法制審議会 第206回会議 議事録 第1 日 時  令和8年9月14日(月)   自 午後1時59分                        至 午後2時26分 第2 場 所  法務省大会議室 第3 議 題  民事訴訟制度の見直しに関する諮問第131号について 第4 議 事 (次のとおり) 議        事 ○神渡司法法制課長 ただいまから、法制審議会第206回会議を開催いたします。   本日は、委員19名のうち、会議場における出席委員13名、ウェブ会議システムによる出席委員3名、計16名に御出席いただいております。したがいまして、法制審議会令第7条に定められた定足数を満たしていることを御報告申し上げます。   はじめに、法務大臣挨拶がございます。 ○平口法務大臣 会議の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。   委員及び幹事の皆様におかれましては、御多用中のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。   さて、本日御審議をお願いする事項は、「民事訴訟制度の見直しに関する諮問第131号」についてでございます。  民事訴訟制度については、逐次の見直しがされてきましたが、近年における民事訴訟の複雑困難化や証拠の収集の実情等を踏まえると、民事訴訟における審理を、より一層適正かつ迅速なものとする観点から、証拠の収集制度の拡充を中心として、民事訴訟制度の見直しを行う必要があると考えております。  そこで、この見直しを行うに当たり、法制審議会での御審議をお願いするものでございます。   それでは、この議題についての御審議、御議論をよろしくお願い申し上げます。 ○神渡司法法制課長 法務大臣は公務のため、ここで退席させていただきます。           (法務大臣退室) ○神渡司法法制課長 ここで報道関係者が退室いたしますので、しばらくお待ちください。           (報道関係者退室) ○神渡司法法制課長 まず、事務局から会議に当たっての留意事項を御案内いたします。ウェブ会議システムにより御出席の委員におかれましては、御出席されていることを確認させていただくため、会議中は常にカメラをオンにしていただきますよう、お願いいたします。また、ウェブ会議システムにより御出席の皆様方におかれましては、音声等が遮断された場合には御連絡をいただけますよう、よろしくお願いします。また、本日の会議は、ペーパーレス化により、タブレット端末による資料配布となっております。操作方法等につきまして御不明な点がある場合には、事務局に適宜お知らせいただけますよう、よろしくお願いいたします。   では、酒巻会長、よろしくお願いいたします。 ○酒巻会長 酒巻でございます。本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。   まず、前回の会議以降、本日までの間における委員の異動につきまして御紹介します。詳細はお手元にお配りしております異動表のとおりですが、新たに就任された委員が本日御出席されておりますので、御紹介いたします。   次長検事の新河隆志委員です。新河委員、一言御挨拶をお願い申し上げます。 ○新河委員 最高検次長検事の新河でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 ○酒巻会長 ありがとうございました。   それでは、審議に先立って関係官の出席についてお諮りします。  今回の議題の内容に鑑みて、太田参事官に関係官として審議に参加していただきたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。   御異議もないようですので、太田参事官に関係官として審議に参加していただくことにいたします。   それでは、本日の議題に入ります。   先ほど法務大臣の御挨拶にもありましたように、本日は、「民事訴訟制度の見直しに関する諮問第131号」について御審議をお願いしたいと存じます。   はじめに、事務当局にこの諮問事項の朗読をお願いいたします。 ○太田関係官 民事局参事官の太田でございます。諮問事項を朗読させていただきます。 諮問第131号   近年における民事訴訟の複雑困難化や証拠等の収集の実情等に鑑み、民事訴訟における審理をより一層適正かつ迅速なものとするという観点から、民事訴訟手続に係る証拠等の収集制度を拡充することを中心として、民事訴訟制度の見直しを行う必要があると思われるので、その要綱を示されたい。   以上でございます。 ○酒巻会長 ありがとうございました。   それでは、続きまして、この諮問の内容、諮問に至る経緯及びその理由につきまして、事務当局から説明をお願いします。 ○松井幹事 民事局長の松井でございます。諮問第131号について御説明をさせていただきます。   