検索

検索

×閉じる
平成29年 記者会見要旨  >  法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成29年8月1日(火)

 今朝の閣議においては,法務省案件はありませんでした。

就任から間もなく1年を経過することに関する質疑について

【記者】
 8月3日に内閣改造を控え,大臣就任から間もなく1年が経過します。この1年間での成果と今後の法務行政における課題をどのようにお考えですか。
 また,先の国会では,「テロ等準備罪法案に関する大臣の答弁が不安定だ。」という厳しい声も一部でありましたが,どのように受け止めていらっしゃいますか。

【大臣】
 昨年8月3日に,法務大臣に就任して以来,これまで何度も申し上げてきましたが,「公的なものへの献身」というのが私の信条であり,そういう思いを持って,この職務に邁進してまいりました。今まで44年間,そういう思いでやってきました。
 日本は法治国家であり,法務省の役割は非常に重要であると思っています。経済問題や雇用問題など,いろいろな課題があると思いますが,国民の皆様のために法務省が取り組むべき課題は非常に多く重いものであるという考えを持ちながら1年経ったと思います。昨年の臨時国会も,本年の通常国会も皆様の御協力をいただきましたが,本当に最後の最後まで法務省の案件がテーマだったことを振り返って感じます。この1年,一生懸命にやってきた,また,非常に重要な課題を担当させていただいたと考える次第です。したがって,これからについても同じような思いを持っています。
 在任中の成立法案のうち,民法については,制定以来約120年ぶりの債権法分野の改正,刑法は明治40年に制定されて以来,初めて性犯罪の構成要件等を大幅に見直すなどする改正,テロ等準備罪処罰法の創設に関しては,過去3回にわたって,TOC条約の担保法案が廃案となった中での重要な内閣提出法案の審議並びにその成立であり,国民の皆様の安心・安全を支えるために,しっかりとその重要性とそれぞれの法案,法務行政の課題と対応を御理解いただけるように,また,自由や人権にもしっかりと気配りをし,それを守りながら誠実に対応するというスタンスで臨んでおり,可能な限り誠実な答弁に努めてきたところです。
 2つ目の御質問については,テロ等準備罪処罰法案の国会審議の過程での答弁が不安定だという御指摘の報道がなされていることは承知しています。この点については,私も常に法務省内の担当部局とよく議論していました。当然,担当の刑事局も厳格にチェックしており,私の答弁が結果として終始一貫していたことは確認していますので。その点は御心配のないように御理解を賜りたいと思います。また,国会審議の議事録を見ていただければお分かりになると思います。しかしながら,この点について疑義があり,具体的な御質問を賜ればお答えをさせていただきたいと思っています。答弁の一貫性には非常に気をつけて,重要と思って対応してきた1年だったと考えています。
 また,議論を深めるという意味では,質問者側と答弁者側の双方が努力をしていき,双方に1番良い形を模索することも必要だと考えています。基本的に国会における手続については,私の立場から申し上げることができない部分であります。そういう中で,誠心誠意,誠実に努力をしてきたつもりであります。同じ内容を申し上げる際にも,違う表現を取らざるを得ないときもありますし,今回はいわゆる対決法案であり,刑事罰を伴う難しい法案という側面もありました。過去3回の廃案を乗り越えて,議論を深めていく厳しさを考えたときに,私たちは議論を深める手段として質問者側と答弁者側でできるだけよく相談をしていく部分もあったのではないかと考える次第です。したがって,そういう努力は関係者全てが行っていくものであろうと思っています。

北朝鮮のミサイル発射に関する質疑について

【記者】
 先週末に北朝鮮が2度目の大陸間弾道ミサイルを発射しました。公安調査庁を所管する法務省の大臣としてどのような対応をされたのか。また,北朝鮮情勢など不安の程度が高まっていると指摘されています。今後,どのような対応を取られるのかお聞かせください。

【大臣】
 今回のミサイル発射を含め,北朝鮮による一連のミサイル発射は,我が国を含む地域,そして,国際社会の平和と安全を損なう安全保障上の重大な挑発行為であると認識しています。
 そして,公安調査庁においては,北朝鮮に関して,核開発,弾道ミサイル発射,大量破壊兵器の保有・拡散などの諸問題に加えて,日本人の拉致問題も解決されないままの状況であることを踏まえ,かねてから,これらをめぐる諸問題に関して,各種の情報の収集・分析に努めていると承知しています。具体的な内容はどうかという話になる場合には,今後の業務遂行に支障を来すおそれがある部分もあり,お答えは差し控えさせていただきたいと考えています。
(以上)