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イスラム戦線(IF)
Islamic Front、Al Jabhat al Islamiya

主な活動地域

シリア(北西部)

組織の概要

「イスラム戦線」(IF)は、2013年11月に結成されたスンニ派武装組織の連合体であり、北西部・イドリブ県に本部を置いていたとされる。「アハラール・アル・シャーム・イスラム運動」、「ジャイシュ・アル・イスラム」、「スクール・アル・シャーム」等の6勢力で構成されたとされる(注)。結成後、非加盟勢力とも連携し、シリア政府軍等に対する攻撃を実行してきた。

結成時に発表した「憲章」では、武力による政府の打倒、イスラム法に基づくイスラム国家の樹立等を主張し、世俗主義、市民社会等の概念を否定している。反体制派勢力の代表組織「シリア国民連合」について、「シリア国民を代表する組織ではない」として、その正当性を否定したほか、2014年1月から2月にかけて「シリア国民連合」とシリア政府との間で行われた和平協議への参加も拒否した。

結成当初、反体制派勢力内では最大勢力を誇ったが、「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)との衝突が本格化した2014年1月以降、勢力は減退し、同年5月、複数の非加盟勢力との共同声明で、反体制派の統合を呼び掛けた。また、ISILがカリフ制の施行等を宣言(同年6月)したことに関しては、「正当性のない無効なものであり、何ら意味を持たない」などと非難する声明を発出した。

IFは、2015年9月、「自由シリア軍」等多数の反体制派勢力と共同声明を発出し、アサド大統領の退陣、民間人に対する無差別攻撃の即時停止等を要求した。

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