民事訴訟における証拠収集等の手続については、平成8年に文書提出義務の一般義務化、当事者照会の規定の新設などの改正がされ、その後も、平成13年に文書提出命令に関する規律の見直しなどの改正が、平成15年に訴えの提起前における証拠収集等の手続の拡充などの改正がされました。もっとも、これらの法改正後も、民事訴訟を利用しやすく、事案解明力のあるものとするためには、証拠収集等の手続の更なる拡充等が必要であるといった指摘がありました。そして、平成30年以降の民事司法制度改革推進の一環として、民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議が開催され、同会議においては令和2年3月、事案解明機能を向上させて国際競争力を強化する観点も踏まえて引き続き検討する必要があるとの取りまとめがされました。   こうした状況を受け、民事司法の在り方に関する法曹三者連絡協議会においては、民事訴訟における情報、証拠収集制度の充実を検討課題として意見交換が行われ、令和4年3月には、この検討課題について、その詳細な制度設計等には法制上の観点等をも含めた更なる検討を要するとの取りまとめがされるに至っております。   このような背景に加え、近時における民事訴訟の複雑困難化や証拠等の収集の実情等に鑑みますと、民事訴訟における審理をより一層適正かつ迅速なものとするという観点から、民事訴訟手続に係る証拠等の収集制度を拡充することを中心として、民事訴訟制度の見直しを行う必要があると考えられます。   例えば、裁判所が被告の所在等に関する情報の調査をする制度等の創設や、訴えの提起後に当事者間で主張又は立証を準備するために必要な情報を収集するための制度の実効性の強化などについて検討する必要があると考えております。そこで、この見直しについて、法制審議会の御審議をいただきたく存じます。   諮問第131号についての御説明は以上のとおりでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○酒巻会長 ありがとうございました。   それでは、ただいま説明のありました諮問第131号につきまして、まず、御質問がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。   よろしいでしょうか。それでは、続きまして、御意見がございましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○早稲田委員 早稲田でございます。諮問について賛成という方向性で意見を述べさせていただきます。   御承知のように、民事司法制度改革の一環として、本年から民事裁判手続の全面的なデジタル化が始まりましたが、より利用しやすく頼りがいのある民事司法制度を実現するために、今後はより実質的な改革に向けた取組が重要となると考えております。近年における民事訴訟の複雑困難化や証拠等の収集の実情等に鑑み、日弁連の会員からも、依頼者が企業であるか個人であるかを問わず、民事訴訟を適正かつ実効的なものにするためには、情報・証拠収集手続の更なる拡充等が必要であるという意見が多く出ております。   先ほど御紹介がありましたように、令和2年3月の民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議の取りまとめにおいても、事案解明機能を向上させて、国際競争力を強化する観点も踏まえて、情報・証拠収集手続の拡充等につき引き続き検討する必要があるということは確認されているところでございます。これらを踏まえて、情報・証拠収集制度の強化、既存の制度の実効性確保、情報・証拠に含まれる秘密の保護といった点について法制審議会において議論し、検討されるべきであると考えております。 ○酒巻会長 早稲田委員、御意見ありがとうございました。   ほかに御意見はありますでしょうか。 ○山本委員 民事訴訟法を専門とする者として一言、希望を申し上げたいと思います。   民事訴訟のデジタル化が実現する中で、今回、新たな実質的な観点から改正が諮問されたことは、時宜にかない、大変意義があるものと考えております。また、議論の対象としても、資料にある研究会における検討は広範囲なもので、これが基礎となると思いますけれども、なお幾つか検討対象として考えていただきたい点がありますので、申し上げたいと思います。   一つは、文書提出命令についてですけれども、いわゆる自己利用文書以外についてもその在り方の検討をいただきたいということです。例えば、民事訴訟法第220条第4号ホの刑事関係文書の在り方について、この点は幾つかの最高裁判例が積み重なって、現在の法状況は条文とはやや乖離した状況にあるように思います。特に、令和2年3月24日の最高裁決定における2名の裁判官の補足意見などでも、第4号ホに掲げる文書の範囲を限定することについて、立法論として再検討が望ましいという指摘もされているところであります。この点、第4号ホの制定時、あるいはその後も含めて何回か議論がされてきたところではありますけれども、法制審議会においても改めて真剣な議論が必要ではないかと考えております。   