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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成29年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年6月9日(金)

 今朝の閣議においては,法務省案件として,主意書に対する答弁書が1件ありました。
 本日の閣議において,「平成28年度人権教育及び人権啓発施策」,いわゆる人権教育・啓発白書を国会に報告することについて,決定されました。
 本報告は,政府が講じた人権教育・啓発に関する施策についての年次報告であり,これを共管する法務省と文部科学省において,関係各府省庁の御協力をいただき,作成したものです。本報告は,人権教育及び人権啓発に関する施策の状況,「女性」,「子ども」,「障害のある人」,「部落差別などの同和問題」,「外国人」,「インターネット上の人権侵害」等の人権課題の状況や,それらに対する取組,人権に関わりの深い職業に従事する者に対する研修の実施状況,人権教育・啓発の総合的かつ効果的な推進体制などの施策等を報告する内容になっています。
 今日の我が国社会の人権状況を見ますと,基本的には,人権尊重の理念が広く国民に浸透し,人権を尊重する社会が築かれているということができると思います。しかしながら,近年の社会の急激な変化の中で,「子どもの人権問題」,「高齢者の人権問題」,「障害のある人の人権問題」,「インターネット上の人権問題」に加え,いわゆるヘイトスピーチ等の「外国人の人権問題」,「性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別の問題」などが出現するとともに,我が国固有の人権問題である「部落差別などの同和問題」も依然として存在していることから,それらに対する取組などを中心に記述しています。
 法務省の人権擁護機関としては,引き続き,国民に対する人権啓発活動や人権侵犯事件の調査・救済活動を通じて,人権侵害による被害の予防・救済に努め,関係行政機関等と連携を図りながら,なお一層の取組強化に努めてまいりたいと考えています。

テロ等準備罪に関する質疑について

【記者】
 組織的犯罪処罰法改正案についてお伺いします。昨日,参議院法務委員会でもお話が出ていましたが,最近の各種世論調査でも審議が不十分だとか,理解が深まっていないという声もあるようです。国会会期末までもう1週間余りとなりましたが,現時点で国民の理解は得られているとお考えでしょうか。得られていないとすれば,残りの会期中に,理解が得られるという自信はおありでしょうか。

【大臣】
 テロ等準備罪処罰法案については,これまで,国民の皆様の御理解を得られるよう,通常国会の間,非常にたくさんの機会をいただき,丁寧な説明に努めてまいりました。今後の審議においては,国民の皆様に法案の必要性と重要性を御理解いただけるよう,引き続き,丁寧な説明に努めてまいりたいと考えています。個別の世論調査の結果については,調査方法の詳細等を承知していませんので,所感を申し上げることは差し控えたいと思います。国会における審議の進め方については,見通しも含め,国会において判断されるべき事項であるので,法務大臣として所感を申し上げることは差し控えたいと考えています。

【記者】
 昨日の参議院法務委員会でも,野党側からは,構成要件や法案の基礎の質問がまだ出ている状況ですが,大臣の実感として,もう十分に国民の理解は得られたという感触はありますか。

【大臣】
 私個人としては,国民の理解と委員会での審議の議論は,必ずしも一致しているかどうかは正直分かりません。しかし,その議論になる部分については,御質問の際の言い方はいろいろとあるのかもしれません。本質は同じ答弁をしているという部分もあれば,それだったらこういう言い方になるという場合もあります。全く新しいテーマが出ているといえるかどうかという問題があると思います。したがって,その評価は非常に難しい部分があると感じています。

【記者】
 「本質的には同じ答弁をしている部分もあれば」という発言でしたが,それなりに煮詰まっているという認識を大臣としてお持ちだという理解でよろしいのですか。

【大臣】
 そこまで申し上げるつもりはありません。「そういう例でお聞きになられたか。」と思うときもあります。そういうときは一緒に議論の中で考えるときもありましたので,同じことを聞かれていると受け止めているわけではありません。質問されている方も立派な皆さんですから,非常に深みのある聞かれ方をするときもあり,議論を深めるためには私以外に答えてもらった方が良いこともあるんじゃないかなと思うときもあったわけです。「是非ともあんた答えなさい。」と言われたときに,私で説明しきれているのかと思うときもあるわけです。議論を深めることに関連し,刑事局長が説明したときに「なるほどな」と自分でも思うときもあったことも併せて申し上げます。

