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矯正施設で勤務する医師「矯正医官」を募集しています!

法務省では,全国の刑務所,拘置所等において被収容者の医療や健康管理など(「矯正医療」)を行う医師を募集しています。

矯正医療とは?

○被収容者の身柄を法律に基づき強制的に収容する矯正施設は,被収容者の健康・衛生管理の責任を負っており,そのための被収容者に対する保健衛生及び医療の提供を「矯正医療」と言います。

○矯正医療の主な業務内容は,被収容者の健康診断,疾病や怪我の治療・検査・処置や感染症予防措置等です。

○矯正施設の多くは,医療法上の病院又は診療所として承認されており,必要な医療機器が整備されています。

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矯正施設(医療専門施設)内の診察室,手術室等

矯正施設内で医療を行うのに必要な医療機器等は各施設に整備されています。施設内での対応が難しい場合には,医療刑務所に移送したり,外部医療機関へ通院・入院させるなどして対応することもあります

どんな医師を求めているの?

○専門科目は問いません。被収容者に対する診察は,プライマリーケアが中心となります。

○医師免許を有する方であれば,年齢は問いません(65歳以上の場合には,3~5年の任期を定めた採用になります。)。

勤務条件は?

○国家公務員として,1週間当たり38時間45分の勤務ですが,そのうち週19時間以内で,大学や外部医療機関での調査研究や兼業も可能です。

○休日は土・日・祝祭日です。そのほか,年次休暇や,病気休暇,特別休暇があります。

○希望により,施設に隣接する官舎に無料で入居することができます。

危険はないの?

○診察には刑務官や法務教官が立会いますので,被収容者に暴行を加えられるような心配はありません。男性受刑者が多く収容されている刑事施設で活躍する女性医師もいます。

女性医師“当直や残業もなく,女性も働きやすい職場です。”刑務官“私たち(刑務官等)がしっかりと戒護していますので,安心して診察してください。”

矯正医療に関する広報

○矯正医療の重要性に対する国民の関心と理解を深めることは,国の責務とされており,矯正局では,民間の医師募集のイベントや各種医学系学会にブースを出展し,矯正医療の広報活動及び矯正医官の募集活動を実施しています。

医師募集のイベント内の法務省ブースの様子

医師募集のイベント内の法務省ブース

EXILEのATSUSHIさんを起用した医師募集のポスターイメージ

EXILEのATSUSHIさんを起用した医師募集のポスター

メッセージ

被収容者の改善更生は,被収容者の心身の健康管理が適切になされてこそ可能になります。また,感染症に罹患している被収容者を,矯正施設収容中に治療することは,その者の社会復帰後の二次感染を予防する観点から,公衆衛生上の責任と役割も担っており,大変重要な業務です。

矯正局では,全国で矯正医療を担ってくださる医師を募集していますので,御関心のある方はお問い合わせください。

矯正局イメージ

○参考ページ:(法務省ホームページ内の「矯正施設の医師の採用について」のページにリンクします。)


公開シンポジウム『法整備支援へのいざない』を実施しました

法務総合研究所国際協力部(以下「当部」といいます。)では,平成28年(2016年)6月18日,当部の国際会議室(大阪中之島合同庁舎)において,公開シンポジウム「法整備支援へのいざない」を実施しました。

シンポジウムの目的

法務省は,国際協力の一環として,ベトナム社会主義共和国,カンボジア王国,ラオス人民民主共和国,ミャンマー連邦共和国等の開発途上国を対象に,法律案の作成や法律家養成等を支援する法制度整備支援を実施しており,当部は同支援業務を担当しています。

法制度整備支援は,検事,裁判官,弁護士などの法律家はもちろん,独立行政法人国際協力機構(JICA),研究者の方々,大学関係者など,様々な立場の方が,様々な関わり方をしています。また,法制度整備支援の活動を続けていくには,普段から活動に対する多くの理解をいただくとともに,熱意をもった若い世代の方々に関心を持っていただき,一人でも多くの人が将来的に法制度整備支援に関わってくれるようになればよいと考えています。

そこで,今回の「法整備支援へのいざない」では,法制度整備支援の活動の紹介もさることながら,参加者の皆さんが,法制度整備支援を,自分のキャリアの一つとして考えることができるよう,「キャリアパス」に焦点を当てることにしました。

最近,注目度が上がっていると言われるものの,特に学生(学部生,法科大学院生)の間では,法制度整備支援自体の知名度はまだまだであり,当部では,当部のある関西地区の大学等に足を運ぶなどし,法制度整備支援とは何か?「法整備支援へのいざない」のどんな点が興味深いのか?などについて,広報をしました。おかげさまで,当日は,学生(学部生,法科大学院生),司法修習生,弁護士など様々な層の方々から,合計145名の参加をいただくことができました。

当日の会場

当日の会場の様子

「法整備支援へのいざない」のフライヤーイメージ

「法整備支援へのいざない」のフライヤー

シンポジウムの内容

まず,当部教官から,「法整備支援の担い手たち」をテーマに,プレゼンテーションをしました。冒頭で申し上げたように,法制度整備支援においては,様々な立場の方々が様々な関わり方をしていることを紹介しました。参加者の皆さんには,様々なキャリアパスがあることをまずは知ってもらい,それぞれの立場の方々には,この後の御講演等で詳しくお話をいただくことにしました。

その後,慶應義塾大学大学院法務研究科の松尾弘教授から,「法制度整備支援への様々なアプローチ」と題して,法制度整備支援がどのような成果を生んできたのか,今どのような局面にあるのか,これからどういう可能性を秘めているのか,などについて,幅広くお話ししていただきました。

また,弁護士法人大江橋法律事務所の代表である国谷史朗弁護士から,「国際弁護士と法制度整備支援」というテーマで御講演をいただきました。最近は,ビジネス環境整備の一環という側面も重要な法制度整備支援ですが,アジアに活躍の場を広げる弁護士の立場から,弁護士として法制度整備支援に関わることの意義等について,ご自身の経験を踏まえながらお話ししていただきました。

さらに,当部教官,JICAの法制度整備支援担当の職員,研究者をパネリストとして,「アジアのための国際協力へのアプローチとキャリアパス」と題したパネルディスカッションを実施し,法制度整備支援への多様な関わり方や,法制度整備支援に必要とされる素養等について,パネリストの方々から多角的にお話しいただきました。会場の参加者の方々からも活発な発言がなされました。

松尾弘教授による御講演の様子

松尾弘教授による御講演

参加者からの質問

参加者からの質問の様子

シンポジウムを終えて

おかげさまで,「法整備支援へのいざない」は,盛況のうちに終えることができました。これがきっかけで,法制度整備支援に「いざな」われる方が少しでも増え,法制度整備支援の素晴らしい担い手たちが新たに生まれるのであれば,大変嬉しく思います。

これからも,法制度整備支援を一人でも多くの方々に知っていただくため,更に充実した内容の企画をしていきたいと思います。