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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成29年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年1月13日(金)

 今朝の閣議においては,法務省案件はありませんでした。
 先日,出発前の記者会見において,「今回のドイツ出張については出張後にまた報告します。」と申し上げていましたので,この点についてお話しします。
 我が国とドイツは,司法分野においても,長い友好関係にあります。基本法制について,継続的に意見交換を行うなど相互理解を深めてまいりました。
 また,毎年両国で交互に開催されている日独法務事務次官意見交換会のほか,検事・裁判官の相互交流なども盛んです。そのような流れの中で,その関係を更に深めていくために,今回ドイツを訪問した次第です。具体的には,ハイコ・マース連邦司法大臣及び独日法律家協会のグロテア会長らと会談したほか,ベルリン州・ハイデリンク刑務所の視察も行いました。マース大臣との会談では,これまでの両国の司法分野における良好な関係を確認するとともに,更なる協力関係の構築について意見交換を行いました。さらに,マース大臣から,これまでドイツがテロを含む組織犯罪を未然に防ぐ努力をしてきたこと,もっとも,先月,首都ベルリンでテロ事件が起きたことで,より効果的な未然防止策について,連邦内務大臣と司法大臣が協議を行っていることなどについて説明を受けました。
 私の方からは,3年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けて,日本においてもテロ対策は喫緊の課題であり,テロ対策という大きな問題について,両国で協力関係を一層強化する重要性について述べ,この問題に関する互いの認識を共有することができました。
 なお,マース大臣との会談に先立ち,先月19日に起きたクリスマスマーケットへのトラック突入事件の現場を訪れ,犠牲になった方々への哀悼の意を表すため,献花をするとともに,このような悲劇が二度と起こらないようお祈りいたしました。EUの正に中核であるドイツの首都ベルリンにおけるこのようなテロ事件の発生は,テロ脅威の高まりを改めて実感させるものでありました。
 そのほか,独日法律家協会との面談では,現在の友好な関係を継続・発展させていくことの重要性について確認しました。ベルリン州・ハイデリンク刑務所では,被収容者の単独室などを直接視察し,矯正教育などに携わる職員から現場の声を聞くことができ,矯正施設の在り方や再犯防止施策の推進を検討する上で非常に有益であったと受け止めています。
 今回の出張は,短期間ではありましたが,司法分野における両国の連携協力を深化させることができたと思っています。

ドイツ訪問に関する質疑について

【記者】
 今回の意見交換あるいは関係機関の視察を今後の法務省の施策にどのように生かしていくのか,大臣の御所感をお願いします。

【大臣】
 今回の訪独により,テロ対策における国際協力の重要性について認識が一致し,我が国とドイツの相互理解が深まったと考えています。これにより,今後,多種多様な情報の共有を更に促進し,両国の協力関係を一層強化していきたいと考えています。また,刑務所の視察に関して申し上げると,ドイツは収容期間を社会復帰準備期間として捉え,個々の被収容者の特性に合わせた各種プログラムやトレーニングの実施などを行っており,我が国の矯正教育の在り方や再犯防止施策を検討する上で,一つの例として非常に参考になったと考えています。

「組織犯罪処罰法」に関する質疑について

【記者】
 今現在,通常国会への提出を検討されている「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案についてお伺いします。公明党は600を超える対象犯罪について絞り込みを求めています。これは,国際組織犯罪防止条約を締結できるかどうかの判断に関わってくるかと思うのですが,法務省として,対象犯罪の絞り込みについて今後どう対応していく予定でしょうか。

【大臣】
 国際組織犯罪防止条約,いわゆるTOC条約を締結するための法案をいつ国会に提出するかについては未定でありますが,できるだけ早期に提出できるよう努めてまいりたいと考えています。
 共謀罪との報道が散見されますが,現在政府が検討しているのは,テロ等の実行の準備行為があって初めて処罰可能となる,いわゆる「テロ等準備罪」であり,従前の共謀罪とは異なるものです。さらに,主体を限定するなど,いろいろな議論の中で,かつての懸念や心配を踏まえ,一般の方々がその対象となることはあり得ないことがより明確となるように検討を行っているということを,今の段階で申し上げます。
 既に187の国と地域が締結しているTOC条約を締結し,国際社会と協調してテロを含む組織犯罪と戦うことは重要な課題ですが,我が国は,現在G7の国々のうち唯一の未締結国になっています。そして国連加盟国のうち,未締結国は,我が国を含めて11か国にすぎません。そういう中で,3年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け,テロを含む組織犯罪を未然に防止する観点からは,やはり,万全の体制を整える必要があります。したがって,TOC条約の締結に伴う法整備を進めていく必要があると考えています。最初に申し上げたように,その法案をいつ国会に提出するかについては未定でありますが,できるだけ早期に提出できるよう努めていきたいと,こういう状況にあります。

