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平成12年における入管法違反事件について

平成13年5月
担当:法務省入国管理局

 平成12年中に,退去強制手続を執った外国人は,5万1,459人で,このうち不法入国者は9,186人で,前年より減少したものの,航空機を利用した不法入国者は前年に引き続き,過去最高を更新した。
 また,このうち不法就労者は,4万4,190人で,依然として入管法違反者の大半が不法就労している。

 入管法違反事件

  (1 )概 況
     平成12年中に,全国の地方入国管理官署が出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)違反により退去強制手続を執った外国人は,5万1,459人で,平成11年(5万5,167人)より3,708人減少した。

  (2 )不法入国事件
     不法入国者は9,186人で,平成11年(9,337人)よりも151人減少した。
 利用交通手段別では,航空機を利用したものが6,828人で,平成11年を上回り過去最高を更新したが,船舶を利用したものは,平成11年を下回り2,358人であった。


  (3 )不法残留事件
     不法残留者は4万756人で,平成11年(4万4,403人)よりも3,647人減少したものの,依然として入管法違反者の約8割を占めた。

 不法就労事件

  (1 )退去強制手続を執った外国人のうち,不法就労事実が認められた者は,4万4,190人(全体の85.9%)で,退去強制手続を執った者が減少したことに伴い,平成11年(4万6,258人)より2,068人減少したものの,退去強制手続を執った外国人の8割以上が不法就労に従事していた。

  (2 )不法就労者の国籍を見ると,出身国(地域)は,アジア近隣諸国を中心に100か国(地域)に及び,依然として多国籍化の様相を呈している。
 国籍別では,韓国が最も多く,以下,中国(台湾,香港を除く),フィリピン,タイ,イランの順となっており,これら5か国で全体の7割を占めている。


  (3 )就労期間を見ると,就労期間が「3年を超える」者が不法就労者全体の約半数を占め,このうち「5年を超える」者も3割に達するなど,不法就労者の定着化傾向が続いている。

  (4 )稼働場所別(都道府県別)では,東京都を最多に,関東地区1都6県(東京,神奈川,千葉,埼玉,茨城,群馬,栃木)が全体の7割を占め,大阪,愛知,長野,山梨,静岡の各府県がこれに続くなど,依然として首都圏及びいわゆる東海道ベルト地帯に集中している一方,全国47都道府県において不法就労事実が確認されるなど,地方拡散化の傾向が続いている。

  (5 )就労内容別では,男性は,建設作業員が最も多く,次いで工員などの順で,女性は,ホステス等が最も多く,次いで工員,ウェイトレス等給仕などの順となっている。

  (6 )報酬日額(月給,時給等は日額に換算)別では,「7千円を超え1万円以下」が最も多く,次いで「5千円を超え7千円以下」などの順で,平成11年に比べて「7千円を超え1万円以下」や「1万円を超え3万円以下」が減少する一方,「5千円を超え7千円以下」の割合が増加しており,低額域に移行している。


特徴
  入管法違反全体
   平成12年中に入管法違反で退去強制手続を執った外国人は,積極的な摘発など不法就労外国人諸対策を実施しているにもかかわらず,前年と比較して3,708人減の5万1,459人。
   不法入国者は,前年比151人減の9,186人であるが,航空機を利用した不法入国者は前年を上回り過去最高を更新。
   不法残留者は,4万756人で,入管法違反事件全体の79.2パーセント。

  不法就労事件
   不法就労者は,前年比2,068人減の4万4,190人。
   出身国(地域)数は,100か国(地域)と依然多国籍化の様相。
   就労期間は,引き続き長期化し,不法就労者の長期化・定着化傾向が継続。
   稼働場所は,全国47都道府県に及び地方拡散化傾向が継続。
   報酬(日額)は,低額域に移行。


