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真のIRA(RIRA)
Real IRA

米国FTO(2001年5月16日)

主な活動地域

英国(北アイルランド)、アイルランド

組織の概要

「真のIRA」(RIRA)は、1997年11月、「暫定アイルランド共和軍」(PIRA)の上級メンバーが、組織指導部の和平路線を不満として結成した民族主義・分離主義過激組織である。設立者マイケル・マッケヴィットの一派と作戦部門責任者リアム・キャンベル(いずれも収監中)の一派とに分裂しているとされる。厳格な組織構造は持たず、緩やかな細胞が結び付いて活動しているとされる。

活動中のメンバーは約100人とされ、北アイルランドのロンドンデリー、ニュリー、ラーガン、サウスアーマー、バリーメナ、クックスタウンのほか、アイルランド国内で活動している。主な標的は、北アイルランドの治安部隊、カトリック教徒の北アイルランド警察当局者のほか、内通者と疑われる自派メンバー等である。

北アイルランド西部・オマーでの爆弾テロ(1998年8月)のほか、英国首都ロンドンでも、英国秘密情報局本部ビルへのロケット弾攻撃(2000年9月)やBBCテレビセンターに対する自動車爆弾テロ(2001年3月)を実行した。さらに、ベルファスト近郊の英国保安局(MI5)支部付近で発生した爆弾テロ(2010年4月)等について、犯行を自認したとされる。

2012年には、武装自警組織「反麻薬共和行動」(RAAD)等と合併し、「アイルランド共和軍」と称する新たな組織(通称「新IRA」)を設立したとされる。同組織は、2014年2月に英国軍の兵士募集事務所7か所への爆発物送付事件や同年3月にベルファストで発生した警察車両に対する爆弾テロ、2016年3月に同地で発生した刑務所職員への爆弾テロのほか、2017年1月に同地で発生した警察官銃撃事件において犯行を自認したとされる。同組織は、2018年1月、他のIRA分派組織が停戦表明したことに対し、武装闘争の継続を表明し、同年7月のロンドンデリーにおける警察官襲撃事件、2019年3月のロンドンの物流拠点、グラスゴー大学等5か所への爆発物入り小包送付事件、同4月のロンドンデリーにおける女性ジャーナリスト殺害事件等について犯行を自認したとされる。MI5及び北アイルランド警察は、「新IRA」に対する取締りを実施し、2020年8月に幹部ら10人を逮捕、2021年3月に男2人を逮捕した。こうした中でも、「新IRA」の活動は継続して確認されており、2021年4月には、ロンドンデリーにおいて警察官の車両爆撃未遂事件が発生した。

このほか、「新IRA」に潜入していたMI5工作員は、2020年9月、同組織が2017年頃から「ヒズボラ」や複数のパレスチナ人組織との接触を開始し、2018年には「新IRA」メンバーがレバノンへ渡航して「ヒズボラ」関係者と面会したと指摘した。治安当局は、こうした連携によって、「新IRA」が武器を入手することを懸念しているとされる。

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