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TOP 読み物 トウキツネ ~不動産登記推進イメージキャラクター~ ここに誕生!
法務省民事局 トウキツネ
このたび、法務省のマスコットキャラクターに、新たな仲間が加わりました。
その名も「トウキツネ」。不動産登記推進のPRのために誕生しました。登記の「ト」の字があしらわれた耳と胸のマーク、「筆」の形をしたしっぽがチャームポイントです。
トウキツネの誕生秘話
トウキツネは、法務省民事局の一職員によって生み出されました。生みの親の職員の方に、誕生にまつわる話、トウキツネに込められた想いについてお話をうかがいました。
相続登記制度が新しくなることを契機に、これを広報するためのキャラクターが欲しい・・・ということで、プロジェクトは始まりました。
登記のキャラクター・・・登記・・・とうき・・・トウキ・・・と悩んだ末に、最初に思いついたのが、こちら。トウキングーー!!
なんと最初のデザインはキツネではなく、王様だったんですね!「(登記を)しに行こう!」(Let’s go ~ing)というアクティブなメッセージを込めて、現在進行形の「ing」と「トウキ」を掛けるとともに、こうした相続や登記に関する家庭での話し合い(talking)も促進されることへの期待も込めて、「トウキング」と名付けられたこのキャラクターを作ってみたものの、より多くの方に愛されそうな親しみやすいキャラクターはないものかと探求し続けた結果、帰宅後も頭の中は、登記のことでいっぱい。生みの苦しみの中から、ひらめいたのが、この「トウキツネ」でした。
左上の図は、民法学習者なら誰でも知っているであろう、民法第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件(土地について登記をしなければ、第三者に対して所有者としての地位を主張できないというもの。))の図です。登記名義人のところに㋣と書くのが定番です。筆者も、公務員試験のために民法を勉強していたときを思い出しました。ぼんやりと紙の裏にこんな図を書いてしまうほど、登記のことを考えていたのですね。
紙に描いたデザイン案を清書し色づけもして、アクセントとして胸元に登記の㋣をあしらい、いざ決裁へ・・・!と臨んだものの、なんか顔が「犬っぽい。」との鋭い指摘が入ります。たしかに、キツネと犬(特に柴犬)って似てますよね~笑
そこで、色や口周りの模様、おでこの広さ、鼻の長さなどを修正。これでもかと様々な姿を描いては、周りの職員にアンケートを取ります。まさにトウキツネの迷走時代です。
特に鼻の長さについては、長い方が本物のキツネらしいが、短い方がかわいく見えるという矛盾に苦しめられます。リアルの追及かデフォルメに徹するか・・・マスコットキャラクター制作の悩みどころの一つですね。
ちなみに、筆者のお気に入りは、こちらの「ゲジ眉」トウキツネです。「キツネらしさを追求しようとしていろいろなキツネの写真を見ていたときに目の上に少し毛色の違う毛が生えているようなものが結構あったので、表現してみました」とのことです。なんともりりしいお顔。

こうした試行錯誤を経て、ついに完成したのが現在のトウキツネなのです。
トウキツネの変遷
トウキツネに込められた想いとは
そもそもトウキツネは、なぜ生み出されたのでしょうか?
それには、法務省民事局の熱い想いが込められています――

トウキツネは、不動産登記推進イメージキャラクターですが、「不動産登記」というと、「なんだか難しそう・・・」「自分には関係ない・・・」と思う方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、先般、新しい法律が成立し、令和6年から、所有者が亡くなった場合の相続登記が義務化されることになりました。これは、登記上の所有者が既に亡くなっていて、現在の所有者が容易に分からず、復旧・復興事業や取引が進められないという「所有者不明土地問題」に対処するため、これまで任意だった相続登記を義務化したものです。「義務化」とだけ聞くと、皆さんに負担をかける制度のように聞こえてしまうかもしれませんが、実際には、これまでよりも簡易な手続で相続登記の申請義務を果たすこともできるようにするなど、新しい法律では、国民の皆さんの負担を軽くするための工夫もパッケージで盛り込まれています。そうした工夫も含めて、この新しい法律のことを広く知っていただきたいと願っています。また、何よりも、登記というのは、皆さんの権利を守るための重要な制度です。こうした皆さんにとって実は大きく関わりがある登記制度について、より親しみやすく、皆さんにも身近なものとして捉えていただけるように発信したい。そんな想いから、マスコットキャラクター「トウキツネ」は誕生したのです。

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詳しくはこちらからもご覧いただけます。

トウキツネは、皆さんと不動産登記制度をつなぐ橋渡しとして、これからも頑張って活動していきます。今後とも応援よろしくお願いいたします!
コラム
トウキツネの生みの親は、このお方。マイクロソフト社パワーポイントの機能を使って、トウキツネを描いたそうです。優しい笑顔で、トウキツネの誕生秘話を語ってくれました。
今後は、実際に皆さんに手に取ってもらうことで、より親しみを持ってもらえたらとの思いから、「トウキツネのぬいぐるみ化」を狙っているとのこと。絶対かわいいので、ぜひ作っていただきたいです!