CONTENTS
《特集記事》
タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下のアジ研における特別講義について
《連載記事》
そんなとき法テラスがお役に立ちます! VOL.21
~法テラスが行う被災地での法的支援~
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《特集記事》
タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下のアジ研における特別講義について
《連載記事》
そんなとき法テラスがお役に立ちます! VOL.21
~法テラスが行う被災地での法的支援~
全国刑務所作業製品展示即売会(第55回全国矯正展)
平成25年5月31日(金) 午前10時から午後4時30分まで
6月1日(土) 午前9時30分から午後4時まで
東京都千代田区北の丸公園内「科学技術館」
全国の刑事施設(刑務所等)では,受刑者の改善更生のために,刑務作業や改善指導などの矯正処遇を行っています。
矯正展では,刑事施設や矯正行政について広く知っていただくため,刑事施設での矯正処遇の実施状況などを紹介したり,受刑者が改善更生を目指して製作した刑務所作業製品の展示・即売をしているほか,少年施設(少年院及び少年鑑別所)での矯正教育の取組を紹介します。
・法務省
・"社会を明るくする運動"中央推進委員会
・公益財団法人矯正協会
平成25年5月31日(金)午前10時から,科学技術館ロビーにおいて,ゲストに歌手の香西かおりさんを迎えてテープカットを実施する予定です。
刑務作業広報コーナーにおいては,「刑務作業の『ものづくり』を振り返る~刑務所作業製品30年の歩み~」をテーマとして,全国の刑事施設において伝統工芸的手法を用いて製作された製品や,製品が広く一般社会に販売されるようになってから長く売れ続けているロングセラー製品について,製品展示又はパネル展示等で紹介するほか,大阪刑務所で製作している「堺式手織緞通」や三重刑務所で製作している「組ひも」の実演を行うことなどを通じて,来場者に刑務作業の技術力と多様性を広報します。
また,「関西地方の刑務作業コーナー」と題して,関西地方に所在している刑事施設で製作している製品の展示即売及び一部製品についての実演・製作体験を実施します。
刑務作業映像上映コーナーにおいては,全国の刑事施設で実施している作業について紹介をします。
そのほか,事前に行われる全国刑務所作業製品審査会において法務大臣賞等を受賞した製品や,全国の刑務所で製作された刑務所作業製品の展示即売を行います。
少年院・少年鑑別所コーナーにおいては,少年院における職業補導で製作した職業補導製品の展示販売を行うほか,少年鑑別所で実施されている性格検査の体験コーナーを設けます。
昨年度は,矯正協会会長の西原春夫氏のほか,歌手のPaix2(ぺぺ)さんと法務省特別矯正監の杉良太郎氏をお迎えして実施しました。
テープカットの様子
昨年度も,各号館において,多くの来場者による賑わいを見せました。
矯正展の様子①
毎年,人気を博している鹿児島刑務所製のお茶及び横浜刑務所製の乾麺の販売ブースの様子です。
矯正展の様子②
●法務省矯正局成人矯正課作業係
住所 〒100-8977
東京都千代田区霞ヶ関1-1-1
TEL 03-3580-4111(代表)
FAX 03-3591-3594
●公益財団法人矯正協会(刑務作業協力事業部)
住所 〒165-0026
東京都中野区新井3-37-2
TEL 03-3319-0621(代表)
FAX 03-3319-0665
URL http://www.e-capic.jp/
平成25年1月10日,国連アジア極東犯罪防止研修所(略して「アジ研」または「UNAFEI(ユナフェイ)」といいます。アジ研の活動については,「あかれんが39号」をご覧下さい。)は,タイ王国パッチャラキティヤパー王女殿下をお招きし,「女性犯罪者の処遇」をテーマとする第153回国際高官セミナーにおいて,王女殿下から特別講義を頂きました。
王女殿下は,タイ王国プーミポン国王(ラーマ9世)の孫,ワチラーロンコーン皇太子の長女で,タイ王国の検察官として活躍された後,現在は,在オーストリア大使兼ウィーン国連機関代表部大使をお務めになっておられます。特に,2012年は,国連犯罪防止刑事司法委員会(コミッション)の議長をお務めになるなど,刑事司法分野において国際的に活躍されておられます。
