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カタイブ・ヒズボラ(KH)
Kata'ib Hizballah

米国FTO(2009年7月2日)

主な活動地域

イラク(中部,南部,西部),シリア

組織の概要

「カタイブ・ヒズボラ」(KH)は,2007年に,五つの親イランのシーア派組織が,イラクに駐留する多国籍軍の排除等を目的として合併,設立したとされる亡命イラク人を中心とするシーア派組織である。組織設立に際しては,イラン革命防衛隊(IRGC)が主導し,レバノンの「ヒズボラ」が軍事訓練を施したとされる。KHは,シリア及びイラクに戦闘員約1万人や拠点を有しているとされる。

KHは,多国籍軍襲撃やイラク軍兵士誘拐を続発させたが,2011年12月の駐留米軍撤退後は,イラク国内での武装闘争を控えてきたとされる。他方,2014年1月に「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)がイラクで攻勢に出て以降は,政府,シーア派宗教指導者等の呼び掛けに応じて,治安部隊と共にISILとの戦闘に参加したとされる。イラクのアバディ首相が2017年12月,ISILに対する勝利を宣言した際には,「我々は米国がイラクの地を汚すことを許さない」とする声明を発出した。

2019年12月,KHは,イラク北部・キルクーク県の米軍関連施設に対してミサイル複数発を発射したとされる。同月末には,イラク及びシリアに所在する同組織の拠点が,米軍から砲撃を受けた。

2020年1月,イラク首都バグダッドにおいて,IRGCのコドス部隊ガーセム・ソレイマニ司令官やムハンディスらが米軍の無人機攻撃を受けて死亡して以降,KHは,駐留米軍の完全撤退を訴え,同軍基地,米国権益等に対する攻撃を続発させたが,同年10月に,米国に駐イラク米国大使館の撤退等を示唆されたイラク中央政府から攻撃を停止するよう説得を受けたなどとされ,KH報道担当モハメド・モヒが条件付きでの攻撃停止を宣言した。

なお,KHは,2011年3月にシリアで反政府運動が発生して以降,同国に戦闘員を派遣し,アサド政権側の民兵として反体制派勢力との戦闘に参加させ,東部・デリゾール県等でも活動しているとされる。

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