければと存じます。   次に、議事(2)「第5期中期目標期間に係る業務実績評価の実施について」では、同様に法テラスから業務実績及び自己評価の内容について御説明いただいた後、その内容を踏まえて委員の皆様に御審議いただければと存じます。   最後に、議事(3)「令和7事業年度財務諸表に関する法務大臣承認に当たっての意見について」では、法テラスから財務諸表の内容について御説明いただいた上で、その内容について委員の皆様から御意見を頂ければと存じます。   議事の概要の説明は以上でございます。 佐藤委員長 ありがとうございました。   それでは、ただいま事務局から説明のありました議事に沿って進めたいと思います。   本日は、法テラスの業務実績や財務諸表につきまして委員会としての理解を深めるために、白石理事長を始めとする法テラスの皆様方から、資料についての御説明や委員からの質問に対する御回答をしていただくこととしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。   続きまして、本日の配布資料について、事務局から説明をお願いいたします。 青木参事官 それでは、配布資料について御説明いたします。   まず、資料1は本日現在の委員の名簿でございます。   次に、資料2は法テラスの令和7年度の業務実績と、それに対する自己評価等をまとめた資料でございます。   また、資料3は法テラスの第5期中期目標期間の業務実績と、それに対する自己評価等をまとめた資料でございます。   続きまして、資料4-1は財務諸表、資料4-2は事業報告書、資料4-3は決算報告書、資料4-4は独立監査人の監査報告書、資料4-5は監査報告でございます。   最後に、資料5は法テラスにおける契約の点検結果をまとめた資料でございます。   資料の説明は以上でございますが、欠落等がありましたらいつでもお申し付けください。 佐藤委員長 ありがとうございました。   それでは、議事を進めたいと存じます。   これからは、各議事につきまして、それぞれに関連する資料について法テラスから御説明をいただいた上で、各委員から御質問等をお願いしたいと存じます。   まずは議事(1)の「令和7年度に係る業務実績評価の実施について」と、議事(2)の「第5期中期目標期間に係る業務実績評価の実施について」を、併せて説明していただきます。なお、年度評価項目及び中期目標期間の評価項目はそれぞれ21項目にわたりますため、項目1-1から1-6まで、2-7から2-13まで、3-14から5-21までと全項目を三つのブロックに分けて御説明をいただき、それぞれに質疑応答の時間を設けたいと思います。また、本日は法テラスの松並監事、高橋監事にも御出席いただいておりますので、後ほど御意見をお願いしたいと存じます。   長丁場でございますので、ブロックの説明及び質疑応答を終えた時点で各5分程度の休憩を取りたいと考えております。   それでは、法テラスからの御説明をお願いいたします。ここで、御説明の冒頭に、法テラスの白石理事長から評価委員へ向けての御挨拶を行いたい旨のお申し出がございましたので、一言御挨拶いただければと思います。   理事長、どうぞよろしくお願いいたします。 白石理事長 本年4月1日に当センターの理事長に就任しました白石でございます。よろしくお願いいたします。   本日は、佐藤委員長を始め、委員の皆様には御多忙のところ、令和7年度及び第5期中期目標期間の業務実績評価に係る本会議に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。   令和7年度の当センターの業務の概況につきましては、後ほど担当者から説明をさせていただきますが、法テラスのサービスの利用件数はコロナ禍終焉後増加し、令和7年度は特に情報提供の件数の増加が目立ちました。また、令和6年4月の改正総合法律支援法の施行に伴い、本年1月13日から犯罪被害者等に対して包括的かつ継続的な援助を行う「犯罪被害者等支援弁護士制度」が新たな業務として開始しました。   令和7年度は、関係機関との協議や担い手となる契約弁護士の募集を行い、順調に業務を開始できたと考えております。第5期中期目標期間においては、期間初年度である令和4年度に中期計画策定時には存在しなかった「旧統一教会」問題への対応を行うことになりました。「霊感商法等対応ダイヤル」や、弁護士、心理専門職、社会福祉士等が参加するワンストップ相談会を開催し、被害者に寄り添った救済に努めてまいりました。第5期中期目標期間の最後である本年3月4日、東京高等裁判所において、「旧統一教会」に対する東京地方裁判所の解散命令決定を維持する旨の決定がなされ、「旧統一教会」の清算手続が開始されました。今後も引き続き必要な支援に取り組んでいきたいと考えております。   法テラスにおいては、家族の悩み、生活困窮など、法的トラブル以外に相談者が抱える複合的な問題に総合的・一体的な対応を図れるよう、各分野の専門職等と連携する司法ソーシャルワークの取組を進めてまいりましたが、「旧統一教会」問題対応として行ったワンストップ相談会の経験は、その後、ひとり親家庭、若年者、犯罪被害者等といった社会的に困難な状況に置かれた方々へのワンストップ相談会へと広がっております。   今年度から第6期中期目標期間が開始しております。法テラスは本年、設立20周年を迎えました。この間、その業務は多様化・複雑化しておりますが、第5期中期目標期間に引き続き、多様な司法アクセスのニーズに応えるとともに、これまでの20年の取組を整理し、持続可能な総合法律支援体制の構築を目指したいと考えております。   本日は、委員の皆様から忌憚のない御意見を頂戴いたしまして、当センターの業務・組織運営の改善・強化を図るべく一層の努力をしてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。   以上、簡単ではございますが、私からの冒頭の御挨拶とさせていただきます。 佐藤委員長 白石理事長、ありがとうございました。   それでは、法テラスから評価項目の1ブロック目、1-1から1-6までの御説明をお願いいたします。 近藤総務部長 法テラス本部総務部長の近藤でございます。令和7年度の業務実績及び第5期中期目標期間における業務実績について、まず項目1-1から1-6までを御説明いたします。なお、主に令和7年度の実績について御説明した後、中期目標期間の実績を御説明いたします。また、「B」以外の自己評価とした項目、重要度・困難度が「高」とされた項目等を重点的に御説明いたします。   まず、項目1-1は、常勤弁護士を除く「職員の配置及び能力の向上」に関するものです。   第1に、職員の採用については、受験者の利便性向上の観点から、一部の試験についてオンラインで実施したほか、中途採用試験等を実施するなど、多様な人材を確保できるよう努めるとともに、令和6年度に引き続き、キャリア教育型のインターンシップを実施しました。対面のインターンシップについてプログラムを見直し、入職後の業務をイメージできるよう、利用者対応のロールプレイを行うプログラムを導入したほか、より多くの学生が参加できるよう夏休み期間に合わせ、七つの地方事務所において計9回実施した結果、インターンシップ導入以来最多、令和6年度比較123.5%となる学生の応募となりました。さらに、オンラインでの業務説明会や採用情報が学生に着実に届くよう、採用サイトのスカウト機能を活用するなどした結果、新卒は令和6年度比較153.5%となる416名の応募を受け、令和6年度を10名上回る32名の採用に至っております。また、新たな取組として、多くの学生がSNSを活用して就職活動の情報収集を行っている実態を受け、「X」及び「インスタグラム」に採用情報へのリンクを張ったSNS広告を配信し、次年度以降の採用につなげる試みも実施しております。   第2に、配置については、令和4年度に策定した人員再配置計画に基づき、各地方事務所の業務量に応じた人員の再配置を行ったほか、組織の活性化を目的とした「ジョブポスティング制度」の運用を継続しました。   第3に、研修については、多様化する法的ニーズへの適切な対応と利用者の立場に立った業務遂行の更なる推進のため、各部署に求められる基本的な執務姿勢を踏まえた上で、各種研修を実施しました。採用年次等に応じて職員の能力向上を図るとともに、オンライン研修の長所を活かし、全国の職員を対象とした短時間の実務研修を内容別に複数回実施したほか、新たに民事法律扶助業務に関する動画コンテンツを作成し、効率的かつ効果的な研修を実施しました。   最後に、働きやすい職場の実現のため、中途退職した元常勤職員を一定の要件の下で再採用する「ジョブリターン制度」を継続するとともに、新たな転勤の負担軽減策として導入したブロック内異動を原則とする仕組みを採用し、希望するブロック外にいた職員を希望ブロック内に戻す異動を実施しました。また、異動範囲を一定のブロック内に限定した職員採用を北海道・東北及び中国・四国のブロックにおいて継続して実施しました。また、育児や介護をしている職員を対象とした「転勤特例制度」の運用を継続して実施しました。加えて、地方事務所を対象として、令和6年度末に策定した「日本司法支援センターにおけるカスタマーハラスメント対応方針」に関するアンケートを実施した上、そのアンケート結果で寄せられた要望に応え、実際に利用拒絶等を行う際のフロー等を明確にし、職員が安心して働ける職場環境を守る取組を積極的に行いました。   以上のとおり、職員の採用に関して、過去の傾向や市場の動向等を踏まえ、インターンシップのプログラムや実施時期を見直すなどした結果、近年の採用競争の激化が進む中においても、新卒採用において前年度の1.5倍以上となる応募者の獲得に成功し、前年度より10名多い採用に至ったことは大きな成果といえます。新卒採用は、大学3年次から4年次の応募に至るまで継続的に働き掛ける必要があり、中期期間を通して様々な取組を年度ごとに見直して実施した結果、多くの優秀な人材を確保できました。   また、採用後、多様化する法的ニーズへの適切な対応と利用者の立場に立った業務遂行の更なる推進のため、従来の研修を継続するだけでなく、新たに民事法律扶助業務に関する動画コンテンツを複数作成するなど、これまで以上に職員の能力向上に努め、人事課主催研修に係る指標においても昨年度を大きく上回る結果を上げたことに加えて、カスタマーハラスメントへの対応フローを整備して、働きやすい職場の実現に実効性のある取組を行ったことから、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   中期目標期間の評価についても、同様の理由により中期目標を上回る成果が得られたものとし、自己評価を「A」としました。   続いて、項目1-2は、「常勤弁護士の採用及び配置」に関するものであり、困難度が「高」とされています。   まず、常勤弁護士の採用については、令和7年度は集合形式及びオンライン形式で就職説明会を16回開催しました。そのうち9回については、赴任している常勤弁護士にも参加してもらい、各地での取組について報告してもらいました。また、弁護士会や法科大学院主催の説明会にも6回参加しています。これ以外に、ホームページやSNS等を活用した情報提供や、司法修習生等を対象にした常勤弁護士による連続講演会のインターネット上での限定公開といった広報活動は、令和7年度も継続して実施しております。また、司法修習生等の法曹志望者・法曹経験者を対象とし、求人情報サイトを利用して就職情報の発信にも努めました。さらに、内定後、採用前の段階においても、内定者ごとにフォローアップ担当の常勤弁護士を付けることで、進路や業務に対する不安の解消に努めました。これらの結果、令和7年度中の採用活動により、司法修習生10名、法曹経験者4名を新たに常勤弁護士として採用することができました。なお、司法修習生10名については、司法修習の時期の変更に伴い、入職時期が令和8年4月1日となっております。   他方で、退職者減少のための施策も講じました。具体的には、「常勤弁護士等の採用及び職務等に関する規程」の改正を行い、常勤弁護士の契約更新に関する規程を整理することで常勤弁護士のキャリア選択の幅を広げました。また、定期的に相談窓口等の整備・周知を行ったり、キャリアフローを可視化したりといった、将来のキャリアへの不安を取り除く対策をとっております。さらに、令和6年度に引き続き、退職しようとする常勤弁護士から退職理由を任意で聴取し、個々人の事情を踏まえて適切に対応するという個別対策も行い、実際に退職を思いとどまった例も複数ございました。   次に、常勤弁護士の配置の必要性・妥当性を検証するため、法律相談や訴訟代理等の事件処理件数に加え、出張相談等の負担の大きい事案や対応困難な事案への対応件数を把握するとともに、関係機関連携票を用いて司法ソーシャルワークの業務量を分析しました。その結果、常勤弁護士1人当たりの年間平均業務量は、法律相談108.2件相当、代理援助27.8件相当、国選弁護15.7件相当となっております。法律相談及び国選弁護については、中期目標期間最終年度で達成すべき指標を上回ることができました。   他方で、代理援助に関しては指標を達成することができなかったものの、指標に反映されない対応困難な事案等にも常勤弁護士は地域の実情に応じて積極的に対応しております。指標未達成の要因としては、常勤弁護士が精力的に取り組んでいる司法ソーシャルワークの取組の中に、関係機関に対する業務説明や法教育など必ずしも代理援助に直結するものではない活動が含まれていること、関係機関が支援する高齢者・障がい者等の法的トラブルの解決方法は、ケース会議への参加やホットラインによる関係機関への情報提供など、代理援助によらない場合もあること、また、これにより将来の法的トラブルを予防したりすることにより、代理援助を要せず司法アクセス障害解消に貢献していることが考えられます。このような司法ソーシャルワークの取組と並行して代理援助についても適切に受任し、前年度の実績を上回ることができました。   以上のような常勤弁護士の業務量を前提として、法テラス内部でも地方事務所から意見聴取を行い、日本弁護士連合会と引き続き連携して、常勤弁護士の配置の必要性や配置人数の妥当性の検証に取り組みました。常勤弁護士の配置に関しては困難度が「高」とされているところ、法テラス佐世保法律事務所の定員を2名から3名に増員することができ、配置人数の適正化を図ることができました。また、常勤弁護士を地方事務所に配置できていない地域については、日本弁護士連合会と緊密に連携しつつ、地元弁護士会に対して司法アクセス障害の解消に向けた全国の常勤弁護士の法的支援体制を周知・広報しました。さらに、常勤弁護士を配置できていない地方事務所においては、自治体等関係機関への丁寧な業務説明を行うことにより、自治体を認知媒体とする情報提供件数を伸ばすことにつなげるなどし、常勤弁護士未配置地域なりの取組の成果を上げました。   以上から、常勤弁護士の年間平均業務量について、代理援助の数値のみ達成目標に及びませんでしたが、いずれの件数も前年度の数値を上回るなど、着実な積上げを達成し、かつ、指標には表れない各種取組にも積極的に対応しました。そのほか、常勤弁護士の確保や適正配置に向けた所定の業務に取り組んだことから、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を達成できたものと考え、自己評価を「B」としました。   