現場から
「今ここの瞬間」に気づいて・・・ 筑紫少女苑
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風が強い日には潮の香が感じられるほど海が近く,施設の中庭から空を見上げると遥か高く鳶が弧を描いています。自然に恵まれた環境の中,女子少年院・筑紫少女苑では平成23年5月からマインドフルネスに取り組んでいます。 マインドフルネスは,米マサチューセッツ大学医療センターのジョン・カバットジン氏によるマインドフルネスストレス低減法により広く普及した瞑想を中心としたプログラムです。 当苑では週に一度,マインドフルネスに精通し臨床心理士でもある講師によるマインドフルネスの一斉指導が行われています。そして毎日夕方15分間程度,講師による録音CDガイドに従って自室で瞑想をします。プログラムは4週間を1クールとし,1週目は呼吸に注意を向ける瞑想,2週目と3週目は身体の感覚に注意を向ける瞑想,4週目は自分自身と周囲の人の幸せを願う愛と慈しみの瞑想を行います。 |
マインドフルネスは「今ここの瞬間」に意識を向け続ける瞑想法で,呼吸(息の出入り)や身体の皮膚の感覚に注意を向けて観察します。この瞑想をすると,誰もが意識がすぐに呼吸や身体の感覚から離れ,次から次に過去や未来,不安や渇望など,色々なことを考えていることに気づきます。マインドフルネスではどのような考えにも感覚にもすぐに反応せずにただ観察し,再び呼吸や身体の感覚に注意を戻す努力をしますが,そうすることで問題を解消していくことを体験的に学ぶことができます。 |
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当苑の少年たちもマインドフルネスをとおして,「今ここの瞬間」に集中することの大切さや,痛みやかゆみなどの身体の感覚に振り回される必要のないこと,怒りや悲しみなど様々な感情への対処の方法などについて,日々理解を深めつつあります。 この一年,職員もできる限りマインドフルネスを実践してきました。集中力の向上や気持ちの安定など既に実感を得ており,処遇への理解を深めるとともに私たち自身の向上も図られているようです。 これからも当苑ではマインドフルネスをベースとし,少年の更生のための充実したプログラムの構築を目指します。 |
■全国刑務所作業製品展示即売会(第54回全国矯正展)
◆主催
◆催事内容 平成24年6月1日(金)午前10時から,科学技術館ロビーにおいて,ゲストに歌手のPaix2(ペペ)さんをお迎えしてテープカットを実施します。 広報コーナーにおいては,再犯防止のための就労支援対策の一つである職業訓練にスポットを当て,「就労に向けて〜刑事施設における職業訓練〜」をテーマとして,全国の刑事施設において実施している職業訓練の実施状況や職業訓練で習得した技能を競う技能競技大会の状況等をパネル展示やVTR上映により紹介します。 また,東日本大震災の復興支援活動の広報コーナーを設け,刑務作業で製作した仮設住宅用の家具等を提供した取組を紹介するほか,地域推奨コーナーとして四国地方の刑事施設で製作された製品の展示・即売コーナーや藍染製品の製作体験コーナー,犯罪被害者支援団体の企画による生命の大切さを訴えるコーナー等を設けます。 そのほか,全国刑務所作業製品審査会において法務大臣賞等を受賞した製品の展示や,全国の刑務所で製作された刑務所作業製品の展示・即売を行います。 ◆お問い合わせ ●法務省矯正局成人矯正課作業係 〒100−8977 東京都千代田区霞ヶ関1−1−1 TEL 03−3580−4111(代表) FAX 03−3591−3594 ●財団法人矯正協会刑務作業協力事業部 〒165−0026 東京都中野区新井3−37−2 TEL 03−3319−0621(代表) FAX 03−3319−0665 |
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