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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成29年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年2月10日(金)

 今日の閣議においては,法務省案件として主意書に対する答弁書が1件ありました。

テロ等準備罪に関する質疑について

【記者】
 衆議院予算委員会では,共謀罪の創設法案をめぐって,テロ組織が化学薬品による大量殺人を計画した事例,航空機による高層ビル突撃,サイバーテロのためのウイルス開発の3事例が焦点になっています。大臣は昨日,この3事例が立法事実だと認められたと思いますが,この3事例以外に何か立法事実として考えられている具体的な事例はありますか。昨日の予算委員会のやりとりでは,法案ができてから具体的な事例,穴を説明するとおっしゃっているように聞こえます。新たな法律が必要だという具体的事例を説明することと,現行法の穴に対して新たな法律でどのように対処するかを説明することとは違うと思います。是非,新たな法律が必要な4つ目以降の具体例をお示しいただければと思います。

【大臣】
 法務省からお示しした3事例において合意の対象となっている罪以外にも,テロ等準備罪における合意の対象とすることが考えられる罪は多数存在すると考えられます。そのような罪の中には,未遂罪,予備罪等が設けられていない罪も多くあります。また,未遂罪,予備罪等が設けられていても,それでは不十分と考えられるものも含まれていると考えています。したがって,これら3事例のほかにも,現行法上適確に対処できないと考えられる事例はあると考えています。そして,更なる具体例の提出については,結論から申し上げると,国会の判断をいただいてからと,私も思っているわけです。すなわち,法務省がお示しをした3事例以外の事例の提出については,現在,国会において協議が続けられていると承知をしており,その判断に従いたいと思います。

【記者】
 「予算委員会におけるテロ等準備罪に関する質疑の在り方について」と題する文書について伺います。大臣は衆議院予算委員会で,「法曹記者クラブの皆さんに今日の審議の説明を聞かれることが多い」という趣旨の答弁をされていますが,法曹記者クラブとしては,大臣に対して,そのような質問をしたことはありません。逆に,法曹記者クラブの方から大臣にペーパーを出すように求めたという誤解を招きかねません。大臣の真意をお聞かせください。

【大臣】
 1月26日から予算委員会が始まり,昨日に至るまで,連日熱心な御議論をいただいています。その場に出て,審議に加わり,帰るときなど,法曹記者クラブの方がお見えの場合もあるし,法曹記者クラブに入っていたかどうかなと思う記者さんもおられます。私が法務省と委員会室を行き来しなければならず,時間が限られていますから,ぶら下がり的にその日に行った私の答弁について,何点か簡単に御質問をいただくときがあります。そういうときに,自分がどういうことを答弁で申し上げたのか,例えば法案ができないとお答えできない部分もあるというようなことを言ったりしていて,その言い方や御説明が,ある記者さんには非常に丁寧にお話ししたり,ある記者さんにはバランスが取れていなかったりすると,御迷惑を掛けるのではないかという意識が非常に強くありました。私は記者さん方の使命が非常に重要だと受け止めており,間違ったことや,ぶれた発言をしてはいけないという思いでいますので,その日に答弁で申し上げたことをよくメモしています。そういうものを自分のためにしたためる,したためるという言葉で御理解いただけるかと思うのですが,そういうメモをしています。そしてそれを例えば,私がぶら下がり的に話を受けても,短い限られた時間で的確に自分の申し上げてきたことを言えるようにしたいという思いが私の原点にあったわけです。それが事実です。もちろん,御指摘いただいたように,法曹記者クラブとしての御質問を受けたという事実はありませんし,法曹記者クラブからこの文書を配布するように求められた事実がないこともはっきりしていますので,このように説明をさせていただきました。 今回文書を撤回し,おわびを申し上げた基本的な理由は,国会に対し審議の在り方を示唆するものと受け止められかねないものであったことを反省したということです。マスコミを通じて国会に対し,審議テーマに注文をつけるという意図は全くなかったわけであり,その辺りを是非御理解いただくためには,直ちに撤回させていただき,おわびを申し上げることが必要だと自分で受け止めています。そういう思いを申し上げさせていただきたいと思います。