また、証拠収集という枠には収まらない問題ですけれども、その他の課題ということで、デジタル化が進む中、民事訴訟における期日の意味、裁判官が期日の場に物理的にいる必要があるのかという問題もあります。今の期日は、当事者代理人はオンラインで出席できますが、裁判官は物理的な出席が必要と考えられております。それが必須なのか、改めて問われてもよいように思います。次のパンデミック等が仮に起こり、裁判官が自宅から出られないような状況になったときに訴訟を進める方途がなくてもよいのかという問題で、これはあるいは裁判所法にも関わる大きな問題かもしれませんけれども、手続の合理化という観点から真剣に考える必要があるように思っております。   以上の点、必ずしも私自身、現時点で改正すべきだという定見があるわけではありませんけれども、検討の必要があるのではないかという点を指摘させていただきました。恐らく、これ以外にもそのような問題はあるのではないかと思われ、是非、諮問の趣旨に基づき、事務局において幅広に課題を抽出し、検討していただきたいと思います。   以上が私からの希望です。ありがとうございました。 ○酒巻会長 山本委員、御意見ありがとうございました。   ほかに御質問又は御意見はありますでしょうか。いかがでしょうか。   よろしいでしょうか。  それでは、御質問、御意見がないようですので、ここで諮問第131号の審議の進め方についての御意見があれば承りたいと思います。いかがでしょうか。 ○洲崎委員 洲崎でございます。諮問第131号につきましては、専門的、技術的な事項が相当含まれておりますので、通例に倣い、新たに部会を設置して調査審議を行い、その結果の報告を受けて、更に総会で審議することとしてはいかがかと存じます。 ○酒巻会長 ただいま洲崎委員から、部会を設置する等の御提案がございましたけれども、これにつきまして御意見がございますでしょうか。   よろしいでしょうか。   それでは、特に御異議もないようですので、諮問第131号につきましては、新たに部会を設けて調査審議することとしたいと思います。   次に、新たに設置する部会に属すべき総会の委員、臨時委員及び幹事に関してですが、これにつきましては、法務大臣において新たに臨時委員等を任命されることとなると思いますが、そのことをも踏まえ、会長一任とさせていただきたいと思いますが、御異議はございませんでしょうか。   それでは、この点は会長一任とさせていただきます。   次に、設置する部会の名称ですが、本日の諮問事項との関連から、諮問第131号に係る部会につきましては、「民事訴訟法(証拠収集等関係)部会」という名称にしたいと思います。いかがでしょうか。   特に御異議もないようですので、そのように取り計らわせていただきます。   ほかに、この部会における審議の進め方も含めて、御意見はございませんでしょうか。もしあれば承りたいと思います。   それでは、御意見もないようですので、諮問第131号につきましては、民事訴訟法(証拠収集等関係)部会で御審議いただくこととし、部会の御審議に基づいて総会において更に御審議を願うことにしたいと存じます。   これで本日の予定は終了となりますが、ほかにこの機会に御発言いただけることがございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。   よろしいでしょうか。  それでは、ほかに御発言もないようでございますので、本日はこれで終了といたします。   本日の会議における議事録の公開方法につきましては、審議の内容等に鑑みて、会長の私といたしましては、議事録の発言者名を全て明らかにして公開するということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。   それでは、本日の会議における議事録につきましては、議事録の発言者名を全て明らかにして公開することといたします。   なお、本日の会議の内容につきましては、後日、御発言いただいた委員の皆様に議事録案をメール等で送付させていただき、御発言内容を確認していただいた上で、法務省のウェブサイトに公開したいと思います。   最後に、事務局から何か事務連絡はありますでしょうか。 ○神渡司法法制課長 事務局でございます。次回の会議の開催予定について御案内申し上げます。   法制審議会は、2月及び9月に開催するのが通例となってございます。次回の開催につきましても、現在のところは令和9年2月に御審議をお願いする予定でございます。具体的な日程につきましては、後日改めて御相談させていただきたいと存じます。委員、幹事の皆様方におかれましては、御多忙とは存じますが、今後の御予定につき、御配意いただきますよう、重ねてお願い申し上げます。 ○酒巻会長 ありがとうございました。   それでは、これで本日の会議を終了したいと思います。   本日は皆さん、お忙しいところをお集まりいただき御審議いただき、ありがとうございました。 -了-