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平成29年 記者会見要旨  >  法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年1月17日(火)

 今朝の閣議においては,法務省案件はありませんでした。

テロ等準備罪に関する質疑について

【記者】
 テロ等準備罪の対象犯罪の絞り込みが議論されているようです。大臣は前回の記者会見でも,この法案について国民の理解を得られるように努力したいと御発言されていますが,対象犯罪の数を減らすことによって国民の理解,あるいはこの法案に慎重な姿勢を示している政党などの理解を得られるとお考えでしょうか。大臣のお考えをお願いします。

【大臣】
 法案の具体的な在り方については,対象犯罪を限定する点を含めて,慎重に検討しているところです。
 御指摘の報道がなされていることについては承知しています。対象犯罪の数が多すぎると,テロ等の組織犯罪とは関係のない者にまで,「テロ等準備罪」が適用されてしまうのではないかという懸念があることは認識しています。そうした御懸念を解消して国民の皆様の御理解を得ることは大切であると考えています。法案の具体的な在り方については,対象犯罪を限定する点を含めて,慎重に検討しているところであります。
 したがって,具体的には申し上げられませんが,国民の皆様に,国際組織犯罪防止条約,いわゆるTOC条約を締結して,国際社会と協調して,テロを始めとする組織犯罪と戦うことの必要性,重要性を御理解いただくとともに,不安や懸念なく御賛同いただけるよう,法案の内容について,今後詰めていきたいと思っている次第です。

【記者】
 TOC条約に関しては,条約の解釈権は外務省が持っていますが,外務省との調整状況は今どうなっているのでしょうか。

【大臣】
 法案の具体的な在り方については,政府部内で慎重に検討しているところであり,その詳細を現在,具体的に申し上げる段階にはありません。

【記者】
 大臣は先ほど組織犯罪と関係ない者に適用されてしまうという懸念は理解しているとおっしゃいましたが,中には例えば,政治資金規正法や公職選挙法といったものは,そもそも政治団体が対象なんておかしいじゃないかと言っている政党もあります。やはりそういったものは組織犯罪との関係性は薄いと大臣もお考えでしょうか。

【大臣】
 対象犯罪の数が多すぎるとテロといった組織犯罪と関係のない者にまで適用が及ぶのではないかという御懸念があることは,私は認識しているつもりです。しかし,そこから先の議論については,現在,政府部内で慎重に検討を重ねているところであり,現段階ではその詳細を具体的に申し上げられる状況にはありません。

【記者】
 議院運営委員会の招集がもう決まっていますが,この法案は提出されるということでよろしいのでしょうか。

【大臣】
 国際組織犯罪防止条約,いわゆるTOC条約を締結するための法案をいつ国会に提出するのか,そしてどのような内容で提出するのか,こういった点については未定であります。できるだけ早期に提出できるように努力をしていきたいと考えています。

【記者】
 いつというのは,常会の会期中のいつかが分からないという趣旨でしょうか。それとも,常会に出すかどうかも含めて未定ということでしょうか。

【大臣】
 その両方含めて未定です。
(以上)