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福島県人権啓発活動ネットワーク協議会
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優秀賞 「戦争によって奪われるもの」

会津若松市立第四中学校三年 加羽澤 紗花

人は、生まれながらにして権利を持っています。それは、犯すことのできない永久の権利として保障されているはずなのです。しかし、この人権が無残にも犯されたくさんの人々が苦しんでいる現状を、あなたは知っているでしょうか。

今、世界のどこかで戦争や紛争が絶えずおこっています。例えば記憶に新しいテロ事件や、イラク戦争です。「なぜ、何の罪もない人が殺されてしまうの?」私はテレビのニュースを見て、ものすごいショックを受け、それと同時に激しい怒りがこみあげてきました。私には、理解できません。『人は憎しみ合うために生まれてきたんじゃない。人は愛するために生まれてきたんだ。』イラクの人が、インタビューの中で、
「戦争そのものをあれこれ考えるよりもその後のことを希望をもって考えてゆく。今、私達にあるのは希望です。」
と答えていました。人の人権を犯す行為は犯罪です。それなのに、なぜ戦争はあるの?何のために人権はあるの?

私は、たいした意味も知らず「人権」と言葉にしていました。単に「人間の権利」を省略したものとしか思っていなかったのです。辞書を引くと、「生まれながらに人間がもっている生命・自由・名誉などに関する権利」とありました。「あぁ、なるほど。」と思えるのはいつのことでしょう。今の私には理解するより混乱するばかりでした。

いろいろな「人権問題」をかかえている今日こんにちの社会ですが、私は一番「学習する権利」について身近に感じました。日本では、小学校六年間と中学校三年間義務教育を受けることができます。私達日本人はそれをごくあたりまえのことと考えがちですが、世界には勉強したくてもできない子供達がたくさんいるのです。私も、彼女に出会うまではそんなこと考えもしませんでした。みなさんは知っていますか?マリー・ルイーズさんのことを。彼女は一九九四年におこったルワンダの内戦からのがれ、現在福島県の福島市に住んでいます。また、「ルワンダの教育を考える会」を立ちあげ、勉強したくてもできないルワンダの子どもたちのために、学校を建設中です。私は、どうしても彼女に協力したくなりました。そこで、学校の生徒会を中心として「ルワンダの学校建設費援助」という計画を立ちあげ、私達四中生徒会役員はマリー・ルイーズさんに会いに行きました。ルイーズさんは、ルワンダの内戦の悲惨さや自分達のしている活動、そして私達の活動についてのアドバイスなど、詳しく話して下さいました。私が彼女の言葉で印象に残ったものは、
「子どもたちには、勉強をする権利があるのに、なぜその権利がうばわれてしまうの?」
という言葉です。その言葉は私の胸を強くうちました。勉強することは義務だと考えていた自分が情けなく、恥ずかしくなりました。

日本国憲法は、私達が自由に人間らしく生きることができるように自由権・平等権・社会権などの基本的人権を、犯すことのできない永久の権利として保障していると、公民の時間に学習しました。しかし今日こんにちの日本社会でも、部落差別やアイヌ民族への差別が根強く残っていることは事実です。私達は普段から「人権」について考えているわけではないでしょう。しかし、連日のように報道されている戦争をしたり、紛争によって難民が多数生じたり、ストリートチルドレンが路上で暮らしている国を見れば、人権の大切さが身にしみてわかります。私はマリー・ルイーズさんに出会い、「人権」について考えることができました。

人はお互いを大切に助け合って生きていくことが大切です。私一人が「人権」について考えたからといって「人権問題」が解決するとは思えません。みんなが一人一人この問題について関心をもち勉強しなくてはならないでしょう。だから私はこれからも、もっと勉強して、いろいろ体験して「人権」について考えていきたいと思います。

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