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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成26年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成26年2月7日(金)

 今朝の閣議では,法務省案件は比較的たくさんございまして,「裁判所職員定員法の一部を改正する法律案」,「少年法の一部を改正する法律案」,「裁判官の配偶者同行休業に関する法律の施行期日を定める政令案」,「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律に基づく報告」,それから衆議院議員からの質問主意書に対する答弁書,以上5件ございました。
 通信傍受について若干申し上げると,犯罪捜査のための通信傍受に関する法律第29条に基づき,平成25年中の通信傍受の実施状況等について,国会に報告すべく,先ほど申し上げたように報告案が閣議決定されたわけです。本日午後,国会に報告がなされることになりますが,平成25年中は12事件につき傍受を実施した結果,合計79人を逮捕しております。捜査当局におきましては,今後も通信傍受を適切に活用していく方針であると承知しております。
 それから,少年法の一部を改正する法律案ですが,これは,家庭裁判所の裁量による国選付添人制度及び検察官関与制度の対象事件の範囲拡大,少年に対する刑事処分の規定の見直し等を内容とするものでございまして,閣議決定をしていただきました。そして,少年審判及び刑事裁判に対する国民の信頼を確保し,非行少年の再犯防止を図るためにも,今回の法整備は早期に実現する必要があると考えているところです。法務省としては,今回の法案について,国会において十分に御審議をいただいて,速やかに成立させていただきたいと考えております。

通信傍受に関する質疑について

【記者】
 通信傍受の件ですが,本日の閣議で国会報告が決定されたということですが,傍受事件数,逮捕者数ともに過去最多となっています。このような通信傍受の運用状況を大臣はどのように見ていらっしゃいますか。また,法制審議会で,現在,通信傍受の対象犯罪の拡大について検討が続けられていますが,安易な拡大は国民の不安を招くおそれもあります。大臣のお考えをお聞かせください。
【大臣】
 まず,御指摘のように傍受事件数,逮捕人員数,いずれも過去で一番多いということです。報告事例につきましては,捜査機関において,法令に定める所要の要件に従って,裁判官が発付する令状を得て,適正に通信傍受を実施して検挙等の効果を上げたものと考えております。いずれも通信傍受法を適用する事案として適切なものであったのではないかと考えております。去年の運用に対する所感は以上ですが,先ほどの御質問のように,今,法制審議会の新時代の刑事司法制度特別部会で,時代に即した新たな刑事司法制度の構築についての議論が行われています。その中で,通信傍受の対象犯罪の拡大といった点も検討の対象とされていますが,対象犯罪を拡大することについてはいろいろな議論がございます。ですから,今,多角的な検討が行われていると考えておりますが,法制審議会でも引き続き通信傍受制度の改正の要否や,その内容も含めて,時代に即した新たな刑事司法制度の在り方について,幅広い観点から十分な調査,審議を尽くしていただきたいと思っているところです。

少年法改正に関する質疑について

【記者】
 少年法改正についてですが,改めてこの改正の狙いと,この法案が成立して施行されると,少年に言い渡される刑が重くなるのではないかという厳罰化の懸念があるのですけれども,この点について大臣の御見解をお願いします。
【大臣】
 今回の法律案がどのような狙いでできたかということですが,家庭裁判所の裁量による国選付添人制度,それから検察官関与制度があるわけですけれども,これらの対象事件の範囲拡大については,一つは現行法の対象事件の他にも,より適切な事実認定のため,検察官や弁護士である付添人が関与することが適切な事件がある。要するに事実認定をきちんと行う必要がある事件があり,そのためには検察官,弁護人の関与が必要となるものもあるだろうということです。また,付添人による早期の環境調整が少年の更生,再犯防止に役立つということ。それから,現行の国選付添人制度の対象事件の範囲が,被疑者国選弁護制度に比べますと,対象事件の範囲が狭く,不都合があるのではないかということ。そういったことから,制度の対象となる事件の範囲を現行よりも拡大する必要がある。これがまず,今回の改正理由の一つです。
 それからもう一つ,刑事処分の規定の見直しについても今御質問がありましたが,少年に対しても無期刑を科し得るわけですけれども,その無期の刑と,今,少年に対して科し得る有期刑の上限の「5年以上10年以下」とでは格差があり過ぎるということが一つございます。それから,成人に対する有期刑の上限の20年,併合罪等の加重をすれば30年ということですが,そことも少年に対する有期刑の上限と格差があり過ぎるのではないかということがございまして,それだけ差が開いてしまうと,量刑上,適切を欠くということがあり,法整備の必要があるわけです。
 また,少年に対する厳罰化になるのではないかという御懸念についてですが,今回の改正は不定期刑の長期と短期の上限を引き上げるのみでございまして,少年による犯罪全般に対して刑事責任を重くしていこうということを含んでいるものではありません。そして,今回の改正は法定刑の引上げを含むものではなく,また,特定の犯罪について刑事責任を類型的に重くしていこうというものでもありません。ですから,現在,不定期刑の上限付近で刑の量定がなされている事例のうち,一定のものについては,これまでよりも重い刑を科するということが生じるであろうと考えられますけれども,それを超えて直ちに少年に対する不定期刑の量刑そのものが重くなっていくとは考えておりません。
(以上)
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