続いて、項目1-3は、「常勤弁護士の資質の向上」に関するものです。   法テラスでは、常勤弁護士が司法アクセス障害の解消という役割を適切に果たせるよう、常勤弁護士の研修を行っております。裁判員裁判弁護技術研究室及び常勤弁護士業務支援室を活用しつつ、研修内容によっては外部講師を招きながら、常勤弁護士の日々の業務遂行に役立つ実践的な研修を実施し、その能力の向上を図りました。また、令和8年1月13日から犯罪被害者等支援弁護士制度が運用開始したことに伴い、制度の概要に関する研修を実施しました。さらに、実施した研修が資質の向上に寄与したかどうかを確認するとともに、今後の研修に役立てるため、全ての研修において受講した常勤弁護士にアンケートを毎回実施しております。アンケートの結果は、講師の選定や研修内容の検討材料としました。   さらに、業務支援室には弁護士だけでなくソーシャルワーカーである専門員も配置し、福祉的視点からの助言等も得られるようにするなど、相談体制も充実させております。令和7年度は、犯罪被害者支援に精通する弁護士を支援室専門員として増員し、業務支援室の体制を強化しました。   次に、メンター制度ですが、赴任1年目及び2年目の常勤弁護士に向けて、担当制で支援を行うメンターを引き続き実施しております。また、令和7年度はシニア常勤弁護士の役割について検討し、メンターのほかにエリアコーディネーター、ワーキングチームという役割を整理し、常勤弁護士の業務に関する様々なサポートを行えるようにしました。   以上の実績を踏まえると、常勤弁護士の資質の向上に向けて十分な取組ができたといえるため、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を達成できたものと考え、自己評価を「B」としました。   続いて、項目1-4は、「一般契約弁護士・司法書士の確保」に関するものです。   本部と地方事務所において、日本弁護士連合会等の関係機関と連携して、説明会や研修、司法修習生への講義、協議会、意見交換を実施するほか、説明資料を配布するなどして、契約弁護士・司法書士が提供するサービスの質の向上を図りつつ、契約弁護士・司法書士の確保に努めました。その結果、令和7年度の民事法律扶助契約弁護士は僅かに減ったものの、令和6年度と同水準の人数を確保し、また、民事法律扶助契約司法書士、国選弁護人契約弁護士及び国選付添人契約弁護士は増加し、いずれも十分な契約者数を確保することができました。被害者参加契約弁護士及びDV等被害者援助弁護士については、近年援助件数が伸びていることや、新たに運用を開始した犯罪被害者等支援弁護士制度の担い手確保の動きと合わせて、地方事務所から弁護士会に対し働き掛けを継続したことにより、契約者数が増加しました。また、契約弁護士・司法書士が提供するサービスの質を向上させるため、地方事務所において各業務に関する説明会や協議会、研修、講義を実施し、各制度を周知して、より深い理解を求める取組を行いました。   以上から、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、令和6年度に契約者数が一時減少しておりますが、民事法律扶助契約弁護士を除き、中期目標期間を通じて契約者数は増加しており、加えて、これまでの取組を継続して契約弁護士・司法書士が提供するサービスの質の向上も図ったため、中期目標を達成できたものと考え、自己評価を「B」としました。   続いて、項目1-5は、「事務所の存置等」に関するものであり、重要度・困難度ともに「高」とされております。   高齢者・障がい者等に対する合理的配慮を行うための取組等として、佐渡地域事務所の移転に際し、移転先は高齢者・障がい者等が来所しやすいよう、エレベーターのない2階から1階に移転したほか、車椅子利用者が単身で来所相談できることを意識したレイアウトとしました。さらに、デジタル技術を活用したコミュニケーションツールとして、ホームページ上でチャットボット及び有人チャットによる情報提供を引き続き行い、聴覚障がい者等に対し、音声を介さない方式で即時に情報提供を受けることを可能にしているほか、地方事務所において合理的配慮に資するデジタル技術を活用したコミュニケーションツール整備に関する実態調査の結果を踏まえ、対話支援機器を地方事務所に配備するなど、合理的配慮に資する取組を的確に行いました。   出張所については、業務量、利用者の利便性、地域における法的ニーズ等の把握・分析に努めるとともに、必要な見直しに向けた令和6年度までの検討に従い、令和7年4月に東京地方事務所上野出張所の移転と併せて東京法律事務所との統合を実施しました。被災地出張所については、被災地域のニーズ等を踏まえて総合的に判断し、令和8年度に閉鎖する方針を決定いたしました。扶助・国選対応地域事務所については、地域ごとの弁護士数や事件数等を勘案し、既存の事務所の統廃合も含めて検討した結果、令和7年度中の新規設置や統廃合は行いませんでした。司法過疎地域事務所については、地方事務所からの意見聴取結果を踏まえつつ、あらかじめ設定した司法過疎地域事務所の設置基準に該当する地域の抽出を行っております。また、日本弁護士連合会との間で設置している作業部会を開催するなど、継続的な協議を実施するとともに、必要に応じて地方事務所等との間でも協議・検討を重ねてまいりました。その結果、令和7年度は、新たに設置の必要性が高いとされた地域について司法過疎地域事務所設置に向けて関係各所との調整及び準備を進めております。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を達成できたものと考え、自己評価を「B」としました。   続いて、項目1-6は、「司法アクセス拡充のための体制整備」に関するものです。   法テラスは、霊感商法等対応ダイヤルの運営を継続し、法務省を始め、日本弁護士連合会、全国統一教会被害対策弁護団、全国霊感商法対策弁護士連絡会、法務少年支援センター、日本公認心理師協会、日本臨床心理士会、日本社会福祉士会等の各種関係機関・団体等との緊密な連携を基に、「旧統一教会」問題及びこれと同種の問題に関する問合せに対して適切な相談窓口等を案内するなど、問題解決を図るために必要な対応を行いました。また、霊感商法等対応ダイヤルの相談対応者等が被害者の心情等について理解を深めることができるよう、元信者、宗教2世・3世の方々の知見等を活用した研修会、座談会、そして、霊感商法等対応ダイヤルアドバイザーの方々との意見交換会を複数回実施し、相談・支援体制の整備強化を図りました。さらに、「旧統一教会」に対する解散命令をめぐる動きなどについて各種メディアでの報道が相次いだことにより、霊感商法や高額献金問題に対する社会的関心が再び高まったことから、全国を対象としたワンストップ電話相談会を3回開催し、地理的制約にかかわらず霊感商法等の被害者が法的助言や法的な支援につながる機会を確保しました。そして、令和8年3月4日、東京高等裁判所において、「旧統一教会」に対する東京地方裁判所の解散命令決定を維持する旨の決定がなされた後は、迅速に清算手続開始後の支援の在り方について法務省と協議し、適切な情報提供体制の検討・整備を図りました。   犯罪被害者支援の分野においては、内閣府に設置された「犯罪被害者等施策推進会議」における決定「犯罪被害者等の施策の一層の推進について」等を踏まえ、警察庁及び各警察本部との連携を継続し、従前対象としていた霊感商法等の被害者だけでなく犯罪被害者等まで対象として、より総合的・一体的な相談対応を行うべく、弁護士、警察官、心理専門職、社会福祉士等が相談を受けるワンストップ相談会及び電話相談会を全国で11回開催し、様々な被害に遭われた方への効果的な支援を実施しました。そして、令和5年12月20日に公布された特定不法行為等被害者特例法に基づき、令和6年3月19日から開始した「特定被害者法律援助業務」を引き続き適切に運用した結果、その援助実績は、特定被害者法律相談援助、特定被害者代理援助及び民事保全手続に係る援助に附帯する担保の提供のいずれも前年度を上回りました。   社会的にも大きな関心を集める課題への対応として、ワンストップ相談会の利用者に協力を依頼したアンケート調査の結果を踏まえ、取り扱うテーマのみならず、開催場所や開催時の体制を検討し、ひとり親家庭等に対する支援として、面談に加えてオンラインと電話での相談枠も設けるなどしたワンストップ相談会を全国で4回開催したほか、若年者等に対する支援として、「闇バイト」問題に悩む本人らが全国どこからでも無料で弁護士や社会福祉士に相談できる「闇バイト脱出のための電話相談会」を2回開催するなど、近時の社会問題に迅速かつ適切に対応しました。また、東京都が設置した青少年・若者を対象とした総合相談窓口「きみまも@歌舞伎町」の利用者を適切な法的支援につなげるため、法テラスと東京弁護士会、第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会との間で連携に関する覚書を締結し、さらに、福岡市のいわゆる「警固界隈」における若年者を支援するため、福岡県や福岡県警察と連携し、関係機関・団体が参加する協議会に出席して若年者支援に関する講演や意見交換を実施するなど、行き場がなく支援を受ける必要があるものの、従来型の行政による支援を受けることに抵抗感を感じる若年者等の支援に向けた取組を行いました。   加えて、犯罪被害者等支援弁護士制度の創設・運用に向けた取組として、法務省、日本弁護士連合会と協議の上、業務方法書変更案等の規程類や運用方法を練り上げるとともに、新たな業務管理システムを構築するなど、令和8年1月13日の施行日に向けて着実に準備を重ねました。   そのほか、令和7年度は、本部において、関係機関連絡協議会により関係機関と緊密な連携を図りました。そして、地方事務所においては、全ての地方事務所において地方協議会を開催し、実施回数は65回に達しました。地域課題を分析し優先課題を解消する取組や、関係機関主催のケース会議に弁護士を派遣する取組を行った結果、中期目標上の取組対象である975の自治体のうち317の自治体において、人口1,000人当たりの民事法律扶助に基づく法律相談援助の実施件数の区分が上昇しました。これは、令和5年度の333自治体に16自治体、5%及びませんでしたが、令和4年度の260自治体に比して21.9%の増加、令和6年度の311自治体に比しては1.9%の増加という高い水準となっております。   以上のとおり、二つの指標のうち地方協議会の開催についての指標に関する目標は達成され、区分上昇自治体数の実績も、特に同自治体数が多かった令和5年度の実績に僅かに及ばなかったものの、令和6年度の実績を上回り、所期の目標を達成しているものと考えます。これに加え、社会的にも大きな関心を集める課題への対応として、霊感商法等対応ダイヤルなどの取組を解散命令決定等の進捗に合わせて、随時、迅速に対応したほか、ワンストップ相談会等において利用者のアンケート等を実施するなど、効果測定と結果分析を行い、これを踏まえて社会的に問題が指摘されている諸課題に対応する柔軟なテーマ設定等を行うとともに、オンラインも活用した効率的かつ包括的な支援体制の構築等を通じ、関係機関との連携を一層強化したことは極めて大きな成果といえます。   したがって、指標外の事情ではあるものの、社会的にも大きな関心を集める課題への対応として、霊感商法等対応ダイヤルなどの取組を随時、迅速に行ったほか、極めて高い評価に値するワンストップ相談会等の業務実績を併せ考慮すれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、中期目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   項目1-1から1-6の御説明は以上となります。 佐藤委員長 御説明ありがとうございました。それでは、項目が非常に多岐にわたりますが、ただいま御説明のありました範囲に含まれるものにつきまして、どの点からでも、委員の皆様から御質問や御意見がございましたら挙手にてお願いいたします。オンライン参加の伊見委員におかれましては、ウェブ会議の挙手機能にてよろしくお願いいたします。なお、御発言をいただく際は、どの項目についての御質問・御意見かを明示していただきますようお願いいたします。   それでは、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。   中村委員、お願いいたします。 中村委員 項目1-3についての御質問でございます。「6」として、シニア常勤弁護士の役割を明確化して、メンター制度のほか、事務所の運営や事件処理などの調整等を担うエリアコーディネーターであったり、ワーキングチームを役割の一部と整理したということなのですけれども、そこの部分のもう少し詳しい説明をいただければと思います。 近岡常勤弁護士総合企画部長 常勤弁護士総合企画部長の近岡からお答えいたします。項目1-3の「6」に書いたメンター制度以外について御説明いたします。   まず、エリアコーディネーターというのは、今全国を八つのブロックに分けておりますが、それはもともとブロック単位で把握するためにあった区分けでございます。そのブロックごとにシニア常勤弁護士の中から現在は2名ずつ、ブロック担当という形でエリアコーディネーターを付けております。その者たちは、そのエリアの中で何か相談事があれば、身近に相談できるシニア弁護士として相談対応をしたり、あるいは、例えば引継ぎでうまくいかないトラブルが生じたという場合には仲裁に入ったりですとか、そういった形で事務所、エリア内の業務が円滑に運営されるように手助けをして、正にコーディネートする役割として指名をしております。今までもそういった役割はシニアスタッフ弁護士が果たしてきたのですけれども、なかなか「この人がこういうことをしている」というのが明らかになっておりませんでしたので、この度役割に名前を付けて担当者を公表することで、サポートされる側もする側も大変分かりやすく、頼れる制度になっていると考えております。   それから、ワーキングチームというのは、ここに書かれているのはセンター内の諸課題を検討するということですけれども、もちろん常勤弁護士に関するものということになりますので、例えば、先ほど例に挙げましたが、引継ぎについてあまり明確なルールですとか書式などが定まっていないのをきちんと定めようとか、そういったまだ手が回っていない課題というものがございますので、それを一つ一つテーマ設定をして、このテーマについてはシニア弁護士の中から「私が担当します」ということで検討し、成果物を上げるというところを目指して取り組むという動きでございます。 中村委員 ありがとうございました。ちなみに、そのシニア弁護士というのは、ベテランというか、そういう方を選定して指名しているという理解で正しいでしょうか。 近岡常勤弁護士総合企画部長 前提として、シニアスタッフ弁護士というのは、弁護士になってからのキャリアが10年目以上の人の中から希望者が審査を受けて、「特に必要」である、要するにシニアスタッフ弁護士にふさわしいと認められた者がなっております。形式的には、そのように認められた者は俸給表の10号俸以上の俸給を受けることが認められた者、ということにはなりますけれども、そういった審査を受けて選ばれた10年目以上の弁護士という区分になります。 中村委員 よく分かりました。ありがとうございました。 佐藤委員長 中村委員、よろしいでしょうか。   