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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和3年1月26日(火)

 今朝の閣議において,法務省案件はございませんでした。
 続いて,私から1件御報告いたします。
 本日,「法務省ガバナンスPT」を設置することとしました。
 このPTは,法務省における公文書の作成・管理の在り方や組織運営上の改善方策などのガバナンスに関する事項について,検討・実施することを目的とするものであります。
 これまで,私は,「一筆書きキャラバン」などを通じて,法務行政の現場等で働いている職員から様々な声を聞かせていただきました。それぞれの職員が,問題意識を持って職務に励んでいること,そして,業務や働き方についての改善方策などについてもよく考えているということを改めて認識したところです。
 そこで,私は,職員自らが,風通し良く,主体的に議論していくことが,法務省の組織運営の改革・改善を進めていく上で近道であり,最善の方策と考え,このPTを立ち上げることとしました。
 具体的な検討方法としては,PTの下に,各部局の中堅職員で構成されます「ワーキンググループ」を設け,「一筆書きキャラバン」などで示された様々な職員の声について,まず,そのグループで自由闊達に議論してもらいます。その上で,実施すべきと考える改善方策等を,随時PTに提案してもらい,それをPTで更に検討して,実施に移していくことといたしました。
 また,昨年末に取りまとめられた「法務・検察行政刷新会議」の報告書で示された内容につきましても,基本的には,このPTで受け止め,具体的な改善方策等について,検討を行っていくことといたします。
 現時点での検討項目は,お配りした「今後の具体的な取組方針」のとおりであり,その中でも,行政文書の作成・保存や決裁の在り方についての必要なルールの見直しについては,速やかに,検討することといたします。
 「一筆書きキャラバン」などで職員から聞かせてもらった声や,「法務・検察行政刷新会議」から頂いた御意見を契機として,法務・検察がより一層国民から信頼される組織となるよう,しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
 

矯正施設における新型コロナウイルス感染症対策に関する質疑について

【記者】
 矯正施設での新型コロナウイルス対策についてお聞きします。
 横浜刑務所に加え,千葉刑務所でも集団感染事案が明らかになりましたが,今後,他の施設でも同様の事案が発生する懸念もあるかと思います。新たな対応策などがありましたら,お考えをお聞かせください。

【大臣】
 横浜刑務所及び千葉刑務所ですが,職員や被収容者の感染がクラスターという形で判明したということであります。いずれの施設も,現時点において,職員・被収容者ともに,重症者はいないという状況であります。
 矯正施設においては,これまで,矯正施設特有の感染リスクに鑑みまして,昨年4月に感染症等の専門家による助言も踏まえて策定した「矯正施設における新型コロナウイルス感染症感染防止対策ガイドライン」に基づきまして,懸命に感染防止対策を講じてきたところです。
 市中の感染状況や病院等におけるクラスターの発生状況を踏まえると,これまで良く踏みとどまってきたなと改めて私自身は感じてきたところでして,ガイドラインに基づく対策がある程度奏功しているものと認識してまいりました。
 その上で,今回,横浜刑務所や千葉刑務所においてクラスターが発生した事実は重く受け止めているところです。
 矯正職員や被収容者が感染した場合に,矯正施設内における感染拡大を最小限にとどめるため,リスクの管理をより強く意識した対応が必要であると再認識したところです。
 今回のクラスター事案については,これを教訓として更なる対策を講じること,すなわち,まず早急に問題点を把握する,更にそれに的確に対応する,そして,その経験を組織内で共有するということが重要であると考えております。
 具体的には,以下の3点について,指示しております。
 1点目は,横浜刑務所及び千葉刑務所における感染経路に関する調査結果や,保健所からの助言などを踏まえまして,感染経路を断つとの観点から,矯正施設特有の感染リスクを徹底して洗い出すことです。現在,これを早急に進めているところです。
 2点目は,判明した個々のリスクに応じまして,専門家の皆様からの御意見を頂きながら,具体的な対応策について検討し,それを直ちに実施することです。
 その上で,3点目ですが,今後,ガイドラインを改訂するなどして,クラスターが発生した施設での職員の経験を全国の矯正施設で共有し,全国的に対応能力の向上を図ることです。
 これらを通じ,感染対策を更にレベルアップさせ,感染拡大防止に向けて,法務省全体で全力で取り組んでまいりたいと考えております。

(以上)