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麻原が有罪判決を受けた凶悪事件

団体は、様々な化学兵器(サリン、VX、青酸ガス)や生物兵器(ボツリヌス菌、炭疽菌)を使用するなどして、数々の凶悪事件を引き起こしました。
以下では、このうち、麻原が有罪判決を受けた13の事件(裁判の迅速化のため限定的に起訴したもの)について、その概要を説明します。

  • 地下鉄日比谷線の小伝馬町駅から地上に出て倒れたサリン中毒症の乗客を手当てする救急隊員(平成7年3月20日、写真:毎日新聞社/アフロ)

    地下鉄日比谷線の小伝馬町駅から地上に出て倒れたサリン中毒症の乗客を手当てする救急隊員(平成7年3月20日、写真:毎日新聞社/アフロ)

  • オウム真理教の施設内の捜索で倉庫内に入っている薬品等を調べる警視庁の捜査員ら(平成7年3月23日、写真:毎日新聞社/アフロ)

    オウム真理教の施設内の捜索で倉庫内に入っている薬品等を調べる警視庁の捜査員ら(平成7年3月23日、写真:毎日新聞社/アフロ)

化学兵器を使用した事件

【サリン】

サリンは、有機リン系の化学物質であり、無色無臭で常温では液体であるが揮発性が高い。体内に吸収されると、呼吸筋に障害を起こし、あるいは呼吸中枢を麻痺させるなどして死に至らしめる(平成16年2月27日 麻原彰晃こと松本智津夫の公判の判決文)。

1.地下鉄サリン事件(平成7年3月20日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、サリンを散布させて不特定多数の乗客らを殺害する目的で、東京都千代田区の営団地下鉄霞ケ関駅に向かう日比谷線、千代田線及び丸ノ内線の各車両内において、先端をとがらせた傘でサリン入りビニール袋を突き刺し、サリンを流出気化させて散布し、乗客ら13人をサリン中毒により殺害、5,800人以上(※)にサリン中毒症の傷害。なお、令和2年3月に更に1人が逝去。

※ オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律に基づく給付金支給に当たり、平成22年3月までに認定された数

参照:「地下鉄サリン事件」

2.松本サリン事件(平成6年6月27日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、長野県松本市北深志所在の駐車場において、サリン噴霧車に設置した加熱式噴霧装置を作動させてサリンを加熱し気化させた上、大型送風扇を用いてこれを周辺に散布。8人をサリン中毒で殺害、約140人(※)にサリン中毒症の傷害。

※ オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律に基づく給付金支給に当たり、平成22年3月までに認定された数

参照:「松本サリン事件」

3.弁護士殺人未遂事件(平成6年5月9日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、オウム真理教被害対策弁護団に所属し団体構成員に対するカウンセリング活動も行っていた弁護士を殺害する目的で、同弁護士が所有する自動車のフロントウインドーアンダーパネルの溝及びその付近にサリン溶液を滴下し、その後、自動車を運転した同弁護士にサリン中毒症の傷害。

4.サリンプラント事件(平成5年11月頃~平成6年12月下旬頃)

麻原は、サリンを散布させて不特定多数の者を殺害する目的で、平成5年11月頃から平成6年12月下旬頃までの間に、山梨県西八代郡上九一色村(当時)に所在していた団体施設「第7サティアン」内にサリンプラントをほぼ完成させ、原料をプラントに投入し、これを作動させてサリンの生成を企図。

【VX】

VXは、毒性がサリンの100倍とも1,000倍とも言われる神経剤。体内に吸収されると、サリンと同様、縮瞳(瞳孔の収縮)、けいれん、呼吸困難などの症状を示す(平成16年2月27日 麻原彰晃こと松本智津夫の公判の判決文)。

5.被害者の会会長VX殺人未遂事件(平成7年1月4日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、東京都港区の路上において、注射器に入れた猛毒の化学兵器VXを、オウム構成員の脱会を促す活動を行っていたオウム真理教被害者の会会長の後頭部付近に掛け、VX中毒症の傷害。

