経験者の声(インタビュー)

株式会社ヘルスケアシステム 代表取締役

都 直人さん

刑務所等を出所した人を受け入れたきっかけについて

4年ほど前に新聞で、刑務所出所者等を受け入れている協力雇用主の取組などを取り上げた記事を見て、「こういう受入れ方があるのか。」と思い、直接、保護観察所に連絡をして協力雇用主に登録しました。
これまで退職者も含めて40名以上を雇用し、現在4名が働いています。

 

刑務所等を出所した人を雇用して苦労されたことは?

ある日突然出勤しなくなることや、保護観察期間が終了するといなくなることもあります。また、職場でトラブルを起こして大問題になったこともあります。

 

刑務所等を出所した人を雇用して良かったと思うことは?

現在働いている人の中で、大きな事件を起こした出所者がいますが、最初はどのように関わっていけばいいのか分からず、その人の表情も硬い様子でしたが、接していくうちに信頼関係が築けるようになり、現在では責任ある立場で働いてもらっています。こういう変わっていく姿に接すると、「出会えて良かった」という気持ちになります。

 

刑務所等を出所した人に対して、どのようなことを心掛けて接していますか?

定期的に面接を行って、彼らが考えていることなどを聞くようにして、面接の記録も取っています。また、できることとできないことをはっきりと伝えるといったことを心掛けています。また、精神的に不安定な人などは、臨床心理士や精神科医による治療につなげることもあります。

 

刑務所等を出所した人に望むことは?

介護の資格を持っているかどうかということは、特にこだわっていません。どんなことでも正直に話してくれることが大切です。正直に話してくれる人に対しては、周りの人は「助けたい」という気持ちになります。

 

刑務所等を出所した人の雇用を検討している事業主の方へのメッセージ

3つ伝えたいことがあります。まず1つ目は、「元犯罪者と言っても怖いものではない」ということです。重大事件を起こした人でも、ちゃんと話をすると、周りにいる普通の人たちと変わりません。犯罪の内容だけに目を向けるのではなく、その人自身を見てあげることが大切です。 2つ目は、「仕事以外の時間も関わることが必要」ということです。一緒に食事をしたり、定期的に面接をしたり、彼らと関わる時間を持つことが大切です。メンタルに不調がある人などは、クリニックに連れて行って、治療の面倒も見ています。
3つ目は、「元犯罪者というレッテルを貼らない」ということです。周りの普通の人たちと同じように見てあげるという視点が大切です。
受刑者にチャンスをあげてください。少し手はかかりますが、良い人もたくさんいます。

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