それでは、ほかの委員の皆様から、いかがでしょうか。   坪田委員、お願いいたします。 坪田委員 項目1-6の「1(2)ア②」のところで、「司法ソーシャルワークの一層の展開」ということですが、この司法ソーシャルワークというのは法テラスでは非常に重要な事柄だと認識をしております。地方協議会の、全国50の地方事務所とありますが、主な協議会のテーマということで、犯罪被害者支援制度は非常に今の時宜を得たことだと思うのですが、36回と多く、また、ひとり親とか外国人、これは地域性もあると思いますが、5回となっておりますが、こういったテーマにつきましてはどのような形で検討されて設定されているのでしょうかということが1点です。   それから、3点あるので申し訳ないですが、項目1-6の次のページの「ウ」のところで、「ケース会議弁護士派遣モデル事業」とありまして、こういった形で地域のケース会議に弁護士が行くということは非常に重要だと思っております。これは地域の自治体の協力がなくてはならないものだと思っておりますが、この中で同事業の施行により自治体の事業化・予算化につながった事例集ということがありますが、具体的にはどういったことが事業化・予算化という形になったかということをもう少し教えていただければと思います。   それから、同じく項目1-6の「4(2)」の「若年者等に対する支援」ということで、これも非常に重要なことです。「闇バイト」問題等とありますが、これは恐らくこの後に出てくる評価事項の法教育ともつながっていると思うのですが、その辺りはどのような形で連携をなさっているか、この3点、よろしくお願いいたします。 寺田総務課長 では、まず地方協議会の点からは、総務課長の寺田からお答えをいたします。   地方協議会につきましては、本部の方で地方事務所に対して開催要綱というものを発出し、そこでテーマ等について一定の指針を示しております。それに基づきまして、各地方事務所が具体的な実際の開催テーマをその地方の実情に応じて決定をするというものでございます。したがいまして、テーマにつきましても、犯罪被害者支援ですとか、高齢者被害者支援ですとか、基本的には本部の方で、これらをテーマとして実施をしてくださいと示したものの中から、地方事務所が決定しているものでございます。 北郷地域連携推進室長 ケース会議の関係について、地域連携推進室の北郷から御回答申し上げます。   現在、モデル事業ということで、国費ではなく、限られた寄附金を財源に運用しているところでございます。限られたものでやっておりますので、これをもって恒久的な事業運営とは今のところいかず、このモデル事業を通じて各自治体や社会福祉協議会等の関係機関に、ケース会議に弁護士に参加してもらうことの有用性を感じていただいて、それを基にその自治体や社会福祉協議会等において事業化・予算化をしてもらえるように働き掛けるというように進めております。   その結果として、自治体や社会福祉協議会等におきまして、例えば年間10万円あるいは20万円といった規模から始めてみようかということで予算化されて、制度を走らせ、その弁護士派遣の中に法テラスからスタッフ弁護士がその一員として行くということもありますけれども、事業化・予算化した後は、基本的には法テラスの手は離れて運用されていくようになっております。 山口情報提供課長 三つ目の御質問につきましては、情報提供課長の山口からお答えをさせていただきます。   「闇バイトに関する法教育」という形でのメッセージを本部から出しているわけではありませんが、若年者支援、また、令和7年度におきましては、犯罪被害者支援新制度が始まることが分かっておりましたので、犯罪被害者支援等に係る法教育を実施するようにという、幾つかテーマをメッセージで出しまして、その中で各地方事務所において若年者支援というテーマ設定を行っております。確認しております内容では、高校とか大学等と共催いたしまして、「闇バイト」であったり、SNSトラブルであったり、消費者被害など、具体的な内容を盛り込んだ法教育を展開している事務所が複数あるということを確認しております。 坪田委員 ありがとうございました。よく分かりました。自治体の予算は非常に小さい、10万円とか20万円とかおっしゃいましたけれども、それだけでも捻出するのは大変なところがあると思います。そういった中で法テラスの役割をしっかりと認識していただけるように、より進めていただければと思いました。   それから、私ども全国消費生活相談員協会は、消費者被害ということで高校や大学に出前授業に行くことがあります。単なるいわゆるビジネスが悪質というだけでなく、最近は悪質商法から、犯罪に移行しているところが非常にありまして、高校の先生からもトクリュウについても触れてほしいという要望がよくあったりしますので、お伺いしました。ありがとうございました。 佐藤委員長 よろしいでしょうか。   それでは、ほかの委員の皆様から、いかがでしょうか。   斉藤委員、お願いします。 斉藤委員 斉藤から、御質問も含めて、意見等もよろしいでしょうか。   項目1-1の職員の関係ですけれども、本当にこの採用困難な時期によくこれだけの人を集められたなと思います。正直いって非常に地味な仕事ですし、かつ、公務員ということで責任も重いところで、これだけよく採用されたなということで、とても感心しております。御質問としては、逆に退職しないようにしなければいけないので、そのためにどんなことを配慮しているかというのを、是非お伺いしたいと思います。   それから、項目1-2は弁護士の方ですけれども、これも東京・大阪集中で地方会とか法テラスのように、これまた地味な仕事をしているところにはなかなか弁護士が集まらないのですけれども、よくこれだけの人数を集められたなと思って、相当努力されているということがよく分かります。   項目1-3で、弁護士の質の問題もあるのですけれども、この質を上げるためには、30ページを見ていただければ分かるように、オンザジョブではないですけれども、なるべく事件の数を増やして、法律相談の件数を増やして、その中で質を上げていくというのが一つの方法だと思います。研修も重要ですけれども、実地で学ぶというところも重要でして、是非この件数を上げるように努力されてほしいと思っております。特に、まだ代理援助につきましては目標の30件に達していないので、これというのは裁判事件であったり示談交渉であったりということで、ここの件数を増やして生の事件に取り組んで、質を上げていくというのが一つの方法かなと思っております。   項目1-6の関係ですけれども、ここも難易度が高くて実現も困難なところですけれども、まず「旧統一教会」で申しますと、生活支援も重要ですけれども、法的な面でいうと債権届出期間でございまして、債権申出を促すような配慮、つまり、本人で届けられると後の手続が非常に面倒なので、是非弁護士につないでいただいて、弁護士経由で届出いただければと思います。多分、清算人の方もそんなに高いハードルは設定しないと思いますので、多くの人に届出いただけるように努力していただければと思います。   それから、若者の支援が69ページに書いてあるのですけれども、特に、少し若者が集まりそうなところもあるのですけれども、私は弁護士をやっていて国選弁護をやっていると、例えば今、16歳の人が「闇バイト」で被害者の預金の受け子をして、数百万円のお金をキャッシュカードで引き出したという事件がございまして、そういう人たちはほとんど中卒なのですよね。中卒で、ちゃんと働いていればそういうことに巻き込まれる可能性というのは低いと思うのですけれども、中卒で途中で辞めて、仕事がなくなって、お金がなくなって、手っ取り早いバイトを探すということなので、中学校ぐらいに研修に行くとか、そんなのも少し検討されたらどうかなと思っています。高校生に対する研修はやっているのですけれども、大学生とかはやっているのですけれども、もうちょっと年齢を下げることも少し検討されたらどうかなと思っております。 佐藤委員長 それでは、適宜お願いいたします。 有吉人事課長 御質問ありがとうございます。人事課の有吉より、退職の点について、退職しないようにどのような工夫をされているかという御質問をいただきましたので、お答えします。   幾つか取組がございますが、まず新規採用職員について、1年目の職員はストレスも抱えやすいですし、初めての職場で慣れないこともありますので、「メンター制度」というのを設けておりまして、1人の新人職員に先輩職員を主担当と副担当2人付けまして、毎月1回ウェブによる面談をして、職場での悩みがないか、どういうところでつまずいているかなどを聴き取って、フォローするということをしています。それから、メンタルヘルスの取組として、新規採用者や異動直後の職員に対して、臨床心理士によるカウンセリングなどを実施しております。   あと、退職理由は職員によって様々ですが、一つには転勤というのがあると思います。これについては、一つは令和7年度から、これまで全国転勤だったものをブロック制の転勤に変更しました。これは、全国をほぼ高等裁判所の所在地に分けて、希望ブロックを提出してもらい、ブロック内での異動に変更したものです。これでももちろん転居というのは多くのところで発生するのですが、今までの全国異動よりは、予測可能性であるとか、土地勘のある中での異動になるというのがあるのかなと思います。   もう一つ、長くなって恐縮ですが、育児や介護等を理由として退職ということもあり得ると思いますが、育児や介護を理由とする職員については「転勤特例制度」というものを設けておりまして、一定の要件はございますけれども、例えば未就学の子を養育する場合や、介護の必要な家族がいる場合には、転居を伴う異動をしない「ステイ」や、自分の戻りたい所に戻れる「リターン」というものを設けるなどしております。 小林特定施策推進室長 先ほど委員から「旧統一教会」に関連する清算手続について御意見いただきました。この点につきまして、特定施策推進室の室長の小林から現状について御報告をさせていただきます。   こちらは対象年度外において実施した取組にはなりますが、令和8年5月20日から清算人による債権申出の受付が開始される旨が明らかとされております。これを受けまして、法テラスではウェブサイトにおいて清算手続に関する特設ページを設けまして、清算人のホームページのURLへのリンクを掲示するほか、清算手続に関連する参考情報を、よくある質問として掲示することにより、できるだけ多くの債権者が限られた債権申出の期間内のこの機会を利用できるように対応させていただいているところでございます。また、対応ダイヤルやサポートダイヤルでは、清算手続に関する問合せがあった場合に、全国統一教会の被害対策弁護団を紹介するほか、必要に応じて清算人のホームページや清算人コールセンター、こういったところも御案内する取扱いを開始しております。   加えて、債権申出受付開始直後の週末に当たる令和8年5月23日及び同月24日の2日間にわたって、弁護団所属の弁護士や心理専門職が、債権申出手続や「旧統一教会」に係る悩みを持った方の相談に応じるワンストップ電話相談会というものを開催しております。こちらは非常に多くの方から御連絡をいただきまして、2日間電話が鳴りやまないような状況でございました。このように、限られた期間にできるだけ多くの方に機会を利用していただけるように、引き続き関係機関と連携して取組を続けてまいりたいと思っております。 近岡常勤弁護士総合企画部長 常勤弁護士の点につきましてお伝えしたいと思います。   まず、採用についてお褒めの言葉をありがとうございます。確かに大都市集中のところで、かなり厳しい状況ではあるのですけれども、東京・大阪を希望する人たちの中には一定数、どうしてもそこでなくてはならないというよりは、そこから出たことがないために地方赴任のイメージが持てていないだけという人たちがいるということも、こちらは感覚的に理解しておりますので、そういった人たちに訴求できるように、体験型のリクルートイベントというのを最近は重視しております。事務所の見学だけでなく、バスツアーですとか、そういったことで、実際に行って、見て、というところを工夫しております。その結果、特に東京を出たからといって何か大変過ぎるということでもないとか、すごく楽しそうに仕事をしているというところを見ていただけるように工夫している次第です。   それから、事件数の観点から御意見を頂きまして、ありがとうございます。事件数を増やすということを話題にすると必ず、では簡単な事件をたくさん受ければいいのかというようなことが議論に出やすいところです。しかし、先ほど斉藤委員から大変重要な御示唆を頂きまして、そうではなくて質の向上に関わるものだという視点を頂きました。もしスタッフ弁護士の中で、少し自信がないから事件を受けないということがあるとすれば、そういった心配は要らない、支援するからというところを強調して、バックアップしていきたいと思っております。 山口情報提供課長 続きまして、四つ目として、中学生を始め、若年者支援において対象年齢を下げることも検討されてはいかがかという御意見を頂きました。ありがとうございます。若年者に対する法教育ということでいいますと、高校生、大学生に限定しているものではなく、実際に中学生、小学生以下を対象とした法教育についても全国で展開をしているところであります。   後ほどの項目2-8の法教育の調査で具体的取組例としても挙げておりますが、子ども食堂とかで、まずは弁護士はどういう仕事をしているのかというようなテーマで法教育をしている事例もございます。先ほど坪田委員からも御指摘いただいた際にお答えした内容の若干補足をさせていただきますと、若年者を対象とする法教育事業を推奨するという中で、「闇バイト」であったりSNSトラブル、消費者被害、ギャンブル依存とか霊感商法等、テーマはいろいろありますということで、本部からテーマの例示も示して、それを見た地方事務所が各地方事務所ごとの関係機関との連携とかの中でテーマを設定して決めていっているというのが法教育の展開の実情でございますので、その点も追加で御説明をさせていただきました。 佐藤委員長 斉藤委員、よろしいでしょうか。   ほかにいかがでしょうか。   それでは、私も幾つかあるのですが、時間の関係で一つだけ。項目1-6のところでワンストップ相談会でアンケートを取って、そこに現れたニーズを把握して新しい相談の取組につなげるという話があったと理解をいたしましたけれども、これは非常に大事なことだと思いました。法テラスは既にある法的ニーズにどう応えるのかというのも非常に重要ですけれども、法テラスの役割として、新しいニーズを発掘して新しい取組につなげていくというパイロット的な機能も非常に重要だと思っております。そういう観点で非常に大事な取組だと感じたのですが、このアンケートを見て、そこにどういう新たなニーズがあり、どういう取組をしていけばよいのか。この検討は、法テラスの中では本部が行うのだと思いますけれども、どういう形で検討が行われ、実際の実施につながっているのか、そこについて少し御説明をいただければと思いました。 小林特定施策推進室長 アンケートにつきましては、様々な反応がございます。我々としても皆さんが困っているテーマというのをそこから洗い出して、新たなテーマを模索して設定し、新たに開催しているところでございます。当初このワンストップ相談会は霊感商法等の対応から始まった取組ではございましたが、その中から、ひとり親家庭で困っている方や若年者、こういった方々にどのように支援をしていくべきかというような視点からテーマを広げておりまして、犯罪被害者等を支援するようなテーマ設定をするということもございました。   