6.会社員VX殺人事件(平成6年12月12日)

麻原が、分派を作ろうとしているとの情報があった構成員の身辺調査をさせたところ、同人と関係のある不審人物として会社員の名前が挙がったため、同会社員をスパイと決め付け、麻原の指示を受けた幹部構成員らが、大阪市淀川区の路上において、注射器に入れた猛毒の化学兵器VXを同会社員の後頭部付近に掛け、VX中毒により殺害。

7.脱会支援者VX殺人未遂事件(平成6年12月2日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、山梨県西八代郡上九一色村(当時)に所在していた団体施設を抜け出した構成員をかくまい同構成員に弁護士を紹介するなどした男性を殺害しようと、東京都中野区の路上において、注射器に入れた猛毒の化学兵器VXを同男性の後頭部付近に掛け、VX中毒症の傷害。

上記以外の事件

【絞殺等】

8.公証役場事務長逮捕監禁致死事件(平成7年2月下旬~同年3月上旬)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、全財産を団体に取り上げられることを危惧するなどして身を隠した構成員の所在を聞き出すため、東京都品川区の路上において、同構成員の実兄である公証役場事務長をワゴン車内に押し込んで、山梨県西八代郡上九一色村(当時)に所在していた団体施設に連れ込み(2月28日)、大量に投与した全身麻酔薬の副作用(呼吸抑制、循環抑制等)に起因する心不全を発症せしめ殺害(3月1日)。その後、死体をマイクロ波加熱装置とドラム缶等を組み合わせた焼却装置(マイクロ波焼却装置)の中に入れ、これにマイクロ波を照射して加熱焼却し、同事務長の死体を損壊(3月1日~4日)。

9.構成員リンチ殺人事件(平成6年7月10日)

麻原が、構成員にスパイ容疑をかけ、幹部構成員らに拷問を加えさせたが、拷問を加えてしまった以上このまま生かしておくと後々団体の発展にとって障害になるおそれがあると考えて構成員を殺害することを企て、山梨県西八代郡上九一色村(当時)に所在していた団体施設において、首をロープで巻いて絞め付けて殺害。その後、死体をマイクロ波焼却装置の中に入れ、これにマイクロ波を照射して加熱焼却し、同構成員の死体を損壊。

10.構成員リンチ殺人事件(平成6年1月30日)

難病にかかり団体による治療を受けていた女性構成員と親しくしていた男性構成員が、女性構成員の息子とともに、女性構成員を団体施設から連れ出そうとしたところを他の構成員に発見され、捕らえられた。麻原は、女性構成員の息子に対して男性構成員の殺害を指示。その周囲にいた幹部構成員らが男性構成員の体を押さえ付け、女性構成員の息子が男性構成員の首をロープで巻いて絞め付け、男性構成員を窒息させて殺害。その後、死体をマイクロ波焼却装置の中に入れ、これにマイクロ波を照射して加熱焼却し、男性構成員の死体を損壊。

11.弁護士一家殺人事件(平成元年11月4日)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、団体に対して批判的な活動を行っていた弁護士の自宅に侵入し、同弁護士のほか、妻及び子の首を締め付けるなどして一家全員を窒息させて殺害。

12.構成員殺人事件(平成元年2月上旬)

麻原の指示を受けた幹部構成員らが、静岡県富士宮市所在の団体施設「富士山総本部」の独房修行用のコンテナ内において、団体脱会の意思を有していた構成員の首をロープを巻いて絞め付けるなどして殺害。

【武器製造】

13.小銃製造等事件(平成6年6月頃~平成7年1月)

麻原の指示を受け、旧ソ連製自動小銃「AK-74」を模倣した自動小銃1,000丁を製造しようと企て、平成6年6月下旬頃から、山梨県西八代郡上九一色村(当時)に所在していた団体施設等において、自動小銃の部品多数を製造し、平成7年1月1日までの間に、山梨県南巨摩郡富沢町(当時)所在の団体施設において、小銃等を製造。

  • 団体が旧ソ連製自動小銃「AK-74」をモデルに密造した小銃(時事)

