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モジャヘディネ・ハルグ(MKO)
Mojahedin-e Khalq Organization, People's Mujahideen of Iran, MEK

別称:
イラン国民抵抗評議会 National Council of Resistance of Iran, NCRI

主な活動地域

イラン,イラク,欧州,米国

組織の概要

「モジャヘディネ・ハルグ」(MKO)は,1965年にパフラヴィ王制の打倒を志向して設立された反体制武装組織である。指導者のマスウード・ラジャヴィは,2003年以降姿を見せておらず生死が不明であり,現在の実質的指導者は,妻のマルヤム・ラジャヴィとなっている。

革命後の1981年,MKOの政治部門が他の小規模反体制派諸組織を集め,政治的なフロント団体として「イラン国民抵抗評議会」を組織した。1983年,ホメイニ師率いるイスラム共和党が実権を握って摘発を強化したことから,イラク,フランス等の国外に拠点を移しつつ,イラン国内で断続的にテロを実行した。現在は,メンバーの高齢化及び支持基盤の弱体化によって,テロ実行能力が大きく低下したとされる。

隣国イラクにおいては,旧フセイン政権下の1980年代から,中部・ハリス近郊にキャンプを設置し,同政権の庇(ひ)護の下,イランに対する軍事攻撃を実行していたが,同政権崩壊後,米軍に武装解除された。その後,イラク政府等から再三の要請を受け,2012年9月までの間に,ハリス近郊のキャンプからバグダッド近郊の旧米軍基地内の難民キャンプに移転した。これを受けて,米国国務省は,同月,MKOに対する外国テロ組織(FTO)の指定を解除した。

2013年,MKOに対するイラク治安当局の攻撃等を契機に,MKOは,アルバニアへの拠点移転の検討を開始し,2016年頃から移転が本格化した。2019年7月には,首都ティラナ近郊の村落に,サッカーコート50面分の軍事訓練施設を有する拠点を築き,構成員3,400人が滞在していると指摘された。イラン革命防衛隊(IRGC)の対外工作部門コドス部隊は,同拠点の情報収集や工作のためにアルバニア入りし,同年10月には同国治安当局に同隊関係者が拘束された。MKOの拠点移転によりイランとアルバニアとの関係は悪化し,同国政府が2018年12月にイラン大使及びイラン外交官1人を,また,2020年1月にはイラン外交官2人をそれぞれ国外に追放した。2020年11月,首都テヘラン近郊で発生した核科学者襲撃テロに関し,イラン高官は,イスラエル情報機関と共にMKOが関与したと公表した。

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