平成12年における入管法違反事件について

 平成12年中に,出入国管理及び難民認定法違反により5万1,459人の外国人に対して退去強制手続を執った。
 このうち不法入国者は,9,186人で,前年より下回ったが,平成9年,10年を上回っている。航空機を利 用した不法入国者は前年を上回り過去最高を更新した。
 不法就労者は,4万4,190人で,依然として入管法違反者の大半が不法就労に従事,不法就労期間が長期化し,不法就労者の長期化・定着化傾向が継続している。
 不法就労者は,依然として首都圏を中心に東海道ベルト地帯に集中分布している一方,全国47都道府県において不法就労事実が確認されるなど地方拡散化の傾向が続いており,これらを取り締まるためには摘発拠点を全国的に展開していくことが必要である。

 入管法違反事件
  (1 )概況【退去強制手続を執った外国人は5万1,459人】〔別表1
   平成12年中に,全国の地方入国管理官署が出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)違反により退去強制手続を執った外国人は,5万1,459人で,平成11年(5万5,167人)より3,708人減少した。

  (2 )特徴【不法入国者は減少。不法残留者は依然圧倒的多数】〔別表2
  〈不法入国者は前年を下回ったものの,航空機を利用した不法入国者については,前年を上回り過去最高を更新〉
 不法入国者は,9,186人で,平成11年(9,337人)よりも151人減少したが, 航空機を利用した不法入国者については,平成11年(6,281人)を上回る6,828人となり,過去最高を更新した。

   〈不法残留者は依然圧倒的多数〉
     不法残留者は,4万756人で,入管法違反者全体の79.2パーセントと依然として圧倒的多数を占めている。

 不法就労事件
  (1 )概況【入管法違反者の8割以上が不法就労に従事】
   入管法違反により退去強制手続を執った外国人のうち,不法就労していたことが認められた者は,4万4,190人で,全体に占める割合は85.9パーセントと依然として入管法違反者の大半が不法就労に従事している。

  (2 )特徴 【不法就労者の国籍(出身地)は100か国と多国籍化】
   不法就労者の国籍(出身地)数は,近隣アジア諸国を中心に100か国と多国籍化の様相を呈している。
 国籍別では,韓国が第1位で,以下,中国(台湾,香港を除く),フィリピン,タイ,イランの順となっており,地域別では,アジア州が9割を占めている。
  (3 )構成
   性別・年齢別〔別表5
     性別では,男性が2万3,949人,女性が2万241人で,男女比の縮小傾向が継続,30歳以上55歳未満では男性が過半数を占めているが,15歳以上30歳未満では女性が過半数を占めている。
 また,年齢別では,20歳代と30歳代が全体の75.1パーセントを占めており,依然として働き盛りの年齢層が中心となっている。
   就労期間別〔別表7
     就労期間別で見ると,就労期間が「3年を超える」者が2万1,544人で,不法就労者全体の48.8パーセントを占め,このうち「5年を超える」者は1万3,672人で,不法就労者全体の30.9パーセントを占めるなど,前年に引き続き不法就労者の長期化・定着化傾向が進行しており,3人に1人が5年以上不法就労している。
 特に,男性について,その傾向が顕著である。
   稼働場所(都道府県)別〔別表9
     稼働場所別(都道府県別)では,東京都の1万4,368人を最多に,関東地区1都6県(東京,埼玉,神奈川,千葉,茨城,群馬,栃木)で不法就労者全体の71.9パーセントを占め,大阪・愛知・長野・山梨・静岡の各府県がこれに続くなど依然として首都圏を中心に東海道ベルト地帯に集中分布している。その一方で,全国47都道府県において不法就労事実が確認されるなど地方拡散化の傾向が続いている。
   就労内容別〔別表10
     就労内容別では,男性は,建設作業者が7,290人で最も多く,次いで工員が6,956人となっている。女性は,スナック等で働くホステスが9,056人で最も多く,次いで工員,ウェイトレス等給仕などの順となっている。
   報酬(日額)別〔別表1112
     報酬日額(月給,時給等は日額に換算)別では,「7千円を超え1万円以下」が1万8,400人と最も多く,次いで「5千円を超え7千円以下」などの順で,前年に比べて「1万円を超え3万円以下」が減少する一方,「5千円を超え7千円以下」の割合が増加しており,前年と比べて低額域に移行している。
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