    団体が旧ソ連製自動小銃「AK-74」をモデルに密造した小銃(写真:時事)

被害者とその御遺族の声

地下鉄サリン事件の被害者は、死者13人、負傷者5,800人以上(※)です。
なお、令和2年3月には更に1人が亡くなられました。被害者やその御遺族は、事件から四半世紀以上が経過した現在も苦しみを抱えています。

※ オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律に基づく給付金支給に当たり、平成22年3月までに認定された数

  • 路上に横たわる被害者の手当てをする救急隊員(平成7年3月20日、写真:読売新聞/アフロ)

    路上に横たわる被害者の手当てをする救急隊員(平成7年3月20日、写真:読売新聞/アフロ)

  • サリンによる中毒症の地下鉄乗客が多数収容された病院の廊下で治療を受ける中毒症の乗客ら(毎日新聞社/アフロ)

    サリンによる中毒症の地下鉄乗客が多数収容された病院の廊下で治療を受ける中毒症の乗客ら(平成7年3月20日、写真:毎日新聞社/アフロ)

地下鉄サリン事件の被害者、その御遺族の方から、「特に、サリン事件のことをよく知らない若い世代の皆さんに、現在も事件による苦しみが続いていることを知ってほしい」との強い思いから、手記を寄せていただきました。

高橋シズヱさん

高橋シズヱさん

地下鉄サリン事件発生時、営団地下鉄霞ケ関駅助役であった夫・高橋一正さん(当時50歳)は、地下鉄車両からサリン入りビニール袋を片付けるなどした際にサリンの被害を受け、亡くなりました。高橋シズヱさんは、事件の被害者及び遺族等で組織された「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人を務め、被害者救済のために活動しています。

浅川一雄さん

浅川一雄さん

地下鉄サリン事件で、妹・浅川幸子さん(当時31歳)が負傷しました。浅川幸子さんは、地下鉄丸ノ内線の車内でサリンの被害を受けたことで脳に障害を負い、寝たきりの状態となり、長年にわたって闘病していましたが、令和2年3月10日、サリン後遺症により永眠しました。浅川一雄さんら御家族は、入院中の幸子さんを献身的に介護していました。

福井響さん(事件当時の写真)

福井響さん
(事件当時の写真)

大学2年生のときに地下鉄サリン事件に遭遇し、徐々にサリン中毒の症状が出現。呼吸困難と視野狭さくに見舞われ1週間入院し、その後も、微熱や目の不調に苦しんでいます。事件を思い出すのは体調を崩すほど苦痛ですが、亡くなった方や今も後遺症に苦しむ大勢の方々のためにも、事件を風化させずに伝えていかなくてはと思っています。

坂井志満さん

坂井志満さん

妹・坂井津那さん(当時50歳)が、地下鉄日比谷線の車内でサリンガスを吸引し、事件当日、サリン中毒症により亡くなりました。大切な家族を失った悲しみや事件を引き起こした団体に対する怒りは今も続いています。

大橋賢二さん

大橋賢二さん

地下鉄丸ノ内線の車内でサリンの被害に遭いました。PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、現在も通院と服薬を余儀なくされています。

女性被害者(40代)

女性被害者(40代)

地下鉄日比谷線の車内でサリンの被害に遭いました。事件から27年が経過した現在も、サリンの恐怖を抱え続けながら生活されています。

追悼慰霊式の実施

毎年、地下鉄サリン事件が発生した3月20日には、東京メトロ・霞ケ関駅において、犠牲者を追悼する慰霊式が行われているほか、被害者が亡くなられるなどした計6駅(他、丸ノ内線・中野坂上駅、日比谷線・小伝馬町駅、八丁堀駅、築地駅、神谷町駅)に献花台が設置され、一般市民の方々が追悼されています。

  • 東京メトロ霞ケ関駅で献花する遺族の高橋シズヱさん(令和3年3月20日、写真:共同)

    東京メトロ霞ケ関駅で献花する遺族の高橋シズヱさん(令和3年3月20日、写真:共同)

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