こういったアンケートを見ていると、相談の仕方や日程の調整等につきまして、利用者様に一番合った開催方法を探るということが適切だということが分かってまいりました。そのため、最近では霊感商法等の関係につきましては、広く全国から受け付けることができるように電話相談会というような形で開催させていただいております。また、「闇バイト」につきましても、「闇バイト」でお困りの方はなかなか対面で出てきて相談をするということが困難な方も多い状況ですので、こういったテーマにつきましても電話の相談をさせていただいております。また、犯罪被害に遭われた方、こういった方々はなかなかセンシティブなことでお困りの方がいらっしゃいますので、開催の方法としても、できるだけ動線で他の方と顔が合わないような形で会場についても設定させていただく、こういったことも工夫しているところでございます。   このような相談会を幅広くやっている中で新たなテーマ、こういったことでお困りだというような方が出てくると思いますので、そういった、社会的な情勢もしっかりと見極めた上で、テーマ設定や開催方法を今後も検討していきたいと思っているところでございます。 佐藤委員長 ありがとうございました。とても大事な取組だと思いますので、ますますの充実をお願いしたいと思います。   それでは、ほかにも御意見・御質問があるかもしれませんが、一旦ここでこのブロックについての質疑は終了させていただきたいと思います。   ここで一旦5分ほど休憩を取りまして、再開後に2ブロック目について法テラスから御説明をいただきたいと存じます。              (休     憩) 佐藤委員長 それでは、大体皆さんおそろいかと思いますので、再開したいと存じます。   引き続きまして、法テラスから評価項目の2ブロック目、2-7から2-13について御説明をお願いいたします。 近藤総務部長 引き続き、総務部長の近藤から御報告いたします。項目2-7から2-13までを御説明いたします。   項目2-7は、「適切な情報提供の実施」に関するものです。   コールセンターの対応件数は過去最多の44万2,000件を超え、前年度より約2万5,000件増加しました。そのうち電話対応件数は約39万8,000件であり、前年度より約4万2,000件増加しております。メールによる情報提供件数は約3万8,000件であり、前年度より約2万4,000件減少しておりますが、チャットボットの利用実績は約11万7,000件であり、前年度の約3.8倍になっております。有人チャットによる情報提供件数は約6,500件であり、こちらも前年度の約12.7倍となっております。チャットボットもメールも常時利用可能であることから、幅広い利用者のライフスタイルを問わず情報提供が行える点で共通しておりますので、チャットの利用件数増加がメールの件数減少に影響した可能性がございます。また、地方事務所の情報提供対応件数は約24万7,000件であり、前年度と比較して約3万6,000件増加しました。こちらは、ChatGPT等の生成AI検索によって法テラスが広く案内されていることや、犯罪被害者等支援弁護士制度に係る広報等によってコールセンターや地方事務所のナビダイヤルへの認知度が上がったことが影響したものと考えております。   利用者への多様なニーズへの対応については、令和6年奥能登豪雨における支援として、法テラスホームページに必要な情報を取りまとめた法律問題Q&Aを掲載したほか、法テラス災害ダイヤルを活用した被災者等への情報提供を行いました。また、改正民法、改正民事訴訟法、改正民事訴訟規則等の令和8年度施行に先駆け、共同親権制度や民事訴訟手続のデジタル化等の新制度等の理解を深め、今後増加が見込まれる問合せに対して適切に情報提供を行うための知識向上を目的とした研修を行いました。さらに、令和7年度からは、若年者に対する支援を推進するため、東京都が開設した若年者向けの総合相談窓口「きみまも@歌舞伎町」へ常勤弁護士を派遣し、若年者へ弁護士の立場から情報提供を行う取組を本格的に実施しております。   満足度調査については、令和6年度までは3段階評価であった多言語情報提供サービスについても5段階評価のアンケートに変更した上で実施し、4.5という高い評価を得て、全体平均でも4以上の高水準を維持しました。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、中期目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目2-8は、「法教育事業及びその関連事業」に関するものです。   令和4年度から法テラスの取組内容を法教育事業及びその関連事業に区分し、前者は一般市民を対象に、法的問題への対応能力を高めることを目的とした取組であり、後者は関係機関職員等を対象に、一般市民の支援に資することを目的とした取組であると定めました。地方事務所において、図書館と共催した企画、中学生・高校生向けの出前授業、大学の授業に組み込んだ企画等の一般市民向けの法教育事業や、関係機関職員等を対象とした事例検討会等を実施しました。また、これまで実施してきた法教育の内容や効果を検証し、若年者を対象とした消費者トラブルやいじめ問題、SNSトラブル等の問題や、カスタマーハラスメント等の時勢に沿ったテーマを取り上げた法教育を企画・実施いたしました。   令和7年度は、前年度に比べて達成目標を200回から400回へと高く設定しましたが、一般市民向け法教育事業を290回、関係機関職員等への業務説明を含む法教育関連事業を168回、合計458回の実施に至り、目標回数を上回りました。また、法教育事業の効果をより広く検証するために、法教育におけるアンケート項目の見直しを行いました。アンケートを原則チェック方式とする書式に統一し、オンラインアンケートも可とするなど、回収率を上げる工夫を行いました。さらに、面談による情報提供を受けた利用者に対するアンケートにおいても法教育に係る項目を追加し、アンケートを実施しました。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、中期目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目2-9は、「民事法律扶助業務」に関するものであり、重要度が「高」とされています。   まず、高齢者・障がい者等に対する支援の充実についてですが、42か所の地方事務所が高齢者・障がい者に対する支援を課題として設定した上で、その解消に取り組んだほか、複数の地方事務所がケース会議弁護士派遣モデル事業を利用して、地域包括支援センター等におけるケース会議に弁護士を派遣しました。また、日本弁護士連合会や日本司法書士会連合会との協議において特定援助対象者法律相談援助等の実施状況を共有した上、利用促進に向けた方策の検討や、各地方における単位会との協力関係の確認等をしました。   以上の取組の結果、特定援助対象者法律相談援助件数は、令和7年度は1,169件、前年度比95%と僅かに減少したものの、中期目標期間で見れば、令和3年度における出張相談及び特定援助対象者法律相談援助の件数を比較しますと、130%以上に増加させることができました。   次に、デジタル技術の活用についてですが、法テラスの事務所で行う民事法律扶助の法律相談援助、私どもは「センター相談」と呼んでおりますが、これにおけるオンラインビデオ通話サービスを導入いたしまして、また、インターネットによる法律相談の予約受付サービスの改修を進め、通信端末を利用した通訳方式を活用するなど、デジタル技術を活用した相談を実施しました。さらに、インターネットを活用したウェブ口座登録受付サービスの導入や、インターネットによる立替金の償還免除申請を受け付けるためのサービスの導入準備を進め、更なる利用者の利便性の向上に努めました。また、増加する外国人利用者のニーズに対しては、通信端末を利用した通訳を活用して相談体制の充実を図っております。   さらに、指定相談場所でのオンライン相談を弁護士会、司法書士会等関係機関と連携・協力しながら、埼玉、静岡、宮城の三つの地方事務所で実施しました。このほか、利用者が代理援助と書類作成援助を適切に選択できるように、日本司法書士会連合会が作成したリーフレット類や法テラスが作成した「民事法律扶助のしおり」を活用しました。ひとり親世帯に対する支援の充実につきましては、令和6年4月1日から開始した支援拡充策について、令和7年度はひとり親免除の申請書式等を改訂・周知したほか、支援拡充策の運用全般について職員用マニュアルのQ&Aに事例を追加するなど、必要な整理を行うなどして適切に運用を行いました。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、指標である出張相談及び特定援助対象者法律相談援助の件数の伸びは鈍化しておりますが、令和3年度から大幅に増加していますので、中期目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   続きまして、項目2-10は、「国選弁護等関連業務」に関するものです。   この項目につきましては、まず、国選弁護人及び国選付添人の迅速かつ確実な選任体制を確保するため、支部を含む全ての地方事務所において、関係機関との間で令和7年度内に1回以上、協議の場を設けました。令和7年度において、その数は延べ484回に及んでおります。   また、支部を含む全ての地方事務所において、裁判所・弁護士会と協議の上、裁判所から国選弁護人等候補者指名通知請求を受けてから指名通知を行うまでの目標時間を設定しております。特に、被疑者国選弁護事件につきましては、全地方事務所において、休日を含め原則として数時間以内、遅くとも24時間以内との目標を定めております。令和7年度は24時間以内の指名通知の割合が99.7%であり、前年度の99.8%と比較すると僅かに低下しましたが、受理件数の増加傾向が続いている中で、犯罪被害者等の個人特定事項が秘匿された事件についても円滑な運用に尽力するなどした結果、依然として極めて高い水準で24時間以内の指名通知が行われております。   さらに、本部及び支部を含めた地方事務所において、国選弁護等に関連した研修・協議会ないし説明会の場を設けており、地方事務所におけるその延べ回数は128回に及んでおります。   以上のように、被疑者国選弁護事件について例年同様の高い水準の割合で目標時間内の指名通知を実現できたことから、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価は「A」としました。   さらに、中期目標期間評価についても、期間中、事件数が増加傾向にある中で、被害者等の個人特定事項の秘匿措置制度導入に伴う運用変更もありましたが、高い水準の割合で目標時間内の指名通知を継続して実現できたことから、同様に所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目2-11は、「司法過疎対策業務」に関するものです。   司法過疎地域事務所については、項目1-5でも述べましたとおり、新規設置に向けて関係各所との調整及び準備を進めております。常勤弁護士の配置人数については、司法過疎地域事務所ごとに取り扱う事件の種類・件数等の分析を行いました。その結果に基づき、業務量等に応じた必要な人数を配置し、業務を取り扱わせております。また、日本弁護士連合会とも常勤弁護士の配置の必要性について協議を重ねております。   次に、司法過疎地域事務所を設置していない地域における司法過疎対策の取組です。これまでどおり、関係機関・団体との連携に基づく巡回相談を実施しました。弁護士が少ない地方裁判所支部管内の公民館における養育費に関する巡回相談や、精神科病院に入院している方など、地方事務所から必ずしも遠い場所で生活しているわけではないが、地方事務所まで法律相談に赴くことが難しい方を対象とした巡回相談等も継続して実施しております。巡回相談の件数は、令和4年度が859件、令和5年度が861件、令和6年度が1,077件でしたが、令和7年度は579件と減少しました。巡回相談が減少した理由としては、被災者法律相談援助の受付が令和7年9月19日で終了し、昨年度まで行われていた被災者法律相談援助に係る巡回相談が実施されなくなったことが要因の一つであると考えております。   また、令和7年度はオンライン相談を含む電話等相談援助について、センター相談において、法律相談援助の利用者にとって容易に使用可能なオンラインビデオ通話サービスを全地方事務所に導入しつつ、これを活用しました。さらに、社会から隔離されているため法的支援につながりにくい方へのアプローチの一環として、令和7年7月1日から、受刑者及び在院者に対し、社会復帰、再犯・再非行の防止を図るために、法務省矯正局と連携し、社会復帰支援の試行として、一部の刑事施設及び少年院において常勤弁護士による講話及び法律相談を実施しました。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   項目2-12は、「犯罪被害者支援業務」に関するものであり、重要度が「高」とされています。   こちらについては、まず、全ての地方事務所において、関係機関・団体から法テラスに対する意見等を聴取するとともに、本部においても、被害者支援に携わる関係機関との意見交換を行うなどして、犯罪被害者等のニーズを把握し、業務の改善に役立てました。また、二次被害防止をテーマとした研修として、内閣府主催のオンライン研修を各地の職員が受講したほか、被虐待児への初期対応技術に関するリフカー研修を全国の地方事務所等を対象に開催しました。   次に、犯罪被害者支援ダイヤルの受電件数については3万1,640件となり、前年度比で約137%となりました。ほかにも、精通弁護士紹介件数は1,006件増えまして約137%、DV等被害者法律相談援助件数は624件増えて約135%増加しており、いずれも業務開始以来最多となりました。関係機関等の連携においては、全ての地方事務所において、弁護士及び関係機関等に向け業務説明や協議会等を複数回実施し、更なる連携の強化を図りました。被害者参加旅費等の支給については、引き続き、裁判所・法務省等と情報を共有し、連携を図りながら適切な支給に取り組んだ結果、全請求の約99.9%について目標期間内に支給することができました。   最後に、犯罪被害者等支援弁護士制度の周知や運用開始に向けた取組として、ポスター等を制作して関係機関へ配布するなどしました。また、地方事務所においては制度周知の機会を捉えて関係機関等との連携強化に関する協議会を実施したほか、弁護士会と協力して担い手となる契約弁護士の募集を行いました。このような取組を着実に実施したことで、令和8年1月13日の施行日に滞りなく業務を開始することができました。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を上回る成果を得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目2-13は、「多様な司法アクセス障害等に対応した業務の充実」に関するものです。   高齢者・障がい者等への対応については、電話等相談援助により高齢者・障がい者など既設の相談場所に赴いて相談することが困難な方にとっても電話等を活用した法律相談を行いました。