【記者】
 対象犯罪を絞り込むかどうかについては,大臣どうお考えでしょうか。

【大臣】
 主体を限定するなど,一般の方々がその対象となることはあり得ないということも含め,とにかく国民の理解が得られるように,引き続き慎重に検討しているという状況です。

【記者】
 一般の方々が対象となることはあり得ないと,かなり強い表現をされていますが,あり得ないと断言できるというのは,どういう根拠があって,どういう議論をしているから,そこまで大臣は発言していらっしゃるのでしょうか。

【大臣】
 それは,現在検討中の部分を例えばで申し上げているわけであります。したがって,そうした点も含めて,過去の国会において,共謀罪のときになされた議論と先ほど申し上げたテロ等準備罪として考えた場合の議論の中で,どうした点が心配や懸念の元になっているかを踏まえ,一般の方々が対象となることがあり得ないということを想定しながら,よりそれが明確となるように検討を行っていると私は受け止めています。

【記者】
 政府の検討とは別として,純粋な法体系としてお伺いしますが,TOC条約の求めている4年以上の懲役・禁錮を科す罪というものを考えた場合に,例えば過失であるとか,結果としてその罪が重くなってしまったというものが含まれます。なかなか謀議をしたり謀ってそういう犯罪を起こすのは基本的に難しいと思いますが,条約の求めるとおり,これも罪として問うべきだと大臣はお考えでしょうか。

【大臣】
 国民の理解を得られるように法案の在り方を現在慎重に検討しているところです。その範囲内で検討をしているということです。

【記者】
 「共謀罪という報道が散見されるが,準備行為がなければ処罰しないので共謀罪ではない」という趣旨のお答えがあったと思われますが,準備行為を処罰するものにしようとしているということでしょうか。

【大臣】
 例えば,過去の共謀罪の話を想定しておっしゃっているとすれば,むしろ今検討している中では,「いわゆる」とか「言わば」という意味で「テロ等準備罪」という性格のものであると私は申し上げたのですが,そこは,今後の慎重な検討の結果,どうなるか,そのことも含めて申し上げることができる日が来ると思っています。

【記者】
 準備行為がなければ処罰しないというふうにおっしゃいましたが。

【大臣】
 検討している中身の例示として申し上げたつもりです。

【記者】
 準備行為を処罰するものにしようとしているということではないのでしょうか。

【大臣】
 その部分については,要件をどうするかも含め検討中であるということが私の大前提になっている部分ですので,そこを御理解いただきたいと思います。

インフルエンザに関する質疑について

【記者】
 石井国土交通大臣がインフルエンザの陽性と診断されたらしく,閣議後会見を取りやめたという情報がありますが,インフルエンザがこれだけはやっている中で,大臣御自身が何か対策をされていること,心掛がけていることがあれば教えていただけますか。

【大臣】
 私の健康を気遣っていただいてありがとうございます。昨年,早い段階でインフルエンザの予防接種を受けています。ただ,100パーセントというのはないかもしれないよとはお医者さんには言われています。昨日辺りからますます寒くなっていますので,健康には気をつけて,全力で職務に専念していきたいと思っています。

【記者】
 石井大臣は,閣議の後に診察を受け,インフルエンザと診断されたらしいのですが,皆さんの集まる閣議の場に,インフルエンザの人が入っているというのは,危機管理上どうなのかという指摘も出そうなところもあると思いますけれども,もし御見解があればお願いします。

【大臣】
 私個人として考えた場合には,むしろそれは,その方が職務に熱心で責任感が強い結果,それを押して出てこられたのかなとは思いますが,それが他の方に与える影響とかになりますと,その辺りは私の方からはちょっと申し上げにくいところです。
(以上)
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