王女殿下は,刑事司法分野における女性の権利向上に熱心で,2006年,女性被収容者の処遇改善を目的とする「カムランジャイ・プロジェクト」を開始され,タイ国内の女性被収容者の心理面での支援,妊娠中の被収容者や刑務所で子どもを育てる女性被収容者に対する支援,職業訓練等に尽力されました。この活動を国際的に広める王女殿下のイニシアティブにより,2010年12月,国連において女性犯罪者処遇に関する国連規則(正式には,女性被拘禁者の処遇及び女性犯罪者の非拘禁措置に関する国連規則。通称「バンコク・ルールズ」)が採択されるに至りました。このように,女性犯罪者処遇の分野における王女殿下の御功績は極めて顕著です。
パッチャラキティヤパー王女殿下
王女殿下には,「バンコク・ルールズの実践:国際協力の枠組みについて」と題した講義を頂きました。
王女殿下がアジ研を訪問されたのは,平成21年以来2度目ですが,講義を頂くのは初めてのことでした。
王女殿下は,「バンコク・ルールズ」成立の経緯やその概要についてお話をされ,バンコク・ルールズを世界各国で普及させ,これを実践していくため,タイ政府,特にタイの法務研究所(TIJ)が中心となって取り組んでいく今後の研究や国際会合の予定等について紹介されました。
日本を含む13か国からの22名のセミナー参加者(各国の裁判官,検察官,矯正職員,保護観察官等)らが本特別講義を受講しました。講義の最後には,セミナー参加者からの活発な質疑に,王女殿下から熱心な回答を頂き,セミナー参加者は大変感銘を受けました。
パッチャラキティヤパー王女殿下及び佐久間アジ研所長
パッチャラキティヤパー王女殿下による特別講義の風景
(法務総合研究所国際連合研修協力部)
法務総合研究所は,法整備支援活動を行う関係者間の情報共有・意見交換の場として,毎年法整備支援連絡会を開催しています。今回は,東京・大阪の2箇所を会場とし,合計130名以上の方々が参加しました(開催日 平成25年1月25日)。
今回のテーマは,「連携と協調で広げる法整備支援」です。このテーマにちなみ,国連開発計画(UNDP)開発政策局民主ガバナンスグループ長ジェラルディン・フレーザー・モレケティ氏(元南アフリカ共和国公共サービス行政大臣)など海外から専門家を招いて,それぞれの機関が実施する法整備支援分野における連携や協調への取組について発表を行いました。
モレケティ氏(国連開発計画)
バレンドレッチ氏(ハーグ国際法律機構)
ザネッティ氏(国際開発法機構)
マルムベリ氏(ヨーテボリ大学)
また,日本からは国際協力機構(JICA)が法整備支援の現場における協力事例を紹介し,法務総合研究所の委託を受けてミャンマー法制度を調査している法律事務所が調査内容に関する発表を行いました。発表者への質疑応答や全体討議を通じて,会場の出席者も議論に参加し,今年の連絡会も盛況のうちに幕を閉じました。
法整備支援連絡会の詳しいプログラム内容は,法務省ホームページ(国際協力部のページ)に掲載されていますので,御覧ください。
法整備支援は,途上国の法整備を行う努力を支援する活動ですから,支援国と被支援国が連携・協調することが大前提です。加えて,法整備支援を行う機関は,国連のような国際機関,各国政府,大学,NGOなど,たくさんあります。このように,法整備支援は様々な機関が行っているので,支援する側が互いに連携し協調することも重要です。それぞれの機関が途上国に対する法整備支援をめいめい勝手に行えば,支援が重複して無駄が生じ,支援相互で矛盾・衝突が生じる可能性があるからです(具体的には,A国において,甲国の支援で成立した法律と乙国の支援で成立した法律とで相互に矛盾する条文が規定され,そのため二つの法律の適用関係が問題になるなど。)。逆に,協力しあえば効率的な支援を行うことが期待できます。近年では,政府機関が途上国や中進国に進出する企業との連携を推進していますが,法整備支援でも民間との連携をどのように進めていくべきかが検討されています。
法整備支援連絡会は,毎年開催されています。開催日が近くなると国際協力部のホームページから参加申し込みができますので,興味のある方は,是非アクセスしてみてください(参加費無料)。
(法務総合研究所国際協力部)