【記者】
 今のを受けて,これは要望ですが,こちら側から要求したかのように誤解を招きかねない説明,発言は慎んでいただきたいと思います。

【大臣】
 はい。ただいまの御指摘のとおりだと思っています。

【記者】
 一連の事態を受けて,野党4党は大臣に対して辞任を求めていて,国会の質問等でも辞任を求めています。その理由としては,答弁が不十分であるとか,答えられていないということを言っていますが,改めてそうした要求にどう応えるのか。また,そうした声が野党側から,与党からも懸念を示す声も上がっていますが,そうした声を受けて,今後の国会の答弁をどのようにしていこうとお考えでしょうか。

【大臣】
 質疑に答えていないという御指摘は真摯に受け止めなければいけないと思いますが,やはり,どういう状況でどこまで答弁できるかという問題もあろうかと思います。したがって,「法案が出来上がった時点では」というフレーズを随分申し上げましたが,それを踏まえて御理解いただく点もあるのではないかと思っています。しかし,どういう案を作るのかという点は今後の大詰めの検討の中で決まっていく部分であることを私も説明したいのですが,現段階ではここまでしか説明できないという部分もあります。そういう部分はしっかりと優秀な法務省の職員の皆さんと一緒になって,出来るだけの質問に答えていく努力をしたいということは,私の原点にあることを申し上げさせていただきたいと思います。そしてまた,この点については,基本的にどんな御批判があろうとも,その御批判は真摯に受け止めて,誠意を持って,しっかりと職責を果たすべく頑張っていきたいと思っています。
 それからもう一つ,テロ等準備罪という法案を成案にする努力を今,一所懸命やっています。そのプロセスの中で,国民のために絶対に必要な重要な法案であるということを国民の皆様に御理解をいただくように今後とも引き続き頑張っていきたいと申し上げさせていただきます。

【記者】
 野党側は文書を撤回したということよりも,そもそも説明する上での姿勢ということで,大臣の資質を問うているのではないかと思うのですが,撤回したからといって済む話ではないという指摘が今上がっています。その点についてはいかがお考えですか。

【大臣】
 私としては,国会の場でおわびを申し上げる際に申し上げてまいりました。国会に対し審議の在り方を示唆するという意図は全くないわけでありますが,そのように受け止められかねないものであったということは,非常に不適切なものであったと思っています。またマスコミを通じて,国会に対し審議テーマに注文をつけるという意図は全くなかったにも関わらず,そう思われかねないメモであった,文書であったということを,非常に反省しています。しかし,先ほど経緯を申し上げましたが,私自身の思いを承知してもらう際に,自分が申し上げたい,国会の審議の場で申し上げてきたこと以上のことがあったりしてはいけないので,メモをして,自分のために持っていたということが事実です。

【記者】
 説明できる部分と説明できない部分があるという御説明は分かりますが,ではなぜ,1月の段階でこの「テロ等準備罪」という名称,呼称を出した上で,法案提出を検討しているということを表明されたのですか。説明した上で,過去の共謀罪法案とは違うという御説明をするのであれば,どうしてそれが違うのかということは,当然,国民も我々も知りたいと思います。その説明がないことについては,説明が不十分ではないかという指摘が出て当然だと思うのですが,そういった点についてはいかがでしょうか。

【大臣】
 ただいまのような御指摘はあろうかとは思います。しかし,この課題については,過去の経緯や現状で抱えるいろいろな制約条件があると思います。そういうものを全部踏まえた上で,最も適切な案にしたいという考え方を現在持っています。基本的な考え方や方針については,十分議論をしてもらいたいと思いますが,その検討の過程で,どちらに御判断されていくのか,私たちがどこに重点を置いて説明していくのかは,まだ現段階で決まっていない部分もありますし,やはり議論をする中で,いろいろな関係部局もあるので,国民の皆様に御理解をいただけるようなより正確な表現なり内容なりを得たいと思っており,ぎりぎりまで,その努力を続けるというのは,私たちの制約条件になっていることも御理解いただければありがたいと思っています。

【記者】
 立法事実の4事例目以降の提出について国会で判断しているということですが,国会に提出するかどうかの判断は,そちらでやっていただければよいと思います。この法案の必要性を説明したいとおっしゃっているのであれば,国会であろうとどこであろうときちんと私どもに対しても,国民に対しても,具体的な事例を説明するべきだと思いますがいかがでしょうか。

