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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和6年2月6日(火)

 今朝の閣議において、法務省案件は、主意書に対する答弁書が3件ありました。
 続いて、私から2点御報告させていただきたいと思います。
 1点目は、先般開催しました、私が委員長を務める“社会を明るくする運動”中央推進委員会会議の件です。犯罪や非行のない安全で安心な地域社会を築くための全国的な運動です。この会議では、第73回運動で顕著な功績のあった民間団体に対し、法務大臣感謝状を贈呈するとともに、第74回運動のコンセプト等について御審議いただきました。また、昨年10月8日に御逝去されました谷村新司さんの本運動に関する長年の御功績を称え、本運動の「名誉フラッグアーティスト」とすることが決まりました。法務省として、引き続き本運動を一層推進してまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
 2点目は、「全国中学生人権作文コンテスト」であります。これは昭和56年度(1981年度)から毎年開催されておりまして、今年度で42回目となり、今年度は全国の6,000を超える中学校から76万編以上の作品が寄せられまして、内閣総理大臣賞、また法務大臣賞等の入賞作品が選出されました。作品をお寄せいただいた全ての方々に深く感謝するとともに、入賞者の皆さんには心からお祝いを申し上げます。生活の中である日気付いて、そこから様々な考え方を表明していく。そういう優秀な作文がたくさんあります。ホームページにも掲載しますので是非御覧ください。報道機関の皆様方には、周知・広報への御理解と御協力をよろしくお願いしたいと思います。

技能実習制度等の見直しに関する質疑について

【記者】
 技能実習制度の見直しに関する政府方針案が、昨日、自民党の委員会で了承されました。複数回委員会が開かれる中で、当初政府の有識者会議がまとめた転籍の部分など、1年から2年とちょっと幅が持たされて、ある意味ちょっと後退したのかなと見られるんですけれども、受け止めと今後のスケジュールを教えてください。
 
【大臣】
 政府の有識者会議の提言を踏まえて、自民党でも委員会を開き、様々な意見が出てまいりました。自民党だけではなくて、公明党からも意見を頂いております。昨日は、自民党の外国人労働者等特別委員会で、政府方針(案)についての了承を頂いたということであります。
 確かに、転籍に関する部分は議論が集中しまして、様々な議論がありました。後退という言い方もあるかもしれませんけれども、新しい在留資格として、技能実習に代わって育成就労を作っていく。この育成就労というのは、よく考えていくと制度自体を我々が育成していくという、そういう意味も込めて、現状にこの制度を置いてみて、難しい部分があれば修正していくと。柔軟性が求められる制度論だと思うのですね。そういう意味で、後退ではなくて柔軟性というふうに受け止めていって、そして、これを皆さんが合意できる形に、最終的な条文の形にして立法につなげていきたい。そんなふうに思っております。
 
【記者】
 先ほどの自民党の了承のところですけれども、併せて、永住許可制度の適正化というのも盛られていて、そちらの方向も示されたと思うんですが、その理由や目的について伺いたいということと、外国人に選ばれる国に向けて、アクセルを踏んでいる一方で、何かややもするとブレーキにも外国人の方に取られかねない要素も含んでいるように感じますが、大臣の現時点のお考えを伺いたいと思います。
 
【大臣】
 これは、自民党から、永住許可制度の適正化を検討するという提言を頂きました。多くの就労者を日本が受け入れる。だけど今度は、それで全体の秩序等が保たれるのかという、またそのバランス論から自民党もこういう提言を出してきているのだと思います。もともと「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」の中に、これに該当する項目として提起されている箇所があります。許可後に公的義務を履行しなくなる等、要件を満たさなくなったと思われる事案について、取消しを含めて対処できる仕組みを構築するというような項目があります。もともとこれは中長期的な課題として織り込まれていますので、こういった項目について、きめ細かくしっかりと対応していくということから始めたいというふうに思っています。
(以上)