また、特定援助対象者法律相談援助、ケース会議弁護士派遣モデル事業、常勤弁護士による関係機関に対する情報提供等の取組については、全ての地方事務所において、自治体・福祉機関等に対し、協議会や説明会を通じて周知を行いました。   次に、外国人のニーズへの対応につきましては、外国人在留支援センター、通称フレスク(FRESC)の中に設置しております本部国際室において、運営協議会や勉強会等を通じてフレスク入居機関との連携を深め、相談対応の引継ぎ、同席相談を積極的に受けました。また、本部国際室において、全国の外国人支援機関との連携についても積極的に取り組み、外国人支援者に対するセミナーの基礎編につきましては、1回当たりの平均受講者数が令和7年度では331名となり、前年度に引き続き300名を上回る水準を維持しました。これらの連携強化の取組や周知・広報により、令和7年度の本部国際室による情報提供は約10%増の2,164件に達し、令和6年度の1,957件を上回る実績となりました。また、利用実績の多いFAQを10言語に翻訳してホームページに掲載する取組や、SNSにおいて多言語情報提供サービスの制度周知を継続実施いたしました。10言語による多言語情報提供件数は8,148件となり、前年度の5,837件を大きく上回る結果となりました。   令和6年に発生した奥能登豪雨について、資力を問わない被災者法律相談援助を令和7年9月19日まで実施し、その中で関係機関と連携した巡回相談の活用を行いました。令和7年度における被災者法律相談援助の実施件数は179件となりました。さらに、東日本大震災の対応経験を活かして、弁護士会を始めとする関係機関との連携を密にしながら、被災地の状況を踏まえ、移動相談車両である法テラス号の運行を継続し、被災地における法的問題解決のニーズに応えられたものと考えております。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、中期目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   項目2-7から2-13の御説明は以上となります。 佐藤委員長 御説明ありがとうございました。それでは、こちらも多数の項目にわたっておりますけれども、どの点からでも結構ですので、御質問や御意見があれば、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。   それでは、お考えいただく間に私から1点だけ。項目2-13のところで多言語対応ということは、これから法テラスにとってますます重要になってくるのではないかと思います。拝見をしていると、とてもよくされていると感じるのですけれども、この中心を担っている本部国際室の体制というのは、今どのような規模で、この間、拡充の方向なのか、それとも体制としては維持をしたままで、ますます多くのニーズに応えるような状況であるのか、この辺りを少しお伺いできればと思います。 冨田国際室長 体制のことについて御質問ありがとうございます。基本的には人員の増員は初年度から全くないものの、非常勤の弁護士は当初2人配置だったものが、現在は6名になりました。あとはスタッフ弁護士が手伝いに来てくれています。職員については正職員のほかに、障害者雇用枠を活用して数名採用しています。 佐藤委員長 ありがとうございました。10言語に対応しているというのは並大抵のことではないと感じたものですので、お伺いをした次第です。どうもありがとうございました。   ほかの委員の皆さん、いかがでしょうか。   神林委員 委員の神林と申します。項目2-9のところで、高齢者・障がい者等に対する支援の充実というところに関連してお伺いしたいのですけれども、例えば、ここの同じ項目のところで、利用者の利便性の向上で、「デジタル技術を活用した相談体制への取組等」と書かれてはいるのですけれども、恐らく高齢者の方にとっては、そうしたデジタル技術を利用するというのはまず期待できない話ではないかなと思うのです。例えば、老人ホームに一人で入っていますと、特に若い身寄りの方もいませんと、でも、法律に関して困ったことがあった、誰かに相談したいと、そうなったときに、その方は恐らく情報量もとても少ないと思いますので、どうやったらここの法テラスの支援にたどり着けるのかなという。法テラス側から何とかしようという形でやってはいるという努力はすごくよく分かっているのですけれども、例えば一人のおばあちゃんが、私の30年後でもいいのですけれども、おばあちゃんになったときに、どこに相談したらいいのだろう、分からないといったときに、ここにたどり着く順序というのはどういうことを想定していらっしゃるのか。お答えしにくい質問の仕方になってしまって申し訳ないのですけれども、現実に助けを求める人間の立場からして、どういう順序を追ってここにたどり着けるのかなと、そういうことを想定していらっしゃるのかなということをお教えいただければ有り難いです。 北郷地域連携推進室長 正にデジタルといってもその点の問題の解消が必要なところでございまして、基本的には社会福祉協議会や地域包括支援センター等と法テラスの連携関係をベースとして、それらの機関につながった方を法テラスにつないでいただくというのが基本的な考え方になると思います。   あと、項目別調書の87ページのところに書かせていただいていることになりますけれども、一つの形としまして、「1(1)」の「例えば」というところで書かせていただいております静岡地方事務所浜松支部の取組としまして、社会福祉協議会や地域包括支援センター等の支援者の方に端末を持ってその方のところに赴いていただく、そことオンラインで弁護士を結んで法律相談を提供するという形を工夫したりしている事務所もございます。どうしても法テラスだけではその点、限界がありますので、関係機関との連携関係に基づいて、それをベースに対応していくという方向で考えております。 神林委員 ありがとうございます。私もこれを読んで、地域包括支援センターとの連携ということはすごく重要だと思いました。実際、私の亡くなった母もこういうところに相談に行ったりとかということをしていたことがありますので。ただ、ここでは「例えば」という形で静岡地方事務所浜松支部という例示が挙がっておりますけれども、「例えば」ですので、多分ほかの支部でも同様な取組をしていて、今後も継続していくという理解でよろしいのでしょうか。 北郷地域連携推進室長 浜松支部は特に良い形になっている例ということになりますけれども、そのほか、その方のところまで端末を持って行くまでではなくても、社会福祉協議会や地域包括支援センター等の中の部屋と契約弁護士の事務所をオンラインで結び、社会福祉協議会や地域包括支援センター等の支援者の方にも同席いただいて、オンラインの設定のことから内容面も含めてサポートいただきながら法律相談を受けていただくような形について、広めていこうとしているところでございます。 神林委員 頑張ってください。 北郷地域連携推進室長 ありがとうございます。 佐藤委員長 ありがとうございました。   斉藤委員、お願いします。 斉藤委員 私は別に法テラスの職員ではないのですが、今の御質問に対する追加の御説明ですけれども、例えば福岡の地方事務所でいいますと、自治体の職員の方で気の利いた方がおられると、自分の判断で法的なアドバイスが必要だという人のところに自分で行って、オンラインの機械を持って行って、法テラスの常勤弁護士につないで、無料の法律相談、アドバイスをするという制度があるのですが、それは本当に自治体職員さんとどれだけ法テラスの常勤の弁護士であったり職員さんが連携を取って日頃から仲良くなっているかによるところが多分にあると思いますので、そこはどこの地方事務所も努力しているのではないかと思っております。   それとは別にですけれども、今説明があったブロックというのは、例えば刑事被疑者であったり、被告人であったり、特定の病院に入院している方であったり、外国人であったり、被災者であったりということで、非常に社会的に見て弱者であったりマイノリティであったりする人たちを対象とするところで、最も法テラスが力を注がなければいけない分野だと思います。かといって、国のお金を使っていますので、それをできるだけ定量的に目で見て数字で分かるようにしなければいけないというところで、この報告書はとてもよく考えて作られていると思います。本当は目に見えない定性的な点、先ほど言ったような努力だとかが本当に反映されるような評価にしなければいけないと思うのですけれども、やはりどうしてもお金が絡んでいるので、数字だけになってきますけれども、是非評価委員の先生方は、先ほど申し上げたような目に見えないような努力が積み重なってこの数字が表れているのだというところを是非御理解いただいて、「A」評価にするか「B」評価にするかを御検討いただければと思っております。別に法テラスの味方をしているわけではないのですけれども、そういう点はとても大事なところだと思っています。 佐藤委員長 重要な補足の御説明、ありがとうございました。   坪田委員、どうぞお願いいたします。 坪田委員 項目2-7のところですけれども、最初の支援センターの情報提供業務はというところの「1」の少し上のところですけれども、「ChatGPT等の生成AI検索」によって、コールセンターや地方事務所の対応件数の増加ということが書いてありますが、これは一つ、いい面でもあるのですが、急速に生成AIが普及してきまして、これが法テラスの相談なり業務の中で、業務効率化ということも図られていると思いますが、そうではなくて、外の一般の方も生成AIを活用することによる何か変化があれば、教えていただきたいと思います。   それから、同じく項目2-7の「2」の「質の高いサービスの維持・向上」の「(1)ア」のところですが、後段の方で、「第三者による客観的評価に基づき、コールセンターのオペレーターに対し個別に指導を行うとともに、当該評価による指摘を踏まえ、音声ログのフィードバック等」と書いてございますが、これについて少し詳しく教えていただきたいと思います。   それから、項目2-8の法教育の方でございます。「2(1)」のところにいろいろとやっていただいた実績が書かれておりますけれども、超高齢社会、そしてまた後見制度が変わるという流れもありまして、非常に高齢者対策も必要なのですが、高齢者を対象とする遺言や成年後見制度、これは、実際に当事者は高齢者になるわけですけれども、やはり周囲の方々の力が必要です。高齢者になる前の御家族も必要かと思うのですが、この辺りのこと。そして、先ほども出ましたが、「闇バイト」等です。小中学生の法教育といいますとどうしても、民事的な面でいけば契約・約束が大事であるということから始まるものが今まで私が知っている法教育の定番だったわけです。なかなか低年齢の方に対する法教育では犯罪ということは言いにくい部分もあると思うのですが、今やネットでつながっておりますと、非常に低年齢の方でも「闇バイト」等に接する機会が増えてきていますので、やはりこの辺りのところも各年齢層、時代に応じた形での法教育がますます求められていると思っております。この辺りの対応がどうであるかということを教えていただきたいと思います。   それから、その下の方で富山、愛知、鳥取等、いろいろと好事例が掲載されておりますが、こういったような形で実を結ぶことができた要因、法教育は大事なわけですけれども、展開をするのは難しいと私は思っております。こういった中で、教育関係であるとか地域のいろいろな団体の方たちと連携をした形で好事例ができていくのは、かなり担当の方の地道な努力、人と人とのつながりというのがあるかと思いますが、そういった目に見えない努力のところも少し、分かれば教えていただきたいと思います。 山口情報提供課長 まず一つ目、生成AIに伴う問合せの変化ですが、コールセンターからの現場の声としましては、やはり法制度情報についてはある程度、先ほど委員もおっしゃっていただきましたが、利用者の方で調べた上で問合せをしてきているケースをよく感じると、その上で、その情報自体が正しいのかどうかというような聞き方をされたりとか、制度自体は分かるけれども、実際どこの窓口に行って相談をしたらいいのかという窓口を案内するというウエイトが増えてきているように感じるという声がコールセンターからは聞こえてきているところです。   続けて二つ目、第三者機関による分析をした結果のオペレーターへのフィードバックですが、毎年テーマを三つほど決めまして、その三つに応じたログをオペレーター1人ずつ計3本抽出して、それを委託業者に評価をしていただきます。その評価をされたコールセンター全体の傾向とか改善点というのをまずは出してもらい、それをコールセンターの中で消化して、今後の運営に活かしております。それと併せて、オペレーター1人ずつの評価、総評、良い面、今後改善した方がいい面というところも評価を受けております。コールセンターでは、オペレーター1人ずつと面談を年に2回は実施しております。春先と秋口に年2回、オペレーター1人ずつと運営側が面談をする中で、業者による個別の評価については秋の方に1人ずつ伝えて、「こういう点がいいので、この点は引き続き伸ばしていきましょうね、もう一つ、改善すべきところはこういうところがありますので、この辺は今後また気をつけていきましょう」というフィードバックをしているところです。   項目2-7については、以上でよろしかったでしょうか。 坪田委員 ありがとうございます。オペレーターとは国民が最初に接点を結ぶところですので、非常に重要だと感じておりまして、きめ細かく対応していただいていることが分かりました。ありがとうございました。 山口情報提供課長 続いて、項目2-8で頂きました御質問についてお答えをさせていただきます。まず、若年者支援のところ、委員御指摘のとおり、家族も対象として法教育事業を展開しているところでして、「契約について」というテーマで法教育を実施することもある一方で、そもそも法的なトラブルがあなたの周りにもありますよ、そのときには、極端な言い方をしますと、法テラスというのがありますよ、場合によっては法テラス以外にも支援をする機関がありますよ、ということを知ってもらう、それを法テラスの法教育の一つの良さといいますか、それをやっていこうというところもありますので、広くそういう視点で法教育を展開しているところです。   二つ目で御意見いただきました、時代に応じた法教育の展開というところ、今回の報告書にも書かせていただきましたが、法教育に関するアンケートをより取りやすく、令和7年度は改訂をして実施をしております。そのアンケートに基づいて、正に時勢に沿ったテーマを選定できるように、本部でもより精査をしまして、それをまた地方事務所にも展開していきたいと考えております。   最後に頂きました、地方事務所でやっている地道な努力というところですが、これも御意見いただきありがとうございます。第2期中期計画から情報提供業務の一環として法教育事業を展開しておりまして、一定程度の年数が経っているところでございます。その中で関係機関との連携というところも深めておりますので、その深めた連携を礎にして、また新たな関係機関との連携というのも決してしていないわけではありませんので、両方とも幅広く関係機関との連携を密にしながら、時勢に沿ったテーマも設定して、法教育事業を引き続き展開をしていきたいと思っております。 坪田委員 ありがとうございました。