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湖南学院

(詩)「なんで」

嘘をついてはいけないのはなんで
 
親の言うことをきかないといけないのはなんで
 
先生の言うことをきかないといけないのはなんで
 
学校に行かないといけないのはなんで
 
物を盗んではいけないのはなんで
 
人を傷つけてはいけないのはなんで
 
免許を取らないといけないのはなんで
 
薬物を使ってはいけないのはなんで
 
非行や犯罪をしてはいけないのはなんで
 
なんでなんでなんで
 
ここにいるのはなんで
 
なんで
 
けど本当は分かっている分かっているんだ
 
人のせいにしていた 
 
誰かのせいにしていた
 
無知なふりをしていた
 
もう逃げない
 
向き合うことが怖い
 
それよりも未来を失うことのほうが
 
もっと怖い
 
だからもうなんでは終わり

作品講評

 他人に問いを向ける形で、実は自分が逃げていたと振り返る作者。心の中の言葉をそのまま書きとったような臨場感がみずみずしい。最後の3行が、作者の大きな変化をさらりと述べ、読者の胸にも喜びのしずくをふと注ぐ詩である。

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