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平成29年 記者会見要旨  >  法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年5月9日(火)

 本日の閣議において,法務省案件はありませんでした。

テロ等準備罪に関する質疑について

【記者】
 日本維新の会と自民・公明,与党との間でテロ等準備罪を新設する法案の修正協議が始まりました。日本維新の会は取調べの可視化やGPS捜査の導入のための検討を含めた修正を求めていますが,こうした修正内容を大臣としてどのように捉えていますか。また,日本維新の会としては,一定の合意が得られれば,法案に賛成することを含ませていますが,仮に合意し,日本維新の会が賛成した場合,どういった意義を持つとお考えでしょうか。

【大臣】
 日本維新の会が,国民の安全・安心を守るために,テロ等準備罪処罰法案の必要性や内容について,極めて実のある真剣な検討をされていることに,まずもって,敬意を表したいと思います。その中で,修正案という形で建設的な議論をしていただいていることは,国会の,あるいは国会議員の果たすべき役割をしっかりと担っていただいているものと感じている次第です。その上で,修正案の中身については,現在,与党との間で,突っ込んだ協議が行われていると承知しており,法務大臣としてのコメントは差し控えたいと考えています。

【記者】
 民進党も近くNC(ネクストキャビネット「次の内閣」)で対案を決めて提出したいと言っていますが,同様に敬意を表するという理解でよろしいでしょうか。

【大臣】
 修正案については,具体的な話を承知していませんので,コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 
【記者】
 対案を作ろうとしている姿勢についてはどう評価されますか。

【大臣】
 修正案という形でこれから議論していただくと思いますが,その中身を含め,コメントは差し控えさせていただきたいと考えています。

【記者】
 昨日の予算委員会でも,「一般の方々が嫌疑を持たれることはない。」,「嫌疑の対象になることはない。」と答弁されていますが,嫌疑を持たれた方々は一般の方々ではないという意味でしょうか。

【大臣】
 一般の方々はテロ等準備罪の捜査の対象となることはなく,嫌疑もなければ捜査の対象とはならないと申し上げています。一般の方々という言葉は使用される文脈によってその意味は異なるものと思いますが,一般の方々がテロ等準備罪の捜査の対象とならないという文脈においては,組織的犯罪集団と関わりのない方々,言い換えれば,何らかの団体に属しないことはもとより,通常の団体に属し,通常の社会生活を送っている方々という意味です。その上で,テロ等準備罪は犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定したことにより,組織的犯罪集団と関わり合いがあるという疑いがなければ,その者に対する捜査は行われないと申し上げています。

有事における北朝鮮対応に関する質疑について

【記者】
 北朝鮮をめぐる緊張が高まっており,アメリカ側が軍事行動に出た場合は,朝鮮半島から押し寄せる難民への対応が課題となると思いますが,一時収容施設の確保や北朝鮮工作員か庇護すべき者かどうかのスクリーニングなど,どのような対応を検討されていますか。

【大臣】
 我が国に避難民が流入するような場合の対応については,避難民の保護に続き,収容施設の設置及び運営,我が国が庇護すべき者に当たるかどうかというスクリーニング,上陸手続といった一連の対応を想定して,これらの対応について政府全体で検討しています。具体的な対応策の検討状況については,性質上,お答えは差し控えさせていただきますが,法務省としても,その上陸手続等の対応を行うことが想定されており,関係機関と緊密に連携しながら適切に対処していく所存です。

憲法改正に関する質疑について

【記者】
 安倍総理が2020年に施行するという目標を掲げて改憲について意欲を示しましたが,これについての大臣のお考えをお聞かせください。

【大臣】
 安倍総理が御指摘のような意向を表明したことは承知しています。安倍総理は自民党総裁として,自民党の党是である憲法改正の考え方を公にしたものと理解していますので,法務大臣としてコメントは差し控えさせていただきたいと考えています。
(以上)