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ジャマー・アンシャルット・タウヒッド(JAT)
Jamaah Ansharut Tauhid, Jemaah Anshorut Tauhid

国連制裁対象(2012年3月12日)

米国FTO(2012年3月13日)

主な活動地域

インドネシア

組織の概要

「ジャマー・アンシャルット・タウヒッド」(JAT)は,アブ・バカル・バシール(「ジェマー・イスラミア」〈JI〉設立者)が2008年9月,インドネシアにおけるカリフ国家設立を掲げて設立を宣言したイスラム過激組織である。

バシールは,自身が2000年に設立した「インドネシア・ムジャヒディン評議会」(MMI)におけるイデオロギー上の論争を理由に,MMIを脱退してJATを設立した。JATの基本的思想は,小冊子「アキーダとマンハジ・カミ」(我々の信仰と方法論)に示されているとされる。

JAT設立後,多数のMMIメンバーがJATに移籍したほか,JAT及びJIへの二重加入が否定されたことから,JIのメンバーや幹部らもJATに移籍したとされる。また,それまで「タウヒード・ワル・ジハード」の指導者として,ヨルダン人説教師アブ・ムハンマド・アル・マクディシ師の著作を翻訳するなどして過激な説教を行ってきたアマン・アブドゥルラフマンも,一時期,JATに合流していたとされる。

JATは,インドネシア西部・アチェ州における軍事訓練キャンプ設立(2009年)に深く関わっていたが,その後の摘発で,バシールを含む多数が逮捕されたことへの反省から,組織としてはテロや軍事訓練を抑制するようになったとされる(なお,JIは同キャンプへの参加を拒絶した上,これに参加したメンバーを組織から追放したとされる)。

JATメンバーが実行したとされる事件としては,インドネシア西部・西ジャワ州の警察施設内モスクにおける自爆テロ(2011年4月),インドネシア西部・中ジャワ州のキリスト教教会で発生した爆弾テロ(同年9月)が指摘されている。

2014年7月,バシールは刑務所内で配下と共に「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)への忠誠を表明し,JATメンバーにも自身に倣うよう命じた上,これに反対した臨時代理最高指導者モハメド・アフワンを解任した。アフワンらが新組織「ジャマー・アンシャルシ・シャリーア」(JAS)を設立した後,JATメンバーの大半が組織を離脱し,JASに合流した。

その後,JATは2015年9月までに解散し,アマン・アブドゥルラフマン(収監中)が設立したISIL関連組織「ジャマー・アンシャルット・ダウラ」(JAD)に合併されたとされる。

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