本文へ
文字の大きさを変更する
標準に戻す
拡大する
色変更・音声読み上げ・ルビ振りを行うアクセシビリティツールを利用するかたはこちら
トップページ
サイトマップ
業務支障情報
ENGLISH
トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 訓示・挨拶 > 平成26年 訓示・挨拶 > 谷垣法務大臣年頭挨拶

谷垣法務大臣年頭挨拶

平成26年1月6日(月)

 皆様,明けましておめでとうございます。
 平成26年,甲午の年,皆様,良い新年をお迎えになったと拝察いたします。しかし,正月というものは不思議なものですね。大晦日から正月になって,急に我々が変化するわけではありません。少しも変わらないような気がいたしますけれども,ゆっくり正月を休んでおりますと,変化は確実にあるように思います。歳を取ったものはやっぱりまた歳を取っていくし,若い者は成長したなあということも感じさせてくれます。しかし,そういう変化を感じる一方で,昔からの長い間の友人から久しぶりに年賀状を頂きますと,めったに会わないけれども,こういう友人や何かに自分は支えられて今日まで来たなと,そういう「変化と持続」といいますか,そういうことを改めて感じさせてくれるような気がします。皆様も恐らくお正月に御家族と団らんをされながら,いろいろなことを感じ取られてきたのではないかと思っております。
 そして,昨年は1月7日でございましたが,私はこの場で皆様に新年の御挨拶をさせていただきました。一昨年の12月26日に法務大臣を拝命しまして,昨年の1月7日に皆様に御挨拶したのが,私の法務大臣としての事実上の仕事始めであったわけです。それから,早くも一年がたちました。この一年間を振り返りまして,まず,私は皆さんにお礼を申し上げたいと思っております。一年間仕事をさせていただいて,よく「大過なく」ということを申しますけれども,大過もあったかもしれないなと,それほど自信を持っているわけではありません。ただ,皆さんにお支えいただいて,非常に気持ち良くというか,気分良くこの一年,皆さんと御一緒に仕事ができたことは本当に有り難いことだと思いまして,改めて皆さんに心から感謝を申し上げたいと思っております。
 昨年の御挨拶の中で,私は,「皆さんのお仕事は非常に大事な,法務省の仕事は非常に大事な仕事である。だから自信と誇りを持って皆さんのお仕事を進めていただきたい。」ということを申し上げました。法の支配というのは,もちろん法務省だけでやるようなものではありません。立法府も,あるいは司法府も,それぞれ,法の支配の確立のために努力をしなければいけないのだけれども,法務省という役所は,そのための一番基本的な仕事を担っています。安倍内閣として果たさなければならない経済の回復,あるいは外交の確保,また安定性を作っていくこと,あるいは国民の安心,安全を作るということも,そういう法の支配があって初めてできるのだということを申し上げた記憶がございます。そうした私の一年前に申し上げたことは,一年間,仕事をやらせていただきまして,間違ってなかったなと私は思っております。海外にも行かせてもらったり,海外の要人の方と意見交換をいたしましたが,やはりこういう法の支配というものをきちんと作っていくことが,お互いの国の発展や,お互いの国の友好関係を結んでいく上でも大変重要です。そこに国際的な協力や情報交換も必要だというのは,やはり我々のやっている仕事がそれだけ重要だということであり,一年間やってみてそのことを改めて感じたわけです。
 ただ,去年ここに立たせていただいた時よりも,私はある意味では進歩といいますか,認識が深まっております。就任して一年間,いろいろな法務関係の現場を見させていただきましたし,皆さんの仕事ぶりも拝見させていただきました。そして,法務行政には,法務省の職員だけではなく,保護司であるとか,人権擁護委員であるとか,あるいは協力雇用主であるとか,民間の方で御協力をいただいている方がたくさんいらっしゃるわけです。法務行政というのはスポットライトを浴びるというようなことはほとんどないわけですけれども,地道な努力を皆さんが繰り返して,ずっと努めておられるから,こういう法の支配という一番大事なことの基礎がうまく動いていくんだなということを,一年たちまして,私は改めて認識させていただいている次第です。そういう皆さんの御努力に,まず心から感謝申し上げたいと思っております。
 昨年は,安倍内閣が発足いたしまして,株価の堅調な回復であるとか,2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致が決定されるであるとか,あるいは富士山が世界文化遺産に登録されるとか,日本料理も無形文化遺産に登録されるというような喜ばしいニュースもたくさんありました。しかし他方で,東日本大震災の復興はいまだ道半ばです。随分と一年間いろいろなことをやりましたけれども,法務の分野でもやらなければいけないことがまだございます。まだ仮設住宅で過ごさなければならない方もたくさんいらっしゃるわけです。それから私の地元の京都でも大水害が起こりましたけれども,いろいろな自然災害等もありまして,改めて国を挙げて国民の安心,安全のために打たなければならない防災対策等もたくさんあるということも実感した年でした。