法教育に限らず、関係機関の連携というのは非常に重要で、成果を結べばこのような報告に書けますが、結局途中で終わってしまった場合は報告として書けないわけですけれども、その調整に要する時間・労力というのは非常に大きいと思っておりますので、是非そういったところも今後の評価には十分反映していただきたいと考えております。 佐藤委員長 ありがとうございました。   伊見委員、よろしくお願いいたします。 伊見委員 項目2-9の民事法律扶助の中の、資料のページ数でいいますと87ページ辺りで、特定援助対象者法律相談援助に関して1点、質問をさせていただければと思います。   説明のところで、関係機関、特定援助機関になり得るところへの説明とか顔の見える関係の構築ということで、数値がこの中期目標期間を通して伸びているということかなと理解させていただきましたが、もう少し分析をしている成果があれば、詳しく教えていただければと思いました。特定援助対象者法律相談援助につきましては、特定援助機関から申入れがあったことを端緒として開始するものと認識をしていますけれども、そういった特定援助機関からの直接の申込みというものが増えてのこの数字であるのか、あるいは司法書士や弁護士が内諾という形で最初から引き受ける前提で申込みが増えて、このような数字になっているのかという点が気になったからです。   このような制度の使い勝手といいますか、司法書士の立場からしましても、一度利用して、これはとても使えるなと思えば、二度三度と使うようになり、特定援助機関の方に自ら勧めてこの制度を利用するように促すということが考えられる中で、仮に特定の司法書士や弁護士が多数利用しているということで数字が伸びているのであれば、それが決して悪いこととは申さないのですけれども、今後の対策を考える上で、どういった傾向にあるかは考えた上で取り組んでいかれるのがいいかなと思いましたので、教えていただければと思いました。 村山民事法律扶助課長 民事法律扶助課の課長の村山から御説明いたします。特定援助対象者法律相談援助ですが、制度ができてから順調に件数を伸ばしてきたところなのですけれども、令和7年度になって初めて、件数が若干減少という形になりました。ただ、先ほどから出ているように、中期目標期間を通じて見れば、第5期が始まる前に比べるとかなり増加というところではありました。ただ、やはり初めて減少に転じたというところもありまして、特定援助対象者法律相談援助の現状と今後の課題、それから、その課題にどうやって取り組んでいけばいいかはこちらでも検討しなければいけないという問題意識を持っているところではあります。   委員御質問の特定の弁護士・司法書士による内諾の有無によってどうかとか、その辺りの分析もこれからしなければいけないなとは思っているところです。関係機関との連携がスタートになる仕組みになっておりますので、やはり地域差みたいなものもあろうかと思いますので、まずはどういった関係機関との連携状況があればこの仕組みをもっと活用していただけるのかとか、あとは、今内部で話が出ているのは、この特定援助対象者法律相談援助という名前が、なかなか御利用いただくのに分かりにくいというか、何をするのかが分からなかったりするのかとか、そういったところの観点からも改善点を洗い出していきたいと考えているのが現状です。 伊見委員 ありがとうございました。今後の検討・分析を期待したいと思っております。よろしくお願いいたします。 佐藤委員長 ありがとうございました。   関連してですけれども、特定援助対象者法律相談援助は、地方事務所によって随分利用件数に地域差があるということをほかのところで知る機会があったのですが、その原因等についても併せて分析をしていただくと、今後更に発展させるためにはどういう取組が必要なのかの手掛かりも得られるのではないかと思います。よろしくお願いいたします。   ほかに御質問、御意見がなければ、ここで一旦再び休憩を取らせていただきたいと思います。              (休     憩) 佐藤委員長 それでは、よろしければ再開させていただきたいと思います。   それでは、引き続きまして、法テラスから評価項目の3ブロック目、3-14から5-21について御説明をお願いいたします。 近藤総務部長 では、引き続き近藤から御説明いたします。項目3-14及び3-15は、それぞれ業務運営の効率化に関する事項になります。   項目3-14は、「一般管理費及び事業費の効率化」に関するものであり、重要度が「高」とされております。   一般管理費及び事業費についても経費削減を推進し、効率化係数が織り込まれた厳しい予算額の範囲内で効率的な予算執行を達成しました。また、業務の内容に応じて職員を柔軟に配置し、給与体系についても、労働法規を考慮しつつ国の制度に準じた内容の給与規程を維持するなどして、人件費の合理化・効率化を図りました。   以上のとおり、全体として効率化に努め、令和7年度の所期の目標を達成したことから、自己評価は「B」としました。   また、中期目標期間の評価としましても、期間を通じて同様の取組を継続し、中期目標を達成できたため、自己評価を「B」としました。   続いて、3-15は、「事業の効率化」に関するものです。   「組織運営の効率化」については、全国の地方事務所長等が参加する会議において、効率的な組織運営の在り方に関する協議を行いました。また、法テラス内で効率的に業務支援を行うべく、地方事務所及び本部課室間での業務相互支援につきまして、令和5年度から本格的に運用を開始したところ、令和7年度は様々な支援メニューを基に複数の本部課室・地方事務所等の間で業務支援を行いました。さらに、地方事務所の事務局長間の会議を各ブロックで行った結果、ブロック内事務局長間の情報交換の機会が増え、それぞれの事務局長がブロック内事務所の状況を把握して自主的に業務を補完し合うなどしており、業務連携・相互支援の取組が進みました。   次に、「情報提供業務の効率化」につきましては、ナビダイヤルの音声自動応答によるコールセンターへの自動転送を継続しつつ、そのガイダンスを工夫することにより、これまで以上に情報提供を希望する入電をコールセンターに振り分けられるよう、効率化を高めました。また、令和6年度から開始したチャットボットによる常時の情報提供サービスにつきまして、ホームページ上のチャットのアイコンを地方事務所トップページ全てに配置するなどの工夫を凝らし、利用者の利便性の向上を図るとともに効率的な情報提供を継続実施いたしました。   コールセンターの電話対応について、令和7年度は応答率が84.6%に低下し、占有率が87.7%に上昇しました。これは、入電件数が過去最大かつ大幅に増加したためです。増加する入電に対し、オペレーター人員等の限られた資源の中で、営業時間等を変更することなく、曜日別・時間帯別の受電傾向の変動を踏まえてオペレーターを効率的に配置し、また、個々のオペレーターが対応時間を意識し、後処理時間の短縮を行うなど、効率的かつ真摯に対応した結果、受電件数は過去最高を記録することができました。   さらに、「民事法律扶助業務の効率化」についてですが、民事法律扶助業務担当副所長会議、地方扶助審査委員長会議を開催し、適正な審査事務の遂行、インターネット関連事件に係る立替基準の目安、立担保援助に係る審査の注意点も含め、審査に関する意見交換を行いました。   また、全ての地方事務所において、申込書類のみで審査を実施する書面審査や、簡易な案件については単独審査の体制を整えるなど、事務手続の合理化を図りました。   以上に加え、法律相談援助のウェブ予約受付サービスの全国展開、立替金の償還金引落口座の登録方法として新たにインターネットによる口座登録受付を可能とするサービスの全国展開などのほか、インターネットによる償還免除申請の受付のためのシステムを令和6年度に構築した上で、令和8年4月から全国で導入するため、令和7年度中に業務方法書を変更し、一部地域で先行実施を行うなどして、更なる業務効率化を図りました。   最後に、「国選弁護等関連業務の効率化」では、報酬算定に対する不服申立てについて、報酬算定業務の本部集約後も地方事務所による再算定を可能としております。令和7年度は234件の不服申立てのうち2件、率にして約0.9%を地方事務所限りで処理しました。地方事務所限りで再算定した割合は近年ごく少数にとどまっておりますが、これは不服申立てのほぼ全部が契約約款の解釈をめぐる統一的な判断が必要なものなど、本部での処理が相当といえる事例であったためです。地方事務所限りで処理することが相当といえる事例がほとんど見当たらない状況となってはいますが、本部で処理することが適切な案件は本部で処理することができておりますので、本部と地方事務所の適切な業務分担を行うことができたといえます。また、報酬算定業務におけるデジタル化の検討につきましては、予算獲得のために必要な機能を厳選するなどして、令和10年度中に費用等の自動計算システムの導入を目指し、その実現に向けた検討を進めました。   以上を踏まえれば、特に想定を大きく上回る需要増に対応しつつサービス提供を維持した点を重視し、総合的には所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価につきましても、同様の取組を継続し、中期目標を上回る成果を達成したものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目4-16は、「自己収入の獲得等」に関するものであり、困難度が「高」とされております。   まず、常勤弁護士の有償受任等による自己収入獲得に向けた取組について報告します。常勤弁護士に対しては、研修等の機会を通じて、法テラスの財政構造や自己収入の必要性・重要性について理解を深めてもらっております。その上で、地域の実情に応じて民事法律扶助事件や国選弁護・付添事件に適切に対応しながら有償事件にも積極的に取り組むよう促し、自己収入の確保に努めました。   次に、寄附金収入獲得への取組については、寄附者が税制上の優遇措置を受けられるようにするため、個人住民税の寄附金税額控除の対象団体の申請を行ったほか、ホームページ上で寄附金を用いた活動報告を行うなどしながら寄附の呼び掛けを継続して実施しました。また、しょく罪寄附について、契約弁護士向けチラシを更新して国選弁護契約のある全ての契約弁護士に配布するとともに、しょく罪寄附制度の活用に関するポスターを地方事務所に掲示するなどして、しょく罪寄附制度の一層の周知を図りました。これらの寄附金増加のための工夫を行った結果、一般寄附金額は減少しましたが、しょく罪寄附金額は前年度から35%と大幅に増加しました。   以上のことから、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価につきましては、司法過疎地域事務所における事業収入額は減少しましたが、一般寄附を増加させるための新たな方策をこれまでにないほど複数実施し、その中でクラウドファンディングを成功させるなどの結果にもつなげたことにより、一般寄附金額を前期の第4期中期目標期間に比べて大幅に増加しました。このように、中期目標期間において様々な取組を行って寄附件数の増加につなげ、第4期中期目標期間から寄附金額を約40%増加させたことから、中期目標を上回る成果を上げられたものと考え、自己評価を「A」としました。   続いて、項目4-17は、「民事法律扶助における立替金債権の管理・回収等」に関するものであり、重要度・困難度はいずれも「高」とされています。   立替金債権の管理・回収については、継続的な償還を確保するべく生活用口座からの引落しを推進したほか、ウェブ口座登録受付サービスを導入して自動引落しの前提となる口座登録の確実かつ円滑な実施を推進し、援助開始時に配布する「返済の御案内」に償還を滞納した場合の不利益を記載するなどし、SMSを利用した引落日の通知や督促通知を送付するなどして、被援助者に対する償還の意識付けを引き続き行いました。予定どおりに償還ができなかった被援助者に対しては、コンビニエンスストア用の収納用紙を送付する手法を多く用いて償還を促したほか、被災者に対しては、督促の対象から除くといった弾力的運用を行いました。また、償還が見込めない立替金債権の償却については、生活保護法による保護を受けていることを理由にする申請により償還免除の決定を行った金額が増加したことで、例年の免除・みなし消滅の実績を超える金額に達しました。こうした取組により、償還率は95.8%、償還滞納率は20.4%に改善しました。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価についても、同様の取組を継続し、目標を上回る成果を得られたため、自己評価を「A」としました。   続いて、項目5-18は、「業務運営の体制維持」に関するものです。   令和7年度のデジタル化への対応では、利用者の利便性の向上や業務効率化を図るため、一部業務においてデジタル技術を導入し試行運用を開始したほか、令和10年度に予定されている基幹システムの再構築に向けて、各業務においてデジタルを活用した業務のペーパーレス化や業務フローの見直し等によって利用者の利便性向上や業務効率化につなげるため、業務担当職員とコンサルタント及び構築業者でデジタル化のための課題や方策等を検討した内容に基づき、第五世代システムの構築を開始しました。また、デジタル化推進の中核を担う職員を計画的に確保・育成すべく策定した「法テラスデジタル人材確保・育成計画」に基づき、デジタル化推進の中核を担う職員を法テラス内で募集し、1名の職員を選定しました。   そして、業務継続体制の整備については、特に国選弁護等関連業務に関し、本部において新たな事務連絡を令和6年度末に発出し、複数の地方事務所で同時に業務が継続できなくなった場合を想定した業務継続体制を整えました。この事務連絡による新たな業務継続体制の枠組みは、従前の業務代替拠点によるものに加え、各地方ブロックの中核事務所において代替するものや、地方ブロックを越えて他の中核事務所において代替するというもので、これにより、支部を含む全61の地方事務所において代替候補拠点となる事務所を確保することができました。令和7年度においても、この枠組みによる体制整備を本部・地方事務所の双方において進め、具体的な災害を想定した訓練も実施しました。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間評価においても同様に、中期目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   続いて、項目5-19は、「内部統制の確実な実施」に関するものであり、重要度が「高」とされております。   まず、ガバナンス強化のため、本部では執行部会を開催するとともに、決定事項を速やかに全職員に伝達し、地方事務所においても執行部会議を原則毎月開催しました。   また、これまでの法的支援の意義・効果について総括的な分析等を行うため、令和6年度から準備を進めてきたニーズ調査について、一般の方を無作為抽出して対象とする「一般調査」と、地方事務所等に来所された利用者を対象とする「利用者調査」を実施しました。平成20年にニーズ調査を実施して以降、平成24年及び平成25年に東日本大震災の被災者等を対象にニーズ調査を実施しているものの、一般の方及び利用者を対象とした調査は17年ぶりのものとなります。令和8年3月23日には、今回の調査分析を担当する研究者と理事長以下役職員との間で、その時点までの取りまとめ結果に基づく業務改善等に関する意見交換も行いました。   