法務省だよりあかれんが Vol.37

国民の理解と信頼の向上に貢献した公務員に対して送られる
に法務省の２組が選ばれました

「人事院総裁賞」とは，公務員等に対する国民の理解と信頼を高めることに貢献した職員や職域グループをたたえるために設けられたもので，２４回目となる今回は，個人で１名，職域で３部門の合計４組が選ばれました。

今回，この中に法務省の職域が２組選ばれ，法務省の職員の努力が高く評価されたものと，関係者一同大変に喜んでいるところです。

授与式は，１２月１２日，東京都内の明治記念館において行われ，受賞者はその後，天皇皇后両陛下の御接見を賜るという栄誉に浴しました。

それでは，各受賞部門を紹介します。

○　法務省民事局民事第一課，仙台法務局民事行政部戸籍課，福島地方法務局戸籍課及び盛岡地方法務局戸籍課

昨年発生した東日本大震災は，決して忘れてはならない出来事です。

戸籍関係では，宮城県と岩手県の４市町で全ての戸籍が滅失しましたが，法務局の奮闘により，約２か月後には，戸籍が再製され，事務処理を再開することができました。また，津波により御遺体が発見されない行方不明者が多数いらしたことから，これらの方々の御親族が行うことになる死亡届の負担を軽減するため，民事第一課で負担軽減策を講じ，全国の法務局管内から被災地の市町村窓口に直接職員を派遣し，大量に提出される死亡届について，迅速な事務処理が行えるように支援しました。

今回の受賞について，受賞者を代表して民事第一課の代表者から「今回の受賞は，被災者の生活再建を第一に考えた結果であり，何よりも被災者のことを考えながら，法務本省と現場の法務局とが一丸となって事務処理を行ったことが評価していただけたのであれば，本当に嬉しいことだと考えています。震災復興はまだまだ続きますが，今後も戸籍事務を通じて復興を支援させていただきたいと思っています。」とのコメントが寄せられました。

○　松山刑務所大井造船作業場

罪を犯した人たちは，高い塀に囲まれ，施錠された閉鎖的な刑務所の中で刑務作業を行うというイメージを持たれる方が多いと思いますが，松山刑務所大井造船作業場には，塀も鍵のかかる建物もありません。それというのも，この作業場は民間の造船場であり，受刑者らが刑務作業を行う場であるとともに，民間企業の職場でもあるからです。開放的な環境で処遇を行う大井造船作業場は，矯正行政に深い理解を示された民間企業によって設立され，この度，５０周年を迎えました。この永きにわたり，付近住民や民間会社の御理解と御協力，そして刑務官らの２４時間体制の処遇によって，大井造船作業場は高い仮釈放率と低い再入率を維持し，我が国の矯正行政の一翼を担ってきました。

今回の受賞について，場長の阿部看守長からは，「今回の受賞は，先輩諸氏と株式会社新来島どっくの関係者の方々の努力のたまものであって，改めて敬意を表したいと思います。また，治安維持の最後の砦として使命感に燃えて勤務する刑務官の業務を高く評価していただき，本当にありがとうございました。」とのコメントが寄せられました。