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ホーム > 各種行事 > 第57回(平成21年度)中学生人権作文コンテスト結果 >

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優秀賞「子どもの人権」

岬町立岬中学校 三年 島田 純

どれだけの人がブルキナファソで生きる子どもたちの現状を知っているのだろうか。私が知ったきっかけは、ある雑誌の記事だった。

ブルキナファソは、西アフリカに位置する内陸国。地球温暖化の影響で、二十年ほど前から雨が少なくなり、北部や中部では砂漠化が加速しているそうだ。その影響で、農業も、遊牧も、安全な飲み水さえも確保することができず、多くの人が貧困に苦しんでいる。少しでも苦しみから解放されるため、北部の子どもたちの多くは、親と一緒に金山で働いているのだ。深さ八十メートルもある穴にもぐって作業をするため、常に危険と隣り合わせで、重労働も、空腹も、学校に行けないのも当たり前の日々。それ以外の暮らしを知らない子どもたち。就学率が世界で最下位の国なのだ。

雑誌を読み終えた私はすぐに階段を下りて、使っていない電気を消した。そして、クーラーの設定温度を二十六度から二十八度に設定し直した。「自分と同じ年頃の子が学校にも行けずに働いている」あまりの悲惨さに胸が痛んだ。

本来子どもには「教育を受ける権利」がある。しかし、地球温暖化の大きな原因を作っている私たち人間が間接的ではあるが、ブルキナファソに住む子どもたちの、教育を受ける権利を奪ってしまっているのではないだろうか。

私の心の中で、人間らしい暮らしができない子どもたちへの意識が、みるみるうちに変わっていった。

そして、自分にできることは何かと考えた。思いついたことは、私の学校で取り組んでいた「エコキャップ運動」だ。この運動は、ペットボトルのキャップを集め、それをお金にかえて、ワクチンを必要としている世界の子どもたちに届けるというものだ。キャップはゴミとして処分されると二酸化炭素が発生するので、二酸化炭素の削減にもつながっているというわけだ。「ワクチンで、一人でも多くの子どもを助けたい。」そう思い、家中のキャップをかき集めて学校へ持って行った。

ブルキナファソの子どもたちのことはもちろんのこと、なにも知らなかったらこんなに協力できただろうか。「知る」ということは、とても大切なことだと実感させられた。私は「知って」「行動する」ことができた。次に用意されたステップは「伝える」ことだと思うのだ。

少し前に学校の授業で、新聞カメラマンの方からスーダンの子どもたちのようすを伺った。スーダンで撮影した写真を見せながら、武器を持ち戦う少年兵がいることなど、説明してくださった。その話の中で、本当にびっくりしたことがある。写真に写っている子どもたちのほとんどが、もうこの世には存在しないというのだ。スーダンの子どもたちの、死線をさまよう恐怖を思い知らされた。私たちの心の中には、不安なこと、どうしようもないことがあるだろう。しかし、スーダンの子どもたちに襲いかかる恐怖と比べると、なにかちっぽけなことに思えてこないだろうか。そして、スーダンで一番に必要とされるのは「教育」だそうだ。とにかく、今この地面に立って生きていること、学校に行けることに感謝しようと再確認できた。私もその方のようにいろんなことを、知って、行動して、それによって感じたこと、考えたことを伝えていけるようになりたいと思った。

個人にできることは、ほんの小さなことだから、協力する意味がないように思いがちである。私も発展途上国の子どものことを、どこか遠くのこととしてとらえていたし、ほんの偶然で雑誌を読むまでは「自分一人が協力したところで、学校に行けない子どもたちが行けるようになるわけではないのだから、どうでもいい。」そう感じていた。確かにそうかもしれない。しかし、一人一人が「力になりたい」「自分にできることはなんだろう」と思う気持ちこそが、大きな力であり、世界の子どもたちのさまざまな人権を守る、第一歩だと思う。

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