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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和8年8月28日(金)

 今朝の閣議において、法務省請議案件はありませんでした。

ネット番組とのタイアップ取りやめに関する質疑について

【記者】
 法務省は先週、ネットの恋愛リアリティ番組「ラヴ上等」とのタイアップを急遽取りやめました。タイアップに批判の声が多数上がっていましたが、コラボは適切だったかどうか、また、取りやめに関して大臣の所感を伺います。
 また他省庁でも公開予定の映画とのタイアップ中止が発表されました。再発防止に向け今後、基準の見直しなどはされますでしょうか。
 
【大臣】
 お尋ねのタイアップは、作品の内容が犯罪や非行から立ち直ろうとする人を支える「更生保護」の取組とも通じることから、タイアップを通じて、更生保護を広く知っていただく機会になればという意図で行ったものです。
 今回のタイアップについては、その後様々な御意見をいただき、その中には、犯罪被害に遭われた方々の心情等への配慮に欠けるのではないかなどの御批判や、民間ボランティアの方々を含め、これまで更生保護に御協力をいただいてきた方々からの御心配の声もいただいたところです。
 こうした御意見を真摯に受け止めるとともに、当初のタイアップの意図を全うすることが難しい状況になっていることも考慮し、同作品とのタイアップを取りやめることとしたものです。
 この度のことも踏まえ、犯罪被害に遭われた方の心情等への十分な配慮と、犯罪や非行から立ち直ろうとする人の改善更生を支え再犯防止に取り組むことの双方を大切にしながら、更生保護の取組とその意義について広く社会に知っていただけるよう、適切に取り組んでまいりたいと考えています。
 また、広報の在り方については、法務省の施策や取組をより良い形で広く社会の皆様に知っていただけるよう不断に検討してまいりたいと考えています。

法務省及び入管庁の概算要求に関する質疑について

【記者】
 法務省の概算要求について伺います。出入国在留管理庁の予算要求が大幅増になるなどの報道等がありました。入管を巡っては、10月1日から在留許可手数料を引き上げる閣議決定等がなされていますが、入管、法務省における概算要求の方針についてお伺いします。
 
【大臣】
 今回の骨太の方針では、在留許可手数料の見直しや電子渡航認証制度、いわゆるJESTAの導入による手数料収入により確保した財源を最大限活用しつつ、従来の考え方にとらわれずに必要な措置を講じて、外国人政策を総合的かつ強力に進める、手数料引上げの趣旨に鑑み、優先して、出入国在留管理庁の人的・物的体制を抜本的に強化し、JESTAの2028年度中の導入に向けた準備作業やDXの推進による審査の迅速化・高度化を進めるほか、「不法滞在者ゼロプラン」を強力に推進するなど、出入国在留管理の一層の適正化を図ることとされております。
 法務省としては、これらの歳入増を踏まえて、入管の行う外国人関係の施策に必要な予算を確保し、秩序ある外国人の受入れ、共生社会の推進の実現に資する施策を推進できるよう、今月末に提出する概算要求の中で、しっかりと対応してまいります。
 詳細は、概算要求後に改めて御報告します。

ゼロプランの推進や在留許可手数料の引き上げ等に関する質疑について

【記者】
 今のゼロプランの強力な推進のことについてもちょっと伺いたいんですが、まず率直に言いまして大臣、このゼロプランの推進と、それから永住許可とかですね、在留資格の厳格化、特に手数料の大幅な引き上げっていうのが、本当に外国人、定住外国人をちゃんと日本で活躍していくっていう、そういった政策になるっていうふうに、真面目に大臣そういうお考えなんでしょうか。
 どう考えてもこれは日本に定住する外国人が日本を避けるようになると思うんですけど、大臣はそれでも構わないっていうふうにお思いでしょうか。
 そこ、まず最初の発言があったのでそのお答えをお願いします。大臣の率直な考えを言ってください。いつも隣からすぐペーパーもらってるじゃないですか。自分で答えてください、自分の頭でお願いします。
 
