お答えします 「更生保護」について

お答えします


Q:「更生保護」ってなんですか?

:罪をした犯人や非行のある少年が再び犯罪や非行に走らず,地域社会で立ち直ることを支援しています。ボランティアの保護司を始めとした多数の民間協力者と協働して,生活の指導や援助をする保護観察や,地域の方に参加を呼びかけて行う“社会を明るくする運動 〜犯罪や非行を防止し,立ち直りを支える地域のチカラ〜”などの犯罪予防活動のほか,刑務所や少年院からの仮釈放等に関する仕事をしています。また,犯罪被害者等の方々のための制度に関する仕事もしています。


Q:保護司は,どんなことをしている人ですか?

:保護司は,法務大臣から委嘱され,保護観察を受けている人に対し,犯罪や非行を今後二度と繰り返さないよう指導や助言をしたり,犯罪や非行を予防するための地域での啓発活動などをしています。会社などを定年退職された方や現に仕事をされている方,主婦の方など様々な方が,給料が支給されないボランティアとして,犯罪や非行のない社会をつくるため熱意を持って活動しており,全国で約5万人が活躍されています。


Q:「更生保護活動サポートセンター」ってなんですか?

:更生保護活動サポートセンターは,地域における保護司活動の拠点として平成20年度から設置が進められ,現在全国21か所の保護司会に設置されています。そこには,保護司が駐在して,更生保護女性会員やBBS会員,協力雇用主と協議をしたり,福祉や学校,警察など地域の様々な関係団体と協力した活動を行ったりするほか,保護観察を受けている人の立ち直りのための支援や,住民からの犯罪・非行相談に応じるなどの活動を行っています。


ページトップへ

記者が行く! 〜人権擁護局編〜

人権イメージキャラクター人KENまもる君 人KENあゆみちゃん

新しい年の訪れに胸を弾ませつつ,今年も元気に取材してまいりますので,昨年同様,ご愛読の程よろしくお願いいたします!

今回取材させていただくのは,【人権擁護局】です。さて,どのような職場なのでしょうか?



記 者:【人権擁護局】では,どのような仕事をしているのでしょうか。

担当者:人権擁護局では,国民の皆さんの人権を守るための活動を行っています。具体的には,私たち人権擁護局と法務局・地方法務局の人権擁護部門が,皆さんの周りで起こっている差別や虐待,いじめ,プライバシー侵害など,人権に関わる様々な問題について,人権擁護委員と協力しながら,様々な人権相談,人権侵害を受けた方の救済活動,国民一人一人の人権意識を高めるための人権啓発活動などをしています。

記 者:いろいろな活動をしているのですね。人権擁護委員は,人権擁護局の職員ではないのですか。

担当者:いいえ,違います。『人権擁護委員』は,民間の方の中から,法務大臣が委嘱したボランティアの人たちなんです。

記 者:例えば,どんな方が選ばれているのですか。

担当者:社会事業家,教育者,法律家など,様々な分野から選ばれています。平成22年4月1日現在で,全国で約14,000名の人権擁護委員が活動しています。

記 者:私たちの身近なところにも人権擁護委員がいるんですね。ところで,何か相談したいときにはどこに行ったらいいのでしょうか。

担当:全国の法務局・地方法務局やその支局に人権相談所を設置しています。また,子どもや女性の人権に関する専用相談電話や,インターネット人権相談受付窓口もあります。相談は無料ですし,心配事がありましたら,是非ご相談ください。

記 者:困ったことがあれば,すぐに電話してみます!あっ,でも,相談したことが他の人に知られたりしないのでしょうか?

担当者:もちろん,相談内容の秘密は厳守されます。

記 者:安心しました。では,最後に,この仕事をしていて一番やりがいを感じることを教えてください。

担当:やはり,人権侵害を受けた方の問題解決のお役に立つことができ,「ありがとうございました。」と感謝の言葉を告げられたときが,一番やりがいを感じる瞬間ですね。「この仕事をやっていてよかった。」と,本当に実感します。

記 者:今日は,色々と勉強になりました。私たちの人権を守るため,日々頑張ってくださっている皆さん,これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。

ページトップへ

「農業体験セミナー in 沼田−『働く』ことを学ぶ6日間−」を開催しました。

旭川保護観察所

旭川保護観察所では,平成22年12月6日から同月11日までの6日間,沼田町就業支援センター(以下「センター」といいます。)において,保護観察を受けている少年を対象に「農業体験セミナー in 沼田−『働く』ことを学ぶ6日間−」と題した農業体験実習を開催しました。


センターは,平成19年に北海道雨竜郡沼田町にある旭川保護観察所沼田駐在官事務所に整備された宿泊施設で,主に少年院を仮退院した少年を受け入れ,農業実習を通じて改善更生を図り,少年の立ち直りを支援しています。

センターの特徴や生活については,法務省だより「あかれんが」第21号に詳しく紹介されていますので併せて御覧ください。


今回のセミナーに参加した少年たちは,センターに宿泊して農業体験をしながら,仕事を中心とした規則正しい生活リズムを身に付けるとともに,就職活動に役立つ知識やコツを学びました。


(沼田町の雪景色)
(センターの外観)


農業体験では,沼田町の特産品である雪中しいたけの収穫や肉牛のえさやりを体験しました。

少年たちは慣れない作業に初めはとまどいも見せていましたが,だんだんとコツをつかみ,実習が終わるころには体が自然に動いているようでした。


(牛舎内でのえさやりの様子)
(センター教室でのSST(社会技能訓練)の様子)


また,農業体験に加え,旭川少年鑑別所の職員の方から職業適性の診断を受けたほか,滝川公共職業安定所の職員の方からは,ハローワークの利用の仕方,履歴書の書き方や採用面接の受け方など実際の就職活動に役立つスキルを学びました。

セミナーに参加した少年たちは,これまで不規則な生活を送り,就業経験が乏しい少年がほとんどでしたが,セミナーでは,真剣な表情で課題に取組み,働くことの意義や重要性を学んでいました。


6日間という短い期間でしたが,参加した少年たちはこれまでの生活を見つめ直し,再び犯罪や非行に陥らないよう自立への決意を新たにしたことと思います。


本セミナー開催に当たっては,農場の指導員をはじめ沼田町の多くの方々に御協力をいただきました。

沼田町の方々には,日ごろから,食事会を開いていただいたり,町内の体育祭やお祭りにお誘いをいただくなど地域一体となって少年の立ち直りを支えていただいています。


(セミナー中に開催された食事会の様子)
(7月に行われた町民体育祭の様子)


犯罪や非行をした人たちが立ち直るには,本人の強い意思はもちろんのこと,周囲の方々の御理解・御協力が大きな力となります。

引き続き,地域の方々に理解され,支えられる施設運営に努めてまいります。

ページトップへ