【記者】
 大臣は前回の会見で,「共謀罪を新設する目的について,国内外のテロ組織による犯罪を含む組織犯罪情勢に鑑みて,テロを含む組織犯罪を未然に防止し,これと戦うための国際協力を可能とするTOC条約を締結することにある。」と述べられました。そして更に問われた際,「目的は本条約の締結にあり,条約を締結するとテロを含む組織犯罪の未然防止及びこれと戦うための国際協力が可能となる。」と述べられました。この点について改めて確認させてください。もともと,おっしゃっていた3つの案で示されていたように,共謀罪を用いてテロの実行を防止することは目的ではなくなったということでしょうか。

【大臣】
 この法案の整備の目的は,国際組織犯罪防止条約の締結にあると考えています。したがって,それを締結することがテロを含む組織犯罪の未然防止及びこれと戦おうとする国々との国際協力が可能となると考えています。

【記者】
 共謀罪を用いてテロの実行を防止する目的ではなくなったということですか。

【大臣】
 本条約は,テロを含む犯罪の未然防止のための条約であり,飽くまでも,この条約を締結することにより,テロを含む組織犯罪の未然防止につながり,そして国際協力が可能になる部分があるので,これを確保することが大切だと思っています。

【記者】
 6条の2を使ってテロの実行を防止することは考えていないのですか。

【大臣】
 昨日,「ローンウルフはこの法改正で対象にならない。」と質問されたことがあります。確かにそれはそうかもしれません。しかし,組織犯罪でテロに関わる犯罪があるとすれば,それを未然防止するための協力が国際間で可能となることは非常に重要なことと思います。これに関して,本条約の締結により可能となる部分があるとすれば,我々は手当てをした上で,水際対策,条約等によって総合的にテロ対策をしていくことが大事だと思っています。

【記者】
 条約に入ることにより情報をもらい,その情報をテロの防止に活かすということはよく分かりました。6条の2の条文を使って国内で起きるテロを防止することは考えていらっしゃらないということでよろしいのですね。
 
【大臣】
 本条約を締結することによって,テロを含む組織犯罪の未然防止及びこれと戦うための国際協力が可能となり,実行着手前の段階での検挙処罰が可能となり,重大な結果の発生を未然に防止することができるということです。

【記者】
 私の質問の趣旨は,目的が当初2つ挙げていたのが,1つになったと思わせるようなお答えが繰り返されていたので,2つ残っていたということの確認です。

【大臣】
 私は2つ残っているのか1つかと言われると数え方の問題だと思うのですが,今申し上げた趣旨で一貫して申し上げてきた答弁に変わりはないと考えています。目的は本条約の締結であり,締結した場合には,テロを含む組織犯罪の未然防止及び国際協力が可能となるということを一貫して申し上げています。

【記者】
 野党側は,「大臣が法案の趣旨を理解していないから,説明できない。」と言っていますが,先ほど大臣がおっしゃられた,「私で説明しきれているのかなと思うときがある。」とは,どういった趣旨での御発言でしょうか。

【大臣】
 衆議院,参議院の法務委員会で長時間にわたって審議をいただきました。いろいろな御質問がある中で,「なるほどそういう観点の御質問があるのだな。」と感じ,丁寧に説明したいと思い,私からどのような説明が可能か,ふと考えるときがあります。技術的・細目的事項,実務の実態,専門的事項等が大きく関わる場合は,一番詳しい方から説明してもらうと議論が充実して高まることはあり得ると思います。そしてそれは誰なのかと考えたときに,やはり,刑事局長かなと思ったということです。

【記者】
 そうすると,飽くまで技術的・細目的な部分に関しての発言ということでよろしいでしょうか。

【大臣】
 基本的な政策のスタンスは我々がしっかりと御説明する必要があると思っています。

不動産登記簿における相続登記未了土地調査に関する質疑について

【記者】
 法務省は先日,所有者不明の土地の実態調査を初めて行いました。地方は都市部に比べ所有者不明の可能性が高いことが分かったのですが,結果を受け,法務省としてどのような施策を展開していきますか。

【大臣】
 今月6日に公表された相続登記の未了調査は,長期にわたって相続登記が未了となっている土地の解消に向けた方策を検討する趣旨で,今年の当初から法務省において進めてきたものです。所有権の登記が受け付けられた年月日を具体的に確認をしていき,現在に至るまでの経過年数を調査したと承知しています。この経過年数だけでは,少なくとも経過年数50年以上となっている土地については,既に所有者が死亡して相続登記が未了となっているおそれがあることも考えられます。そこで,そういう土地の解消に向け,今回の調査結果を踏まえ,そういう土地を解消するための検討を加速化していきたいと考えています。これは民事局民事第二課でやっているので,ただいまの説明で足りない部分はお聞きいただければ有り難いと思っています。
 (以上)
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