【大臣】
 自分の頭で答えています。このお答えは、事前にいただいた質問を十分に踏まえているものです。
 在留外国人の手数料、在留許可手数料の額の引き上げは、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の実施に必要な費用について、外国人に相応な負担を求めることによって、それらの施策を確実に実現しつつ、さらなる強化拡充を図るものです。
 経営管理の在留資格に係る省令改正は、経営活動等を通じて我が国の経済社会の発展に貢献するという、本在留資格の本来の趣旨に沿った、外国人の受け入れを行うためのものです。
 また、永住許可のガイドラインの改定は、審査において考慮すべき事項についての基本的な考え方を示すことにより、永住許可制度の適正化を図るものです。
 法務省としては、これらの施策によって、我が国として必要な外国人を受け入れつつ、我が国の法やルールの下で、国民と外国人とが、互いに尊重する社会を実現することができると考えており、このことは、外国人にとって我が国の魅力を高め、我が国の経済社会に積極的な効果を生むものであると考えています。

個別の事案に関する質疑について

【記者】
 8月18日と25日なんですが、名古屋入管でですね、同日仮放免の更新が不許可になった二組の家族全員が支援者と連絡もちょっとできずに直ちに強制送還されました。いずれも10年以上日本に滞在している3人家族と4人家族で、お子さんもですね、日本で育った中学生や高校生、大学生で、いずれの家族もですね、難民申請は却下されたんですけれども、帰国するのには、やはり人道的にも、それから子供の権利条約上もですね、難しいケースだと思います。在留特別許可の再審情願も提出していました。
 過去であればですね、十分に在留特別許可されるケースだったと思いますし、少なくともですね、当事者とかその家族、それから支援者とも相談をせずにですね、仮放免却下と同時に、子供の夏休みの期間をですね、狙ったように、身体拘束して、入管職員の護送付きで直ちに強制送還するっていうのは、極めて乱暴な方法だと思います。これは国際人権法上も、人権規約とか子供の権利条約なんかを無視しています。
 このようなやり方でですね、退去強制を進めるというのは、昨年5月の、今おっしゃってた不法滞在者ゼロプランとその拡大強化の影響でこのような政策をしているのでしょうか。
 それで、名古屋入管だけではなくですね、各地方入管でも、仮放免の今言ったようなその延長却下と同時にですね、子供含め家族全員を直ちに強制送還するといったような事例を今進めていらっしゃるんでしょうか。その実態、その実施の件数と、法務省入管庁としての不法滞在者ゼロプランに基づく、こういった強制送還のやり方なのかどうか、大臣の見解も含めてお答えください。
 お願いいたします。
 
【大臣】
 法令に従って手続を進めた結果として、退去強制が確定した外国人の方々は、速やかに我が国から退去するというのが、まず原則です。
 その上で、個別の事案については、お答えを差し控えたいと思いますが、入管法に基づく退去強制手続については、個別の事情を踏まえて出入国在留管理庁において適切に判断していると承知しています。
 個別の送還の詳細については、お答えを差し控えますが、仮放免の延長を不許可とした直後に送還した件数については、お尋ねのような形での統計を取っておらず、お答えすることは困難です。
 
【記者】
 今のようなお答えでしたけれども、こういったですね、強制送還、再審情願も出していたわけですし、検討の余地は十分ありますし、少なくとも今まででしたら、支援者とか弁護士なんかと相談してその日のうちに強制送還ではなかったと思います。それはやっぱりゼロプランを意識してやってらっしゃることなのか。
 それからゼロプランということであればですね、これは政府全体での取り組みでやってるわけですから、当然大臣に対する報告とか、それから高市首相に対してもですね、こういうことを今、法務省は、強制送還を進めようとしてますといったような、そういった報告があってしかるべきだと思うんですけれども、そういった報告を入管庁から受けたり、それから大臣の方から高市首相の方に報告したりってことはされてるんでしょうか。
 お願いします。
 
【大臣】
 不法滞在者の法令に違反するものに対しては、厳格に対応していくことが外国人との秩序ある共生社会を実現するために必要であると考えています。
 「不法滞在者ゼロプラン」は、不法滞在者など、入国管理法の退去強制事由に該当するものを、速やかに我が国から退去させるための対応策として取りまとめたものです。
 引き続き、これらの対応策を適正かつ着実に実施して、秩序ある共生社会の実現に向けて尽力してまいりたいと思います。
 なお、政府部内のやりとりについてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
 
【記者】
 と言いますけれども、在留特別許可ですとか、それから在留許可も最近定住者ってのは非常に出にくくなってるんですが、在留特別許可ですとか、国際人権法上の問題というのは、入管では再考はされないんでしょうか。
 このままただ単に国内の入管法だけでやっていけるっていうふうに大臣はお考えでしょうか。
 お願いいたします。
 
【大臣】
 もちろん当然、国際法上のことを考えながら、我が国の法令を運用していくということです。
(以上)