次に、常勤弁護士の業務におけるガバナンス強化の取組については、「常勤弁護士等の採用及び職務等に関する規程」の改正を行い、措置を行うに至らない者に対する訓告及び厳重注意の規定を新設し、軽微な事案に対する適切な処分を行うことができるようにしました。また、定期的にワーキンググループを開催し、本部の運営方針を常勤弁護士にも共有したほか、法律事務所代表会議では常勤弁護士に対する措置制度に関する周知、「コンプライアンス推進室」設置に関する案内を行いました。また、シニア常勤弁護士会議では、若手支援や制度の在り方を議論した結果を踏まえ、シニア常勤弁護士の役割を明確にしました。また、常勤弁護士や法律事務所職員を対象とした各種研修を行い、業務の円滑化とガバナンス強化に引き続き取り組みました。   情報セキュリティ対策については、令和5年7月に「政府機関のサイバーセキュリティ対策のための統一基準群」が改正されたため、これに合わせて令和6年度に法テラスの情報セキュリティ対策基準と関連する規程の改正を行うとともに、マニュアルへの反映等体制整備についても実施いたしました。情報セキュリティに関する研修については、階層別研修受講者に対して最新の情報セキュリティ対策を盛り込んだ講義を実施し、任意の職員や拠点を対象とした標的型攻撃メール訓練や、全職員を対象とした情報セキュリティ教育を実施するなどしました。   監査については、令和7年度においても引き続き監事監査を始めとした各種監査を実施したほか、過年度の結果を踏まえたフォローアップ監査を6か所の事務所で実施し、その後の改善状況を確認しました。また、監査室職員において監査技術の向上に資する研修を積極的に受講することで、監査の充実強化を図りました。さらに、内部統制強化の取組については、リスク管理委員会において内部監査結果の指摘事項等についてリスクとして検討すべきものかどうかを峻別し、関係課室における課題の進捗管理を行いました。また、地方事務所等で問題が発生した場合に確実かつ迅速に本部担当部長まで報告がなされるような体制の整備を行いました。加えて、コンプライアンス委員会において、コンプライアンス強化週間の設定、コンプライアンスマニュアルに対する理解度チェックを実施するなど、職員のコンプライアンス意識の向上を図るとともに、令和8年3月に内部統制推進委員会及びコンプライアンス委員会を廃止・再編いたしまして、常設の室であるコンプライアンス推進室を設置し、コンプライアンス違反行為認知時の相談・通報義務の明示及び匿名での相談・通報制度を創設した上、相談・通報を受けたコンプライアンス推進室に調査権限を付与するなど、内部統制の強化及び整備を行いました。   以上を踏まえれば、所期の目標を上回る成果が得られたものと考え、自己評価を「A」としました。   また、中期目標期間評価についても、中期目標を上回る成果が得られたものと考えるため、自己評価を「A」としました。   続いて、項目5-20は、「業務内容の周知を図る取組の充実」に関するものであり、重要度が「高」とされております。   昨年度から引き続き、広く一般的な広報だけではなく、訴求対象をはっきりと定めた広報も意識して取り組みました。具体的には、インターネット広告において「若年層向け」、「高年層向け」の動画やランディングページをそれぞれ制作したほか、若年層の利用者が多いインスタグラムでは、若年層向け動画から取り出したショート動画や静止画を使用した広告を配信しました。広報誌も、高齢層と若年層にそれぞれテーマや構成を分けて設定し、訴求対象に応じたコンテンツ制作を心掛けました。さらに、同世代への効果的なアプローチとして、20代・30代の女性を主なターゲットとした法律問題Q&Aの投稿をインスタグラムで開始しました。投稿に関しては、ターゲット層の興味・関心のありそうなテーマを取り上げ、受け入れられやすいデザインを採用したほか、大学とのコラボ事業等で学生から出された意見を踏まえた改善にも取り組みました。   令和7年度の認知度調査では、名称、業務認知度ともに前年度からは微減したものの、業務認知度は基準値である14.5%を2.4ポイント上回る16.9%を確保しました。また、ロゴを提示した後の再質問では認知度が更に上昇することから、視覚的な広報の効果も表れていると考えております。ホームページの年間ページビュー数については、約1,838万となりまして、昨年度及び第4期中期目標期間の平均を大きく上回りました。リニューアル後のホームページの適切な運用やインターネット広告を始めとした各広報活動が、ホームページの誘導等に効果を発揮していると考えています。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間の評価としましても、適切に広報活動に取り組めたと考えており、自己評価を「B」としました。   最後に、項目5-21は、「報酬・費用の立替・算定基準」に関するものです。   民事法律扶助の報酬・費用の立替基準については、令和8年5月21日に全面施行された民事訴訟のIT化に伴い、立替基準のうち申立ての手数料に関する所要の変更を行いました。また、官報公告費用が令和8年4月1日掲載分から料金が改定されることに伴い、改定後の予納金額の立替え等に対応できるように運用を定めました。   また、国選弁護等関連業務及び被害者国選弁護関連業務の報酬・費用については、本部において現行の算定基準に対する契約弁護士の不服申立ての内容を分析するとともに、日本弁護士連合会との間で課題を共有した上で定期的な協議の場において検討を行いました。また、これらの分析・検討の結果等を踏まえ、各地方事務所の国選弁護担当の副所長が参集した会議において適正な算定基準の在り方に関する議論を行い、算定基準の変更の候補となる算定項目についての検討を行いました。   以上を踏まえれば、所期の目標を達成したものと考え、自己評価を「B」としました。   また、中期目標期間において、従前報酬算定に用いていた事件記録のページ数の表示を裁判所において廃止したことを契機に、国選弁護人・国選付添人契約約款の改正の機運が高まっていたところ、令和5年度末までに経費の合理化や他の項目への予算の振り分けができるかなどの積算をしつつ、それまでに改正を目指す方針を固めておりました18の改正要望項目のうち16の項目を改正するとの方針を固め、関係機関との協議や意見聴取を経て、その16の改正項目全部について令和6年3月28日に法務大臣の認可をいただき、改正を実現しました。また同時に、国選被害者参加弁護士契約約款についても同様に4項目の改正を実現しました。   このように、令和5年度において多数の項目に及ぶ約款改正の実現という近年にない目立った業績を上げたことを踏まえれば、中期目標期間全体を通じて目標を上回る実績を上げたものと考え、自己評価を「A」としました。   説明は以上となります。 佐藤委員長 ありがとうございました。項目3-14から5-21ということで、これも大変多数の項目にわたっておりますが、どの点からでも結構ですので、御意見・御質問があれば、よろしくお願いいたします。 湯川委員 委員の湯川でございます。御説明ありがとうございました。特に近藤部長、長時間の御説明、大変お疲れになったかと思います。   項目5-20のところで御質問したいのですけれども、ここは「B」なのですけれども、業務認知度、それからホームページのビュー数とか名称認知度なのですが、この中で、この数字を見たときに思ったのが、これまで前段の方で御説明ただいたコールセンターの入電件数とか、すごく成果に結び付いているといったときに、これは不整合な結果に見えてきました。というのは、そうした結果がちゃんとついてくるのだったら、認知度とかはもっと高まっているはずではないのかなと思います。それで、なぜこういうふうになっているのだろうと前にお尋ねしたことがあるのですけれども、原因はよく分からないということでした。それはそうなのだと思います。ただ、よく見てみると、数字だけで判断してはいけないというときに、この数字ってどうやって作成されているのだろうと思い始めて、業務認知度と名称認知度はどのような調査・集計をなさっているのか、その点を教えていただけますでしょうか。 長谷川広報調査室長代行 広報調査室長代行の長谷川と申します。私の方からお答えさせていただきます。まず、調査については、インターネット調査を実施しております。名称認知度については、「利用したことがある」を含めて名称を知っているか、業務認知度は業務内容まで知っているかを調査しています。認知度が、コールセンターなどの利用増加に伴っていないというのは確かにそのとおりだと思います。ただ、ホームページのPV数などは伸びていますので、今後、認知度も高まっていくのではないかと期待はしておりますが、今のところはこのような状況になっているというところです。 湯川委員 更問になりますけれども、インターネットの調査というのはどういう調査なのか教えてもらいたいのと、というのは、これは、恐らくよく分からないというのと、先ほど数字だけで判断してはいけないよというときには、データが正しいデータだったら数字で判断していいと思うのですけれども、バッドデータだと判断してはいけないときがあると思います。私は何も「B」を「C」にすべきだというのではなくて、これは「A」なのではないかなと思ってお聞きしているので、そのインターネットの調査というのは、もうちょっと詳しく説明していただいてよいでしょうか。 長谷川広報調査室長代行 インターネット調査に関しましては、業者に委託をしてやっております。委託業者が持っているパネルに質問を上げて、そこから回収をしており、人数は、一般の全国調査については4,500人を対象にして回収をしている状況ですので、委託する業者によって多少の差が出てくることもあり得るとは考えております。 湯川委員 ありがとうございました。 佐藤委員長 ほかはいかがでしょうか。   神林委員、お願いします。 神林委員 自己収入の獲得に向けた取組状況というところで、項目4-16について質問させていただきたいと思います。   自己収入の獲得というのはかなり難しい問題でしょうし、特に今の社会情勢からすると一般寄附を増やすというのも相当ハードルが高い話だろうなと思います。頂戴しました資料を見ますと、「法テラス応援団」ということに言及されていまして、これは前年度に引き続きということで、「令和7年度は」と書かれておりますので、恐らくこれは令和6年度から始まったものなのかなという、その確認と、初年度、令和6年度は何団体ぐらいあったのかなということと、そもそもこの「法テラス応援団」というのはどういう性質のものであって、恐らくこれは継続年会費制と書かれていますので、その年会費が一般寄附の方に行くのかなとは思いますけれども、その点も含めて教えていただければと思います。あと、どういう人たちが応援団員になっているのかと、もし固有名詞を出すのが難しいのであれば、例えば社会福祉に熱心な一般企業とか、そういう形でお答えいただければ結構です。お願いいたします。 寺田総務課長 この「法テラス応援団」につきましては、おっしゃっていただいたとおり令和6年度に開始をしたものでございまして、それ以前に法テラスサポーターズクラブというものが法テラス設立して少し経った頃にできたものなのですけれども、こちらはたしか1,000円だったかと思うのですが、お支払いいただき一度サポーターズクラブになっていただくと、その後何も費用は発生せず、こちらが活動の内容を不定期的にお伝えしたりしていたというものなのですが、なかなか実質的な活動というものが伴ってこなくなっていたというのが、令和5年度辺りに寄附の件数を増やすために本部にプロジェクトチームを作って検討している中で、ここについてもう少し何かできないかというのが俎上に上りました。そして、それを年会費制というものにする「法テラス応援団」というものに切り替えるということをいたしました。   そして、令和6年度は10名の方に「法テラス応援団」になっていただいたというものでございます。この年会費制度が導入できたのは、寄附の手続をウェブ上のプラットフォームで完結させることができるということにしたので、一度年会費制度での加入をしていただいてクレジットカード等を登録していただくと、もう翌年以降は特段の手続が不要になるということができたからでございます。なっていただいた方は基本的に個人の方でございまして、法テラスを以前利用されたことがある方ですとか、あるいは法曹関係者の方ですとかというところが中心になっているかなというところでございます。   というところでよろしいでしょうか。 神林委員 結構です。ありがとうございます。 佐藤委員長 ほかはいかがでしょうか。   それでは、特段ないようでしたら、ここで法テラスから御説明いただいた業務実績評価につきまして、監事から御意見をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。 松並監事 では、監事の松並の方から意見を申し上げます。   まず、法テラスの業務全般についてですが、これまで御説明いただいた業務実績評価にありますとおり、全般的には適正に運営されていると思います。その上で、以下の三つの観点から監事の意見を申し上げます。   第1に、常勤弁護士全般について、まずは常勤弁護士の採用・配置についてですが、昨今の司法試験制度の実情や合格者を取り巻く環境の変化、さらには法曹志望者の価値観が多様化する中、常勤弁護士の採用については中期目標期間を通じて依然として厳しい状況が続いています。先ほど御説明にあったとおり、人材確保に向けて採用活動の改善に取り組むなど、組織として地道なたゆまぬ努力が行われていることは評価に値するところであり、引き続き危機感を持って対処していただきたいと思います。常勤弁護士の採用・配置の問題としては、在職するベテランスタッフのキャリアプランを魅力あるものにする取組も重要課題ではないかと思っております。現在、常勤弁護士から本部の管理職となる者や業務支援を行う者など、多様なロールモデルの構築がなされていますが、いずれも法テラスという組織内での将来プランにとどまるものといわざるを得ません。若い法曹が常勤弁護士の業務を通じて他では経験し難い分野での弁護士活動に従事し、その経験値を広く高く構築し、法曹としてのステップアップを果たすことができるよう、法テラスが彼らを育て上げることが重要ではないかと思っております。いつの日か、「法テラスを経験した弁護士はここが違う」と言われるような弁護士を育て輩出するような、そういう組織になっていただくことを監事としては期待しております。   次に、常勤弁護士の資質の向上についてです。法テラスでは犯罪被害者等支援弁護士制度に関する業務研修など、新制度への適切な対応を含む、刑事・民事の事件処理のための知識・技能の習得・向上を図るための研修はもとより、福祉職や心理職を講師とした研修や、全国の常勤弁護士による各地の活動報告を通じた情報共有等により、常勤弁護士の意識向上とスキルアップを図るべく取り組んでいるところです。例えば、法テラス群馬では地域の少年院と連携し、法的な問題を抱える少年のための活動として、個別の法律問題、出院時の環境調整などにも取り組み、少年の帰住先が県外である場合には帰住先にある法テラスの常勤弁護士とも連携を図って対応するなど、組織力を生かした地域密着型の取組により、その活動の範囲の拡大と深化が図られております。こういったことは非常に評価に値すると思いますので、今後も継続し、かつ、幅を広げていっていただければと思います。   第2に、社会の諸問題への対応についてであります。