【大臣】
 私も,御指摘の重要性は分かります。一方で,国会の中で議論が行われて,予算委員長のさばきで,どのような穴があるかを確定してほしい,現行法で対応できない部分の具体例を提出していただきたいという御指摘が,質問者の側からありました。それを踏まえ,委員長の方から,「理事会で協議します」というお答えをいただいています。そうなると,理事会でどうなったかを踏まえ対応していく部分が加わってくるわけです。したがって,私は言えることをいくらでも言いたいと思っているのですが,皆さんとこうしてお会いしているときに,こう考えていますと言う前に,2月2日の衆議院予算委員会の階委員からの「具体例をこの委員会で更に示してくれ」という質問に対しては,「理事会で協議する」と引き取っていただいた経緯を踏まえ,対応しなければいけないという真摯な思いを申し上げてきたところであります。

【記者】
 大臣は,テロ等準備罪について,国民の理解をいただけるよう頑張りたいとおっしゃいましたが,結果的に,予算委員会の議論では,法案そのものの議論に充てるべき時間が,文書の撤回問題に割かれていると思います。理解を得るための時間が結果的に御自身の文書の撤回問題に充てられていることについて,どうお感じになるか伺えますか。

【大臣】
 御指摘の点はあろうかと思います。ただ,今,予算委員会は継続中です。そして,今日は事情によって開かれないとお聞きしていますが,今後も予算委員会は開かれると思います。その場で,本当に,国民の皆様の御理解が更に得られるように,真摯に取り組ませていただきたいと思っています。

【記者】
 野党4党は辞任を要求していて,大臣は続投の意向を表明されていると思いますが,野党からは資質の問題で,今後いろいろ議論がされてくると思います。法務大臣になられて半年経つと思いますが,大臣として,法務行政において,今後,どういうことをされていきたいのかということを,改めて今の段階でどうお考えになっていますか。以前からおっしゃっている「公的なものへの献身」とか,「安全・安心な」というのはよく分かるのですが,もう少し具体的に,法務大臣として,何を成し遂げるのかということをお聞かせください。

【大臣】
 私が申し上げる前に「公的なものへの献身」という私を貫く思いをおっしゃっていただいてありがとうございます。私は,法務省は,国民の安全・安心を守るために非常に重要な仕事を各般にわたってしていると思います。したがって,この法務省の仕事にしっかりと誇りを持ってやっていただきたく,そのために,自分が役立つことがあれば,一所懸命に頑張っていきたいというのが,私の基本的な思いです。その上で,例えば,昨年中は,民事法の関係の120年ぶりの改正がまだ終わっておらず,衆議院での審議も終局していません。こういう状況の中で,必要である法案を仕上げることができたものもあります。そして,また,各局様々な分野で今仕事の中身が増えてきていると,私は拝察しています。そういうことをしっかりと期待に応えてできるような予算も去年の暮れから今年にかけて,獲得することができたのではないかとも思っています。そういう状況で,今,当面する話は,提出を予定している法案が審議されるときに,これが国民の皆さんにとって本当に大事なものであるという思いを,一人でも多くの方にしっかりと持っていただくために,私が先頭に立って頑張ることであり,その決意は少しも揺らいでいません。したがって,その思いで,法務省5万3000人の職員の皆さんと一緒に頑張っていくことが私の使命であり,そのようにしていきたいと思っています。その中に,テロ等準備罪も入っています。

【記者】
 文書問題にからんで,予算委員会で野党側から,記者クラブと大臣との関係性や在り方について,大臣はどう考えているのですかという質問があったかと思います。その点について,改めて御見解を伺ってよろしいでしょうか。

【大臣】
 法務大臣の私が,マスコミの皆さんに対して行うべきことは,法務行政について,正確に理解をしていただくために必要な説明を適時適切に行っていくことに尽きると考えています。それをマスコミの皆さんがどのように受け止め,どのように報道するかは,正にマスコミの皆さんが御判断されることだと考えています。そして,報道された内容が,法務行政に賛同するものであるにしても,あるいはこれを批判するものであるにしても,いずれも法務行政をより良い方向へと進めていく上で貴重な御意見だと思っています。したがって,これからも謙虚にマスコミの皆さんの声には,心から耳を傾けていきたいと思っています。
(以上)
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