 私が一年前に法務大臣に就任いたしましたときに,半ば分からないままに始めたわけでありますけれども,やってみると,やらなければならないことがたくさんあるなと思いました。法案関係もまだまだやらなければならないものがたくさんありますが,皆さんに大変御努力いただいて,10本の法律を成立させることができました。一つ一つ挙げることは控えますが,ハーグ条約担保法のようなものは,東京の外交筋からも「早くやってほしい。」と要望されておりました。また,刑の一部執行猶予制度もなかなか意味のある大きな事であったと思います。また,悪質な自動車運転事故が続いておりましたので,これに対する法律も通すことができましたし,最高裁の決定を受けて,民法900条第4号ただし書の改正も,いろいろな議論がありましたけれども,相続というものは常に起こるものですから,その混乱を避けるためにとにかく対処ができて良かったと思っています。それから,再犯防止の関係におきましても,いろいろな努力をして,試みもしていただきまして,そういう意味ではいろいろ進歩があったなと思います。皆様方には,こういう法案施策の準備段階から,それを国会でどうやって取り運んでいくか,そうしてできあがった施策をどう実行に移していくかなど,皆さんに大変な御努力をいただいたことを改めて感謝する次第です。また,私もできるだけ現場に出て行って,職員の方々だけではなく,いろいろな民間の協力していただいている方々のお話も聞かせていただく機会を多く取ろうと思ってきたわけです。大変地道な苦労が多いお仕事でありますが,それぞれ皆さんが生きがいを持って,仕事に当たっていただいている姿を目の当たりにすることができまして,改めて法務行政というものは,「人による人のための行政」であると感じました。予算も大事ですが,やはり人を得なければなかなか法務行政が進んでいかないということも強く感じた次第です。
 一年間を振り返って,若干,雑ぱくな感想を申しましたが,二年目に入るわけです。皆様には改めて三つのことをお願いしたいと思っております。
 まず,第一に,基本に忠実に,かつより質の高い法務行政の実現を志していただきたいということです。先ほど,法務行政は「人による人のための行政」だということを申し上げましたが,やはり国民の安心・安全というものをきちんと作っていくためには,プロの努力,長い歴史と経験に裏打ちされ,錬磨されたプロの仕事というものがなければなりません。一年前にも申し上げたわけですが,皆様方はプロの集団です。その力にますます磨きを掛けていただいて,職務の質の向上を目指していただきたい,このことは改めて皆さんにお願いを申し上げる次第です。
 それから第二に,柔軟な思考力を発揮し,スピード感をもって施策を準備して,実行していただきたいということです。法務の仕事は先ほど申し上げたように,地味な仕事,派手なところは余りない,堅実な今までの経験に裏打ちされた努力が必要ですけれども,しかし同時に,先ほど冒頭で「変化と持続」ということを申し上げましたが,やはり世の中はいろいろなことが変化してまいります。法務の仕事も例外ではありません。是非,頭を柔軟に保って,先を読みながら新しい施策もいろいろお考えいただきたいと思います。ただ,その際に闇雲に先に進めばいいというわけではありません。それぞれの持っている能力というのは,あまり分散してしまうと発揮できません。それぞれのお仕事の中で何が優先順位として一番大事なことかということをよく整理していただいて,着実に進んでいただきたいと思います。
 それから第三に,綱紀粛正と健康管理の徹底ということを改めてお願いいたします。やはり綱紀の緩みがありますと,国民の信頼を得ることはできません。綱紀の粛正ということがあって初めて国民の皆様からの信頼を勝ち取ることができます。そして,きちんと粛正された綱紀を維持して,先ほど申し上げたようにいろいろな仕事を,プロの集団として進めていただくためには,やはりそれぞれが,お体の調子が良くなければなかなかできません。健康を作っていただき,明るい健康な家庭をそれぞれ作っていただくということが,結局良い仕事につながっていくのではないかと思います。このことは改めて皆様にお願いしたいと思います。
 私も,二年目に入るわけでございます。法務省にはまだまだ多くの課題がございます。奥野副大臣,平口大臣政務官と力を合わせまして,皆様方ともよくよく御一緒に議論を活発にさせていただいて,いろいろな課題を着実に解決していく平成26年でありたいと思っております。どうかまた,皆様と力を合わせて,法務行政を前に進めたいと思っておりますので,どうかよろしくお願い申し上げまして,私の新年の御挨拶といたします。どうもありがとうございました。
(以上)
ページトップへ