社会に惹起される諸問題については、本中期目標期間では中期目標を策定したときには存在しなかった「旧統一教会」問題に関連し、霊感商法等対応ダイヤルやワンストップ相談会の開催等を積極的に行ってきました。相談会で相談を受けるのは、従前は法律専門職のみであったところ、この「旧統一教会」問題に取り組む中で、相談者が法律問題だけではなく複合的な問題を抱えていることから、多職種連携の必要性を感じ、心理専門職や社会福祉士等と連携を取りながら相談を受けておりました。令和7年度も、「旧統一教会」問題に取り組む中で得た知見を活かし、犯罪の被害に遭われてお困りの方やひとり親の方、あるいは「闇バイト」問題に悩む若者やその家族が抱える問題などに弁護士、心理専門職、社会福祉士、あるいは関係省庁や警察といった多職種が連携した中で、法テラスだからこそできる分野に目を向け、活動することができていたのではないかと思います。このような中で、社会を支える確かな基盤として、そういう法テラスの存在意義が今、着実に広がっていると考えております。これは高い評価に値すると私としては考えております。   第3に、犯罪被害者の新制度への期待であります。令和6年4月に公布された改正総合法律支援法においては、殺人罪、危険運転致死罪、性犯罪の被害者等で一定の資力基準を満たす方を早期の段階から弁護士が包括的・継続的に支援するこの制度の創設が盛り込まれました。法テラスでは、犯罪被害者支援ダイヤルのフリーダイヤル化や積極的な周知活動の結果、中期目標期間を通じて、精通弁護士紹介の件数及びDV等被害者法律相談援助の件数を著しく増加させており、犯罪被害者支援の充実・強化に寄与し、存在感が高まっているといえます。今後も引き続き、この分野での積極的な取組を期待しております。   以上申し上げましたとおり、令和7年度においては、関係機関との連携の拡充を続け、各地域のニーズに応えた活動を行うことにより、社会に惹起した法的問題に幅広い観点から迅速かつ効果的に対処するなど、組織運営の方向性として大いに評価できるものであり、引き続き市民に寄り添う法テラスの活動と更なる展開を期待しているところです。   私の意見は以上です。 佐藤委員長 重要な御指摘ありがとうございました。   今の監事の御意見を踏まえて、更に御発言のある方はいらっしゃいますでしょうか。   ほかに御意見・御質問がなければ、よろしければ、ここで議事(1)及び議事(2)は終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。   では、議事(3)「令和7事業年度財務諸表に関する法務大臣承認に当たっての意見について」に入りたいと思います。法テラスから財務諸表等について御説明をお願いいたします。 寺下財務会計課長 財務会計課長の寺下でございます。私の方から、令和7事業年度財務諸表等につきまして御説明申し上げたいと思います。   お手元の資料4-1から資料4-3までを御覧ください。まず、資料4-1の財務諸表は、法人単位財務諸表、つまり法テラス全体の財務諸表と、一般勘定及び国選勘定の勘定別財務諸表の計3種類により構成されているものでございます。   資料4-2の事業報告書は、当センターの業務運営状況の全体像について概要情報等の開示を行うものでございます。   さらに、資料4-3の決算報告書は、年度計画において定めた予算の区分に従いまして決算の状況を表示するものでございます。   以上3点の令和7事業年度財務諸表等につきましては、監事による監査報告におきまして、会計監査人の監査方法及び結果が相当であること、事業報告書は正しく示されているとの意見を、また独立監査人、つまり会計監査人の監査報告書におきましても無限定適正意見を受けておりますことをあらかじめ御報告いたします。   それでは、法人単位の財務諸表により概要を御説明させていただければと思います。資料4-1の財務諸表の1ページ目から20ページ目が該当部分となります。   まず、1ページ目の貸借対照表、いわゆるBSについて御説明差し上げたいと思います。貸借対照表は、期末時点における法人の資産、負債及び純資産の状態を示す資料でございます。令和7年度末現在の資産の合計は約266億4,500万円でございまして、前年度末との比較で9,500万円ほど増加しているところでございます。これは、ソフトウェアが約5億3,100万円減少したこと、反対にソフトウェア仮勘定が約6億2,700万円増加したことが主な要因でございます。負債の合計は約224億7,000万円でございまして、前年度末との比較で約9億2,400万円減少しております。これは、運営費交付金債務が約10億1,900万円減少したことなどが要因となっております。   続きまして、2ページ目の行政コスト計算書について御説明いたします。行政コスト計算書は、損益計算書上の費用及びその他行政コストに分類して、当期発生した全ての行政コストを記載する資料でございます。損益計算書上の費用合計は約385億9,500万円でございました。一方で、その他行政コストは該当がございませんでした。   続きまして、3ページ目の損益計算書について御説明差し上げます。損益計算書は法人の運営状況を明らかにするため、当期の費用と収益を記載した資料でございます。経常費用は合計約385億9,500万円でございまして、前年度との比較で約13億6,400万円増となっております。これは、貸倒引当金繰入額が約11億4,300万円増加したことや、契約弁護士報酬が約5億9,700万円増加したことなどが主な要因となっております。他方、経常収益は合計約396億2,400万円でございまして、前年度との比較で約19億8,800万円増加しております。これは、資産見返運営費交付金戻入額が9億9,600万円増加したことなどが主な要因となっております。以上から、約10億2,900万円を当期純利益として計上しております。   続きまして、4ページ目の純資産変動計算書について御説明いたします。純資産変動計算書は、貸借対照表の純資産の部に計上されている資本金、資本剰余金、利益剰余金の当期変動額を明らかにした資料でございます。当期の業務運営の結果、主な変動としましては、利益剰余金が約10億2,900万円増加いたしました。   最後に、5ページ目のキャッシュ・フロー計算書について御説明いたします。キャッシュ・フロー計算書は、資金の動きを示す資料でございます。当期のキャッシュ・フローにより資金期末残高は96億900万円となっておりまして、期首残高との比較では約2億1,000万円増となっております。これは、運営費交付金収入の増加や政府受託収入の減少などが要因となっております。   概要ではございますが、財務諸表に関する説明は以上でございます。 佐藤委員長 ありがとうございました。   それでは次に、監事の御意見をお願いいたします。 高橋監事 それでは、監事の高橋から御報告いたします。   センターの財務諸表等について、財務会計課から説明を受け、また、会計監査人からも報告を受け、必要に応じて説明を求めるなどして検証いたしました。その結果、令和7年度に係る財務諸表、決算報告書並びに事業報告書の会計に関する部分については、会計監査人、有限責任あずさ監査法人の監査を経ており、監事の監査報告の中で会計監査人の監査の方法及び結果は相当であると認め、また、事業報告書は法令等に従い、センターの状況を正しく示しているとの結論に至っております。   以上です。 佐藤委員長 ありがとうございました。   それでは、ただいまの財務諸表等についての御説明あるいは監事の御意見について御質問・御意見のある委員はいらっしゃいますでしょうか。 湯川委員 2点ほどお伺いしたいと思います。   この財務諸表を拝見しまして、最初に一番目に入ってきたのはバランスシートでございまして、バランスシートを最初見たときに、これは何だろうかと思ったのが民事法律扶助立替金、この数字はいいのですけれども、その下に三角形が付いている227億という貸倒引当金、随分債権の金額に対して貸倒引当金が多いなという印象を持ちました。これについて事前に説明を受けまして、債権は注記にもありますように3区分に分かれていますので、一般債権と貸倒懸念債権と破産更生債権と、説明を受けた中で、かなり保守的に経理をなさっているなと思ったのが、貸倒懸念債権という2番目の分類のところ、ここについて、一度でも延滞したら、もう貸倒懸念債権だというプラクティスはあっておかしくないと思いますし、多分これは実態がそうなって、1回払わなかったらほとんど払わないという実態があるのではないかと思いますので、そこについて事実関係を教えていただきたいのが1点でございます。   もう1点が、先ほどキャッシュ・フロー計算書というお話をいただきましたけれども、キャッシュ・フロー計算書と損益計算書で見比べると、損益計算書は損益ということなので、キャッシュ・フローとはまた別なのですけれども、受取利息というところを見ると、キャッシュ・フロー計算書と損益計算書は同じ数字が出ています。一方でキャッシュ・フロー計算書の注記で、定期預金が3億円あるのですよね。定期預金というのは今、金利のある世界が戻ってきましたから、利息がいっぱい付くような時代になってきていますので、それについての独立行政法人会計基準は一応、発生主義会計ベースはベースなので、未収利息は上がらないのかなというのが思いまして、そこの点を教えていただければと思います。もちろん重要性だと思いますけれども、重要性とかだと、今までずっと30年間も金利のないような世界でやってきましたので、ただ、そろそろそういう時代の少し状況が変わってきているので、変わり目があるとすれば、それをどのように見てどんなふうに考えていくのか、それについての方向性をお聞かせ願えればと思います。   以上2点でございます。 寺下財務会計課長 1点目の貸倒引当金の計上につきまして、まず、どのように計上しているのかというのを改めて私の方から説明させていただきたいと思いますが、立替金につきましては一般債権と貸倒懸念債権、そして破産更生債権等の三つに区分しておりまして、一般債権は償還滞納がない立替金債権、貸倒懸念債権につきましては、今、湯川委員から御指摘いただいたように、一度でも償還滞納がある立替金債権、そして破産更生債権等につきましては1年以上償還がない立替金債権というように立替金債権を区分しております。その上で、貸倒実績や回収見込みなどを検討しまして、令和7年度決算におきましては、一般債権につきましては、その額面の約38.4%を貸倒引当金として計上、貸倒懸念債権につきましては約90.4%を貸倒引当金として計上し、破産更生債権等につきましては100%を貸倒引当金として計上した結果、御指摘のとおりバランスシートにつきましてはこういった金額が貸倒引当金として載っているところでございます。   ただいま債権の区分方法につきまして御意見も頂戴しましたが、その御意見を踏まえた上で、また、民事法律扶助制度は基本的に資力に乏しい方を対象としているため、法テラスの実態に即した貸倒引当金の設定方法の在り方という観点も含めまして検討が必要なのかなと思っております。また、その実態が今どうなっているのかという事実関係の御質問を頂きましたが、今この場で御回答できるだけの手持ちの資料はないところではございますが、御指摘は、実態に即した貸倒引当金の設定方法があるべき姿なのではないかという御意見と理解しましたので、そういったことを踏まえて検討してまいりたいと思っております。   2点目でございますが、キャッシュ・フロー計算書と損益計算書を見比べた上での定期預金のことについて御質問を頂いたところでございます。まず、当センターで組んでいる定期預金は基本1年満期のものでございます。ですので、基本的には年度当初から年度末にかけて発生した1年間分の利息につきましては受取利息として損益計算書には記載しているところでございます。一方で未収利息の計上については、概念的にはあり得るところでございますので、金額の重要性なども加味しながら、今後、会計監査法人や監事とも相談しながら、その計上方法の在り方について検討をさせていただければと思います。   貴重な御意見ありがとうございました。 湯川委員 理解いたしました。 佐藤委員長 重要な御指摘ありがとうございました。   ほかに御意見・御質問はございますでしょうか。 斉藤委員 今、湯川委員の御質問に対して回答した部分というのは35ページの上の表の見方でよろしいのですかねという確認です。 寺下財務会計課長 御指摘のとおりでございまして、35ページのもので、その理解で合っております。 佐藤委員長 よろしいでしょうか。 青木参事官 事務局でございますが、資料4-1の35ページという整理でよろしいでしょうか。 寺下財務会計課長 そのとおりでございます。 佐藤委員長 ありがとうございます。   ほかにいかがでしょうか。   ほかになければ、これにて議事(3)は終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。   このほか、本日の議事全体を通して何か御質問や御意見がございましたら、お願いいたします。   もし追加的な御質問等がございましたら、事務局を通じて法テラスに御質問いただくことができますので、事務局宛てに適宜の方法で御連絡をいただければと存じます。   それでは、ほかに特段の御発言がございませんようでしたら、以上をもちまして本日の議事は終了いたします。   最後に、事務局から今後のスケジュール等について説明をお願いいたします。 青木参事官 事務局でございます。本日はどうもありがとうございました。今後のことについて御説明させていただきます。   まず、本日の議事録の作成及び公表の手続についてでございます。議事録につきましては、事務局において案を作成いたしまして、御出席の委員の皆様に内容を御確認いただいた後に、委員長に御確認いただくという形で公表する取扱いとしたいと存じますが、よろしいでしょうか。              (各委員了承)   ありがとうございます。   では、次に今後の予定について御説明させていただきます。次回の第89回評価委員会でございますが、既に御案内させていただきましたとおり、8月4日火曜日午後1時から午後4時まで開催する予定となってございます。どうぞよろしくお願いいたします。   次回会議では、本日の御議論を踏まえまして、年度評価及び中期目標期間評価について評価委員会としての御意見を取りまとめていただきたいと考えております。その準備といたしまして、事務局において委員会意見のたたき台を作成いたしまして、7月14日火曜日頃をめどに委員の皆様にお送りさせていただきます。その上で、委員の皆様におかれましては、大変お手数でございますが、7月22日水曜日午後5時頃までを目途にメール等により御意見をお寄せいただきたいと存じております。頂いた御意見を踏まえまして、事務局において取りまとめ案を作成し、次回会議に先立って、できる限り早く委員の皆様にお示ししたいと思っております。なお、本日の議事に関しての追加の御質問等がございましたら、随時事務局までお寄せいただければと思います。   事務局からは以上でございます。 佐藤委員長 ありがとうございました。以上のとおりです。期間が限られており、大変恐縮ですけれども、委員の皆様には御協力のほどよろしくお願いいたします。   ありがとうございました。ほぼ予定どおりの時間で終了することができました。円滑な議事進行に御協力いただいて、どうもありがとうございました。   それでは、以上をもちまして本日の評価委員会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。 ―了―