JICA長期専門家としての日々 〜途上国で裁判官にできること |
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1 | はじめに 私は,裁判官として8年間勤務しましたが,独立行政法人国際協力機構(JICA)の法整備支援長期派遣専門家としてベトナムに派遣されることが決まったことから,2005年4月1日をもって東京地方検察庁検事に転官し,法務省法務総合研究所(法総研)に所属することになりました。そして,現在は,ベトナムの首都ハノイに在住し,民商事関係法令の起草,裁判官,検察官及び弁護士といった法曹三者の養成,判決書等の裁判実務の向上や判例の公開,ベトナム国家大学における日本法教育などに関する法整備支援プロジェクトに取り組んでいます。なお,ベトナム法整備支援プロジェクトの内容については,法総研国際協力部教官関根澄子氏のページをご覧になってください。 |
2 | ハノイという街![]() |
3 | プロジェクトオフィス![]() |
4 | 日々の活動![]() ![]() |
5 | 裁判官にとっての法整備支援 法整備支援の活動は,これまで私がいた世界とは大きく異なる世界です。しかも,その中にいきなり放り込まれたので,正直,戸惑いも悩みも尽きません。しかし,全く違う世界だからこそ,その中で得られるものは非常に大きいのではないかと思っています。特に,法を作り,人を育てるという過程,すなわち,国を創っていく過程に,裁判官としての経験を生かしながら関わることができるのですから,そのやり甲斐は非常に大きいものです。そして,そのような異世界で法曹としての自分を鍛えることができるのは,幸せなことであり,ありがたいことだと考えています。 |