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ホーム > 各種行事 > 第57回(平成21年度)中学生人権作文コンテスト結果 >

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優秀賞「平和への願い」

堺市立三原台中学校 二年 惠 愛由

あるフォト・ジャーナリストの出した写真集を図書館で目にした。そこには、戦争の陰で忘れられた子供たちの傷ついた姿が映し出されていた。戦争のために手足を失なった子供が、病院の寝台に横たわる姿。親や家を失くした、自分ではどうすることもできない戸惑いや不安を大きな瞳に映した幼い少年の姿。今も脳裏に焼きついている。

人はなぜ戦争をするのだろうか?戦争という名の殺戮が、なぜ許されてしまうのだろうか?もし街角で殺人を犯せば、すぐに逮捕され、厳しい刑罰をうけることは当然のことである。しかし、そこが「戦場」ならば、殺人が公然と許されるということには、深く疑問を抱く。

一年ほど前、私の母が出逢った男性に、アフリカのブルンジという国出身の人がいた。この小国は、同じ国の中でツチ族とフツ族の部族間戦争がいまだに続いており、彼はフツ族に属していたという。イギリスで勉強した後、来日したらしい。目的は、「荒れ果て、争いのやまない祖国に孤児院を建て、飢えやエイズに苦しむ子供たちを助けたい」という一心で、日本の人々に資金援助をお願いするためだそうだ。彼自身、幼い頃、部族間戦争の真っ只中にいて、兄弟八人が五畳ほどの雨漏りのする小さな小屋の中で、絶望して生きていたという。彼は語っていた。「八歳の子供が完全に希望を見失なって生きている・・・その気持ちがわかりますか?僕は絶望した、暗い瞳をもった子供でした。飢えて、土でも草でもかまわず食べていた子供でした。人が殺し合い、死体があちこちに散らばっているのを見るのが日常でした。十年以上経た今でも、祖国には飢えた子供がいます。誘拐され、兵士に育てられる子供が後を絶たないのです。」

少年兵士とは、彼の祖国のような小国、主にアフリカの部族間の争いで、十歳にも満たない子供が誘拐され、人を殺す訓練を受けて戦場に送り出されることをいう。ある時、平和活動家たちに保護された十二歳ほどの少年兵士は、「今まで何人殺したことがあるの?」と尋ねられると、顔を凍らせ、そして泣き出したそうだ。保護された後も、この少年の心に深く刻まれた傷が、癒えることがあるのだろうか・・・。このような悲惨なできごとは、今この瞬間にも世界のどこかでおきている。しかし、ニュースとして取り上げられることは少ない。私たちの日常生活の裏側で、確実におきているできごとなのに。

日常生活の中で忘れてしまっていることといえば、日本が世界で唯一の被爆国であるということもそうだろう。先日の新聞で、オバマ大統領が日本の原爆資料館のある、広島を訪問するのは、アメリカの世論にかかっている、ということを目にした。オバマ大統領自身は、核兵器絶滅を声高く叫んでいる大統領である。そのアメリカが第二次世界大戦で原子爆弾を広島、長崎に投下し、現在でもその後遺症に、心身ともに苦しむ人々が大勢存在することはよく知られている。

しかし、この原爆投下が、アメリカの歴史の教科書には、「戦争を終わらせるのに正しい判断であった」と記されていることを知り、とても驚いた。自国が戦争で他国にもたらしたすさまじい被害に対して肯定的であったり、「終わったことだ」と無関心であることは、本当に恐ろしいことだと思う。

かくいう日本も、過去の戦争ではアジア各地で残忍なことを行ってきたということを、痛ましい思いで学んだ。中国や朝鮮半島、インドネシア、フィリピンなどで日本兵が行った暴虐は、心から悔いるべきことであり、決して、もう二度とあってはならないことだと私は思う。

戦争。その憎しみと復讐の連鎖から、今すぐにでも抜け出さなければならない。死の無限ループを、断ち切らなければならない。そのためにも、私たち若い世代が、地球全体規模で他国について、戦争について関心を持ち、もう二度とこの殺戮が行なわれないよう、戦争反対、平和な世界の建設へ、一人一人が明確な意志をきちんと抱いて行動する。それが一番に大切なことであり、自ら私たちの未来を造りあげて行くための、大きな一歩であると思う。今、声を大にして叫びたい。戦争はいらない。人の死はもういらない。本当にあるべきものは、人がお互いに愛を抱くことであると。平和な世界。平和な未来。私たちは必ず、いつかこの手で造り出して行きたい。平和を心から愛する気持ちを持って・・・・・・。

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